【沖縄の旧盆2023年】お盆に供える花の種類は?選び方5つのポイント

2022.07.17
【沖縄の旧盆2022年】お盆に供える花の種類は?選び方5つのポイント

沖縄の旧盆に供える花々は、夏の季節を感じる花々の他、タブーに触れない、供養と関係性の深い花々を選ぶと、偲ぶ気持ちを届けやすいですよね。今回は仏花の由来から、選び方・整え方のポイントを、具体的におすすめ5つの花々を花言葉とともにお伝えします。

沖縄の旧盆に供える花々は、夏の季節を感じる花々の他、飾りやすい丈夫な花々、タブーに触れない、供養と関係性の深い花々を選ぶと、ご先祖様や故人へ気持ちを届けやすいですよね。

スーパーや花屋さんでは、沖縄の旧盆時期になると仏花が多く販売されていますが、生前の故人を想いながら自分でも選んでみたい人も多いです。

沖縄の旧盆2023年度は8月28日(月)~30日(水)、ユンヂチにより8月末になります!

今回は沖縄の旧盆で供える花の由来から、選び方整え方のポイントを、具体的におすすめ5つの花々を花言葉とともにお伝えします。

 

お仏壇にお花を供える

お仏壇にお花を供える
沖縄の旧盆に限らず、お花は供養行事に欠かすことができませんよね。
お釈迦様が座る蓮の花の蓮華座からも、仏教とお花の深い関係性が伺えます。

沖縄の旧盆は慶事ですが、供え花ですから仏教の教えに倣い選ぶと安心です。
ちなみに、お釈迦様の台座となっている蓮の花は、5つの教えがあります。

これを理解すると、お仏前に供えるお花の選び方が分かるのではないでしょうか。

<蓮の花、5つの教え>
(1)淤泥不染の徳…泥に染まらない
(2)一茎一花の徳…ひとつの茎にひとつの花
(3)花果同時の徳…花後には実が成る
(4)一花多果の徳…ひとつの花に多くの実(果報)
(5)中虚外直の徳…中は虚(空洞)外は直(まっすぐ)

一般的なフラワーギフトは鮮やかな色目の花々が競演するように咲き誇り、華やかで自己主張するほど美しい傾向にありますが、上記の特徴から、沖縄の旧盆に供えるお花は反対です。

この蓮の花5つの教えからも分かるように、花は「正しい心の在り方」を表現したものです。
そのため、純潔で真っ直ぐな咲き姿の花々が求められます。

仏教における花

お釈迦様が前世で生きていた頃、仏様にお花を供えたことから、お仏壇には必ずお花を供えるようになりました。

<沖縄旧盆でお花を供える>
(1)花を見た人々の心が癒される
(2)花に修行の誓いを立てる
(3)場の邪気を滅する

 

前項でお伝えしたように人々は日々修行を進めるに当たり、「正しい心の在り方」を花を見ながら倣います。

一方でお線香の香りとともに、その場の空気を清浄にして花を供えた人、見た人々を癒す意味合いもあるため、沖縄の旧盆で供えるお花は、お仏壇向きに供えるのではなく、供えた人々に向けて飾ってください。

沖縄の旧盆、供え花の整え方

最後に
お仏壇に供えるお花は、先祖代々位牌のトートーメーを挟んで左右に一対、2組を揃えます。

お花屋さんで「仏花で」とお伝えすれば、適当なお花を選んでくれますが、故人が生前に好きだった花を添えたいなど、準備する時の希望もありますよね。

沖縄の旧盆で供え花を準備する時には、下記5点のポイントがあります。

<沖縄の旧盆、供え花5つのポイント>
(1)本数は奇数の5本・7本・9本
(2)色は6色、もしくは5色
(3)季節の花々を選ぶ
(4)ひし形に整える
(5)長持ちする花を選ぶ

沖縄の旧盆では、仏壇に供えるお花をイメージしますが、旧盆前の旧暦7月7日(2023年8月22日火)には、お墓参りをしますから、この時にも墓前に供えるお花が必要です。

墓前のお花もお仏壇のお花も仏花、タナバタのお墓参りも目的は旧盆のご案内ですから、選ぶポイントは同じでしょう。

(1)本数は奇数の5本・7本・9本

古い中国では結んだ事柄が別れてしまう、割れてしまうことを善しとしないため、偶数を陰の数字として、行事で偶数を扱うことを避けてきました。

<(1)本数は奇数の5本・7本・9本>
(1)割り切れない奇数…陽の数字
(2)割り切れる偶数…陰の数字

琉球王朝時代から中国の影響を色濃く受けてきた沖縄でも、供え花の他には重箱料理の品数など、奇数の数字を行事事に使う御願文化が残っています。

(2)色は6色、もしくは5色

沖縄の旧盆に供えるお花は、諸説ありますが中国に古くから伝わる「五行説」により、5色もしくは6色が良いとされてきました。

正確には「陰陽五行説」「五行思想」などとも言われ、この世にある全ての恩恵である万物は「木・火・土・金・水」の5つの要素からなるとした考え方です。

供え花にもこの要素をイメージさせる色合いを選ぶとして、5色もしくは6色を選びます。

<(2)色は6色、もしくは5色>
(1)六金色(ろっこんじき)
…青・白・薄紅か橙色・黄・赤・5色の混合色

(2)五金色(ごこんじき)
…青・白・紫(黒)・黄・赤

五色式で「黒」ともお伝えしましたが、黒い花はクロユリやクロバラなど、基本的に仏花としてタブーであったり、不吉な花であることが多いため、紫の花々が主流でしょう。

スーコー(焼香=法要)とは違い、色数も多く華やかにはなりますが、いずれも淡い色合いを選んで清楚なイメージで整えます。

(3)季節の花々を選ぶ

沖縄の旧盆に供えるお花は、夏の花を選びたいところです。

ただし、夏の花々は大きく華やかなものも多いので、5本・7本・9本全てを同じお花で揃えてしまうと、華やかすぎて収集もつかなくなるでしょう。

例えばユリなど、茎を長く一本だけ華やかな夏の花を選んで束ねると整えやすいです。
(まとめ方は後述します。)

(4)ひし形に整える

沖縄の旧盆に限らず、仏花はひし形にまとめます。

前述したような華やかなユリなどを一本、茎を長く中央に配置して、その周りに囲うようにカーネーションや菊などの花々を配置するとまとめやすいです。

ちなみに沖縄の旧盆で供えるお花は、お墓であってもお仏壇であっても、供える人々へ向けて供えてください。

(5)長持ちする花を選ぶ

暑い夏の真っただ中で3日間~4日間の長い時間供えます。

そのため夏の花でも例えばカサブランカなど、夏の花でも枯れやすい花は避けた方が、沖縄の旧盆期間中にお花を取り替える必要もなく、手入れが楽でしょう。

沖縄旧盆、おすすめ5つの花々

沖縄旧盆、おすすめ5つの花々
以上のような事柄を踏まえ、沖縄旧盆の供え花でおすすめできる5つの花々は、下記などがあります。

お仏壇のある家では日ごろからお花を供えているでしょう。
日ごろの供え花はスーパーやお花屋さんで、300円ほどから購入できます。

沖縄旧盆でも供え花に同じお花を用意しても良いのですが、やはり特別な供養行事なので、相場も1,000円~2,000円(平均値1,500円)で、いつもより華やかに整える家が多いです。

<沖縄旧盆、おすすめ5つの花々>
(1)菊
(2)トルコキキョウ
(3)カーネーション
(4)リンドウ
(5)ミソハギ

 

ただし沖縄の初盆(みーぼん)は、同じ旧盆行事でも弔事に当たるので、白い菊を基調とした派手過ぎない色目でまとめます。

 

(1)菊

菊は仏花の代表なので、沖縄旧盆の供え花としても、それ以外の弔事で贈る花としても、まず安心です。

現代はスプレーマムなどオシャレな菊も多く出回っているので、カジュアルな仏壇にも似合います。
また長持ちする花でもあるため、沖縄の暑い旧盆でも丈夫に咲いてくれるでしょう。

<沖縄旧盆のお花、(1)菊>
●菊の花言葉
…ご冥福をお祈りします

仏教では菊は尊い存在として、場の空気を滅する「邪気を祓う」花ともされてきました。
ただし紅色の菊などは「愛情」など、花言葉も変わります。

(2)トルコキキョウ

沖縄の旧盆では供え花もお祝い事(慶事)として準備しますから、結婚式など慶事でも用いられるトルコキキョウは最適です。

色合いも紫や青など、華やかながら落ち着いていて、白や淡い色目の花々と合わせやすいでしょう。

<沖縄旧盆のお花、(2)トルコキキョウ>
●トルコキキョウの花言葉
(1)紫…希望
(2)青…あなたを想う
(3)白…思いやり

またトルコキキョウの場合、いつでも購入しやすい点も便利です。

(3)カーネーション

母の日にカーネーションを贈るようになった始まりは、南北戦争でした。
負傷兵を助けていた母親を想った娘、アンナ・シャービスが1907年5月12日に、母が生前に好きだった白いカーネーションを、教会で配ったことがきっかけです。

そのため生きている母親に対しては赤いカーネーションを、亡き母親に対しては白いカーネーションを供えるようになりました。

<沖縄旧盆のお花、(3)カーネーション>
●カーネーションの花言葉
(1)白…亡き母を偲ぶ・尊敬
(2)紫…誇り・気品
(3)ピンク…あたたかい心・感謝

この他、橙色のカーネーションは「清らかな慕情」などの花言葉もありますが、全般的に「熱愛」など、恋愛に向けたものが多い印象です。

黄色のカーネーションは「嫉妬」「軽蔑」など、ネガティブなものが多く避けられる傾向も見受けます。

(4)リンドウ

リンドウは秋の花として知られていますが、沖縄の旧盆時期には花を咲かせてくれるものも多く、青紫の落ち着いた色目で選ばれやすい花です。

<沖縄旧盆のお花、(4)リンドウ>
●リンドウの花言葉
…あなたの哀しみに寄り添う

花言葉としてご遺族の哀しみに寄り添うメッセージも強く、贈り花としても選ばれやすいでしょう。

旧暦で行う沖縄の旧盆の場合、2023年は8月28日(月)~30日(水)の日程ですが、その年によっては9月に旧盆が来る年もあり、秋口の場合は特に選ばれます。

(5)ミソハギ

全国的なお盆では、お供え物の水の子に添える花としても有名で、お盆の供え花としては代表格です。
沖縄ではネバリミソハギが咲いていますね。

ミソハギは別名「禊ぎ萩」と言い、人々の禊(みそぎ)を落とすとされてきました。

仏様もミソハギの露(つゆ)を好み、水の子に添えるように(※)ご先祖様に付いてきた無縁仏やチガリムン(餓鬼)の喉を潤す花と言われます。

<沖縄旧盆のお花、(5)ミソハギ>
●ミソハギの花言葉
…慈愛、愛の哀しみ、純愛

 

その昔からミソハギがお盆のお供えとされたのには、丁度旧盆時期に花を咲かせることもあるでしょう。

(※)水の子は沖縄の旧盆で供える「ミンヌク」で、ご先祖様につられてやってきたチガリムン(餓鬼)に供えるお供え物です。

最後に

フェイクフラワー
以上が沖縄の旧盆で供えるお花の選び方と、おすすめ5種類の花々ですが、この他にも千日紅やオミナエシ(女郎花)、ケイトウ(鶏頭)、桔梗など、適した供え花の種類はまだあるでしょう。

ただ暑い最中の沖縄の旧盆では、お花も腐ったり枯れやすく、手入れが大変です。

そのため最近では、フェイクフラワーを飾る家が増えました。
昔の造花と違い、現代のフェイクフラワーは見た目にも美しく、近代のオシャレなモダン仏壇やミニ仏壇にも似合います。

また、沖縄の旧盆でご自宅に供えるお花だけではなく、手入れの負担を掛けずにお仏壇を華やかにできることから、沖縄の旧盆時期に贈るお中元としても選ばれるようになりました。

 

※沖縄の旧盆で選ぶ供え花、5つのタブーは下記に詳しいです。
沖縄の仏壇に供え花にタブーはある?注意点と選び方5つのポイント

 

まとめ

沖縄の旧盆、供え花の選び方

●供え花、5つのポイント
(1)本数は奇数の5本・7本・9本
(2)色は6色、もしくは5色
(3)季節の花々を選ぶ
(4)ひし形に整える
(5)長持ちする花を選ぶ

●おすすめ5つの花の種類
(1)菊
(2)トルコキキョウ
(3)カーネーション
(4)リンドウ
(5)ミソハギ


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