【沖縄の旧盆2024】お供え物の重箱料理とは?慶事・弔事で違う作り方・並べ方を解説

2024.05.17
【沖縄の旧盆2024】お供え物の重箱料理とは?慶事・弔事で違う作り方・並べ方を解説

沖縄では重箱料理を供える行事が多いですよね。沖縄で旧盆などに供えるジューバク(重箱)料理は、慶事と弔事でおかずや詰め方が違うので注意が必要です。本記事では沖縄のお供え物ジューバク(重箱)おかずや詰め方・並べ方、慶事と弔事の違いが分かります。

・沖縄で供える重箱料理とは?
・沖縄の旧盆で供える重箱の作り方・並べ方は?
・沖縄の初盆と旧盆では、重箱のおかずが違う?
・沖縄の年中行事で重箱のおかずルールが違うのはなぜ?
・重箱のお供え物は、慶事と弔事で何が違う?

沖縄では、お供え物に重箱料理を供える旧暦行事が多いですよね。
沖縄のお墓参り行事「シーミー(清明祭)」や沖縄の旧盆でも、重箱料理を供えます。

また沖縄の法要「スーコー(焼香)」でも重箱料理を供えますが、シーミー(清明祭)や旧盆とは、重箱料理で詰めるおかずのルールが異なるので注意が必要です。

本記事を読むことで、沖縄の旧盆で供える重箱料理のおかずルールや作り方、並べ方、またスーコー(焼香)で供える重箱料理との5つの違いが分かります。

 

沖縄の旧盆で供える重箱料理とは

沖縄の重箱は慶事と弔事で違う
◇沖縄の旧盆最終日「ウークイ」に重箱料理を供えます

沖縄の旧暦行事で重箱料理は定番です。
沖縄ではお供え物の重箱料理を「ジューバク」などと呼び親しまれてきました。

旧盆の他にも、お墓参り行事のシーミー(清明祭)などでも、ご先祖様へ供える重箱料理を用意するでしょう。

重箱料理に詰めるおかずは「ウサンミ(御三味)」と呼ばれ、天・地・海のご馳走をふんだんに取り入れるご馳走を表します。

 

<沖縄の重箱の定番おかず>
・かまぼこ
・豚の三枚肉の煮付け
・昆布
・ごぼう
・揚げ豆腐
・魚の天ぷら
・こんにゃく
・カステラかまぼこ
・大根の煮付け
・ターンム(田芋)
…など。

 
沖縄の重箱料理は賽の目にキッチリと仕切られ、詰める品目は奇数品目です。
もち重とおかず重を供えるとされ、もち重では詰めるもちの数が奇数個になります。

仏教に倣ってはいないため、弔事であっても豚の三枚肉の煮付けが詰められることが多いでしょう。

 

 

「ウサンミ(御三味)」はお供えおかず

◇ウサンミ(御三味)は貴重なご馳走のお供え物です

「ウサンミ」の漢字は「御三味」であるように、天・地・海から採れた貴重な食材で作った、お供え物のご馳走を指します。

「御」が付くように尊いご馳走を指しますが、もともとは中国福建省の言葉が由来です。
中国福建省は沖縄と縁が深く、沖縄の独特な大きなお墓も、中国福建省で似通った形状のお墓を見かけます。

現在ではウサンミとおかずに敬称が付けられることから、豪華なご馳走を詰めると考える方も増えました。

ただ沖縄の重箱料理のおかずには意味を持つものもあり、家庭それぞれに定番おかずが詰められるでしょう。

 

沖縄の旧盆、重箱料理の基本

沖縄の旧盆、重箱料理の基本
◇沖縄の重箱でおかずは奇数品目、詰め方は賽の目です

沖縄の重箱料理は行楽弁当とはひと味違い、キッチリとおかずを詰める場所が区分けされています。

そして縁起が良い「陽数」とされる5品・7品・9品の奇数品目、それぞれのおかずも奇数個を詰める風趣がありました。
初めて沖縄の重箱料理を詰める際には、区分けしやすい9品が詰めやすいです。

 

<沖縄の旧盆2024☆重箱料理の基本>
(1)重箱の種類 ・おかず重
・もち重
(2)重箱の数 ・チュクン(両方)
・カタシー(片方)
(3)詰めるおかずの数 ・奇数品目を詰める
・奇数個を詰める
(4)おかずの詰め方 ・キッチリ仕分ける
・賽の目のように
(5)おかずの内容 ・昆布が入る
・豚の三枚肉の煮付けが入る

 
慶事はもちろん、弔事でも昆布や豚の三枚肉の煮付けが御仏前に供えられる沖縄の重箱料理ですが、慶事と弔事では作り方や並べ方、並べる位置などに違いがあります。

そのためまずは沖縄の重箱料理の基本ルールを押さえたら、準備するシーンが慶事か弔事かを判断して、対応しなければなりません。
それでは、下記よりそれぞれ詳しく解説していきます。

 

(1)重箱の種類

◇沖縄の重箱はおかず重ともち重でワンセットです

沖縄の重箱はおかず重と対でもち重(むち重)が用意されます。
沖縄のおもちは全国的なおもちとは違い、もち粉で作るのが定番です。
現代では沖縄のスーパーなどで、もちを調達する方が多いでしょう。

沖縄でなぜもち重がおかず重と対で供えられるか、ハッキリとは分かりませんが、神道の考え方として、おもちの「白」に純真・純白の意味合いがあるとされてきました。

また白い丸もちを「鏡」と捉え、天を映し出す鏡として供えると言う方もいます。

 

(2)重箱の数

◇規模によって重箱の数が変わります

おかず重ともち重がワンセットであることは、どの行事でも変わりませんが、行事の規模によってチュクン(両方)・カタシー(片方)のどちらかを供えてきました。
チュクン(両方)は基本的なお供え物で、カタシー(片方)はその半分です。

 

<沖縄で供える重箱の数>
[呼び方] [重箱の数] [意味]
①チュクン
(両方)
・おかず重…2重
・もち重…2重
●合計…4重
●チュクンは「両方」の2セット
(おかず重とむち重で1セット)
②カタシー
(片方)
・おかず重…1重
・もち重…1重
●合計…2重
●カタシーは「片方」の1セット
(おかず重とむち重の1セットのみ)

 
沖縄のお供え物は左右対称に供えることが基本です。
そのため「チュクン」の両方とは、右と左の左右対称の両方を供えることを指します。
対して「カタシー」の片方とは、左右の片方と言う意味です。

 

チュクンとカタシーの判断

◇家族や親族のみで行う行事はカタシー(片方)が多いです

沖縄で父方の血族「門中(むんちゅう)」が一同に集まり宴を催す風習がある、お墓参り行事「シーミー(清明祭)」や、沖縄の旧盆など、大きな年中行事では基本的にチュクン(両方)です。

左右対称に供えられる「おかず重2重+もち重2重」が基本です。
ただ、沖縄では家族のみで行う小さな行事やスーコー(焼香)もあるので、この場合はカタシー(片方)で簡易的に供えます。

 

<家族のみで行う例>
●旧暦行事 ・みーぼん(初盆)
・タナバタ(七夕)
●スーコー(焼香) ・マドゥナンカ
…など。

 
マドゥナンカ」は、四十九日法要までに行う七日ごとの週忌法要「ナンカスーコー(七日焼香)」において、二七日・四七日・六七日の偶数週に行う法要「スーコー(焼香)」です。

このナンカスーコー(七日焼香)でも、弔問客を受け入れる奇数週の「ウフナンカ」では、重箱もチュクン(両方)、家族のみで行う「マドゥナンカ」の重箱はカタシー(片方)で行う風習がありました。

 

(3)詰めるおかずの数

◇沖縄の重箱に供えるおかずは奇数の品目です

沖縄で供える重箱料理のおかずは、5品目・7品目・9品目など奇数の品目を詰めます。
これは割り切れる偶数は忌み数字「陰数」とされるためです。
一方、反対に奇数は縁起の良い「陽数」とされます。

 

<沖縄の重箱で詰めるおかず>
[重箱] [ルール]
●おかず重箱 ①奇数の品目を詰める
(5品目・7品目・9品目)
②奇数個ずつ詰める
(3個・5個・7個)
●もち重 ①奇数個を詰める
9個…3個×3列で詰める
15個…3個×5列で詰める

 
基本的に奇数であれば良いのですが、沖縄では賽の目のようにキレイに区分けしておかずを詰めるため、詰めやすい方が良いですよね。

そのため一般的におかず重は9品目、もち重は9個・15個が多いでしょう。
ただ、自宅で手作りする重箱料理のウサンミ(御三味)は、5品目や7品目も多く見受けます。

 

(4)おかずの詰め方

◇沖縄で供える重箱料理は、賽の目のようにおかずを区分けします

沖縄旧盆のお供え物となる重箱料理のウサンミ(御三味)は、詰め方も特徴的です。
基本的には、キレイな賽の目になるよう、キッチリ区画を分けて詰めます。

各々の家で割と自由に詰めますが、昔から定番の詰め方にはいくつかのルールがあるので、親族が集まる行事ではルールに倣うと安心です。

 

<沖縄で重箱におかずを詰める決まり事>
●仕切り方は一般的に9か所です
[おかず] [定番の位置]
①かまぼこ …中央
②豚三枚肉の煮付け …中央列の手前(家族側)
③昆布 …中央列の奥側(仏壇側)

 
仕出し料理店などでは、この詰め方を守る重箱料理が多いですが、自宅で作る重箱料理は、そもそも5品目や7品目も多いため、より自由に詰められているでしょう。

 

(5)昆布の位置

◇昆布がある場所を、を仏壇側に供えます

かまぼこを中央にして、その奥側(仏壇側)に昆布を詰めますよね。
仏壇やお墓に重箱料理を供える時には、昆布が詰められている側を、仏壇やお墓側にして供えましょう。

重箱はチュクン(両方)4つの重箱を、向かって左からおかず重・もち重・おかず重・もち重と一列に並べる方が多いですが、スペースによって重ねることもあります。

2段に重ねたり、奥と手前に4重並べる供え方もありますので、コンパクト仏壇など、スペースに合わせた供え方の決まり事について、詳しくは下記コラムをご参照ください。

 

 

沖縄旧盆、重箱料理に詰めるおかず

沖縄旧盆、重箱料理に詰めるおかず
◇沖縄の旧盆で供える重箱料理は、定番おかずが多いです

今では子ども達も喜んでウサンデーできるよう、現代のご馳走としてエビフライなどのおかずも見受けます。

ただ沖縄で重箱料理は年中行事やスーコー(焼香)の定番でもあり、昔から決められたおかずや、弔事や慶事として意味を持つおかずもあるので、いくつかは定番料理を詰めると良いでしょう。

 

<沖縄の重箱料理の定番おかず>
●基本のおかず ・かまぼこ
・昆布
・豚三枚肉の煮つけ
●煮付けが多い ・ごぼうの煮しめ
・大根の煮つけ
・揚げ豆腐

 
現代の沖縄では重箱をスーパーやコンビニ、仕出し料理店などへ注文する方も多いですが、多くは昔ながらの風習に倣ったおかずや、詰め方で作られています。

また全国的なお盆は弔事として行われることが多いのですが、ジューバク(重箱)の詰め方において、沖縄の旧盆はお祝い事のお供え物ですから、お祝いの意味合いが強いターンム(田芋)などの芋料理を詰めることもあります。
煮付けは同じ長さに切り分けやすく、キレイに詰めやすくて便利です。

 

 

沖縄の重箱は慶事と弔事で違う

沖縄の旧盆で供える重箱料理とは
◇沖縄の重箱に詰めるおかずは、慶事と弔事で違います

沖縄では慶事でも弔事でも重箱料理を供える風習がありますが、紅白や喜び事を表す慶事の重箱料理と、お悔やみを表す弔事の重箱料理では、おかずルールが違うので注意が必要です。

また沖縄では同じ旧暦行事でも、慶事と弔事があるため、予め理解して、慶事・弔事の旧暦行事に対応した重箱料理を整えます。
もちろん人生の通過儀礼でお祝い事があれば、それは慶事です。

 

<沖縄の旧暦行事:慶事と弔事>
①慶事
(お祝い事)
[旧暦行事]
・シーミー(清明祭)
旧盆
[スーコー(焼香)]
ウフスーコー(大焼香)
※25年年忌以降のスーコー(焼香)
②弔事
(お悔やみ事)
[旧暦行事]
ジュールクニチー(十六日祭)
・タナバタ(七夕)
・ミーボン(初盆)
[スーコー(焼香)]
ワカスーコー(若焼香)
※十七年忌以前のスーコー(焼香)

 
沖縄の重箱料理に詰めるおかずの品数や詰め方など、基本的なルールはほとんど同じですが、慶事と弔事では詰めるおかずのルールや色数が変わります。

また、もちも弔事では「白もちのみ」など、配慮が必要です。
沖縄の重箱料理、慶事と弔事の5つの違いは後ほどお伝えしますので、どうぞ最後までお読みください。

 

 

スーコー(焼香)でも慶事があるので注意

◇ウフスーコー(大焼香)は慶事として行います

故人を供養する沖縄の法要「スーコー(焼香)」は、基本的に供養行事になるため弔事としてお供え物や服装を整えますよね。

たしかに故人が亡くなって間もないイヌイ(一年忌)・サンニンチ(三年忌)などは、弔事として執り行う「ワカスーコー(若焼香)」です。

けれども故人がなくなって25年を過ぎたスーコー(焼香)からは「ウフスーコー(大焼香)」と呼ばれ、沖縄では重箱料理などのお供え物も慶事として準備しますのでご注意ください。

 

<沖縄のスーコー(焼香)>
[弔事・慶事] [スーコーの種類]
①弔事
・ワカスーコー(若焼香)
・イヌイ(一年忌)
・サンニンチ(三年忌)
・シチニンチ(七年忌)
・ジュウサンニンチ(十三年忌)
②慶事
・ウフスーコー(大焼香)
・ニジュウグニンチ(二十五年忌)
・サンジュウサンニンチ(三十三年忌)

 
ただし僧侶をお呼びして読経供養を行う場合、僧侶によっては仏教に倣ったお供え物を準備するよう、指導されることもあります。

沖縄のスーコー(焼香)は独自の風習に基づきお供え物も揃えているため、仏教としては「殺生を表す」としてタブーとされる肉(豚の三枚肉の煮付け)なども詰めるためです。
そうなると、そもそも沖縄の重箱料理を供えないこともあるでしょう。

沖縄の風習に則ったスーコー(焼香)を執り行いたいのであれば、沖縄独自の文化にも理解のある僧侶をお呼びします。
もしくは僧侶をお呼びしないスーコー(焼香)も一案です。

 

 

沖縄の重箱料理、慶事と弔事5つの違い

沖縄の重箱料理、慶事と弔事5つの違い
◇弔事では昆布の結び方、豚肉の詰め方が変わります

沖縄の重箱料理で慶事と弔事の大きな違いは色合いやバリエーションです。
全国的な忌中の法要や葬儀と同じように、弔事で供える沖縄の重箱料理はかまぼこやおもちに色やバリエーションを入れません。

この他、「おめでたい」おかずも避けますが、沖縄の重箱料理で注意をしたいポイントは、昆布豚三枚肉の煮付けの作り方や詰め方です。

 

<沖縄の重箱料理:慶事と弔事5つの違い>
(1)かまぼこの色
(2)昆布の結び方
(3)おかずの種類
(4)豚三枚肉の詰め方
(5)おもちの種類

 
沖縄の仕出し料理店やスーパーなどで重箱を準備するならば、「弔事用で」「慶事用で」と伝えることで、適したおかずを詰めてくれるでしょう。

また重箱料理以外にも、お菓子の盛り合わせ「ムイグァーシ(盛り菓子)」を供えますが、お菓子も慶事用・弔事用で分かれていますので注意をしてください。

ムイグァーシに盛りつけるお菓子七種はどちらも同じですが、弔事用ではムムグァーシ(桃菓子)やまんじゅうなどに、ピンクの色を入れずに白で作られます。

 

沖縄の重箱料理:慶事の特徴

沖縄の重箱料理:慶事の特徴
◇喜び事で扱うターンム(田芋)などを詰めても良いです

旧盆やシーミー(清明祭)など、沖縄で慶事の重箱料理は、ピンクや紅白などカラフルなおかずも詰めることができて、より自由な内容になるでしょう。

例えば、お餅も弔事用だとあんこも入らない真っ白なお餅のみですが、お祝い事で出す沖縄の重箱料理では紅白まんじゅうを並べることもしばしばです。

その他にもフーチバー(よもぎ)を混ぜたよもぎもちや、あんこの入ったお餅も多く、ウサンデー(お仏壇から下げていただくこと)して、家族が美味しくいただく家も少なくありません。

 

<慶事用の重箱料理>
(1)かまぼこの色 ・赤かまぼこ
(2)昆布の結び方 ・結び昆布
(3)おかずの種類 ・ターンム(田芋)
・紅イモ
…なども入る
(4)豚三枚肉の詰め方 ・豚肉の皮を下に詰める
(5)おもちの種類 ・白もち
・ピンクのもち
・よもぎもち
・あんこ入り
…など自由

 
この他、沖縄でターンム(田芋)はお祝いの席でお出しする「おめでたい」食材なので、慶事ならではのおかずです。

また沖縄の重箱料理では、昆布(喜ぶ)とかまぼこ、豚三枚肉の煮つけは中央列に必ずはいるおかずですが、ここの色や飾り方、詰め方が大きくかわります。

 

沖縄の重箱料理:弔事の特徴

沖縄の重箱料理:弔事の特徴
◇沖縄で弔事の重箱料理は、昆布・豚の三枚肉が違います

仏教が根付く全国的な弔事では、会食の料理やお供え物も、殺生を連想させない肉や魚などを控えた精進料理が一般的です。

けれども独自の祖霊文化が根付く沖縄では、故人が亡くなった夜に供える枕飾りに豚の三枚肉を茹でた「シラベーシ」を供えるなど、「ご馳走」であれば肉や魚も供えます。

ただし「おめでたいもの」は避け、豚三枚肉の煮付けも詰め方などが違うので注意が必要です。
また、色は白を基調としてカラフルなものは避けます。

 

<弔事用の重箱料理>
(1)かまぼこの色 ・白一色
(2)昆布の結び方 ・返し昆布
(3)おかずの種類 ・こんにゃくの煮しめ
・大根の煮物
・ごぼうの煮物
…など
(4)豚三枚肉の詰め方 ・豚肉の皮を上に詰める
(5)おもちの種類 ・白もちのみ

 
こんにゃくの煮しめなどのおかずが増えるのは、慶事用のターンム(田芋)などが使えないため、その代用として用いられるからでしょう。

もち重のおもちは白もちのみで、あんこが入ったものも避けられます
沖縄のスーコー(焼香)におけるお供え物は、下記コラムにも詳しいです。

 

[沖縄のシジュウクンチ(四十九日)]
沖縄のシジュウクンチ(四十九日)☆お供え物と進め方

 

ミーボン(初盆)に供える沖縄の重箱料理


◇旧盆は慶事ですが、ミーボン(初盆)は弔事です

沖縄の旧盆は、家に帰省する故人やご先祖様をもてなすお祝い事として、お供え物や重箱料理を整えますが、ミーボン(初盆)は弔事となるので注意をしてください。

 

●「ミーボン(初盆)」とは、故人が亡くなり初めて迎える旧盆です。

 
地域によっても解釈が異なりますが、一般的に、故人が亡くなり四十九日の忌中を経てから初めて迎える旧盆を指します。

ですから、例えば2024年4月5日に亡くなった故人は、その年の旧暦7月13日~15日となる、2024年8月16日(金)~18日(日)がミーボン(初盆)です。

けれども2024年8月1日(木)に亡くなった場合には、まだ四十九日を迎えていない忌中となるため、その翌年に迎える旧盆がミーボン(初盆)となります。

 

ミーボンの重箱料理はカタシー?

◇沖縄の風習ではミーボン(初盆)は家族のみで迎えます

全国的な「初盆(はつぼん)」は、故人が初めて迎えるお盆だからこそ、親族をご案内し、僧侶をお呼びして初盆法要を執り行うのが一般的です。

 

<沖縄のミーボン(初盆)>
●けれども沖縄では全国的な風習とは反対に、故人が初めて迎えるミーボン(初盆)は、いつもは訪問する門中(むんちゅう)を迎え入れず、家族のみで静かに迎える風習がありました。

 
これは喪に服す意味がありましたが、現代では全国の風習に倣って親族をご案内し、沖縄の法要であるスーコー(焼香)を執り行うケースも増えています。

昔ながらの沖縄の風習に倣い、家族のみでミーボン(初盆)を迎える場合は、行事の規模も小さくなる傾向です。
重箱料理がおかず重・もち重それぞれ1重ずつのカタシー(片方)となることもあります。

家族や親族でどのようにミーボン(初盆)を迎えるかを相談し、後悔のないように進めましょう。

 

 

まとめ:沖縄で供える重箱料理は慶事と弔事で違います

まとめ:沖縄で供える重箱料理は慶事と弔事で違います
沖縄の旧盆とミーボン(初盆)では、重箱料理の内容が違うこともありますが、規模が小さくとも温かな気持ちで迎える方が多いでしょう。

昔ながらの仕出し料理店はもちろん、今ではスーパーやコンビニなどでも、沖縄では旧盆近くなると重箱販売が展開されるようになり、準備が楽になりました。
ただし個数も限られてくる業者が多いので、早めに発注しておくと安心です。

また意外に沖縄の重箱おかずは調理が簡単なので、子どもと一緒に手作りを楽しんでも良いでしょう。

沖縄の重箱料理の基本を押さえながら、お供えを下げていただく「ウサンデー」まで考えて、子ども達が喜ぶおかずを数品取り入れても良いかもしれません。

 

 

 


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