沖縄の法要でお布施を包む。僧侶へ渡す時の準備やマナーとは

2022.01.20
沖縄の法要でお布施を包む。僧侶へ渡す時の準備やマナーとは

檀家制度が根付いていない沖縄では、お布施の包み方や渡し方に戸惑う方も多いですよね。御香典と同じように準備をする方も多いのですが、同じ葬儀で持参するものであっても、僧侶へ渡すお布施と、喪主へ差し出す御香典は意味合いが大きく違います。今回は、お布施を包む時のマナー、準備や包み方、お渡しする時のタイミングや作法についてお伝えします。

檀家制度が根付いていない沖縄では、お布施の包み方や渡し方に戸惑う方も多いですよね。

御香典と同じように準備をする方も多いのですが、同じ葬儀で持参するものであっても、沖縄で僧侶へ渡すお布施と、喪主へ差し出す御香典は意味合いが大きく違います

菩提寺がないため沖縄では葬儀や法要の時に、近所の寺院や関係者から紹介された僧侶へ単発で読経供養をお願いすることも多いです。

そのため事前に直接沖縄では、僧侶へお布施のご相談ができない点でも、戸惑う方が多い傾向にあります。

そこで今回は、沖縄で僧侶へお布施を包む時のマナー、お渡しする時のタイミングや作法についてお伝えします。どうぞ参考にしてください。

沖縄でお布施とともに包む項目

沖縄でお布施とともに包む項目
沖縄で法要に包むお布施の金額目安。沖縄で戒名まで依頼する?」では、沖縄で葬儀をする際のお布施の金額目安をお伝えしました。

そのなかで沖縄ではお布施以外にも、僧侶や葬儀関係者へ包むお金があることはお伝えしています。少し重なる部分がありますが、ここでもう一度まとめると、沖縄の葬儀で包むお布施の項目をおさらいしますのでご参考にしてください。

【 沖縄の葬儀で包むお布施の内容 】

● 沖縄の葬儀でお布施を包む時、多くは読経供養へ対するお礼(本来は徳行のひとつ)ですが、その他にも下記の内容を包む場合があります。

(1) 御布施(読経供養)
→ 葬儀時の読経供養の他、沖縄では葬儀後すぐに納骨されることも多いため、納骨時の供養も含めて、多めに包むのが一般的です。
※ 目安として3万円~5万円(納骨時には1.5~2倍)と考えると良いでしょう。

(2) 御車代
→ 檀家制度がない沖縄では単発で僧侶へ読経供養をお願いしますので、葬儀会場まで出張してもらうケースが多いです。この場合、交通費として寺院から葬儀会場までのタクシー代を目安に包みます。
※ 目安として3千円~5千円ほどを包んでください。

(3) 御膳料
→ 葬儀後に会食(お斎)を振る舞う家も多いですが、僧侶が欠席された場合、会食代を目安に包みます。
→ 目安として千円~3千円ほどです。(全国的には5千円~1万円と違いがあります。)

(4) お礼/寸志
→ 葬儀関係スタッフに配るお金(納骨時にカロートを開ける石材店スタッフも含む)ですが、最近では葬儀社や石材店は辞退することも多いです。そのため、友人知人などに受け付けをお願いした時などにお渡しします。
※ 目安として千円~3千円/1人ほどで良いでしょう。(全国的には3千円~5千円です。)

…以上が沖縄の葬儀でお布施の他に包むお金の項目ですが、葬儀に向けて僧侶へ戒名を付けてもらう場合、沖縄では葬儀時にお布施とともに戒名料もお渡しします。

(4)のお礼/寸志は、そもそも僧侶へお渡しするものではないので別袋に包みますが、沖縄ではこの他にも御布施・御車代・御膳料も、それぞれ別封筒に包んでください。

では、沖縄で僧侶へお布施などを包む時、どのように準備をすれば良いでしょうか?白黒の水引のついた御香典と同じ包み方ではありません。詳しくは下記にてお伝えします。

※ 御香典マナーについては別記事「【沖縄の葬儀】御香典の包み方や渡し方で注意したいマナーとは」などでお伝えしますので、コチラを併せてご参照ください。

沖縄でお布施の包み方

沖縄でお布施の包み方
御香典は喪主に差し上げるお悔みの気持ちですが、お布施は喪主が僧侶にお渡しするお礼であり、徳行(布施行)のひとつです。目的が修行(徳行)ですので、お悔みの気持ちを表す不祝儀袋では包みません。

【 沖縄でお布施の包み方。包む封筒 】

● 基本的には水引を用いず、白い封筒に準備をします。お布施の場合、一般的な白封筒であれば問題はないのですが、今ではお布施と表書きされた封筒が市販されていることも多いです。ただし下記の点には注意をして選んでください。

(1) 郵便番号の枠など、赤枠の印刷は避ける。
→ 御香典ではないものの法事に用いる封筒なので、それが郵便番号を記入する枠であっても、色のついた封筒はできるだけ避けた方が安心できます。

(2) 二重封筒を避ける。
→ 二重封筒は「不幸が二重になる」とする意味数字が含まれる封筒です。

(3) 中袋のある封筒は避ける。
→ 御香典では中袋と奉書紙による上包みがありますが、沖縄のお布施マナーとしては「二重」を避けるために、一枚の白い封筒を用います。

全国的には水引を用いる地域もありますが(※)、沖縄でお布施を包む時には、まず一枚づくりの白封筒で良いでしょう。ただし薄い白紙封筒は避け、厚手のものを選んでお札の内容が透けて見えないよう、配慮をしてください。

(※)例えば京都など一部地域では白×黄色の水引を用いたり、この他にも白黒の水引を用いる地域や、10万円以上の高額を包む場合に限り双銀の水引を用いる地域も見受けます。

若しくは奉書紙で包む方法もありますが、この場合には半紙でお金を包んだ後、上包みとして奉書紙を用い、それぞれに包み方があるので白封筒が無難です。奉書紙を用いる場合は、最後の折りは頭が上で、頭を垂れるように包んでください。

沖縄でお布施を準備する際の表書き

沖縄でお布施をお渡しするタイミング
沖縄ではお布施の他に御車代や御膳料も包みますが、これらは別々の封筒で包みます。それぞれ前述したような厚手の白い封筒に、「お布施」「御車代」「御膳料」と記してください。

【 沖縄でお布施の準備。表書き 】

● 上包みを用いませんので、白い封筒の表に名目(お布施/御車代/御膳料など)を書き、その下に氏名を記載します。(苗字のみでも問題はありません。)

→ 裏面には住所と金額を記載してください。金額は旧漢字を用いて、最初に「金」最後に「也」でしめるのがマナーです。

※ 例えば5万円を包んだとすると「金伍萬圓也」となります。住所は「沖縄県」などお布施では省略する傾向にありますが、本来は郵便番号・沖縄県まで丁寧に記載します。

また御香典は薄墨を用いますが、お布施はお悔みを表すものではありません。薄墨は「悲しくて涙で墨が薄くなった」として用いるため、沖縄の葬儀で包むお布施では、黒墨を用いてください。

沖縄でお布施をお渡しするタイミング

沖縄でお布施をお渡しするタイミング
最初に沖縄でお布施をお渡しするタイミングです。僧侶が会場へ到着してすぐ、控室にいる時にお渡しする方も見受けますが、これから読経供養があるので避けた方が配慮が行き届いています。

【 沖縄でお布施をお渡しするタイミング 】

● そのため法要当日に沖縄でお布施をお渡しするならば、読経供養が終わった後の控室がベストです。

→ ただし僧侶によっては沖縄では当日のお布施の受け渡しを避ける方もいます。これは本来のお布施の意味合いを鑑みてのことです。

※ お布施は本来「布施行」と呼ばれる修行のひとつであり、読経供養に対する「お代金」ではありません。当日に受け渡しをすることで「お代金」の意味合いが強くなるとして、避ける僧侶も見受けます。

…この場合には予め葬儀社スタッフや僧侶ご本人から連絡いただくことが多いですが、事前に確認しておくのも良いでしょう。

沖縄でお布施をお渡しする時のマナー

沖縄でお布施をお渡しする時のマナー
沖縄で僧侶へお布施をお渡しする時には、直接お布施を手で持って差し出すことは避けた方が良いでしょう。多くは「切手盆」と呼ばれる小さな盆に乗せて差し出します。

切手盆がない場合には、お布施を包んで持ち歩く時に用いる「袱紗(ふくさ)」を盆に見立てることが多いでしょう。

沖縄では袱紗(ふくさ)からお布施を取り出した後、お盆のように下に重ねるようにして両手に持って差し出します。

【 沖縄でお布施の重ね方 】

● 最初の項でお伝えしたように、沖縄でお布施とともに僧侶にお渡しする項目がありますので、これを別々の白封筒で包み準備をします。

→ これを重ねて切手盆に乗せますが、重ね方には順番がありますので注意をしてください。正しくは上から(1)お布施(2)戒名料(※)(3)御車代(4)御膳料の順番です。

(※)戒名料は僧侶へ戒名をお願いした場合、沖縄では葬儀でお布施とともに包みます。ただ、なかにはお布施と戒名料を別々に包むように指示されるケースもありますので、この場合にはお布施の次に重ねると良いでしょう。

【 沖縄でお布施をお渡しするマナー 】

● 沖縄で切手盆にお布施を準備したら僧侶へお渡ししますが、この時、表書きの文字は僧侶から読める向きが正位置です。

お渡しする時は「お納めください。」と一言添え、余裕があれば読経供養や戒名への感謝も伝えます。

沖縄でお布施は袱紗(ふくさ)に包んで持ち歩く旨をお伝えしましたが、袱紗には慶事用の明るい色目のものと、弔事用の渋い色目のものがあるので注意をしてください。

ピンクや黄色などの明るい袱紗(ふくさ)は避け、深緑や黒、紫などの暗い色目を選びます。

いかがでしたでしょうか、今回は沖縄でお渡しするお布施の包み方マナーや準備の仕方、渡す時の作法についてお伝えしました。

ただ檀家制度が広がっていない現代の沖縄では、お布施が「料金」として扱われるシーンも多く見受けます。葬儀社やホームページなどで「出張僧侶」を依頼するケースなどがその代表です。

この場合「読経供養3万円」などと明瞭に提示されているケースも多く、このようなケースでは遠慮なく予め相談してしまうと良いでしょう。なかには葬儀費用として一緒に請求され、お布施をお渡しする必要のない葬儀社もあるほどです。

ただ、葬儀は葬儀社にお任せすれば良いのですが、その後も四十九日法要や一年忌(一周忌)と、供養は続きます

そのため頼りになる僧侶を見つけて、今後も依頼できるように、沖縄であっても「お布施」の概念を理解してお渡しできると、より良い関係を築くことができるのではないでしょうか。
まとめ

沖縄でお布施を包む/渡すマナー
・お布施や御車代などはそれぞれ別に包む
・厚手の白封筒、無地のものに準備する
・表書きは「お布施」その下に氏名(苗字だけでも可)
・裏には住所と金額
・住所は丁寧に記載、金額は旧漢字を用いる
・渡すタイミングは供養後の控室
・別美に受け渡しを希望する僧侶もいる
・渡す時は切手盆もしくは袱紗に乗せる
・上からお布施→御車代→御膳料の順に重ねる
・盆の向きは僧侶から表書きが読める方向
・盆ごと差し出して「お納めくください」


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