コロナ禍の沖縄で増えた代わりウコー☆贈答用線香5つのポイント

2021.10.09
コロナ禍の沖縄で増えた代わりウコー☆贈答用線香5つのポイント

旧暦行事などで帰省できない時、沖縄では「代わりウコー(お線香)」を供えますよね。だからと言ってお線香を贈る人も少なかったのですが、今では欠席時に贈答用線香を贈る人々が急増傾向です。そして実は昔も沖縄ではウコー(お線香)を贈る人々もいました。今回は代わりウコー(お線香)の上げ方、贈り方をお伝えします。

旧暦行事などで帰省できない時、沖縄では「代わりウコー(お線香)」を供えますよね。

清明祭(シーミー)や旧盆などの旧暦行事に参加できない時、欠席者本人は特に何も言わずとも、多くは両親など参加した人々から、沖縄では欠席分のウコー(お線香)を上げる習慣があります。

ですから従来は特に欠席するからと言って贈答用線香を贈る人も少なかったのですが、本州や海外などへ移住者が増えたこと、現代の暮らしに合わせて帰省回数がめっきり少なくなったこと…、そして新型コロナ到来により、欠席時に贈答用線香を贈る人々が急増傾向です。

そして実は昔も沖縄ではウコー(お線香)を贈る人々もいました。

そこで今回は、新型コロナ到来によって急増している沖縄での代わりウコー(お線香)の上げ方、そして沖縄で代わりウコー(お線香)をお願いした方が、自宅で行うと良い習慣をお伝えします。

沖縄で増えた「代わりウコー」とは

沖縄で増えた「代わりウコー」とは
旧盆や清明祭(シーミー)など、親族が集って行う旧暦行事が今も残る沖縄では、ウコー(お線香)を集まった皆が拝して故人と繋がり、宴を催します。

清明祭(シーミー)などでは沖縄の門中によって、ウコー(お線香)を次々と大きなお墓のウコール(香炉)にくべ、モクモクと常にウコー(お線香)の煙が巻き上がる様子を見受けるほどです。

故人にとっては沖縄ではウコー(お線香)の香りをいただくとともに、ウコー(お線香)の煙を通して、イチミ(生きる身)と繋がり、イチミ(生きる身)の感覚を通してウサンミ(御三味)などのご馳走を楽しむ意味合いもあります。

そんな沖縄では欠かせないウコー(お線香)ですから、旧盆や清明祭(シーミー)など、ご先祖様と楽しむ旧暦行事に親族が参加できない時、沖縄では「代わりウコー(お線香)」を拝する習慣がある家が多いのではないでしょうか。

【 沖縄の「代わりウコー(お線香)」とは 】

★ 沖縄では「代わりウコー(お線香)と言って、その場で拝することができない子孫/親族がいた時に、ムチスク(宗家)の家長など、その場にいる者が代わりにウコーを拝する風習があります。

遠くに住んでいて旧盆や清明祭(シーミー)時期に帰省できないケースも増えていますから、この場合には両親へ言付けるなどの例が多いですよね。

この他、門中によってはあまりに多くの人が集うため、各家の代表のみがお墓参りを行い、家族みなの代わりウコー(お線香)を拝する習わしを持つ門中もあります。

沖縄で代わりウコー(お線香)の上げ方

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独自の御願文化を持つ沖縄では、代わりウコー(お線香)の上げ方にも習慣を持つ家が多いです。

祖霊信仰が深い沖縄の人々にとってウコー(お線香)はあくまでもご先祖様へのお供えの品であり、誰が差し出しているかをハッキリとさせる風習があります。

まず、沖縄で代わりウコー(お線香)をお願いする人々は、必然的にほとんどがトートーメー(位牌)を家に祀っていない人々です。

そのため多くはムチスク(宗家=トートーメーを祀る家)の家長や、最も年齢の高い祖父母が沖縄では代わりウコー(お線香)を拝します。

【 沖縄の代わりウコー(お線香)の上げ方 】

★ ムチスク(宗家)の家長以外は、沖縄では拝するウコー(お線香)の本数は、カバシウコー(香り線香=日本線香)では3本、ヒラウコー(沖縄線香)なら半ヒラ(半分)です。

→ 「〇〇〇〇(住所)〇〇(干支)〇〇〇〇(氏名)からです。」と、沖縄では誰からのウコー(お線香)なのかをご先祖様へお伝えして拝してください。

以上が沖縄での代わりウコー(お線香)の上げ方ですが、最近では旧盆や清明祭(シーミー)などの御願行事にこだわることなく、故人を想い偲ぶ気持ちを込めて、月命日などに贈る人々も増えました。

故人への供養をしっかりできていないと心配な方は、沖縄では九本ウコー(クブンウコー=9本のお線香)をお願いして「手落ち、不足あればクブンジュウブン(九本十本)補わせてください。」と言付ける方もいます。

代わりウコーをお願いしたら…

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昔のように地域内で親族が住む時代も終わり、日本国内や世界へ移住する沖縄の人々は多いですよね。そのため以前から、頻繁に帰省できない悩みは多くありました。

特に沖縄の旧盆は旧暦で行いますが、全国的には新暦8月15日を基準としているため、本州の企業の多くがこの新暦8月15日を基準に夏休みを設けることもあり、旧盆に合わせた帰省が難しい声もあります。

この傾向が新型コロナ到来をきっかけに、より顕著になりました。

旧暦行事に参加できない場合、沖縄では代わりウコー(お線香)をお願いしますが、最近ではもう何年も帰省していない人々も多いため、沖縄の実家へ代わりウコー(お線香)をお願いしながら、家でも同時間帯に手を合わせる方々が多い傾向です。

【 沖縄で代わりウコー☆同時間帯に遥拝する 】

★ 旧暦行事に帰省できず、沖縄で代わりウコー(お線香)をお願いしているお家では、下記のような2つの流れが起きています。

(1) 自宅にヒヌカン(火の神様)を仕立てて遥拝(ようはい=遠くから拝む)する。

→ 沖縄ではヒヌカン(火の神様)は、御嶽(ウタキ※)やティラ(寺)など神様仏様とを繋ぐ役割を果たすため、日ごろ家を守護していただくとともに、旧暦行事では現地から遥か沖縄を拝む目的で仕立てる家が増えました。

(2) 自宅に位牌なきお仏壇を設ける。

→ 沖縄ではお墓参りを頻繁にしてはいけないと言われます。これは風葬の歴史なども背景にありますが、お墓とお仏壇が繋がっているとされてきたためです。

※ そのため位牌なきお仏壇を自宅にも設けることで、直接お墓とお仏壇との繋がりを持ちます。それでも沖縄の実家では代わりウコー(お線香)を上げてもらうのが一般的です。

自宅に位牌なきお仏壇を設ける考え方は、分骨に近いものですが、沖縄では魂が瞬時に複数の場所に存在できるとして、あまり分骨による位牌分けを検討する人は少ない傾向にあります。

その代わり、お墓から直接来てもらうとして、位牌なきお仏壇を設けてお墓で拝したヒジュルウコー(火を灯さないお線香)を送ってもらい、ウコール(香炉)に移ってもらったり(※)、名前のない位牌を拠点として、行き来してもらう考え方が増えました。

(※)沖縄で代わりウコー(お線香)をお願いする際、火を灯さずにお墓やお仏壇に供えてもらい、そのウコー(お線香)を自宅へ送ってもらう方法です。

自宅で仕立てたウコール(香炉)に、火を灯したウコー(お線香)を拝することで、ご先祖様や故人に行き来してもらいます。

沖縄で増えた遠隔供養について、詳しくは別記事「コロナ禍に広がる遠隔供養。沖縄でミニ仏壇が増えた5つの理由」でもお伝えしますので、コチラも併せてご参照ください。(後ほどアップします。)

本当はカバシウコー(香り線香)が良い?

本当はカバシウコー(香り線香)が良い?
沖縄の代わりウコー(お線香)は、もともとは気軽にお願いをするだけでしたが、今ではお線香を贈る沖縄の人々が増えました。

この時、本州同様に香り高い贈答用のカバシウコー(香り線香=日本線香)を贈るのが一般的です。

【 沖縄で代わりウコー☆増えた贈答用線香 】

★ もともと沖縄でも後生とより深く繋がりたい日には、香りが高く故人も喜ぶと言われるカバシウコー(香り線香=日本線香)が選ばれてきました。

→ けれども昔はカバシウコーは高級品でなかなか手に入らなかったため、普段はヒラウコー(平線香=沖縄線香)を用いてきた流れがあります。

そのため、沖縄で代わりウコー(お線香)を依頼する時に贈るウコー(お線香)は、スーパーなどで購入できるヒラウコー(沖縄線香)などではなく、贈答用線香がベストです。

 

いかがでしたでしょうか、今回は新型コロナ到来をきっかけに増えた沖縄の代わりウコー(お線香)と、お願いする時に贈る贈答用線香についてお伝えしました。

ムチスク(宗家)の家長以外はサンブンウコー(三本のお線香)を拝することが多い沖縄ですが、その時々でナナブンウコー(七本のお線香)やクブンウコー(九本のお線香)など、多くのお線香を拝する時もありますよね。

この時はヒラウコー(平線香=沖縄線香)が確かに便利ですが、故人にとってはあまり香りあるものではないため、カバシウコー(香り線香=日本線香)を束にして供える方が喜ばれます。

沖縄で代わりウコー(お線香)をお願いする時の贈答用線香は日本線香が適切ですが、その他は拝するウコー(お線香)の本数や御願目的に合わせて、ヒラウコー(沖縄線香)/カバシウコー(日本線香)を使い分けてみてください。

まとめ

沖縄の代わりウコーと上げ方、贈り方

・行事に参加できない時に代わりウコーをする
・お願いされた側は住所/干支/氏名を述べて拝する
・お願いした側は同時期に手を合わせる
・ヒヌカンや位牌なき仏壇を入れて拝む家も増えた
・代わりウコーをお願いする時、お線香を贈る家が増えた
・贈るお線香は贈答用の日本線香が好ましい


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