沖縄で御香典を包むマナー。中袋やお札の向き、連名で出す注意点

2022.04.05
沖縄で御香典を包むマナー。中袋やお札の向き、連名で出す注意点

昔ながらの大きな規模で行う沖縄の葬儀で渡す御香典は、沖縄ならではの作法やマナーがありましたよね。けれども最近では、規模の小さな家族葬などが増えたことに伴い、変化しています。今回は、現代沖縄の御香典マナーについて、中袋の整え方やお札の入れ方、連名でのマナーをお伝えします。

昔ながらの沖縄で整える御香典は、大規模な葬儀で金額相場も千円~三千円と全国的な平均値よりも少ない傾向があるためか、印刷された不祝儀袋にポンッと入れたまま、あまり気にしない方も多くいましたよね。

これはお通夜や葬儀ばかりではなく、その後のナンカスーコー(週忌焼香)などに参列する度に、何度も沖縄では御香典を準備する傾向にあったため、沖縄の御香典は全国的なものよりも、よりカジュアルな立ち位置にあったからかもしれません。

けれども最近では那覇市など都心部を中心に、規模の小さな家族葬が増え、それに伴い、沖縄の御香典マナーも変化してきました。

今回は、現代の沖縄の御香典マナーについて、特に中袋の整え方やお札の入れ方、沖縄の御香典で多い、連名で準備するマナーなどをお伝えします。

沖縄の御香典マナーの変化

沖縄の御香典マナーの変化
ひと昔前までは、沖縄では故人が亡くなるとお通夜や葬儀、初七日だけではなく、毎週ナンカスーコー(週忌焼香)が四十九日まで頻繁に行われ、その度に自宅の門戸を開放して近隣住民はもちろん、親族など多くの人々が参列しました。

けれども最近では、自宅葬が少なくなると同時にスーコー(焼香)の回数も少なくなり、それに伴い全国的な葬儀マナーへと変化しつつあります。

【 沖縄の御香典マナー。全国との違い 】

(1) 昔ながらの沖縄  … 御香典を参列する度に持参しました。

→ そのためお通夜、葬儀、ナンカスーコー(初七日・ニ七日・三七日・四七日・五七日・六七日)、四十九日と全て参列した場合、沖縄で渡す御香典は合計9回に上るため、沖縄では一回分の御香典相場が千円~三千円と少なめに用意する仕組みです。

※ 不祝儀袋は御香典金額に伴い体裁を整えますので、水引が印刷された不祝儀袋を選びます。

(2) 全国的な御香典 … お通夜と葬儀の両日とも参列した場合、どちらか一方のみ御香典を準備します。

→ そのため一回の御香典相場は友人・知人で五千円~一万円と多めに包むことになり、その金額相場に伴い不祝儀袋も中袋+上包み、水引きが別に付いた体裁になるでしょう。

…昔ながらの沖縄の御香典と全国的な御香典マナーは、以上のような違いがありましたが、自宅葬が少なくなり、スーコー(焼香=法要)自体が省略されるようになっている現代の沖縄では、御香典マナーもより全国的なものに近くなっています。

そこで沖縄の方々があまり気に留めない御香典マナーとして、不祝儀袋の上包みや中袋の整え方が出てきました。

【 沖縄の御香典マナー。金額で違う不祝儀袋の選び方 】

(1)千円~三千円 → 水引きが印字された、一枚袋の不祝儀袋を選びます。
(2)五千円~一万円 → 上包みと中袋、水引きが別になっている不祝儀袋です。
(3)三万円以上 → 三万円・五万円以上の金額では、より豪華な不祝儀袋を選びます。

※ 沖縄の御香典では、偶数は不吉(奇数は縁起が良い)とされるため、偶数の金額(二万円など)は避けるのが一般的です。また四(死)九(苦しむ)などの忌み言葉に当たる数字も避けてください。

そもそも印刷された一枚袋の不祝儀袋が一般的だったためです。(一回分の御香典相場が千円~三千円だったため。)

中袋の整え方

中袋の整え方
では中袋の整え方ですが、水引きが印字された一枚袋の不祝儀袋の場合、表書きの下に氏名、裏面に住所と金額を記入するだけで問題ありません。

けれども中袋が入った場合には、中袋の表面に金額を記入し、裏面に住所(氏名も添えて)を書く方法が一般的です。

全国的には一部で表書き(上包みの表)の水引きより下部分に、包んだ金額(伍千圓など)を中央右側に、その左に氏名を書く作法もありますが、広くは氏名のみとする地域がほとんどでしょう。

※ 沖縄の御香典相場や表書きマナーについては別記事「【沖縄の葬儀】御香典の包み方や渡し方で注意したいマナーとは」でお伝えしています。

【 現代沖縄の御香典マナー。中袋の整え方 】

● 沖縄で御香典の表書きは薄墨で書きますが、中袋は黒墨で書く方が多い傾向です。特に裏面の住所と氏名は丁寧に、喪家に分かりやすく記入します。

※ 喪家では上包みを取り中袋で管理をすることが多いため、中袋に金額と住所、氏名が記載されると便利です。また後から香典返しを郵送する場合にも役立ちます。

(1)中袋 → 表に金額「金〇〇円也」と、金額の前に「金」後に「也」と記載してください。広く漢字は大字で書きます。

※ 大字… 壱(一)/参(三)/伍(五)、拾(十)、仟(千)、萬(万)、圓(円)

(2)裏 → 中央から左半分下のスペースの、右側に住所、その左側に氏名です。

ちなみに慶事と祝儀袋と慶事の不祝儀袋のマナーは、基本的に「正反対」と覚えておくと分かりやすいでしょう。

上包みの最後の折り曲げは、慶事(結婚式などお祝い)であれば上向き(下部分が最後)、弔事(御香典など)はうつむくように下向き(上部分が最後)です。

奉書紙(ほうしょし)の包み方でも反対になりますが、沖縄ではほとんど見られず、さらに現代では市販の不祝儀袋を購入するので、あまり気にする必要はありません。

お札の入れ方

お札の入れ方
現代の沖縄の御香典では、中袋に入れるお札の入れ方まで配慮します。隣近所で毎週ナンカスーコー(週忌焼香)ごとに、縁側から落ち込む喪家の人々を労わり、何度も参列していた頃は不祝儀袋に入れるお札も気楽に整えたものでした。

けれども参列する機会が少なくなった現代の沖縄では御香典などを丁寧に整えることで、お悔みの気持ち、遺族の方々への労わりの気持ちを表します。

【 現代沖縄の御香典マナー。お札の入れ方 】

(1)お札を入れる向き … 封を開いて最初に見える側(裏側)から、お札は裏側/お札のお顔は下側、で入れてください。

※ ちなみに、ここでも結婚式などの慶事と「正反対」の作法です。慶事では封を開いて最初にお札の表側/お札のお顔が見える(上側)で入れます。

(2)お札の状態 … 沖縄の御香典ではお札は新札を避けるのですが、かと言ってボロボロのお札は避けたいところです。

※ そのため一般的には新札を用意して半分に折目を付けます。

お札の状態も結婚式などの慶事では新札を入れますよね。故人の訃報はいつでも突然のことですので、「予め予知して準備していない」意味合いとして、新札を用いません。

連名などの沖縄の御香典

連名などの沖縄の御香典
沖縄では御香典を同じ部署や仲間内など、連名で包むケースも少なくありません。この場合には人数が3~4人までか、それ以上かによってマナーも変わります。

【 現代沖縄の御香典マナー。連名の場合 】

(1)~3人(多くて4人)まで … 上包みの表書き、下部分に全員の氏名を記載します。右側が最も目上の人とし左側へ続きますが、書いている本人は常に一番左です。

(2)4人以上 … 上包みの表書きには「〇〇有志」などと記し、内側に別紙で記した、参加者の氏名を入れます。

4人以上の場合も右側が最も目上、左へと続き、本人は最も左です。紙は白い和紙などが良いでしょう。

いかがでしたでしょうか、今回は現代の沖縄に多い御香典マナーを、昔ながらの習慣とともにお伝えしました。沖縄の地方でナンカスーコー(週忌焼香)まで執り行い、自宅を開放している場合には、昔ながらの習慣に基づいて包んでも良いでしょう。

ちなみにビジネス上の付き合いだった故人の葬儀に参列する際、沖縄では御香典の表書きに、氏名を書く代わりに名刺を貼り付けているスタイルを見掛けます。「これは無作法では?」との声もありますが、マナーとして問題はありません

ビジネス上の付き合いだった場合、名刺であれば社名などが一目で分かりやすく、喪家にとっても助かるケースが多いためです。

この他、沖縄で増えた御香典辞退を受けた時、お線香などの供物を準備する方が増えましたが、この場合にも箱に奉書紙を巻いて、表書きを記載します。

※ この他、参列マナーに関しては別記事「沖縄の葬儀に参列する時の服装マナーを解説。お通夜と葬儀の違いや数珠の有無まで」などで解説していますので、コチラも併せてご参照ください。

 

まとめ

御香典の包み方マナー

・不祝儀袋は包む金額に比例する
・表書きは上に「御香典」下に氏名
・中袋の表は金額
・中袋の裏は住所と氏名
・お札は封を開けてお札の裏側
・お札のお顔は下にする(お顔が裏/下)
・お札は新札を縦にひと折りする
・連名は右が目上
・4人以上は別紙に記載し入れる
・名刺は貼り付けて良い
・供物も奉書紙に包んで表書き


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