沖縄で新しくお仏壇を仕立てるのはいつでも良い?開眼供養の仕方

2022.01.29
沖縄で新しくお仏壇を仕立てるのはいつでも良い?開眼供養の仕方

今、沖縄ではコンパクトなお仏壇を気軽に仕立てるお家が増えましたよね。拝みの対象としてご先祖様を祀ったり、自宅で両親や祖父母など、近しい魂を弔い供養したいと、小さなお仏壇を祀り日々供養するお家が増えました。そこで多い質問が「沖縄ではいつお仏壇を仕立てるの?」と言うものです。今回はお仏壇を仕立てるタイミングや、魂入れの儀式「開眼供養」の流れをお伝えします。

今、沖縄ではコンパクトなお仏壇を気軽に仕立てるお家が増えましたよね。扉を閉じるとお仏壇とも分からないシンプルなスタイルが増え、よりカジュアルに祀ることができるようになりました。

近年、沖縄でお仏壇を仕立てるお家の傾向として興味深い点は、家族に不幸があったことをきっかけにしているのではないところです。

不安定な世の中で拝みの対象として「カミ(祖霊)」を祀ったり、自宅で両親や祖父母など、近しい魂を弔い供養したいと、小さなお仏壇を祀り日々供養するお家が増えました。

そこで多い質問が「沖縄ではいつお仏壇を仕立てるの?」と言うものです。今回は沖縄でお仏壇を仕立てるタイミングや、魂入れの儀式である「開眼供養」の流れをお伝えします。

沖縄でお仏壇を仕立てるタイミング

沖縄でお仏壇を仕立てるタイミング
昔から沖縄ではお仏壇やお墓など、ご先祖様を供養する事柄に関しては「神様の目が届かない日取り」が良いとする向きがありました。この「神様の目が届かない日取り」とはどのような日でしょうか。

【 沖縄でお仏壇を仕立てる☆神様の目が届かない日取り 】

● 基本的な「神様の目が届かない日取り」は、下記の2つです。

(1) タナバタ(七夕)→ 旧暦七月七日は、沖縄ではお仏壇やお墓を新調するのに良い日とされています。(神様の目が届かないため、織姫と彦星様が一年に一度逢えるのですよね!)

(2) ユンヂチ(うるう月)→ 沖縄の御願は旧暦で行いますが、旧暦は太陰暦です。太陰暦と太陽暦のずれを埋めるため、旧暦の一カ月が二度重なる年があり、これを「ユンヂチ(うるう月)」と言います。

※ ユンヂチのある年はまるっと一年、沖縄ではお仏壇やお墓事を存分に行っても良い、とする向きがあり、日取りが取りやすいのです。ちなみに次回のユンヂチは2023年で、うるう月に当たるのは旧暦2月となります。

ユンヂチは暦が二度重なるため、重なった月は「日ナーシー(日がない)」とされました。「日がない」ので神様の目も届きません。

六十年に一度だけ気にすれば良い?

六十年に一度だけ気にすれば良い?
ただタナバタ(七夕)も年に一回ですし、ユンヂチも19年の間に7回と、そんなに頻繁に訪れる訳ではありません。そうなると、やはり待ちくたびれてしまいますよね。

この「神様の目が届かない日取り」を良しとしてきたのには、日ごろの良い日取りの取り方が複雑なためでもあります。しかも沖縄では家族の干支も関係してきますから、大勢が集まるとどこの日取りも当たらなくなってしまう…、などの問題もありました。

そのため、かつての沖縄では「神様の目が届かない日取り」が便利だった…、と言う背景があるでしょう。

【 沖縄でお仏壇を仕立てる、昔ながらの日取り 】

● 全国的には六曜による日取りもありますが、沖縄では家族の生まれ年(干支)に当たる日を避けるとされています。沖縄では生まれ年(干支)は厄年とされてきたためです。

→ ただ祖霊を祀る沖縄仏壇を仕立てる場合、家族親族全員の干支を考慮しなければならないため、良い日取りが取れない問題がありました。

※ このことから一般的には生まれ年(干支)を考慮する家族親族は三親等までとされています。

ただ、これはあくまでも祖霊を祀るトートーメーを継承した宗家(ムチスク)が、大きな沖縄仏壇を仕立てるケースです。一方、今沖縄でニーズが増えたお仏壇は、コンパクトなもので、家族単位で供養する対象となっています。

そのため沖縄でお仏壇を仕立てる日取りも、ずっと緩くなりました。

【 沖縄でお仏壇を仕立てる、現在の日取り 】

● 沖縄であっても家族単位でお仏壇を仕立てるならば、家長の干支だけ考慮すれば、問題はありません。

→ また、十二支のみで生まれ年(干支)を考えず、「十干十二支」を用いて日取りを決める家族が増えました。十干十二支であれば、六十年に一度だけ回ってくる厄年なので(61歳)、ほとんどタブーに当たることがありません。

特に現代の沖縄では、お仏壇を仕立てるとお坊さんによる開眼供養を行いますので、「不吉」は祓われるとされ、より気軽に沖縄でもお仏壇を仕立てるようになりました。

沖縄で開眼供養を行う流れ

沖縄で開眼供養を行う流れ
反対に現代の沖縄では、お仏壇を仕立てるとお坊さんに開眼供養をお願いするようになっています。開眼供養をすることで、お仏壇に魂が入ります。

沖縄には檀家制度は根付いていないので、近所の寺院に直接読経供養を依頼するか、もしくは沖縄でお仏壇を購入したお店などで相談しても良いでしょう。

【 沖縄でお仏壇を仕立てる、開眼供養 】

● 開眼供養では料金を支払うのではなく、「お布施」としてお金を包みます。目安としては一回の開眼供養で1万円~3万円です。

→ 白い厚手の封筒に「お布施」の表書きを黒墨で書き、読経供養を終えてひと息ついたタイミングでお渡しをすると良いでしょう。

※ 本来であれば切手盆に置いて、お坊さんから文字が読める向きにした後、両手を添えてお渡しするのがマナーです。机があれば机を挟まず、脇に出てお渡ししてください。

お布施をお渡しする時の包み方や渡し方については、「沖縄の法要でお布施を包む。僧侶へ渡す時の準備やマナーとは」や「沖縄で法要に包むお布施の金額目安。沖縄で戒名まで依頼する?」でお伝えしています。

沖縄でお仏壇を仕立てる時ではないですが(法要時)、包み方などは同じですので、どうぞ参考にしてください。

いかがでしたでしょうか、今回は沖縄でお仏壇を仕立てるタイミングや開眼供養の流れについてお伝えしました。

祖霊信仰がある沖縄では、お仏壇やお墓事に関して繊細な部分もありますが、家族で仕立てるシンプルなお仏壇に関しては、もっとカジュアルに仕立てても問題はありません。

故人を想えば供養になる」とされるように、沖縄ではお仏壇を仕立てる時、日取りや方法がいかに正しいかに気を張り巡らせるよりも、日々手を合わせてご先祖様へ感謝をして、故人を偲ぶことが大切なことです。

毎日、祖霊(カミさま)やご先祖様、故人の存在を感じながら、感謝をして一緒に暮らす、沖縄でお仏壇を仕立てた後の毎日を、どうぞ大切にしてください。
まとめ

沖縄でお仏壇を仕立てるタイミング
・タナバタ(七夕)旧暦七月七日
・ユンヂチ(うるう月)
・家長の干支を避ける
・家長の干支を十干十二支で考慮する(61歳のみ)
※そうなると六十年に一度のみとなる
・家族のコンパクト仏壇はもっとカジュアルで良い

●お布施を渡す
・開眼供養の目安は1万円~3万円
・厚手の白封筒に表書きは「お布施」


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