沖縄の旧暦1月4日はヒヌカン下天の拝み☆うさぎむんと迎え方

2022.02.01
沖縄の旧暦1月4日はヒヌカン下天の拝み☆うさぎむんと迎え方

沖縄の旧暦1月4日はヒヌカンをお迎えする「下天の拝み」がありますよね。2022年の旧暦1月4日は、2月4日(金)!もうすぐです。お迎えと言っても、うさぎむん(お供え物)を供えて手を合わせ、家の女性が拝むだけです。今回は沖縄の旧暦1月4日、ヒヌカン下天の拝みで供えるうさぎむん(お供え物)を、迎え方とともにお伝えします。

沖縄の旧暦1月4日はヒヌカンをお迎えする「下天の拝み」がありますよね。2022年の旧暦1月4日は、2月4日(金)!もうすぐです。

沖縄では旧暦の年末にヒヌカン様がウティン(御天)へ里帰りしています。そしてウティン(御天)からヤー(家)へ戻って来る日が旧暦1月4日(2022年2月4日)、沖縄の人々はヒヌカン様をお迎えすると同時に、「どうぞ今年も無事に平和に家族が過ごせますように…」と祈願をしてきました。

沖縄でヒヌカン様のお迎えと言っても、うさぎむん(お供え物)を供えて手を合わせ、家の女性が拝むだけです。

今回は沖縄の旧暦1月4日、ヒヌカン下天の拝みで供えるうさぎむん(お供え物)を、迎え方とともにお伝えします。

沖縄で行うヒヌカン下天の拝みとは

沖縄で行うヒヌカン下天の拝みとは
祀られたヤー(家)を守るパーソナルな存在が、沖縄のヒヌカンです。沖縄ではヒヌカンのウコール(香炉)の灰には、その家のさまざまな記録を良い事柄も、悪い事柄も残しているとされています。

そのため毎年旧暦12月24日に沖縄ではヒヌカン様がウティン(御天)へと里帰りし、ウティン(御天)の神様へ、その家の一年を報告するとされてきました。

【 沖縄で行うヒヌカン下天の拝みとは 】

● そして里帰りをしていたヒヌカンが、ヤー(家)へ再び降りてくる日が、旧暦1月4日です。八重山ではヒヌカン様の帰還に合わせて、ニントゥーウガミ(年頭拝み※)とする地域もあります。

→ (地域によっても異なりますが)沖縄ではヒヌカン昇天の拝み(旧暦年末のお見送り)では夕方に御願を行い、ヒヌカン下天の拝み(旧暦年始のお出迎え)では午前中に御願を済ませるとされる地域が多いでしょう。

(※)ニントゥーウガミ(年頭拝み)とは、年始めにその一年の祈願事を行い立てる日です。本州で言うところの初詣でに当たりますが、沖縄ではヒヌカン様に一年を無事に平和に暮らすことができるよう、家庭円満や家内安全を祈願するヤー(家)が多い傾向です。

下天の拝みを行う準備

下天の拝みを行う準備
沖縄ではヒヌカンを祀るウコール(香炉)や仏具は、いわば「御神体(ごしんたい)」です。ウコール(香炉)の灰にヒヌカン様が宿るとされています。

【 沖縄ヒヌカン、下天の拝みを行う準備 】

● そのため、特に八重山地方で多い習慣ですが、本島でも沖縄ではヒヌカンをお迎えする前に、一度ヒヌカンを祀る仏具を潮水(塩水でも良い)に浸けて清めると良いです。

→ ウコール(香炉)を掃除し清める際には、底の灰を小さじ3さじは分けて、残りを掃除し清め、清めて乾かしたウコール(香炉)には、最初に分けた小さじ3さじの灰を入れます。

沖縄ではヒヌカンを扱う「司祭者」は、主に女性です。今でこそ役割は変化していますが、台所の神様としても知られるヒヌカンですから、家の台所を守る主婦が司祭者とされてきました。

そのため下天の拝みを行う準備でも、沖縄ではヒヌカンに触れることができるのは、司祭者である女性のみ、とする地域や家が多い傾向です。

※ ウコール(香炉)の灰を掃除する詳しい方法は別記事「【沖縄ヒヌカン】ウコール(香炉)の灰☆神様を残す掃除の仕方」でお伝えしていますので、コチラもご参照ください。

 

下天の拝みで供えるうさぎむん

下天の拝みで供えるうさぎむん
トゥシヌユール(大晦日)や旧正月では、沖縄ではヒヌカンの後にお仏壇にうさぎむん(お供え物)を供えますが、下天の拝みはヒヌカンに対する御願行事なので、お供え先はヒヌカンのみです。

おめでたい旧正月のお迎えに当たるため、供えるうぶく(ご飯)も赤うぶく(赤ご飯/赤飯など)を供え手ください。

【 沖縄ヒヌカン下天の拝み☆うさぎむん 】

● 午前中、家族が朝ごはんをいただいて落ち着いた頃に、下記のうさぎむん(お供え物)を揃えます。

(1)日ごろのお供え物
・チャーギやクロトンなどの神木
・お塩
・うさく(お酒)
・みじとぅ(お水)

(2)赤うぶく(赤ご飯)を三膳
→旧正月前後のうさぎむんでは赤飯が多いですが、この他にも古米を混ぜて赤く炊いたご飯や、赤い食紅などを加えたご飯も見受けます。

(3)お線香はジュウゴフンウコー(十五本御香)
→「ジュウゴフンウコー(十五本御香)とは、日本線香十五本分を差します。日本線香では十五本もしくは略式の三本を供え、沖縄線香ではタヒラ半(二枚半)です。

お線香は近年、沖縄の台所にヒヌカン専用スペースが設計されていない家事情も踏まえ、小さなヒヌカンステージが増えたため、火事にならないように日本線香三本を拝する家が増えました。

ただ、沖縄では旧正月前後や旧盆などの大きな御願行事だけは、大きなウコール(香炉)を出して、しっかりとヒラウコー(平御香=沖縄線香)を拝する家も見受けます。

一部地域のお線香の拝し方

一部地域のお線香の拝し方
特に沖縄ではヒヌカン昇天と下天の拝みに関しては、ヒヌカンがウティン(御天)とヤー(家)をより楽に行き来できるよう、お線香を使って階段を作る習慣を持つ地域もあるのはご存知でしょうか。

【 沖縄ヒヌカン下天の拝み☆お線香の階段 】

● お線香の階段は順番にお線香に火を灯すことでお線香が順番に燃え進み、階段のように見える拝し方です。

(1)お線香の準備
<パターンA>
→ ヒラウコー(平線香=沖縄線香)を三本分ずつ、半分に割って五ヒラ(三本分×五片)準備します。

<パターンB>
→ 現代のシンプル仏壇に合わせて日本線香で階段を作る場合、五本のみを使います。

(2)お線香の拝し方
→ 最初に右端にお線香を拝し、少し経つ毎に順番に左側へ拝していきます。すると燃え進み階段のように見えるでしょう。(昇天の拝みではこの反対、左から右へと並べます。)

三本分×五片はジュウゴフンウコー(十五本御香)で、特別な御願行事で用いる本数ですが、現代のシンプル仏壇ではどうにも割れてしまうお家が多いため、「ウティン(御天)/ジーチ(地)/リュウグ(竜宮=海)」を三位一体として、日本線香五本です。

また、今回のような特別な拝し方では、別に大きなウコール(香炉)を用意する家も見受けることができました。

ただ沖縄ヒヌカン下天の拝みでも、もともと一部の地域に限られたお線香の拝し方なので、単純に略式で日本線香五本を選ぶお家が増えています。

沖縄ヒヌカン下天の拝みで願う事柄

沖縄ヒヌカン下天の拝みで願う事柄
沖縄の一部地域では、ヒヌカン下天の拝みがニントゥーウガミ(年頭拝み)にもなっているため、「一年の誓い」など大きな物事を拝むと考える方も多いのですが、昔ながらの沖縄ヒヌカン下天の拝みでは、「一年を無事に」と言う祈願事を願う拝みです。

【 沖縄ヒヌカン下天の拝み☆願う事柄 】

● 沖縄の言葉で祈るグイス(祝詞)もありますが、一般家庭では現代の言葉で、下記のように願っても、充分に伝わります。

「ウートゥートゥー ヒヌカンガナシー(あな尊き ヒヌカン様)、チューヤヒガラムトゥー(今日の良き日)、ヒヌカンガナシーをお迎えする日でございます。

どうぞ福徳とともにヤー(家)までお帰りくださいますよう、そして、このヤー(家)と家に住む家族を今年一年間も御守護いただきますように…。

家族がこの一年もカラダガンジュー(体も健康に)、家庭円満、夫婦和合、親子和合して無事に過ごせますよう、ヒヌカンガナシーを通し祈願します。ウートゥートゥー。」

…地域や家によっても違いますが、大まかにはこのような事柄を祈願すると良いでしょう。

沖縄ではヒヌカン下天の拝み前、旧暦の元旦にニントゥーウグァン(年頭御願)を行う家もありますが、この時には家族それぞれが一年の誓いを掲げ、毎日たゆまぬ努力ができますよう願う家が多い傾向です。

そのため、特に沖縄本島では、ヒヌカン下天の拝みでの祈願事とは違います。

いかがでしたでしょうか、今回は沖縄で旧暦1月4日に行うヒヌカン下天の拝みについて、うさぎむん(お供え物)やお線香の拝し方、祈願事についてお伝えしました。

沖縄でヒヌカン下天の拝みが旧正月の年明け早々に行われますが、旧暦1月2日からは無事にこの一年を過ごせるよう、家族それぞれの干支日に御願を行う「マドゥトゥシビーの拝み」が行われています。

※マドゥトゥシビーの拝みについては別記事「沖縄のマドゥトゥシビー拝み☆一年の無事を祈願するお供え物と拝み方」でお伝えしますので、コチラをご参照ください。

日ごろからのタブーではありますが、特に沖縄でヒヌカンをお迎えする旧暦1月4日は、朝からヒヌカンの前で悪口や小言、ケンカなどは控えてください。

ヒヌカンは「火事(炎上)」に当たるもの…、ヒステリーや陰口・悪口、口から出る悪いものを嫌うとされています。
まとめ

「下天の拝み」ヒヌカンの迎え方
・旧暦1月4日(2022年2月4日)午前中に迎える
・前日にはヒヌカン仏具を潮水に浸けて清める
・日ごろのお供え物に赤うぶく(ご飯)を三膳
・お線香は十五本御香、略式は日本線香五本
・右から左へと順番に並べて階段を作る拝し方もある
・この一年の家族の平安、家内安全を祈願する
・特にお迎え前後では悪口や陰口は控える


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