【沖縄の葬儀】御香典の包み方や渡し方で注意したいマナーとは

2022.01.18
【沖縄の葬儀】御香典の包み方や渡し方で注意したいマナーとは

沖縄で突然の葬儀に御香典を包む時、今では地域性や葬儀によってマナーも大きく変わるため、戸惑う方も増えましたよね。祝儀袋の包み方や表書き、渡す時のマナーまで、突然の葬儀であっても一度確認してから参列したいところです。今回は、葬儀スタイルや地域によって判断する御香典相場や、表書きや包み方、渡し方マナーをお伝えします。

沖縄で突然の葬儀に御香典を包む時、今では地域性や葬儀スタイルによって、沖縄の御香典相場やマナーも大きく変わるため、戸惑う方も増えましたよね。

那覇市など都心部では移住者も多く、若い世代では本州に倣った相場で沖縄でも御香典を包むようになっていますが、地方へ行くと昔ながらの沖縄の包み方で御香典を包む地域も多く、なかには一律千円の地域も見受けます。

また、金額によって違う包み方や失礼のない不祝儀袋の表書きから、渡す時の沖縄での御香典マナーまで、突然の葬儀であっても一度確認してから参列したいところです。

今回は、突然の葬儀で包む沖縄の御香典について、葬儀スタイルや地域によって判断する御香典相場や、表書きや包み方、渡し方マナーをお伝えします。どうぞ参考にしてください。

地域性や葬儀スタイルで判断する、沖縄の御香典相場

地域性や葬儀スタイルで判断する、沖縄の御香典相場
沖縄で包む御香典の金額で迷うポイントは、昔ながらの沖縄マナーで御香典を包むのか、現代の沖縄で増えた本州式の御香典相場で包むのか…、ではないでしょうか。

まず、若い世帯や移住者の多い那覇市や浦添市など都心部では、沖縄でも本州に倣った御香典相場で包むことが多いです。その他の要素では、葬儀スタイルによっても判断できます。

【 沖縄の御香典。四十九日までに参列する法要 】

● そこで注目したい事柄は、四十九日までのナンカスーコー(週忌焼香)です。沖縄では四十九日まで毎週ナンカスーコーを執り行い、奇数週(ウフナンカ)では弔問客を迎え入れます。

→ 沖縄では御香典を弔問の度に包みますので、その分葬儀の御香典相場が安くなる傾向です。そのため葬儀(告別式)後、四十九日法要まで参列しない場合には、沖縄でも本州に倣った御香典相場で問題はありません。

※ この場合、友人/知人であれば5千円~1万円が御香典相場になりますが、沖縄では「お札を重ねる=不幸が重なる」の考え方があるため、五千円札/一万円札で包むと安心です。

そもそも沖縄で御香典は相互扶助の意味合いがあります。沖縄では葬儀を新聞で告知して、招待されなくても多くの知人友人が続々と参列することで有名ですよね。

大勢の参列者がいるため、その分沖縄では一人分の御香典相場が少なくなることも背景にあります。このような昔ながらの大きな沖縄の葬儀では、御香典返しも500円程度ですし、お斎(お時=法要後の会食)や仕出し弁当もない葬儀も多い傾向です。

【 沖縄の御香典。葬儀の規模 】

● ですから大きな規模で執り行う葬儀に参列した場合、古い沖縄の習慣に倣い、御香典も千円~3千円ほどでも良いでしょう。

→ 一方、近年増えた家族葬など、少人数で執り行う葬儀に案内されて参列した場合には、沖縄であっても御香典相場が5千円~1万円(友人知人の場合)と、多めに包むことが多いです。

沖縄らしい葬儀は新聞告知により知って参列する流れが一般的ですが、家族葬や小規模な葬儀の場合、故人と関わりのあった関係者へご遺族から案内がある(届く)ケースが多いでしょう。

イレギュラーな沖縄の御香典

イレギュラーな沖縄の御香典
ただ前項で触れた家族葬のなかには、ごくごく身内と、とても関係性の深かった知人友人までの、参列者も十人以内~十数人ほどの小さな葬儀が増えました。

このような場合、沖縄では案内の時点で御香典を辞退されることがあります。案内ハガキが届いた時には、「香典辞退」の一文が添えられていることがあるため、確認をしてください。

【 沖縄で御香典辞退を受けた場合 】

● 沖縄で案内時に御香典辞退を受けた場合、喪家でも御香典返しを準備していないケースが多いため、意向に従い御香典は包まないのが一般的です。

→ ただ「何かお悔みの気持ちを表したい」とするならば、お線香やお花などの供物を持参すると良いでしょう。供物も千円~3千円ほどの予算で、先方に気を遣わせない程度のものを選びます。

供物を持参する時には受け付け時にお渡しするか、家族葬がアットホームな葬儀であれば、ご遺族に一言添えつつ、焼香時に御霊前に供えるのが一般的です。

家族葬は新しい形の葬送方法なので、大きな決まり事やマナーには柔軟ですが、喪家には一言「御香典返しは辞退します(気にしないでください)」など、御香典返しが必要ない旨を伝えると良いでしょう。

また、沖縄でイレギュラーな御香典相場と言えば、中部など一部で「一律千円」と決められた地域があります。これも参列時には迷いやすいパターンです。

【 沖縄で御香典が「一律千円」とする地域の葬儀に参列した場合 】

● この場合、多くが地域住民同士の取り決めですので、外部から参列した場合には、このルールに沿う必要はありません。

→ このような地域では、葬儀の多くで二つの受け付けが設けられています。「一律千円」で包んだ地域住民が通る受け付けと、その他の地域で御香典もバラバラな場合の受け付けです。

※ ですから地域住民でなければ友人/知人の場合には3千円~5千円を包み、その他の地域からの参列者として受け付けを通れば問題はありません。

また、このような沖縄で一律千円の御香典相場がある地域では、その他の地域からの参列者が千円の御香典を包んでも違和感はありません。

もともと古くから沖縄の御香典相場は、友人知人であれば千円~3千円です。中部など地方地域に多いルールですので、千円~3千円の相場を目安に包んでも良いでしょう。

沖縄で御香典の包み方や渡し方マナー

沖縄で御香典の包み方や渡し方マナー
このように友人知人であれば、昔ながらの沖縄の御香典相場は千円~3千円と、とても少ない傾向です。

全国的に不祝儀袋は御香典の内容(金額)に比例して豪華になりますから、沖縄では御香典を包む不祝儀袋も、水引が印刷された簡易的な封筒が多いのではないでしょうか。

けれども5千円を超えた場合には、沖縄で合っても御香典を包む不祝儀袋は水引が付いたものを選びます。弔事用の不祝儀袋/白黒の水引を選んでください。

【 沖縄の御香典。本州式の表書き 】

● 本州では喪家の宗旨宗派に倣い不祝儀袋を準備します。真言宗や臨済宗など、多くの宗旨宗派であれば「御霊前」ですが、浄土真宗では「御仏前」となります。

→ またそもそも仏教ではない家もありますよね。キリスト教であれば「お花料」になり水引は用いませんし、神教であれば「玉串料」となり、水引の色は白一色です。

…このように本州では先方の宗旨宗派に倣おうとすると、御香典の整え方やお悔みを伝える言葉、焼香の仕方まで、細部に渡り違いがあります。相手の宗旨宗派が分からない場合は、最も一般的な作法に倣うか、自身の宗旨宗派に倣う方が多いです。

一方、沖縄にはそもそも檀家制度がないため、特定の宗旨宗派を持つ家も多くありません。そのため、沖縄では御香典の整え方もシンプルです。

【 沖縄の御香典、包み方マナー 】

● 基本的に沖縄では表書きは「御香典」や「御香料」などであれば問題ありません。

→ 市販の表書きに多いため「御霊前」も多いですが、御霊前がお通夜や葬儀、初七日までは使用できるものの、忌中が過ぎた四十九日法要以降は「御仏前」の表書きになるため、注意をしてください。

沖縄では少ないですが、御香典は袱紗(ふくさ)や小さな風呂敷に包んで持ち歩きます。受け付けでお渡しする前に袱紗(ふくさ)や風呂敷から取り出し、「お納めください。」の一言を添えて差し出してください。

沖縄では参列者の人数が多い葬儀も多いですから、受け付けでは喪主がお礼(御香典返し)がしやすいように、氏名だけではなく住所は郵便番号まで丁寧に記載します。または表に名刺を貼るケースも多いです。

いかがでしたでしょうか、今回は沖縄で迷いやすい御香典相場や包み方/渡し方マナーをお伝えしました。

沖縄で準備をする御香典の中袋袱紗(ふくさ)、風呂敷の包み方、またお線香やお花を持参する時の包み方マナーなどについては、重なる部分もありますが別記事「沖縄で準備するお香典☆お札の入れ方や包み方のマナーとは」でお伝えします。

友人知人の場合、沖縄では御香典相場が千円~3千円、多くても5千円を包むケースがあらゆる葬儀で多い傾向です。一方全国的には友人知人の場合、御香典相場は5千円~1万円となり、沖縄の御香典は少なく包むことが知られています。

取引先の仕事関係者になると3万円~5万円の地域もありますので、本州の葬儀に参列する時には、その地域に詳しい人へ相談すると安心です。
まとめ

沖縄で包む御香典マナー
●知人友人で5千円~1万円包む場合
・ナンカスーコーに参列しない
・個別に葬儀の案内が来た
・規模の小さい葬儀に参列する

●家族葬で香典辞退を受けた場合
・御香典は包まない
・お線香など供物を持参するのは可
※予算は千円~3千円

●不祝儀袋の包み方マナー
・5千円以内は水引は印刷された封筒
・5千円以上は水引が付いたもの

・表書きは「御香典」が安心

・「御霊前」も多いが浄土真宗では×
・四十九日以降の「御霊前」は×
※四十九日以降なら「御仏前」

・袱紗や風呂敷に包んで持ち歩く
・渡す前に出して差し出す
・「お納めください」と添えて渡す
・受け付けでは氏名/住所まで記載する


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