沖縄でお線香を供える本数は?沖縄線香ヒラウコー(平御香)|内容で違うコーブンとは?

2023.12.31
沖縄でお線香を供える本数は?沖縄線香ヒラウコー(平御香)|内容で違うコーブンとは?

沖縄でお線香を供える本数は、お供え先や内容により異なります。また沖縄線香「ヒラウコー(平御香)」と日本線香、どちらか迷うこともありますよね。本記事では、沖縄のお線香の本数や、ヒラウコー(平御香)とは?日本線香を供えても良いのかが分かります。

・沖縄のお線香を供える本数は?
・沖縄線香「ヒラウコー(平御香)」とは?
・沖縄線香ではなく、日本線香で良い?
・拝みの内容で沖縄のお線香は供える本数は違う?

沖縄でお線香を供える本数「コーブン(香分)」は、お供え先や拝みの内容により、異なることがあります。

また沖縄には独自のお線香「ヒラウコー(平御香)」がありますが、日本線香とどちらが良いのか、迷うこともありますよね。

本記事を読むことで、沖縄で供えるお線香の本数「コーブン(香分)」や、ヒラウコー(平御香)とは?日本線香を供えても良いのかが分かります。

 

沖縄ではお線香の本数は重要?

【沖縄のお供養】御願で違う☆ヒラウコー(お線香)の本数とは
◇沖縄の家庭でも、お線香を供える本数の間違えに怯える必要はありません

沖縄では「〇〇ではお線香〇本でなければならない…。」などなど、少ししきたりに囚われ過ぎている人も見受けます。

不安定な家計(経済)や家族の健康祈願の心の拠り所として、家にヒヌカン(火の神)や神様を迎えたくても、ハードルが高くなってしまう傾向です。

そのため、迎え入れてしまうと、毎日の拝みごと「ウグァン(御願)」が面倒だからいいや、などと感じて、ヒヌカン(火の神)を迎え入れるハードルが高くなってしまう家が多いでしょう。

 

沖縄で恐れられる「ウグァンブスク(御願不足)」

◇「ウグァンブスク(御願不足)」とは、ウグァン(御願)の手順を間違えることです

沖縄ではお線香の本数や、ウグァン(御願)の手順を間違えると、ウグァン(御願)が不足する「ウグァンブスク(御願不足)」が生じ、「ウグァンブスク(御願不足)による祟りが起きる」と、恐れられてきました。

沖縄の霊能者「ユタ」や、琉球王朝の拝み人「ノロ」による影響かもしれません。
ユタやノロは、ウグァン(御願)の内容が一般家庭と全く違います。
そのため、ユタやノロによるウグァン(御願)は、厳密にお線香の本数(コーブン)が定められてきました。
 

<沖縄に伝わるお線香の本数>
[お線香の燃え方で占ってきたもの]
・神様の啓示
・吉凶を占う
・ウグァンブスク(御願不足)があるかを計る

 
けれども沖縄の一般家庭では、お線香の本数(コーブン)で、占いはしません。
亡き人々や祖霊神を降ろすなどのウグァン(御願)はしませんよね。

このように、そもそも目的が違います。
そのため沖縄の家庭で扱うお線香の本数は、それほど神経質にならなくても良いでしょう。

お線香は、もっと純粋に日々の糧に感謝をして、家族の幸せや健康を願うためにあります。

 

沖縄のお線香「ヒラウコー」とは?

ウークイのお線香
◇沖縄のお線香「ヒラウコー」は、1枚で日本線香6本分です

沖縄独自のお線香を「ヒラウコー(平御香)」と言い、日本線香6本分となり、お線香を繋げた板状の形状をしています。

沖縄線香のヒラウコー(平御香)は、日本線香6本文を横に繋げた黒く平たい板状のお線香です。
縦に6本の筋目が入っており、6本がヒトヒラ(一片)と言います。
 

<沖縄線香「ヒラウコー(平御香)の特徴>
[本数] ・日本線香6本分を1枚にしたもの
[1枚の呼び方] チュヒラウコー(一片御香)
・ヒトヒラ(一片)
[特徴] 香りがない
・安い
・煙が多い

 
車麩の製造過程で余ったでんぷん、そして木炭の粉末を混ぜ合わせて作られているため、香りがありません。

また煙が多く炭もよく出るため、沖縄線香「ヒラウコー(平御香)」を供えるならば、大きく重厚な、沖縄のウコール(香炉)に供えると良いでしょう。

 

沖縄の家庭で扱う、お線香の本数は?

沖縄の家庭で扱う、お線香の本数は?
◇沖縄の家庭で扱うお線香の本数は、3本・12本・15本が多いです

沖縄の家庭でお線香は、主にヒヌカン(火の神)・お仏壇(祖霊神)へ供えます。
また地域のウガンジュ(拝所)や、屋敷の神々様へ供える機会もあるでしょう。
そこで主に沖縄の家庭で扱うお線香の本数は下記です。
 

<沖縄の家庭で扱うお線香の本数>
[呼び方] [本数]
①サンブンウコー
(三本御香)
日本線香…3本分(略式1本)
ヒラウコー(平御香)…半ヒラ(半分)
②ジュウニフンウコー
(十二本御香)
日本線香…12本分(略式4本)
ヒラウコー(平御香)…タヒラ(2枚)
③ジュウゴフンウコー
(十五本御香)
日本線香…15本分(略式5本分)
ヒラウコー(平御香)…タヒラ半(2枚と半分)

 
この世の食べ物を味わうことができない故人にとって、お線香の煙をいただくとされます。

またお線香の煙がウティン(御天)へ届き、「これからウグァン(御願)を届けますので、どうぞよろしくお願いいたします。」と伝えているともされてきました。

沖縄では使用する家庭が少ないですが、お倫を鳴らしてお線香をあげることで、ご先祖様や神様も、拝み事「ウグァン(御願)」を受け入れる体制ができます。

生きている世界では、玄関のチャイムを押す、ノックをする感覚ですね。

 

①サンブンウコー(三本御香)

◇サンブンウコー(三本御香)は、主以外が供える本数です

沖縄でお線香の本数3本は、2通りの意味があります。
主には旧盆やシーミー(清明祭)など、家族や親族、父方の血族門中(むんちゅう)が集う、沖縄の旧暦行事において、ウグァン(御願)を中心で行う主以外が供えます。
 

<サンブンウコー(三本御香)>
[目的] ●ミティン(三天)へ供える
(感謝を捧げる)
・ウティン(御天神)
・ジーチ(土地神)
・リュウグ(竜宮の海神)
[供える人] 主以外の家族
・他家の人々

 
ムートゥーヤー(宗家・本家)の家長など、ウグァン(御願)を主に行う人のみ、ジュウニフンウコー(十二本御香)やジュウゴフンウコー(十五本御香)を供えます。

またサンブンウコー(三本御香)は「チジウコー(頂御香)」としても扱う本数です。
チジウコー(頂御香)」とは、個人的な願い事を祈願するときに用います。

 

②ジュウニフンウコー(十二本御香)

◇主にお仏壇(祖霊神)、お墓、トゥクヌカミ(床の神)へ供えます

沖縄でお線香の本数「ジュウニフンウコー(十二本御香)」は、主にお仏壇(祖霊神)、お墓、床の間に祀る「トゥクヌカミ(床の神)」へ供える本数です。
 

<ジュウニフンウコー(十二本御香)>
[目的] ●供養をする
・お仏壇(祖霊神・ご先祖様)
・お墓参り
・トゥクヌカミ(床の神)
[供える人] ・ウグァン(御願)の主

 
ジュウニフンウコー(十二本御香)は、主にウグァン(御願)を行うムートゥーヤー(宗家)の家長や、一族の高齢者となり、その他の家族は後ろに倣い合掌します。

主のウグァン(御願)が終わった後、その他の家族がサンブンウコー(三本御香)を、順番に供えましょう。

 

③ジュウゴフンウコー(十五本御香)

◇主にヒヌカン(火の神)など、神様へ供えます

沖縄のお線香の本数「ジュウゴフンウコー(十五本御香)」は、主に毎月旧暦1日・15日のヒヌカン(火の神)へのウグァン(御願)や、神様への屋外の拝みで扱う本数です。
 

<ジュウゴフンウコー(十五本御香)>
[目的] ●特別な祈願事
・ヒヌカン(火の神)
・御嶽の神
[供える人] ・ウグァン(御願)の主

 
御嶽(ウタキ)とは、沖縄に残る自然神です。
世界的には斎場御嶽(セーファウタキ)などが有名で、リュウグ(竜宮神)キンマムン(太陽神)など、沖縄には多くのウガンジュ(拝所)、御嶽があります。

拝み事を頻繁に行う家庭では、そのままお供えができてお線香など、拝む道具を携帯できる木箱「ビンシー(瓶子)」を持参することも多いです。
 

 

 

ヒジュルウコー(冷たい線香)とは?

沖縄のお彼岸でヒヌカンへのお線香は?
◇「ヒジュルウコー(冷たい線香)」とは、火を灯さないお線香です

沖縄では特に屋外のウグァン(御願)で、火を灯さない「ヒジュルウコー(冷たい線香)」を供えることがあります。

ヒジュルウコー(冷たい線香)は、もともと水神へのお供えで用いてきました。
また首里十二支巡りなど、十二支のご本尊を巡る巡拝でも、ヒジュルウコー(冷たい線香)を用います。
 

<ヒジュルウコー(冷たい線香)>
[目的] 水神
・十二方位(十二支巡り)
・屋外の神々(火の用心)
[供える人] シルカビ(白紙)に乗せる
・白封筒に入れ自宅に持ち帰る
・自宅のウコール(香炉)に火を付けて供える

 
ただ現代は、火の用心の観点から、屋外の御嶽ウガンジュ(拝所)ではヒジュルウコー(冷たい線香)を供えることが多いです。

供えたヒジュルウコー(冷たい線香)は、そのままシルカビ(白紙)に包み、さらに白封筒に入れて自宅に持ち帰り、自宅のウコール(香炉)に火を灯して供えます。
 

 

沖縄でタブーとされるお線香の本数は?

沖縄でタブーとされるお線香の本数は?
◇セジ(霊力)のあるユタやノロ以外は、扱ってはいけないお線香の本数(コーブン)があります

反対に沖縄のお線香には、セジ(霊力)を持つユタやノロ以外は扱ってはいけない、お線香の本数(コーブン)があることはご存じでしょうか。
 

<沖縄でタブーとされるお線香の本数>
①ナナフンウコー(七本御香)
②ジューナナフンウコー(十七本御香)
③ニジュウヨンフンウコー(二十四本御香)

 
カミンチュ(神人)は、ウティン(御天)と繋がるために、

沖縄ではセジ(霊力)があり、神様の啓示を受ける人を「カミンチュ(神人)」と呼ぶこともあります。

けれども一般の人々が不用意に神様と繋がると、負荷に耐えられず狂ってしまうと言われてきました。

どちらにしろ、沖縄の家庭で供えるお線香はヒヌカン(火の神)やお仏壇(祖霊神)に対してなので、こんなに多くの本数は必要ありません。

 

①ナナフンウコー(七本御香)

◇「ナナフンウコー(七本御香)」は、あの世と繋がります

「ナナフンウコー(七本御香)」とは、日本線香7本分です
沖縄で「7」は、人が亡くなってから旅立つ「冥土の旅」において、成仏するまでに七つの関所を通るとされ「七役所(しちやくしょ)」などと呼ばれます。
 

<沖縄で霊界に繋がるお線香の本数>
●このような言い伝えから「7」の数字は、沖縄では霊界に繋がる数字ともされてきました。

 
セジ(霊力)を持たない一般人が、ナナフンウコー(七本御香)を供えて霊界に繋がると不幸が訪れると考えるため、沖縄ではお線香を供えるタブーの本数です。
 

 

②ジューナナフンウコー(十七本御香)

◇「ジューナナフンウコー(十七本御香)」は、願い事を下げる本数です

「ジューナナフンウコー(十七本御香)」は日本線香17本分、沖縄線香のヒラウコー(平御香)では、タヒラ(2枚)+1/2枚(日本線香3本分)+1/3枚(日本線香2本分)で供えます。
 

<沖縄で祈願を下げるお線香の本数>
●ジュウナナフンウコー(十七本御香)は、先に祈願した祈願事を、請い下げる拝み事「サゲウグァン(下げ御願)」で用いる、沖縄でのお線香の本数です。

 
祈願事を解くことを「ウスリウグァン(畏れ御願)」、「トゥキウグァン(解き御願)」「サグウグァン(下げ御願)」などと言います。
また、沖縄でのお線香の本数17本は、「ウスリコーブン(畏れコーブン)」です。

ジューナナフンウコー(十七本御香)を供えることで、せっかく祈願した祈願事を請い下げてしまうので、普段のウグァン(御願)ではタブーとなります。

 

③ニジュウヨンフンウコー(二十四本御香)

◇ニジュウヨンフンウコー(二十四本御香)は、ウティン(御天)と繋がります

「ニジュウヨンフンウコー(二十四本御香)」は日本線香24本分、沖縄線香のヒラウコー(平御香)では、タヒラ(2枚)とタヒラ(2枚)の4枚です。
 

<沖縄で神様と繋がるお線香の本数>
●神様の啓示を受ける「カミンチュ(神人)」が、天界の神様「ウティン(御天)」を繋ぐために用います。

 
ただしウティン(御天)の神様と繋がるニジュウヨンフンウコー(二十四本御香)は、セジ(霊力)が薄い一般人が扱うと、重すぎて神経が揺らぐ・気が触れるリスクがあるとして、タブーとされてきました。

そのためニジュウヨンフンウコー(二十四本御香)は、カミンチュ(神人)が扱うお線香の本数(コーブン)です。

 

沖縄で日本線香は、略式の本数がある?

沖縄で日本線香は、略式の本数がある?
◇昔の沖縄で日本線香は、特別なウグァン(御願)で用いました

沖縄でなぜヒラウコー(平御香)が積極的に用いられてきたのかと言えば、その昔、日本線香が高級なものだったためです。
 

<沖縄で日本線香とは>
・香り高い「カバシウコー(香り御香)」
特別なウグァン(御願)で用いる
・本数を省略できる

 
けれども日本線香は沈香や白檀など、香り高い香木(こうぼく)から作られたものが多く、木炭やでんぷんの粉末で作られたヒラウコー(平御香)と比べると、香りが高い特別なお線香でした。

現代は昔よりもずっと手頃に購入できるため、日本線香を供えても良いでしょう。

 

日本線香で略式の本数は何本?

◇沖縄で日本線香を供える本数は、1/3に省略できます

日本線香は特別なウグァン(御願)で扱う、香り高い「カバシウコー(香り御香)」「カウリコーブン(香り香分)」とされてきました。

そのためお線香を供える「ウティン(御天神)・ジーチ(土地神)・リュウグ(竜宮の海神)」のミティン(三天)を三位一体として、1/3本の略式で供えることができます。
 

<日本線香で略式の供え方>
[お線香の本数] [本式] [略式]
①サンブンウコー
(三本御香)
・3本 ・1本
②ジュウニフンウコー
(十二本御香り)
・12本 ・4本
③ジュウゴフンウコー
(十五本御香)
・15本 ・5本

 
特に近年ではコンパクトなお仏壇やヒヌカン祭壇が増えました。
手元供養を選ぶ家庭も増えたため、ウコール(香炉)も小さくコンパクトです。

そこへお線香12本・15本と供えると、お線香の熱でウコール(香炉)が割れてしまう事例もあります。

日本線香の略式でお線香を供えて、安全にウグァン(御願)を行っても問題はありません。

 

まとめ:沖縄でお線香の本数は、主に3本・12本・15本です

まとめ:沖縄でお線香の本数は、主に3本・12本・15本です
沖縄の家庭で供えるお線香の本数は、主にサンブンウコー(三本御香)の3本、ジュウニフンウコー(十二本御香)の12本、ジュウゴフンウコー(十五本御香)の15本です。

近年は小さなウコール(香炉)が多いため、略式として日本線香1本・4本・5本でも良いでしょう。

一般的に沖縄では、お線香を供えるウコール(香炉)は、ヒヌカン(火の神)やトゥクヌカミ(床の神)が白いウコール(香炉)、お仏壇がハナウコール(青に金の花柄)とされていまよね。

けれどもヒヌカン(火の神)を含めて、昔は仏器も白と限られた訳ではありません
現代の住まいに合うウコール(香炉)を選んでも良いでしょう。

 


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