【現代沖縄の葬儀マナー】御香典返しや喪中のご挨拶が届いたらどうするの?

2022.08.10
【現代沖縄の葬儀マナー】御香典返しや喪中のご挨拶が届いたらどうするの?

沖縄の葬儀後に香典返しが届くと、お礼状を出すべきか悩む人は多いです。また喪中ハガキで初めて故人の訃報に触れることもありますよね。今回は香典返しや喪中ハガキで訃報に触れた場合の対応について、一般的なマナーをお伝えします。

沖縄の葬儀の後に香典返しが届いた時、お礼状を出すべきか、お返しを贈るのか…、との質問は多いです。

実は沖縄の葬儀で香典返しをもらった場合の、仏教上のしきたりや決まり事はありません。
そのため関係性などで柔軟に対応していくことになりますが、その曖昧さが戸惑う要因にもなるでしょう。

また喪中のご挨拶(喪中欠礼状)によって、初めて故人の訃報に触れることもありますよね。

今回は現代沖縄の葬儀後に、香典返しが届いた場合や、喪中のご挨拶で、後日故人の訃報に触れた場合など、一般的なマナーをお伝えします。

沖縄の葬儀、香典返しの変化

沖縄の葬儀、香典返しの変化
大規模な沖縄の葬儀では、通常なら香典返しは当日の帰りに手渡される流れが多いです。

けれども最近多い沖縄の葬儀のなかには、香典の受け取りを予め辞退する「香典辞退」の新しい選択肢も増えたため、知らずにそのような沖縄の葬儀でご香典を準備すると、後日改めて香典返しが届くことも増えました。

そこで増えた質問が「沖縄の葬儀後に香典返しが届いたら、どのように対応するのが良いでしょうか?」と言うものです。

<沖縄の葬儀後に香典返しを贈るケース>
(1)昔の沖縄での葬儀
…参列者がお帰りになる際、500円ほどの香典返しを手渡しする葬儀が多くありました。

(2)現代の沖縄での葬儀
四十九日の忌明け後、お礼の挨拶状とともに香典返しの品を送る家も増えています。

などの変化が目立つようになりました。

また、人数を制限した沖縄の葬儀が増える今、昔のように新聞の訃報欄に葬儀の場所や日時を掲載するのではなく、参列して欲しい人にひとりひとり、丁寧に案内状を出すスタイルも増えています。

沖縄の葬儀でのご香典相場、昔と今

その理由のひとつには、ひと昔前の沖縄の葬儀では、包む香典の金額相場が千円ほどだったこともあるでしょう。

<沖縄の葬儀でのご香典相場、昔と今>
(1)昔ながらの沖縄の葬儀…香典相場は千円~3千円
※地域によっては自治体が一律で千円と規定している地域もあるでしょう。

(2)現代の沖縄での葬儀…香典相場が3千円~5千円以上

…このように、沖縄でも葬儀で包む香典の金額相場が挙がっていることも大きいです。

ちなみに沖縄の葬儀で香典相場が千円~3千円と、3千円~5千円になる場合の見分け方は、新聞の訃報欄に場所と日時を掲載するのではなく、個々に案内状が届いているかどうか、も重要です。

沖縄で葬儀後に香典返しが届いたら

沖縄で葬儀後に香典返しが届いたら
それでは今沖縄で葬儀後に香典返しが届いたら、どのように対応すると良いでしょうか。

冒頭でお伝えしたように仏教の作法としては「これが正しい」と言った決まり事はありません。

そのため沖縄では葬儀後に香典返しが届いた場合、相手との関係性によって下記のような対応を多く見受けます。

<沖縄の葬儀で香典返しが届いたら…>
(1)遠い間柄の場合…お礼の手紙や電話はしない
(2)親しい間柄の場合…電話などで受け取ったことを伝える

 

親兄弟や親族、親しい友人宅など、気の置けない間柄であれば、香典返しが届いたことを報告する電話を掛けても良いでしょう。

その際、相手の状況や間柄にもよりますが、葬儀の時に伝えたかった事柄や、ご遺族への言葉掛けをひと言、添えるのも良いかもしれません。

ただしそれほど親しくない間柄においては、沖縄の葬儀において香典返しに限っては、お礼状や電話などをしないとされています。

香典返しにお礼状がない理由

お中元やお歳暮などの贈答品の場合、受け取ったら少なくともお礼状を出すのが一般的なマナーです。

そのため沖縄の葬儀で香典返しに対して、お礼状や電話をしないと言うのは不安が残るかもしれません。
けれども沖縄の葬儀で香典返しに対してお礼状を送らない理由には、下記2点があります。

<沖縄の葬儀で香典返しにお礼状がない理由>
(1)「ありがとう」がふさわしくない
…葬儀はお悔みの場ですから、哀しみのなかにいるご遺族に向かい「ありがとう」と伝えることは適切ではありません。

(2)不幸の行き来を避ける
…沖縄では葬儀の香典返しにまたお礼状を送るなど、「不幸の行き来」を嫌う風習があります。

ですから沖縄では葬儀後に香典返しが届いたとしても、そこにお礼状や電話はもちろん、お返しの品を贈る必要もありません。

またご遺族に余計な負担を掛けぬよう、もしも沖縄で葬儀の案内状が届いたら、「ご香典辞退」の文言がないかまでチェックして準備を進めてください。

喪中のご挨拶で訃報を知ったらどうする?

喪中のご挨拶で訃報を知ったらどうする?
家族や近しい身内のみで執り行う「家族葬」など、小さい規模での葬儀が沖縄でも増えました。

以前の沖縄であれば新聞の訃報欄に、訃報と葬儀の日時を掲載して、親族のみならず、故人を知る多くの人々が参列したものです。

けれども今の沖縄では、葬儀費用の削減や価値観の変化、そして2020年のコロナ襲来から、限られた人数のみに案内状を出し、その他の人々へは後日ご報告する葬儀も増えています。

そんななか、近年の沖縄で多い葬儀に関する相談が、「喪中のご挨拶で初めて故人の訃報に触れた場合、どのように対応すれば良いでしょうか?」と言うものです。

<喪中のご挨拶で初めて訃報に触れたら>
(1)お悔みの手紙を出す
(2)ご香典を送る
(3)供物を贈る
(4)翌年、寒中見舞いを出す
(5)ご自宅へ弔問に伺う

…このような選択肢がありますが、家族葬など規模の小さい葬儀を執り行ったために、喪中のご挨拶まで訃報に触れていなかったのであれば、ご遺族は静かに故人を供養したいと思っているはずです。

そのため「(5)ご自宅へ弔問に伺う」のであれば、よほど近しい間柄であるか、もしくは十分に時が過ぎた頃に伺うと良いでしょう。

(1)お悔みの手紙を出す

沖縄で葬儀が終わった後、喪中のご挨拶で故人の訃報に初めて触れた場合には、お悔みの手紙を出す対応が、最も適切ではないでしょうか。

例えば、下記のような文例が好ましいです。

<お悔みの手紙、文例>

「お父様のご逝去の報に接し、心よりお悔みを申し上げます。
この数年はご無沙汰をしておりましたので、御尊父様のご逝去も知らず、弔問にもお伺いせずに、大変失礼をいたしました。

遅ればせながら謹んでご冥福をお祈り申し上げます。
ご家族の皆様もお力落としのこととは存じますが、どうかご自愛ください」

…などとなります。
ただし、沖縄で葬儀を終えた後に喪中の挨拶状を送る間柄であれば、その関係性に配慮をしながら、上記5つの選択肢から選ぶと良いでしょう。

(2)ご香典を送る

喪中の挨拶が四十九日前の忌中などに届いている場合には、四十九日法要に向けてご香典を送る人もいます。

ただし前述したように、ご遺族は故人との関係性も鑑みて決定しているはずですから、故人やご遺族との関係性によって、そっと控える選択もあるでしょう。

※沖縄の葬儀でご香典を郵送する方法や作法については、下記をご参照ください。
沖縄から御香典を送る時は現金書留で。添える手紙の文例など5つのマナー

 

(3)供物を贈る

不幸から日数が経ってから故人の訃報に触れた場合には、現金を包むのではなく品物を贈った方が、ご遺族に気遣わせることなく配慮が行き届いています。

<訃報で贈る供物>
・お線香
・供花

喪中のご挨拶を受けて供物を贈るのであれば、お線香や供花などの供物が好まれ、故人の心にも寄り添う供養となるでしょう。

この時にも「心ばかりのものをお送りいたしますので、御霊前(御仏前)にお供えくださいますよう、お願い申し上げます」などと添えるようにしてください。

(4)翌年、寒中見舞いを出す

故人やご遺族と比較的遠い関係性であれば、訃報のご挨拶を受け取った際、すぐには対応せずに時間をおく選択も、ご遺族の気持ちにも寄り添いスマートな対応です。

<翌年に寒中見舞いを出す>
●翌年、お正月日程とされる松の内(一般的に1月7日まで)が過ぎた頃、ご遺族へ向けてお悔みの気持ちを届ける寒中見舞いを出します。

故人を亡くして初めて迎えるお正月、松の内期間は寂しい想いもしたであろうご遺族に対し、寄り添う気持ちを届ける文言を添えても良いでしょう。

(5)ご自宅へ弔問に伺う

間柄によっては沖縄で葬儀後に故人の訃報に触れた場合、後日弔問に伺う選択もあります。
この場合は必ずご遺族に電話をして、伺う日程を調整するようにしてください。

<ご自宅へ弔問へ伺うマナー>
・事前に電話をして確認する
・お供物(手土産)を持参する
・服装はカジュアル過ぎない平服

平服」とは地味な色目で整えた服装で、昔はお通夜でも平服で参列しました。
例えば、ダークスーツにグレー一色のネクタイ、グレーのアンサンブルなどです。

ゴールドなど華美な装飾物や露出を避け、ジーパンなどのカジュアルな服装も避けると良いでしょう。

最後に

以上が、現代の沖縄で葬儀後にご香典返しが届いた場合や、喪中のご挨拶で初めて故人の訃報に触れた場合の選択肢です。

関係性によりますが、現代の沖縄で葬儀後にご香典返しが届いた場合には、お礼の電話手紙は出さず、次回お会いした時にお礼の言葉を添えるなどの方法が良いでしょう。

(ただし、故人やご遺族との関係性によっては、電話で香典返しが届いたことをご報告します。)

また喪中のご挨拶で故人の訃報に初めて触れた場合、当然ですが、先方への年賀状は控えます。

近しい親族など関係性によっては、「訃報は知っていることだから…」などの理由で喪中の挨拶状を省いているケースも少なくありません。
このような場合も、年賀状を出さないように配慮をしてください。

まとめ

現代の沖縄で葬儀後に訃報に触れた時

(1)遠い関係性…お礼の手紙や電話はしない
(2)親しい関係性…電話で受け取ったことを伝える
(3)遠い関係性…特になにもしない
・「ありがとう」が不適切
・不幸を行き来させない

(4)喪中の挨拶で初めて訃報に触れた場合
・お悔みの手紙を出す
・ご香典を送る
・供物を贈る
・翌年、寒中見舞いを出す
・ご自宅へ弔問に伺う


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