【沖縄のトートーメー】位牌の文字入れは、いつ・どこで依頼するの?料金目安はいくら?

2023.01.15
【沖縄のトートーメー】位牌の文字入れは、いつ・どこで依頼するの?料金目安はいくら?

家族が亡くなると位牌を仕立て、文字入れを依頼しますよね。ただ、あまり慣れていないと、いつまでにどこに依頼するのか、戒名は必要なのか、料金目安まで、迷う遺族は多いです。今回は、家族が亡くなり位牌を仕立てる際、文字入れへの疑問にお答えします。

家族が亡くなると位牌を仕立て、文字入れを依頼しますよね。
ただ喪主や遺族としては、家族が亡くなったショックのなか、ナンカスーコー(七日焼香)やシジュウクンチ(四十九日)の準備と並行して行わなければなりません。

・位牌の文字入れはどこに頼むの?
・位牌の文字入れはいつまで?
・どのような文字を入れるの?
・位牌を仕立てないとどうなる?
・位牌の文字入れの料金目安は?

独自の祖霊信仰が根付く沖縄では、そもそも戒名を付けるかどうか、位牌の文字入れの依頼先まで迷う遺族も少なくありません。
今回は、沖縄で家族が亡くなり位牌を仕立てるにあたり、文字入れの依頼に関する事柄を解説します。
 

位牌の文字入れとは

沖縄ではモダン仏壇でも供養はできる?現代の新たな拝み方
●位牌の文字入れでは、新しく仕立てた位牌に故人の名前(戒名)や享年などを記入します

全国的には故人それぞれに位牌を仕立てるため、位牌を購入した仏壇仏具店へ相談すると、位牌の文字入れに対応してくれるでしょう。

ただ沖縄で先祖代々位牌のウチナーイフェー(沖縄位牌)を祀る家では、位牌札を用意することになります。
 

<沖縄での位牌の文字入れ>
[1]位牌への文字入れ
●表面
・没年月日
・戒名
●裏面
・俗名
・享年(亡くなった時の年齢)

[位牌札への文字入れ]
●戒名あり
・表面…戒名
・裏面…没年月日/享年/俗名

●戒名なし
・表面…俗名
・裏面…没年月日/享年

 
故人が亡くなってからお通夜までに用意し、枕飾りに祀る仮位牌の白木位牌(シライフェー)は枕経や通夜・葬儀での読経供養を依頼する僧侶が記入してくれるでしょう。

全国的には家で特定の寺院を信仰する「檀家制度」が残っていますので、菩提寺がある家では菩提寺のご住職が戒名を付け、白木位牌に記入します。
 

※沖縄では馴染みのない「檀家制度」については、下記をご参照ください。
「檀家制度」とは、「戒名」は必ず必要?菩提寺(檀那寺)との関係性

 

沖縄で戒名は必要?

●檀家制度が根付いていない沖縄では、必ずしも戒名が必要ではありません

全国的には仏教に倣い、人が亡くなると仏様の弟子として戒名を授けられますが、もともと沖縄は独自の御願文化、祖霊信仰があります。
 

<沖縄での位牌の文字入れ:戒名>
・沖縄では俗名(生前の名前)の記入も多い
自然葬(海洋散骨)などの墓碑は俗名が多い
・戒名を授かるのに、お布施が必要(約3万円~何十万円)
・個人墓地や民間霊園では納骨拒否の心配がない
・戒名自体、一般人が付けることも可能

 
現代ではインターネットなどで戒名を授かる場合、3万円ほどの格安料金もありますが、ご住職から戒名を授かると何十万と掛かるものも多いです。

檀家制度に倣い菩提寺を持つ家では、菩提寺のご住職から戒名を授からないと、お墓に納骨もできないトラブルも起き得るため、戒名をいただく習慣が根付いています。

この点でも沖縄は個人墓地も多く、現代の沖縄に増えた民間霊園では宗旨宗派不問の施設がほとんどですので、必ずしも必要ではありません。
 

戒名について、下記にも詳しく解説しています。
沖縄で法要に包むお布施の金額目安。沖縄で戒名まで依頼する?

 

位牌の文字入れはいつまでに依頼する?

沖縄で行う奇数週のナンカスーコー
●一般的に四十九日までに位牌を仕立てるため、二週間前を目安に依頼します

沖縄で家族が亡くなり位牌を仕立てる目安は、シジュウクンチ(四十九日)のスーコー(焼香)です。

シジュウクンチ(四十九日)のスーコー(焼香)の後、昔ながらの沖縄では、お墓に白木位牌(シルイフェー)を持参して、本位牌へと故人の魂を移すイフェーノーシ(位牌移し)の儀礼が行われます。
 

<沖縄での位牌の文字入れ:いつまで>
●四十九日の二週間前まで
五七日(イチナンカ)のスーコー(焼香)前を目安にしましょう

 
ただ、前述したように先祖代々位牌のウチナーイフェー(沖縄位牌)に位牌札を差し込む場合、昔ながらの習慣に倣い、家族が位牌札に記載する家もあるでしょう。
サインペンなどで記入して終わりですので、この場合は二週間前に拘る必要はありません。

また、理想としてはシジュウクンチ(四十九日)までですが、何らかの事情で間に合わなくても、仕上がってからイフェーノーシ(位牌移し)を行えば良いです。
 

位牌の文字入れはどこに頼むの?

イフェー(位牌)の文字入れ、工法の違い
●一般的には仏壇仏具店に相談して、位牌の文字入れを依頼します

家族が亡くなると四十九日までに位牌や仏壇を仕立てる家が多いですから、仏壇仏具店を訪ねる流れになります。
ここで適切な位牌を選び購入する際、文字入れまで相談するとスムーズです。
 

<沖縄での位牌の文字入れ:どこに頼む?>
・仏壇仏具店
・寺院のご住職
・霊園に相談

 
もしも門中墓などに入る予定はなく、四十九日までに納骨先を探していたならば、納骨先の霊園業者に相談しても、適切な業者を紹介してくれるでしょう。
戒名を依頼するならば、そのままの流れで寺院のご住職にお願いするのも良いです。
 

位牌を新しく仕立てる方法は、下記をご参照ください。
沖縄トートーメーの仕立てる方法。最初に仕立てる・すでにある家、仕立てる時期はいつ?

 

位牌に文字入れをする選択肢

(2)僧侶を迎える
●位牌の文字入れは①彫りか書きか、②手書きか機械文字かに分かれます

寺院でご住職が位牌の文字入れをする場合、一般的には昔ながらの①書き、②手書きです。
けれども仏壇仏具店で位牌の文字入れを依頼した場合、基本的には機械文字が多く、彫りか書きかの選択肢を尋ねられるので、決めてから相談しくてください。
 

<位牌に文字入れをする選択肢>
●文字の種類
(1)手書き…寺院のご住職は手書きが多いでしょう
(2)機械文字…仏壇仏具店では基本的に機械文字です

●文字入れの工法
(1)彫り
(2)書き

 
ちなみに全国的には、関西地方に彫りによる位牌の文字入れが多く、関東地方では書きによる位牌の文字入れが多い、と言われてきました。

これは関西地方に仏師(仏像を彫刻する職人)が多かったため、位牌の文字入れも受けていたためです。
 

(1)彫り

●位牌の文字入れに彫りを選ぶと、より長い期間、文字が剥げることがありません

位牌の文字入れで彫りを選ぶと、奥行きができるため鋭角な印象が強くなるでしょう。
遠くからもハッキリと見え、沖縄では特に高齢の方々にも評価が高いです。
 

<位牌に文字入れ:彫り>
●メリット
・より文字
が剥げない
・何十年と明瞭に残る
・遠くからもハッキリ見える
・奥行きが生まれる

●デメリット
・二度と文字変更ができない

 
例えばお墓では、文字入れをした後に建墓者の名前を消したり変更したい場合には、お墓を削って名前を消す方法があります。

けれども位牌の文字入れでは、位牌(イフェー)や位牌札自体にそれほど厚みがないため、難しいでしょう。
 

(2)書き

●位牌の文字入れに書きを選ぶと、後々修正もできます

位牌の文字入れで書きは、毛筆の柔らかさから滲む温かみが人気です。
昔ながらの手法なので、他の位牌や位牌札と並ぶ時にも、手書きで統一されて違和感がありません。
 

<位牌に文字入れ:書き>
●メリット
・修正ができる
・毛筆による温かみ
・昔の位牌と並んで違和感がより少ない

●デメリット
・剥げやすい
・仏壇仏具店では機械文字が多い

 
温かみがあり親しみやすい書きですが、現代の仏壇仏具店ではそもそも機械文字が多く、人の温かみは半減する場合が多いでしょう。
また仏壇仏具店では書きのメニュー自体がないお店も見受けます。

ですが寺院のご住職に依頼すると、基本的には手書きです。
この場合、書いた人によって文字に違いは出てきますので、注意をしてください。
 

位牌の文字入れ、料金目安や選び方

位牌の文字入れ、料金目安や選び方
●選択肢により価格幅が広い位牌の文字入れですが、料金目安としては約200円~300円ほど/1文字、1,500円~2,000円/1霊などが多いです

位牌の文字入れでは手書きの方が値段が高くなる傾向ですが、この他、位牌の材質によっても変わります。
 

<位牌に文字入れ:料金目安>
●材質や工法により費用幅が広い
約200円~300円ほど/1文字
約1,500円~2,000円/1霊
…など。

 
需要が高い位牌の文字入れは、文字が剥げにくく長持ちしやすいこと、仏壇仏具店で依頼する人が多いことから、「機械文字の彫り」です。
(某仏壇仏具店のデータでは、2020年2月までの依頼総数より92.7%が彫りを選択)
 

位牌の購入とともに依頼

一般的には位牌の購入とともに文字入れも依頼するので、位牌の料金とともに予算を付けましょう。
位牌自体も材質などで料金幅が大きいのですが、一例として下記のような料金です。
 

<位牌に文字入れ:位牌の料金目安>
・シンプルな漆位牌など…約1万円
・モダン位牌や繰り出し位牌など…~約5万円

 
このようなことから、沖縄で新しく位牌を仕立て文字入れをすると、予算は約1万5千円~5万5千円ほどではないでしょうか。
 

位牌を仕立てないとどうなる?

祖霊を祀る琉球ガラス位牌
●故人の魂は位牌に宿るため、位牌を祀らないとその家には帰れないと言われます

全国的にも無宗教になった家では「故人の位牌は仕立てないといけない?」などの相談もありますが、故人を偲び供養するには、位牌を仕立てた方が良いでしょう。

確かに浄土真宗神道では位牌を必要としませんが、位牌に代わるものがあります。
 

<位牌は必要?>
●浄土真宗では…、
法名軸…故人の法名を記した掛け軸
過去帳…ご先祖様について記した帳簿

●神道では…、
霊璽(れいじ)…故人の御霊が宿る「御霊代(みたましろ)

 
ご先祖様の位牌を「トートーメー(尊い君)」と呼ぶ沖縄では、位牌に代わるものはありません。

このように沖縄は仏教に倣わずとも、祖霊信仰が根付いていますから、故人の魂が宿る位牌の存在は大きいです。
 

最後に

以上、家族が亡くなり新しく位牌を仕立てる際、文字入れを依頼する方法を解説しました。

今回はシジュウクンチ(四十九日)のスーコー(焼香)では、白位牌(シルイフェー)から故人の魂を移すイフェーノーシ(位牌移し)が行われますが、位牌の買い替えなどで新調する場合には、新しい位牌に魂を入れる「開眼供養(魂入れ)」が行われます。

沖縄の祖霊信仰に倣った儀礼もありますが、現代では仏壇仏具店から僧侶に依頼し、読経供養による開眼供養(魂入れ)が多いでしょう。
 

※沖縄で行うお墓や位牌へ魂を入れる開眼供養については下記をご参照ください。
開眼供養とは、いつ行うの?しないとだめ?開眼供養の進め方やお布施、お供え物まで解説

 
 

まとめ

沖縄で位牌の文字入れを依頼する方法
●どこに頼むの?
・仏壇仏具店
・寺院のご住職
・霊園に相談

●いつまで?
・シジュウクンチ(四十九日)まで

●どのような文字を入れるの?
・戒名
・俗名
・享年
・没年月日

●位牌を仕立てないとどうなる?
・故人の魂が家に帰れない

●料金目安は?
(費用幅があるが…)
・約200円~300円ほど/1文字
・約1,500円~2,000円/1霊
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