沖縄の旧正月に供える沖縄料理レシピ☆イナムドゥチ・クーブイリチー・ンムニーの作り方

沖縄の旧正月に供える沖縄料理レシピ☆イナムドゥチ・クーブイリチー・ンムニーの作り方

2025.01.13

旧正月に供える沖縄料理は沖縄食材を美味しくするレシピが満載です。ハレの膳では汁椀・ご飯・主菜・副菜を供えます。本記事では、沖縄の旧正月でふるまうイナムドゥチ・クーブイリチー・ンムニー・ドゥルワカシーなどの定番沖縄料理レシピが分かります。

沖縄料理は沖縄食材を美味しくするレシピが満載です。作ってみると意外に時短が効いて品数を増やせる沖縄料理レシピも多いでしょう。

本記事を読むことで沖縄の旧正月でふるまう、美味しい沖縄料理レシピが分かります。おめでたい日に出るイナムドゥチ・クーブイリチー・ンムニー・ドゥルワカシーなどの定番沖縄料理レシピもご紹介していますので、ぜひ最後まで読んで参考にしてくださいね!

まとめ:沖縄の旧正月は1年の祈願を行います

沖縄の旧正月に仏壇へ供える御膳料理が「ハレの膳」です。おめでたいハレの日に供える御膳なので、おかずも沖縄でお祝いの時にふるまう料理を準備します。

紅白かまぼこなど定番料理の他、沖縄ではターンム(田芋)もお祝い料理のおかずです。ハレの膳は御膳に4品~5品を整えて供えます。

精進料理には「一汁五菜(いちじゅうごさい)」の考え方もありますね。沖縄でも漆膳などのセットが販売されています。お箸も添えてお出ししましょう。

ご飯は飯碗に入れていただきます。沖縄の旧正月でご飯はお赤飯を供えますが、その時々の旧暦行事により白ご飯やジューシーなど、内容は異なってくるでしょう。

沖縄の旧正月では赤いご飯「赤ウブク」として供えます。おめでたい赤飯が多いですが、古米と炊いた赤ウブクを供える家もあるでしょう。

汁物は汁椀によそります。豚肉ハツを調理した中味汁は沖縄ではお祝い事でふるまう料理の定番です!この他、アーサ(あおさ)と豆腐を入れたアーサ汁も人気です。

中味汁をはじめとした豚肉料理は沖縄のお祝い事には欠かせませんね。かつての沖縄では大晦日トゥシヌユール(年の夜)に豚を一頭さばいてご馳走を作りました。豚肉料理のレシピについては、下記コラムでいくつかご紹介しています。

ウチャワキ(お茶脇)はおかず、ハレの膳では煮物などの主菜として並べます。沖縄の旧正月で主菜はラフテーやソーキなどの豚肉料理、そして根野菜を煮た煮物です。

煮物は平碗に盛り付けていただきましょう。豚三枚肉の煮付けも人気ですよね。シブイや玉子、ニンジンなどと煮付けます。

ウサチ」は沖縄の言葉で酢の物・和え物です。沖縄の旧暦行事ではお供え物に酢の物は欠かせませんね。モーウィ(赤瓜)ゴーヤー、キュウリのウサチも良く供えられます。

和え物では白和えの他、酢味噌和え・辛子酢和え・落花生和えも人気がありますね。落花生はアレルギー性もあるので、いただく人を確認してから選ぶと安心です。

ハレの膳では副菜としてクーブイリチーも人気があります。クーブは昆布なので「喜ぶ(よろ昆布)」として縁起の良い一品です。壺碗に盛り付けて供えましょう。

沖縄の旧正月で供えるハレの膳では必ず必要ではありませんが、お新香などの箸休めを一品添えると丁寧です。漬物用の高杯に整えて供えます。

長く保存がきくしめじエノキの当座煮、佃煮などを高杯に添えても良いですね。

オススメ モダン仏壇

沖縄の旧正月では豚肉料理がご馳走ですよね。沖縄ではあらゆる料理に豚だし汁を使用します。

現代は豚だし汁でなくとも和風だしなどで代用できますが、せっかくハレの膳を手作りするならば豚だし汁を作って活用してみてはいかがでしょうか。

豚だし汁で使用するのは豚骨(出汁骨)です。豚骨は水洗いをしておきます。たっぷりの水を入れて豚骨を入れ沸騰させましょう。

沸騰したら豚骨をザルにあげ茹で汁も捨てます。再び新しい水を入れた鍋に豚骨を投入し、今度は弱火でじっくりと茹でてください。

二回目の茹で時間は約2時間~3時間ほど、途中でこまめにアクを取りながら弱火で茹でることで豚だし汁ができあがります。

沖縄の言葉で「イナムドゥチ」とは「イノシシもどき」、「イナムルチ」とも呼ばれます。

豚三枚肉をコンニャクカステラかまぼこ、油揚げ、干しシイタケなどと合わせたお味噌汁です。甘味噌仕立ての汁物で具だくさん、中味汁と並びお祝い事でふるまう汁物の筆頭とも言えます。

イナムドゥチの具材は家庭によりさまざまですが、コンニャク・厚揚げ・カステラかまぼこなどが人気です。沖縄の旧正月では紅白かまぼこを使用しても良いかもしれません。

味付けに白味噌を使いますが、甘口が相性良しです。沖縄ではスーパーでイナムドゥチ専用のコンニャク「いなむるちコンニャク」なども販売しているので、上手く利用しましょう。

<イナムドゥチの材料>
・豚の三枚肉…100g
・干しシイタケ…3枚
・いなむるちコンニャク…1袋
・厚揚げ…1枚
・カステラかまぼこ…40g
・大根

[味付け]
・だし汁…1リットル~
・白味噌…適量(100g)

だし汁は鍋にたっぷりの水を入れ沸騰させた後に、かつお節をひと袋入れて作ります。さらに豚だし汁を入れると美味しいです。干しシイタケの戻し汁もお好みでだし汁として加えることで、より旨味が増します。

豚肉のかたまり肉はたっぷりの水を沸騰させた鍋に入れ、強火でアクを取りながら茹でます。アクが取れたら弱火~中火で約30分~50分、竹串で柔らかくなるまで下茹でです。

茹でた豚肉をあげ、他の食材と同じ大きさの短冊切りにします。豚の茹で汁はだし汁にもなるので取っておきましょう。(豚だし汁を作っているならば、そちらを使用します。)

イナムドゥチを美味しく仕上げるポイントは具材を同じ大きさに揃えること、いなむるちコンニャクを購入した方は、この大きさを参考に切っても良いです。

お子様がいる家庭では薄めに切ると美味しくしあがります。

干しシイタケは戻してから短冊切りにします。戻し汁をだし汁として使用するのもおすすめです。コンニャク・厚揚げはお湯に入れてザルにあげ、アク取りをしましょう。

厚揚げ・カステラかまぼこ・大根も同じ大きさの短冊切りに切り揃えます。目安としては4cmの短冊形、薄切りです。

鍋にだし汁1リットルを加えて温めた後、豚肉・戻しシイタケ・大根を入れて煮立てます。煮立ったらさらにコンニャク・厚揚げを入れて煮立てましょう。

カステラかまぼこは最後に入れます。カステラカマボコを入れたら白味噌を加えて味を調整すれば完成です。小口ネギなどがあれば少し入れて、彩を添えましょう。

クーブイリチー」とは昆布の炒め煮、沖縄の言葉でクーブが昆布・イリチーは炒め物を表します。昆布(こぶ)の「喜ぶ(昆布)」の語呂合わせから縁起が良いとされ、沖縄のお祝い行事では欠かせない料理です。

クーブイリチーに加える具材は家庭によって違います。一般的には刻み昆布の他にかまぼこ・コンニャク・豚バラ薄切り肉などを一緒に炒めるでしょう。

クーブイリチーの味付けは砂糖・お酒・醤油、そしてだし汁です。イナムドゥチなどの沖縄料理と同じく、たっぷりのかつお節で取っただし汁で炒め煮をします。

<クーブイリチーの材料>
・豚バラ切り落とし…80g
・刻み昆布…80g
・コンニャク…1/2枚
・かまぼこ…50g
・ニンジン…50g
・干しシイタケ(お好みで)

[味付け]
・きび糖…大さじ1
・醤油…大さじ1
・お酒…大さじ1
・だし汁…カップ1
・ごま油…小さじ2

昔のクーブイリチーは豚のかたまり肉から調理することが多くありました。豚かたまり肉の茹で汁をだし汁に加えることで、よりコクが出たためです。

ただ近年ではより手軽に作るために豚バラ薄切り肉などを使用します。コクが足りなければ顆粒和風だしなどで調整する人も多いです。

コンニャクは塩もみをした後、熱湯に通してアク取りをします。干しシイタケを加えたい方は水に戻しておきましょう。

アク取りを済ませたコンニャク、かまぼこ・ニンジン・干しシイタケは細切りで揃えます。豚バラ肉も他の具材と合わせて細目に切っておきましょう。

昆布を戻す必要があれば昆布は戻してから細切りにしてくださいね。昆布の戻し汁もだし汁に使えます。伝えた具材の他にも油揚げなどを加える場合は、一度熱湯で通すと煮やすいです。

ごま油を敷いたフライパンで豚バラ肉・コンニャク・ニンジン・干しシイタケを炒めます。火が通った頃にかまぼこの投入です。

かまぼこまで火が通ったら味付けのきび砂糖・醤油・お酒を分量だけ加えます。お砂糖の甘味には好みがあるので、少しずつ入れて味を調えると失敗しません。

続いて用意しておいただし汁を分量加え、落し蓋をして煮詰めていきましょう。10分~15分くらいで煮詰まります。

沖縄の旧正月で紅白かまぼこを入れる場合には、白と赤がキレイに残るよう最後の数分だけ加えて炒め煮ると良いでしょう。

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ンムニー」は沖縄の言葉で芋煮、旧正月をはじめとしたお祝い事には欠かせないメニューのひとつです。甘い味付けなので、全国的なおせちでは栗きんとんと同じ位置にあるでしょうか。

ターンム(田芋)の田楽が沖縄の旧正月では定番ですが、紫色をした紅芋のンムニーは彩も良く差し色になりおすすめです。ここでは紅芋とターンムを合わせて作りましょう!

ンムニーは甘いおかずなので砂糖を使用します。きび砂糖・三温糖などを使用しても良いでしょう。ただただ甘く煮詰めていく料理ですが、もち粉を加えることで成形できます。

<ンムニーの材料>
・紅芋…約130g
・ターンム(田芋)…約130g

[味付け]
・砂糖…大さじ1
・もち粉…大さじ1
・水…大さじ3

芋の甘さが違うので砂糖は少しずつ加えながら調整しても良いでしょう。紅芋がすぐに手に入らないようでしたらサツマイモなどで代用しても問題はありません。

紅芋・ターンム(田芋)は皮のまま15分~20分ほど蒸します。竹串を差して中まで柔らかくなるまで蒸しましょう。蒸しあがったら蒸し器からあげて、熱いうちに芋の皮を剥いていきます。

[味付け]のもち粉・水を分量で溶いたら、皮を剥いた芋が入っている鍋(もしくはボウル)に入れて潰しましょう。砂糖は甘さをみながら少しずつ入れて調整しても良いです。

潰す時にはシャモジやすりこぎが便利です。粘りが出てくるまで潰したら容器に移して荒熱を取ります。荒熱が取れたら適当な大きさに切って成形し、完成です!

ドゥルワカシー」は沖縄の伝統的なハレの日のおかずです。お祝い事でふるまわれるターンム(田芋)とその茎「タームジ(芋茎)」を煮ます。タームジ(芋茎)はずいきですね。

ドゥルワカシーの特徴は縁起の良い具材がいっぱい入っていること!ターンム(田芋)に粘り気があるので、具材をたくさん入れた煮込み料理ながらも粘り気のあるおかずです。

ターンム(田芋)とタームジ(芋茎)の他に、一般的には豚の三枚肉、干しシイタケ、カステラかまぼこなどを入れます。

ドゥルワカシーでも煮付ける際は豚肉の茹で汁を豚のだし汁として使用するので、豚肉を茹でたら茹で汁を残しておいてください。(アクを良く取りながら下茹でします。)

<ドゥルワカシーの材料>
・豚の三枚肉…約70g
・干しシイタケ…大3枚
・ターンム(田芋)…約100g
・タームジ(芋茎)…約100g
・カステラかまぼこ…約50g

[味付け]
・豚だし汁…約2カップ
・ラード…大さじ1
・塩…適量

ただタームジ(芋茎)は現代、苦手とする方も少なくありません。特に子どもは食べなれてないとドゥルワカシー自体を食べなくなってしまうので、そんな時にはターンム(田芋)のみ200gで調理しても良いでしょう。

最近ではラードの代わりにバターを入れるレシピも人気があります。

タームジ(芋茎)は水洗いをした後に皮むきをして3cm幅ほどに切りましょう。筋があるので筋を取るように切り分けます。

切ったタームジ(芋茎)は茹でて柔らかくしますが、その前に水に浸けておくとアクが取れて苦味がなくなりおすすめです。茹でた後は充分に水気を切っておきます。

ターンム(田芋)を柔らかくして皮を剥きます。茹でても蒸しても美味しいでしょう。柔らかくなったら熱いうちに皮を剥き、適度に潰しておきます。

干しシイタケは分量の水で戻し5mm角の賽の目切りです。干しシイタケの戻し汁もだし汁として使えるので、お好みで残しておいても良いでしょう。

カステラかまぼこも5mm角の賽の目切りで大きさを揃えます。

豚肉を下茹でします。鍋に水をたっぷり入れて沸騰させ、豚の三枚肉は表面を一度焼いてから沸騰した鍋に投入です。くぐらせるように豚の三枚肉はザルにあげ、茹で汁は捨てましょう。

鍋に再びたっぷりの水、そして泡盛を加えて豚の三枚肉を加えます。今度は弱火~中火で約20分~30分、じっくりと茹でていきます。この時アク取りはこまめに行いましょう。

フライパンにラードを敷き、溶けた頃に具材を加えます。カステラかまぼこは除き、最後に入れると良いでしょう。

続いて下ごしらえをしたターンム(田芋)を加えて潰しながら炒め、練っていきます。最後にカステラかまぼこを加えて練り続け、適度なところで味を調えて完成です。

一般的にはラードを使用しますが、ラードの代わりにバターを使用すると洋風のドゥルワカシーが完成します!

沖縄の旧正月レシピ「サーターマーミ」は金時豆の甘煮、沖縄ぜんざいで有名ですよね。

サーターは砂糖・マーミが豆でサーターマーミ、かき氷に乗せないサーターマーミは、冬に美味しいおやつです。

沖縄のスーパーでは金時豆の甘煮が缶詰やレトルトで販売されていますよね。お砂糖と水で簡単に作れちゃうので、この機会に作ってみてはいかがでしょうか。

沖縄の伝統的な甘味は手作りが簡単!材料は金時豆・お砂糖・水です。作り方は簡単なのですが、金時豆を柔らかくするために半日ほど水に浸しておきます。

<サーターマーミの材料>
・金時豆…約300g
・砂糖…約150g
・塩…適量

家によって配分は異なりますが作りやすいのは金時豆:砂糖=2:1です。塩は味見をしながら少量振りかけることで甘味が引き立つでしょう。

金時豆は半日ほど水に浸しておきましょう。数時間でも柔らかくなりますが、前日の夜に水に浸しておくと丁度良いです。金時豆が充分に柔らかくなったらザルにあげて、水は捨てましょう!

鍋にたっぷりの水を入れて沸騰させたら、②で浸してザルにあげた金時豆を投入します。アクを取りながら中火で煮ながら、こまめにアクを取りましょう

たっぷりの水で弱火~中火で柔らかくなるまで煮詰める工程が美味しく仕上げるポイントです。時々味見をしながらふっくらと煮詰めましょう。

水が少なくなってきたら分量の砂糖を鍋に少しずつ加えます。簡単なのでいっぺんに入れてしまう人も多いですが、砂糖を加え始めるとどんどん固くなっていくでしょう。

充分に金時豆が柔らかくなったことを確認して、段階的に少しずつ砂糖を加えながら混ぜて行くと丁寧な仕上がりになります。

ターンムディンガク

ターンムディンガク(田芋田楽)も沖縄では旧正月をはじめとするお祝い事に欠かせない料理ですよね。副菜として揃えるので、ンムニー・ドゥルワカシー・ターンムディンガクのいずれかを用意することになるでしょう。

沖縄の言葉でターンムは「田芋」、沖縄ではお祝い事でふるまわれてきた食材です。また沖縄の言葉でディンガクは「田楽」、ンムニーと同じく煮詰めて作ります。

ターンムディンガクも水と砂糖で煮詰めていくだけの料理です。ただ一般的には生姜のすりおろしも加えて煮詰める家が多いでしょう。

<ターンムディンガクの材料>
・ターンム(田芋)…約400g
・水…約2カップ
・砂糖…大さじ5~6杯
・みりん…大さじ3
・生姜のすりおろし(お好みで)…適量
・塩…適量

味見をしながらお塩を加えて調整をすると、甘味が引き立ち美味しいです。ターンム(田芋)は中くらいで約2本ほど、砂糖は好みもあるので少しずつ加えていきましょう。

皮を剥いたターンム(田芋)は2cm~3cmほどの角切りにしていきます。最終的なイメージは栗きんとんです。食べやすい大きさに切り分けましょう。

鍋にたっぷりの水を入れて火を入れ沸騰させたら、切ったターンム(田芋)を投入して弱火~中火に落として10分ほど茹でます。充分に柔らかくなったらザルにあげましょう。

水約2カップを鍋に入れて煮たてたら、下ごしらえを済ませたターンム(田芋)を加えます。柔らかくなるまで茹でた後、分量の砂糖・みりんを入れて弱火に煮ましょう。

弱火で煮ながら鍋の底が焦げ付かないよう、こまめにターンム(田芋)を混ぜます。煮詰めるうちにターンム(田芋)は半殺しほどに崩れて栗きんとんのような様相になるでしょう。

鍋のターンムディンガクに艶が出てきたら、味を見ながら塩・生姜のすりおろしをひとつまみほど加えて調整します。生姜のすりおろしは苦手な方もいるので、好みで入れましょう。

ウサチは酢の物・和え物であることはお伝えしました。モーウィは赤毛瓜、沖縄で食べられるウリ科の食材です。味は淡泊でキュウリと同じように調理していただきます。

モーウィは炒めても味噌煮などで煮ても、どのようにも美味しくいただけますが、ウサチと相性が抜群です。

沖縄の旧正月で豚肉料理を作っている家庭では、たっぷりのかつお節で出したかつお出汁を作っていることが多いでしょう。モーウィのウサチでもかつお出汁を使用します。

<モーウィのウサチの材料>
・モーウィ…150g

[味付け]
・お酢…大さじ2
・かつお出汁…大さじ2
・砂糖…大さじ2
・塩…適量

かつお出汁は鍋にたっぷりの水を入れて沸騰させ、たっぷりのかつお節を投入して作る出汁です。沖縄のスーパーでは大きな袋でかつお節が販売されているので、ひと袋まるまる使用する家庭が多いでしょう。

モーウィは皮を剥いて種を取り出した後、イチョウ型の薄切りにします。イチョウ型は扇子のような形をしているので、お祝いの席にぴったりの形です。

昔は包丁で薄切りにしてきましたが、今ならスライサーを使っても良いですね。より薄いモーウィができるので味も染み込み美味しいでしょう。

下ごしらえを済ませたモーウィは水分を絞ります。布巾にモーウィを包んで絞ったり、手でギュッと絞っても良いです。下ごしらえを済ませたモーウィはボウルに入れておきます。

鍋に分量のお酢・かつお出汁・砂糖を入れたら煮立たせたら、モーウィが入っているボウルに加えてしばらく漬けましょう。短くで3時間~漬けたら完成です!

沖縄で「ンジャナバー」とはニガナ、苦味のあるニガナは沖縄でよく使われる野菜です。苦味がありますがウサチではあまり気にならないでしょう。

ウサチは酢の物が多いですが、子どもがいる家庭ではシーチキンと島豆腐で和える白和えも家族で美味しくいただけておすすめです。ンジャナバーの他にもゴーヤーなど、苦味のある野菜はシーチキンと合わせると美味しく仕上がります。

ンジャナバーのウサチはピーナッツバター・島豆腐で白和えにしましょう!シーチキンとも相性が良いです。塩コショウで味を調整します。

<ンジャナバーのウサチの材料>
・ンジャナバー…1束
・シーチキン…缶詰1缶

[味付け]
・島豆腐…一丁
・ピーナッツバター…大さじ2
・塩…適量
・コショウ…適量
・油…適量

今回は苦味のあるンジャナバーをシーチキンで白和えにしますが、葉物であるンジャナバーはあらゆる味付けで楽しむことができるでしょう。忙しい時には、さっと湯がいた後でぽん酢を加えるだけでも美味しくいただけます。

ンジャナバーのアク取りをしましょう。ンジャナバーをせん切りにしたら水にしばらく浸けておいた後、丁寧に洗い流します。

白和えの素になる島豆腐は潰しておきましょう。炒めながら材料を加えていくので、ピーナッツバターなどは分量を先に分けておくと便利です。

フライパンに少量の油をしいたらシーチキンを1缶炒めます。程よく炒めたら潰した島豆腐・ピーナッツバターを加えてよく混ぜ合わせましょう。

最後に味見をして塩コショウで整えます。充分に炒めたらボウルに移してしばらく置き、荒熱を取ります。

荒熱が取れたボウルに下ごしらえを済ませたンジャナバーを加え混ぜたら完成です!

スーチカー

沖縄料理「スーチカー」とは豚三枚肉の塩漬けです。かつての沖縄では大晦日「ユートゥージ(夜通し)」の日に豚を一頭さばいてご馳走をふるまってきました。

あまった豚肉は塩漬けのスーチカーにして保存します。旧暦1月15日の小正月・旧暦1月20日の二十日正月まで残してご馳走を楽しんだりもできるでしょう。

残った豚かたまり肉を塩漬けにするので、豚肉と塩があれば分量はその時々によりさまざまです。豚三枚肉を利用すると美味しく仕上がりますよ!

<スーチカーの材料>
・豚三枚肉…300g
・塩…小さじ1

スーチカーはしばらく塩漬けにして保存する保存食です。漬ける際にはキッチンペーパーやラップ、そして保存用のジップロックがあると便利です。

塩漬けのみのシンプルな調理なので塩の味がよく分かりますよね。沖縄には美味しい塩の品数が多いので、島マースなど好きな塩を選ぶのも楽しいです。

スーチカーの保存には雑菌が入り込まないことが不可欠なので、使用するまな板や調理器具は清潔にしてから調理します。手もしっかりと洗い、ビニール手袋キッチンペーパーを使用してもみ込むのも良いでしょう。

豚三枚肉ブロックに塩をよくすり込みます。塩がすり込まれてくるとお肉の色が鮮やかに変化します。

しっかり塩をすり込んだらラップで包み、さらにジップ〇ックなどに入れ密閉します。ラップも隙間のないように包み、ジップ〇ックもしっかりと真空状態にして保存しましょう。

現代はひと晩寝かせていただくスーチカーが一般的ですが、昔は3日~7日ほど寝かせることもありました。冷蔵庫に置いておくのが一番です。

14日ほどが消費期限なので、スーチカーにした後は14日以内に使い切る分量を調理してください。雑菌などの心配もあるので保存が長くなったら臭いなどを確認します。

スーチカーを使用する時には、まず塩を丁寧に洗ってからいただく分量だけ切り分けます。最初にブロックのまま下茹でをしましょう。

たっぷりの水を鍋に入れ沸騰させたら、塩を洗い落としたスーチカーを投入し中火くらいで20分~30分下茹でをします。

荒熱を取ったら薄く切り分けて盛り付け完成です。レモンをかけても良いでしょう。またジューシーや炒め物、煮物まで自由に使用できます。

沖縄料理「グンボーマチ」は豚肉のごぼう巻き、沖縄の言葉で「グンボー」はごぼう「マチ」は巻くことを意味します。

沖縄の旧正月はもちろん、旧盆やお墓参りの清明祭(シーミー)で準備する重箱料理にも詰めやすく、ぜひおすすめしたい沖縄料理です。

グンボーマチはごぼうを豚肉で巻くので、豚肉は薄いロース肉が便利です。ごぼうを芯にして巻くので、しっかりと大きな泥付きゴボウを選ぶ人が多いでしょう。細いゴボウは数本重ねて巻いても良いですね。

<グンボーマチの材料>
・豚ロース肉(薄切り)…4枚ほど
・ごぼう…中4本ほど

[味付け]
・酒…大さじ1
・醤油…大さじ2
・みりん…大さじ1
・砂糖…大さじ2
・かつお出汁…200cc
・油…適量

油は煮付ける前に焼く場合にフライパンへしく程度に使用します。ごぼうを豚肉に巻いてからすぐに煮付けますが、少々焼き色を付けると香ばしく仕上がるため近年人気です。

ごぼうの皮をタワシでこそげ取ったら豚肉の幅に揃えて切り分けましょう。6cm~8cmくらいが一般的です。続いて下茹でをしたらザルにあげ、荒熱を取ります。

豚ロースの薄切り肉を広げて下ごしらえを済ませたゴボウを巻きましょう。巻いていて豚肉の厚みが気になるようなら、ラップを挟んでめん棒で豚肉を薄くすると巻きやすいです。

煮付ける

鍋に巻いたグンボーマチを並べて、分量の酒・醤油・砂糖・かつお出汁を加えて煮付けます。巻いたグンボーマチは巻き終わりを下にすると、解きにくくなりますよ。

この時、鍋に並べる前に一度グンボーマチをフライパンで焼く家もあります。

落し蓋をして中火で約15分~30分ほど、じっくりと煮込みましょう!途中こまめにアク取りをすることがポイントです。かつお出汁は途中に足しても良いでしょう。

充分に煮付け程よく照りが出てきたら完成!お皿に盛り付けていただきましょう。

沖縄料理のレシピは沖縄食材を美味しくいただくためのポイントがふんだんに込められています。ンジャナバー(ニガナ)やゴーヤーは苦くて好き嫌いが分かれる食材ですが、シーチキンなどと和えると苦味が美味しいスパイスにもなるでしょう。

また沖縄の旧正月でふるまう沖縄料理は「ハレの膳」、主菜の豚肉料理からはじまり副菜のウサチ箸休め、おめでたいお祝いの汁椀と品数も豊富です。

沖縄料理のポイントはかつお出汁豚だし汁!出汁を作る時には時間がかかりますがあらゆる沖縄料理レシピに使えます。出汁さえ作ってしまえば、それぞれの沖縄料理は意外と時短・簡単レシピなので、ぜひ試してみてはいかがでしょうか!

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