沖縄で葬儀会場に自宅を選ぶ家が多い?それぞれの会場、メリットデメリット

2022.03.21
沖縄で葬儀会場に自宅を選ぶ家が多い?それぞれの会場、メリットデメリット

沖縄ではお通夜や葬儀の会場選びも多岐に渡るようになりました。その背景には、そもそも葬儀形式の自由度が広がったこともありますよね。今回は、沖縄で遺族が選ぶ葬儀会場によって、それぞれに違うメリットやデメリットをお伝えします。

沖縄ではお通夜や葬儀の会場選びも多岐に渡るようになりました。その背景には、そもそも葬儀形式の自由度が広がったこともありますよね。

「心の葬送」を重視して、予算を抑えたごく近しい身内のみで見送る家族葬が増えるなか、昔のような会館やセレモニーホールを利用した、盛大な葬儀形式が少なくなりました。これはコロナ禍の影響も大きいです。

一方、沖縄の地方では葬儀会場を自宅にして、昔ながらのお通夜やナンカスーコー(週忌焼香)を選び、一日中、気軽に人々が集まる法要を執り行う家もあるでしょう。

今回は、沖縄で遺族が選ぶ葬儀会場によって、それぞれに違うメリットやデメリットをお伝えします。

会館やセレモニーホールを利用

会館やセレモニーホールを利用
昭和時代の沖縄では、葬儀会場も会館やセレモニーホールを利用した、大規模なものが一般的でした。近所の人々まで広く弔問に訪れる沖縄では、100人以上の弔問客は当たり前でしたから、沖縄では大きな葬儀会場は定番だったのでしょう。

沖縄では、今でも自治会や地域の人々がお通夜や葬儀を手伝う風習が残る地域もありますが、広くは葬儀社にお手伝いを依頼しますから、葬儀社が手配をしてくれる会館やセレモニー会場を利用すれば、喪家としてはとても楽です。

【 沖縄の葬儀会場。会館やセレモニーホール 】

● 葬儀社にお任せしない場合、遺族が自分達で会場に電話をして対応の有無を確認し、日程調整をしますが、沖縄の葬儀会場によっては24時間、問い合わせを受け付けている施設があります。

→ このような沖縄の施設では、お通夜から葬儀まで会場を利用できる点がメリットです。(お通夜から葬儀までの一切を一か所に集約できると助かりますよね。)

※ もしも葬儀社が決まっていないなどの事情で、お手伝いの手に困っている場合にも、スタッフが相談に乗ってくれる施設もあるでしょう。一度相談してみてはいかがでしょうか。

本州のように、なかには寺院の法要スペースを利用したお通夜や葬儀もありますが、檀家制度が根付いていない沖縄では、ご住職に相談する習慣もないので、少ないでしょう。

【 沖縄の葬儀会場。社葬の場合 】

● 時には会社や事業団体(故人が所属していたなど)から社葬を提案された場合には、そのご厚意への感謝も込めて、遺族さえ納得できるのであれば、お任せすることをおすすめします。

→ 社葬のご厚意を受けた場合には、葬儀後にできるだけ早くお礼とご挨拶に伺ってください。

社葬の後、家族だけで故人を弔いたいと思う場合には、葬儀とは別に家族で改めてお別れの会を開くのも良いでしょう。最近では火葬場で遺骨を分骨して、家族だけで海洋散骨セレモニー(海に粉骨した遺骨を撒くセレモニー)を行う様子も多く見受けます。

沖縄で、集合住宅を葬儀会場にする場合

沖縄で、集合住宅を葬儀会場にする場合
最近ではごく近しい身内のみで行い、規模を小さくした家族葬なども需要が高いです。このような家族葬の場合、御香典辞退の選択が多いこともあり、予算を抑えて沖縄の自宅を葬儀会場とする事例を多く見受けます。

また予算面だけではなく「故人が生前から慣れ親しんだ自宅からお見送りをしよう」、「病院で最期を迎えたから、自宅に帰してあげよう」などの想いから、沖縄では自宅を葬儀会場に選ぶ家族も多いです。

このような場合、集合住宅では他の住民へのご挨拶や配慮がポイントになります。

【 沖縄の葬儀会場、集合住宅の場合 】

● 住民同士、昔ながらの助け合いが残る社宅などの集合住宅では、棟内で相互扶助の風習が今に残っていることもありますので、まず自治体に身内の訃報を報告し、自宅を葬儀会場とする旨を伝えてください。

→ 棟内で相互扶助の風習が残っている場合、隣近所や自治体の役員の人々が、葬儀を手伝ってくれることがあります。

遺族にとってもお通夜や葬儀は故人との最期の時間になるので、一番は「遺族が納得できる葬送」が大切な判断要素ですが、遺族の今後の暮らしまで考慮しながら、できるだけその風習に従った方が、後々まで関係性は良好です。

一方、分譲マンションなど近代建てられた集合住宅では、これほど気を遣わずに済む場合が多いでしょう。

【 沖縄の葬儀会場、分譲マンションなど 】

● 最近建てられた分譲マンションなどは、都心部の暮らしと同様「隣の人な何する人ぞ」と言う部分があるので、それほど気を遣う必要はありません。

→ ただし隣近所で葬儀が行われていれば誰もが気になるでしょう。左右隣りにはご挨拶をして、自宅で葬儀が執り行われる旨を報告してください。

反対に分譲マンションなどの隣り近所で葬儀が行われていた場合、全く気にも留めないのは味気ないと感じるご遺族も多いです。

千円~三千円(都心部であったり、故人との生前の関係性によっては五千円ほど)を包んで、弔問に訪れるも良いのではないでしょうか。

※ 沖縄で包む御香典の金額目安などについては、別記事「【沖縄の葬儀】御香典の包み方や渡し方で注意したいマナーとは」などでお伝えしています。

 

沖縄で戸建て住宅を葬儀会場にする場合

沖縄で戸建て住宅を葬儀会場にする場合
沖縄では戸建て住宅を葬儀会場とする事例も多いですよね。昔ながらの平屋の沖縄の家では、むしろ自宅を葬儀会場にする家がほとんどでした。

ふすまを取り払い家を開放して、ひっきりなしに訪れる弔問客に喪家が対応するお通夜や葬儀も多く、広間では故人と近しい近所の人々や知人友人、親族が集まってお酒などを酌み交わし、思い出話に花を咲かせたものです。

ただ近年、沖縄の戸建て住宅を葬儀会場にする場合は、その頃とは勝手が違います。台所も複数のお手伝いが入るほど大きなスペースはありませんし、小さな部屋が並ぶ間取りが多いため、広間を作ることが難しいでしょう。

【 現代、沖縄の戸建て住宅を葬儀会場にする場合 】

● そのため今の沖縄で戸建て住宅を葬儀会場にする場合には、葬儀形式もよりシンプルなものへ変化しつつあります。

→ 弔問客に座敷に上がってもらうことができないため、祭壇を外へ向けて、弔問客は列を作りながら立ったまま焼香を済ませ、流れのままに会場から帰る形式が多くなりました。

※ 出口付近で受け付けからお清めの塩や志(香典返し)をいただいて帰ります。

…ですから、喪家としても通夜ぶるまいなどを振る舞うことが少なくなり、なかには新聞で案内を掲載することなく家族葬として、御香典辞退の小さな葬儀も多くなりました。

● また家族葬を葬儀社に希望した場合、沖縄では自宅を葬儀会場にしたような雰囲気で故人を見送ることができるよう、小さな平屋の戸建て住宅を葬儀会場として提供してくれることがあります。

 

いかがでしたでしょうか、今回は沖縄で葬儀会場を自宅に選んだ場合、会館やセレモニーホールを選んだ場合など、それぞれのメリット・デメリットについてお伝えしました。

もしも家族葬や音楽葬など「自由葬」と呼ばれる新しい形式の葬儀を行いたい場合、沖縄の葬儀会場もそれに適した場所を選ぶ必要があるでしょう。

遺族は何度も葬儀を経験している訳ではありませんから、新しい葬儀を希望するのであれば、特定の葬儀に対して経験値の高い葬儀社を選ぶと心強く安心です。

葬儀社の選び方については別記事「沖縄で遺族が最初に行う葬儀社の選び方。訃報を知らせる範囲や喪主決めまで」などでお伝えしていますので、コチラも併せてご参照ください。

まとめ

葬儀会場の特徴
●会館やセレモニーホール
・24時間対応の会場は通夜から葬儀まで一貫できる
・お手伝いなども相談できる
・葬儀社が代行してくれることが多い

●集合住宅
・自治会にまず報告すると良い
・自治会により相互扶助の風習がある
・分譲マンションは相互扶助の習慣がないことが多い
・左右隣りには挨拶とともに報告する

●戸建て住宅
・現代の戸建て住宅は間取り的に形式が限られる
・現代は通夜振る舞いのない葬儀形式が多い


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