沖縄のハチナンカ(初七日)☆お供え物と進め方

2021.12.17
沖縄のハチナンカ(初七日)☆お供え物と進め方

沖縄のハチナンカ(初七日)で供えるウサギムン(お供え物)は、全国的なものとは少し違いますよね。檀家制度を持たない沖縄では、お供え物に豚三枚肉を供えるスーコー(焼香=法要)も多く見受けます。今回は、沖縄ならではのハチナンカ(初七日)の進め方とウサギムン(お供え物)をお伝えします。

沖縄のハチナンカ(初七日)で供えるウサギムン(お供え物)は、全国的なものとは少し違いますよね。檀家制度を持たない沖縄では、お供え物に豚三枚肉を供えるスーコー(焼香=法要)も多く見受けます。

また沖縄ではハチナンカ(初七日)前にすでに納骨を済ませている家が多く、早朝にごく近しい身内でお墓参りを済ませる習慣を持つ家や地域も多い傾向です。

今ではすっかり廃れていますが、昔の沖縄ではナンカスーコー(初七日)前後に女性のみがお墓参りを行う「イナグヌハカメー(女性だけのお墓参り)」もありました。

今回は、沖縄ならではのハチナンカ(初七日)の進め方とウサギムン(お供え物)をお伝えします。どうぞ参考にしてください。

沖縄のハチナンカ(初七日)とナンカスーコー(週忌焼香)

沖縄のナンカスーコー☆葬儀から四十九日までのスーコー
沖縄では法要を「スーコー(焼香)」と言いますが、故人が亡くなってから七日数えて七日ごとのナンカスーコー(週忌焼香)は、全国的な週忌法要と比較すると、特に大切に扱われてきました。

故人の魂は四十九日まで毎週審判を受けると言うのは、仏教でも広く伝わっていますが、四十九日まで故人の魂はお墓とお仏壇を行き来して彷徨っているとされる沖縄では、ハチナンカ(初七日)やシジュウクンチ(四十九日)ばかりではなく、ナンカスーコーでも弔問客を受け入れる習慣があります。

ただ、もともと檀家制度を持たない沖縄では、全てのナンカスーコーでお坊さんを及びする訳ではありません。

【 沖縄のハチナンカ(初七日)☆ナンカスーコー 】

● お坊さんを及びして読経供養を行うナンカスーコーは、沖縄ではハチナンカ(初七日)シジュウクンチ(四十九日)のみの家が多い傾向です。

→ その他の週は、奇数週の「ウフナンカ」(三・七日/五・七日)で弔問客を受け入れ(読経供養は行わず)、偶数週の「マドゥナンカ」はごく近しい身内のみで執り行います。

詳しくは別記事「沖縄のナンカスーコー☆葬儀から四十九日までのスーコー」でお伝えしていますので、コチラをご参照ください。

それでは、以下より沖縄で執り行うハチナンカ(初七日)の進め方をお伝えします。

沖縄のハチナンカ(初七日)、朝のお墓参り

沖縄のハチナンカ(初七日)、朝のお墓参り
葬儀の後、すでに納骨を済ませている家が多いため、沖縄ではハチナンカ(初七日)から始まるナンカスーコーでは、家族が早朝にお墓参りを済ませてからスーコーを始める家が多い傾向です。

【 沖縄のハチナンカ(初七日)☆朝のお墓参り 】

● 持って行くもの ●

・ ウチャトゥ(お茶)
・ ミジトゥ(お水)
・ ウサク(お酒)
・ シルカビ(白紙※)
・ ウチカビ(打紙)
・ カビバーチ(ウチカビを焚く火鉢※2)
・ お線香

※ 重箱料理をカタシー(※3)供える家もあります。

お墓に着いたらまず、お墓の左側(向かって右側)にいらっしゃいますお墓を守る「ヒジャイガミ(左神)」様へウートゥートゥーしてください。

【 沖縄のハチナンカ(初七日)☆お墓参りの進め方 】

(1) 重箱料理を持って来たお家は重箱料理を(お箸を重箱の上に添えて)、ウチャトゥ(お茶)・ミジトゥ(お水)・ウサク(お酒)と共に供えます。

→ お供えした重箱料理のおかずをウハチ(お初)として、一品ずつ取り出して重箱の上に乗せてください。

(2) ヒジャイガミ様(左神様)へのお線香はジュウゴフンウコー(十五本御香)、日本線香であれば十五本もしくは五本、ヒラウコー(平線香=沖縄線香)ではタヒラ半(二枚と半分)です。

→ シルカビの上にヒジュルウコー(冷たい御香=火を灯していないお線香)をヒジャイガミ様の前に置いて拝みます。

(3) 墓前に、故人へのサンブンウコー(三本御香)を火を灯して拝してください。(日本線香三本、もしくは一本/沖縄線香なら半ヒラ)

(4) 拝み終えたらヒジャイガミ様の前で、準備をしたウチカビをカビバーチの中で焚き上げます。参加した方、一人につき三枚のウチカビが目安です。

※ 重箱料理で取り出したおかずは引き取り、代わりにタッパーなどで持参した補充用のおかず(ウチジヘイシ)から、補充します。

ちなみに、(※)シルカビは神様への税金と言われ、半紙を手で千切って作ります。詳しくは別記事「【沖縄の御願】ヒラウコーの供え方と、シルカビ・ウチカビ」をご参照ください。

(※2)カビバーチはウチカビを焚く火鉢です。ホームセンターなどでは専用のカビバーチが販売されていますが、多くは金属ボウルに水を張り、魔除けの(臭いの強い)ネギなどを入れて作る家が多いのではないでしょうか。

(※3)カタシーは沖縄の言葉で「片方」を意味しますが、重箱料理の場合は左右対でお供えしますので、通常はおもち重が左右二重とおかず重が左右二重です(チュクン)。そのため「カタシー(片方)」では、おかず重とおもち重がそれぞれ一重箱ずつとなります。

詳しくは別記事「沖縄で供える重箱料理☆スーコーとお祝い行事で違う供え方」などを参考にしてください。

沖縄のハチナンカ(初七日)、お仏前のウサギムン(お供え物)

沖縄のハチナンカ(初七日)☆お供え物と進め方
お墓参りを済ませたらいよいよハチナンカ(初七日)のスーコーです。沖縄のハチナンカ(初七日)では、祭壇がまだありますから(初七日の後に片づけます)、その前に白い布を掛けた小机を準備して供えます。

檀家制度が広がっていない沖縄では、近隣の寺院にお願いしてお坊さんを呼ぶことが多いため、スーコーであっても肉料理をお供えする家が多いですよね。

ただ、お坊さんによっては肉料理をタブーとすることもありますので、読経供養をお願いするならば事前に確認をすると安心でしょう。

【 沖縄のハチナンカ(初七日)①お仏前のウサギムン(お供え物) 】

(1) 重箱料理 → チュクン(両方)のおもち重とおかず重(スーコー用※)、それぞれ二重を準備してください。

(2) 果物の盛り合わせ → りんご・バナナ・みかんが基本的な盛り合わせですが、沖縄ではハチナンカ(初七日)では故人の生前に好んでいた果物を盛りつけることも多いです。ウージ(さとうきび)などを盛りつける家もありました。

(3) ハーガーとダーグ

・ハーガー → 「ミーフガーグァーシ」と「ヒーグァーシ」と呼ばれるお菓子です。左右対の二皿を準備しますが、それぞれ七個ずつを盛りつけてください。

・ダーグ → 沖縄の言葉で「お団子」です。もち粉や白玉粉などで茹でて作ります。こちらも左右対の二皿一皿七個を盛りつけてください。

(4) ムィグァーシ(お菓子) → お菓子の盛り合わせですが、昔ながらのボタンコー(落雁)ムムグァーシ(桃菓子)などの盛り合わせを専用のお店で準備をする習慣がありましたが、最近では子ども達も喜ぶようなお菓子を盛りつけるお家も見受けます。

※ 沖縄のハチナンカ(初七日)で供えるムィグァーシでは、「七種類の」お菓子を盛りつけてください。

(5) 基本的なウサギムン(お供え物) → 日々お供えをするウチャトゥ(お茶)・ミジトゥ(お水)・ウサク(お酒)も供えます。

以上が基本的な沖縄のハチナンカ(初七日)でのお供え物ですが、当日は霊前へ供える精進料理と、焼香客へ振るまう仕出し弁当の準備も必要です。

沖縄のハチナンカ(初七日)、精進料理と仕出し弁当

沖縄のハチナンカ(初七日)、精進料理と仕出し弁当
最近の沖縄では小規模のハチナンカ(初七日)も増えていますので、焼香客へお出しする仕出し弁当は規模に合わせて準備をします。

【 沖縄のハチナンカ(初七日)☆精進料理と仕出し弁当 】

● 重箱料理には豚三枚肉の煮付けを詰めることも多い沖縄ですが、ハチナンカ(初七日)のお膳では精進料理が基本です。

・ご飯
・すまし汁
・ウサチ(酢の物)
・ウチャワキ(おかず)

沖縄で精進料理の御膳と言えば、アーサや昆布、根菜類の煮付け豆腐料理(上げ出汁豆腐や厚揚げなど)の材料が多いのではないでしょうか。

昔ながらの沖縄で執り行うハチナンカ(初七日)では、御霊前に出す御膳と同じメニューを焼香客へも振る舞っていましたが、近年では精進料理とは別に仕出し弁当を準備する家がほとんどです。(全国的な習慣と同じですね。)

【 沖縄のハチナンカ(初七日)☆仕出し弁当 】

● 一般的には500円以内の仕出し弁当が一般的ですが、「スーコー用」とお伝えしてください。かまぼこの色が白であったり、業者で配慮をして準備をしてくれます。

人数が少ない沖縄のハチナンカ(初七日)であれば、御膳(精進料理)や重箱料理から取り分けて準備をし、振る舞っても良いかもしれません。

また、昔ながらの沖縄で執り行うハチナンカ(初七日)は焼香客も多かったのですが、最近では小さい規模も増えてきました。そのため重箱料理もチュクン(両方)ではなくカタシー(おかず重とおもち重を一重ずつ)のケースも増えています。

白木位牌

いかがでしたでしょうか、今回は沖縄で執り行うハチナンカ(初七日)の進め方について、早朝のお墓参りから順番にお伝えをしてきました。

沖縄ではハチナンカ(初七日)が終わると、ここでユートゥージ(お通夜)や葬儀で祀られた祭壇が片付けられます。葬儀業者が片付けを進めてくれますので、お任せをして良いでしょう。

祭壇が片付けられると後飾りを祀りますが、後飾りではまだ、仮位牌となる白木位牌を通して供養をしてください。この他、果物の盛り合わせと供え花、左右のロウソクをウコール(香炉)とともに供えてください。

※後飾りまでは葬儀社で準備をしてくれるケースがほとんどです。

沖縄ではハチナンカ(初七日)とシジュウクンチ(四十九日)のみ読経供養をお願いする家が多いですが、地方を中心に呼ばずに進める家もあります。ただ、読経供養をお願いするのであればお布施が必要ですので、三万円ほどを目安に包んでください。
まとめ

沖縄のハチナンカ(初七日)の進め方

・朝、家族でお墓参りを行う

●ウサギムン(お供え物)
・重箱料理をチュクン(おもち重とおかず重それぞれ二重)
・果物の盛り合わせ(次いで二皿)
・ハーガーとダーグ(七個ずつ対で二皿)
・ムィグァーシ(お菓子の盛り合わせ)
・ウチャトゥ(お茶)
・ミジトゥ(お水)
・ウサク(お酒)

●ご膳
・ご飯
・すまし汁
・ウサチ(酢の物)
・ウチャワキ(おかず)

●仕出し料理

●お坊さんに読経供養を依頼するならお布施(三万円ほど)


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