・供花とは?種類はある?
・供花を贈る相場や送り方は?
・供花にタブーはある?
「供花」とは、「くげ」「きょうか」とも呼び、故人の冥福を祈るために供える花々です。
お通夜や葬儀の他、毎日の仏壇のお世話やお墓参りでも供えますよね。
本記事を読むことで、贈るタイミングで違う供花の種類や送り方、宗旨宗派でも変わる適した供花、弔事でタブーの花々が分かります。
「供花」とは?読み方は?
◇「供花」とは、故人の冥福を祈り供える花の総称です
「供花」とは、「くげ」「きょうか」などと呼び、「供え花」とも呼ばれます。
日々の仏壇に供える花やお墓に供える花も供花ですし、通夜や葬儀に送る花々も供花の一種です。
供花には贈る・供えるタイミングで種類があります。
<供花の種類とは> ●贈る・供えるタイミングで違う |
|
[供花の種類] | [タイミング] |
(1)枕花 | ・通夜の前 ・故人の枕元に供える |
(2)供花 | ・通夜や葬儀 ・祭壇に飾る |
(3)花輪(花環) | ・葬儀 ・葬儀会場に飾る |
(4)献花 | ・キリスト教式の葬儀 ・献花台に手向ける |
(5)仏花 | ・仏様に供える花(仏壇) ・主に仏壇に供える |
(6)墓花 | ・お墓に供える |
「仏花(ぶっか)」は仏様に慈しみの気持ちを供える花なので、故人が成仏して「仏様」になった四十九日後、仏壇に供える花を「仏花」とする人も多いです。
基本的に全て供花なのですが、一般的には通夜や葬儀会場に贈る花々を「供花」と捉える人が多いでしょう。
・葬儀・お葬式とは?いつ行う?沖縄でお通夜は?家族が亡くなって葬儀までに行うこととは
枕花を贈る
◇「枕花」とは、お通夜前に贈る花です
「枕花(まくらばな)」とは、故人が亡くなってすぐ、お通夜が執り行われる前に故人の枕元に供える花ですので、多くは故人と近しい関係の人々が贈ります。
沖縄では故人が亡くなってすぐ、お通夜をせずに火葬をしますので、火葬前にご遺体を安置する際、枕元の「枕飾り」とともに供えられるでしょう。
<枕花を贈る> | |
[タイミング] | ・遺族から訃報をもらってすぐ (他の人からの訃報では控える) |
[贈る人] | ・血族 ・ごく近しい親族 ・ご遺族から訃報を受けた |
[名札] | ・付けない (個人的に送る人が多い) |
[相場] | ・約3千円~1万円 (平均値約5千円) |
[送り先] | ・喪主 ・親しかったご遺族 |
[贈る花] | ・持ち運びしやすい (控えめなアレンジ) ・白い花 |
枕花はお通夜前に贈る花ですが、葬儀社に確認を取るとより安心です。
訃報を受けてあまり早くに送ってしまうと、「予期していた」とされるため、あまり早くに送らないようにしましょう。
目安としてはお通夜や火葬から3時間ほど前までに贈ります。
枕花は通夜や葬儀を終えた後も、四十九日まで飾る「後飾り」とともに供えられるのが一般的です。
・沖縄のナンカスーコー☆葬儀から四十九日までのスーコー
沖縄で花輪は贈る?
◇一般的に沖縄の供花では、友人知人が花輪を贈ることは少ないです
「花輪(はなわ)」とはスタンド式の花を差し、一般的に2基セットで贈ります。
沖縄でも葬儀会場に花輪を飾ることはありますが、血族や喪家が用意しているケースがほとんどです。
<花輪を贈るマナー> | |
[贈る時] | ・葬儀社から指定があった時 ・社葬などで会社から贈る時 |
[マナー] | ・葬儀社、喪家に確認する ・一方的に送らない |
沖縄で知人友人が送る供花は、アレンジ花が多いでしょう。
花輪を贈る機会があったとしても、沖縄では多くは会社から贈る流れが一般的です。
献花とは
◇「献花」とは、キリスト教式の葬儀で手向ける花です
献花は供花とは少し役割が違います。
一般的に葬儀に参列すると「お焼香」をしますが、これは仏式の儀礼です。
キリスト教式ではお焼香の代わりに献花を行います。
<宗旨による儀式の違い> | ||
[宗旨] | [方法] | [内容] |
[仏式] | ・お焼香 | ・抹香をくべる (お線香のケースもあり) |
[神式] | ・玉串奉奠 (たまぐしほうてん) |
・玉串を神前へ捧げる (榊の枝葉に紙垂れしで) |
[キリスト教式] | ・献花 (けんか) |
・花を手向ける (ユリなど) |
そのため献花で手向ける花の多くは、参列者が持参するものではありません。
基本的に喪家が用意します。
ただし通夜や葬儀の後、お墓などに手向ける「献花」は自分で用意をするでしょう。
供花を贈る
◇一般的に「供花」は、お通夜や葬儀会場へ送ります
供花は故人の冥福を祈り供える花の総称ですが、通夜や葬儀会場へ送る花を「供花」とする人が多いでしょう。
枕花と比べて供花は、よりオフィシャルな贈り花であり、名札を付けて贈ります。
供花は枕花と同様、訃報を受けてあまりに早いタイミングでは、「予期していた」とされるため、通夜や葬儀3時間前までが目安です。
<供花の送り方> | |
[タイミング] | ・通夜や葬儀の3時間前まで |
[贈る人] | ・喪主 (葬儀会場宛て) |
[名札] | ・付ける (会社名、連名) |
[相場] | ・約1万5千円~3万円 (平均値1万5千円~2万円) |
[送り先] | ・喪主 ・親しかったご遺族 |
[贈る花] | ●花屋、葬儀社に確認 ・白が基調の花 |
相場もあまり上回る花を贈っては、先方が気を使いますので、周囲の相場に倣うようにします。
供花は葬儀社に確認する
◇葬儀社に確認して供花を手配すると安心です
お通夜や葬儀にはスタイルがあり、贈る花に規制があることも考えられるので、まず葬儀社に連絡をすると安心です。
キリスト教式や神式など、葬儀形式によっても違います。
下記は、先方の葬儀形式に添った供花を手配する流れです。
<供花を手配する方法> | |
(1)葬儀社、会場を確認 | ・葬儀案内を確認 ・ご遺族に聞く |
(2)葬儀社に連絡 | ・会場、喪家を伝える ・葬儀日程を伝える ・供花を贈る旨を相談 [自分で花屋を選ぶ場合] ・供花の種類を確認 ・供花の注意点を確認 |
(3)花屋へ連絡 | ・葬儀社が提携する花屋 (葬儀社から提案が来ることも) [花屋へ伝えること] ・喪家(喪主)の名前 ・葬儀会場 ・葬儀日時 ・予算 ・葬儀社からの注意点など |
(4)花屋へ立て札を依頼 | ・故人との関係性を伝える ・立て札の情報を伝える (氏名、会社名など) |
(5)供花の支払い | ・支払い方法の確認 |
以上の流れです。
ごく身近な身内のみで執り行う規模の小さな家族葬も増え、なかには香典や供花を辞退する家も見受けるようになりました。
供花辞退ではもちろん、供花を控えるなど、喪家に添うのがマナーです。
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供花で選ぶ花、5つのタブーとは
◇供花(仏花・墓花)では、トゲや毒のある花々を避けます
通夜や葬儀に贈る供花だけではなく、仏壇やお墓に供える仏花や墓花などの「弔花(ちょうか)」全般には、縁起が悪いと忌まれる5つのタブーがあるため、供える時には注意が必要です。
(1)トゲを持つ花
(2)毒のある花
(3)ツルがある花
(4)香りがキツイ花
(5)花粉が付く花
(6)縁起が悪い花
通夜や葬儀では、花屋に注文する際に「弔事で」などと言うので、タブーに触れることはあまりありません。
その後も「弔事で」「弔い花です」など目的を伝えると、多くはマナーにそったもので整えてくれます。
通夜や葬儀に参列できず、後日に自宅へ弔問する時に選ぶ供花や、お墓参りで供える墓花など、自分で花を選ぶ時に意識すると良いでしょう。
供花のタブー(1)トゲを持つ花
◇トゲを持つ花は攻撃的とされています
またトゲがあることで、お墓やお仏壇で供える時にケガをする可能性もあります。
仏前や墓前で血を流すことを、あまり良しとしないことも背景にあるでしょう。
・薔薇(ばら)
・あざみ
ただ薔薇(ばら)は「故人が好きだった…」として、仏壇やお墓の供花に選ばれることも多いです。
この場合、できれば避けるとはされますが、花屋さんに頼むとトゲを丁寧に取ってくれることもあります。
供花のタブー(2)毒のある花
◇毒のある花は「毒を盛る」として忌まれます
供花には、毒のある花もタブーです。
例えば、しばしばお彼岸に供える花として勘違いされやすい、毒のある花が「彼岸花(ひがんばな)」です。
実は彼岸花は、お彼岸に供えるのが由来ではありません。
●彼岸花は、人々が暮らす集落と墓地を隔てる畦道に植えられました。
・彼岸(あの世)…墓地
・此岸(この世)…集落
墓地のある彼岸(あの世)と、集落のある此岸(この世)の境界線に咲く花であることから「彼岸花」と名付けられたのが由来です。
彼岸花は毒があるため、ネズミなど野生の動物にお墓のご遺体が荒らされないよう、墓地の周辺に植えられてきました。
・彼岸花(ひがんばな)
・鈴蘭(すずらん)
仏花全般でタブーとされる毒のある花ですが、鈴蘭(すずらん)はその可愛らしい花姿から、時々見かけることもあります。
故人が生前に好きだった花で供えたい時には、ご遺族に確認をしましょう。
供花のタブー(3)ツルがある花
◇ツルが生きる人々を引き込むと忌まれます
ツルがある花も、供花としてはタブーです。
ツルがイチミ(生きる身)の足に絡みつく、引き込むなどと言われてきました。
ただツルがある花々には可愛い花姿のものも多いので、トゲと同じようにツルを取って、供花とすることもあります。
・スイートピー
・クレマチス
特に花期が短く朽ちやすいため、手入れは必要ですが、スイートピーは春を代表する可愛らしい花姿で、春のお彼岸や春時期の供花にも人気です。
そんな供花のタブーが多いスイートピーでも、「故人をイメージさせる」「故人が生前に好きだった」などの理由で供える人がいます。
供花のタブーとされる花でも、ご遺族や周囲が気持ちよく供えられるのなら、確認をして供えても問題はありません。
供花のタブー(4)香りがキツイ花
◇臭いがキツイ花は、特に納骨堂などでは避けます
供花としては、香りがキツイ花も避けた方が無難です。
一方で邪気を祓うとして、チガリムン(餓鬼など)に供えることもあるでしょう。
また供花で人気のユリは、キリスト教の花でもあります。
ただ香りが強く花粉もあるので、納骨堂などの屋内では慎重に選びます。
・ユリ
・薔薇(ばら)
生花を供えるならば花瓶の水の衛生状況により、腐った臭いが出てくるので、水の入れ替えは必須です。
殺菌作用が期待できる塩素系漂白剤のハイターを入れる方法もあります。
ハイターは刺激が強いので、花瓶の水300mlに対して1滴ほどに留めてください。
・納骨堂にお参りに行くマナーとは?お参りに行く時間や頻度、お供え物は?友人でもいい?
供花のタブー(5)花粉が付く花
◇花粉が付く花も、汚れが付きやすいため配慮をします
仏壇に供える供花で花粉が付く花を選ぶと、仏壇に花粉が付き取れにくくなるなど、掃除が大変になりがちです。
不吉であったり、仏教としてタブーとされる花々もありますが、花粉に関しては現実的にシミが付いてしまうことが、最も避けられる要因でしょう。
・ユリ
・向日葵(ひまわり)
また納骨堂では、参拝時に個室へ案内されるスタイルもあります。
ホテルのようなラグジュアリーな施設も多く、ユリの花粉がカーペットに付くと汚れが取りにくいです。
花屋さんで「花粉を取ってください」などとお願いすると、取り除いて整えてくれることもあります。
供花のタブー(6)縁起が悪い花
◇不吉を予感させる花々も、供花として忌まれます
供花として選ばれることは滅多にないものの、不吉な花姿や云われのある花々は、むしろご遺族に対して失礼にあたるので、割けるべき花々です。
<供花のタブー(6)縁起が悪い花> | |
[不吉な花] | [理由] |
・椿(つばき) | ・枯れる姿が不吉 |
・黒百合(くろゆり) | ・血を連想(赤黒い) ・闇を連想(黒い) ・花言葉が「呪い」 |
・スノードロップ | ・美しいが花言葉が怖い |
・深紅のバラ | ・色が血を連想 ・トゲがある ・花言葉が「恨み」 |
椿は花が枯れる時に花首からポタッと落ちるため、侍が首を落とされた時の様子に似ているとして、不吉とされてきました。
また映画にもなった黒百合は見た目にも分かりますよね。
色目が黒い、赤黒い花々なども避けられます。
ただ色だけではなく、黒百合は不吉な安土桃山時代の伝承や、花言葉が「呪い」であることなども原因です。
供花をまとめる3つのルール
◇特に仏式の供養で、供花には束ね方にルールがあります
仏教的な意味合いもあるのですが、お墓やお仏壇の花立てに差す時にも差しやすいので、下記3点のルールに沿ってまとめると便利でしょう。
(1)奇数の数字でまとめる
(2)忌中は白が基調
(3)まとめる形は「ひし形]
また花屋さんで供花を購入する時には、「供花(仏花)で」と伝えることで供花のルールに倣ったまとめ方をしてくれます。
供花のタブーとしてお伝えしてきた、ツルやトゲ、花粉などにも対応してくれるでしょう。
供花のルール(1)奇数の数字でまとめる
◇仏式で供花は、奇数本でまとめるとされます
中国から伝わった風習ですが、数字には陰数と陽数があるためです。
陰数に当たる偶数は2つに割り切れます。
一方奇数は2つに割り切れない数字なので、今後も続く・繰り返されることのない数字として、縁起の良い数字とされてきました。
<供花のルール(1)奇数の数字> | |
・陰数 | …偶数(2本/4本/6本など) |
・陽数 | …奇数(3本/5本/7本など) |
特に「4」の数字は死になぞらえ、供花ばかりではなく葬儀の御香典で包む金額としても避けられることが多いでしょう。
ただ「9」の数字も苦しむの意味合いとされ、避けられることが多いです。
供花のルール(2)忌中は白が基調
◇故人が成仏する四十九日までの忌中は白が基調です
四十九日までの「忌中」、故人は冥土の道を歩む「霊」の存在ですが、この時期の供花は「白」が基調となります。
添える花々は、淡い色目で薄い黄色や紫を選ぶと良いでしょう。
<供花のルール(2)色の選び方> | ||
[タイミング] | [供花の種類] | [色] |
●四十九日まで (忌中) |
・枕花 ・お通夜 ・葬儀 ・初七日など |
・白が基調 ・淡い3色まで (三金色) |
●四十九日以降 (忌明け後) |
・仏花 ・墓花 |
・5色が良い (五金色) |
四十九日の忌中が明けた「忌明け」後に準備する供花、仏花や墓花などでは白を基調とする必要はありません。
ただ一般的に淡い色目でまとめ、色数は「陽数」と言われる奇数の色数、3色か5色が良いとされ、供花(仏花)としては「三金色(さんこんじき)」「五金色(ごこんじき)」などとも呼ばれます。
特に五金色は古代中国の五行思想による「陰陽五行説」において縁起の良い色数で、この世の成り立ちとされる「土・木・火・金・水」に当てはめた5色です。
<沖縄の秋彼岸(2)仏花の色数> | |
[三金色] | ・白 ・黄色 ・紫 |
[三金色] | ・白 ・青色 ・紫色 ・黄色 ・紅色(薄紅色) |
ただし紅色は血を連想するような鮮やかな赤や深紅、黒赤などは一転、タブーとなるので避けてください。
トルコキキョウやリンドウなどが鮮やかな青色をしているので、差し色として選んでみてはいかがでしょうか。
アクセントにもなりおすすめです。
供花のルール(3)まとめる形は「ひし形]
◇榊(さかき)の葉の形になぞらえて整えます
供花がひし形にまとめるとされるのは、神事で供えられる榊の葉になぞらえたためです。
花屋さんで整えてくれますが、自分で束ねる時には中心にアクセントとなる花を置き、周囲に花々を添えていくと、まとめやすいです。
(1)中央の花を決める
(2)中央の花は、茎を長めに切る
(3)中央の花に添うように、花を囲む
中央の花をアクセントとして、鮮やかな色の花を選ぶと美しくまとまります。
また供花は長持ちさせたいですよね。
まとめる時は茎部分の切り口が大きくなるよう、斜めにスパッと切りましょう。
ハサミの切れ味が悪く、切る時に茎が潰れてしまうと、お花は水を吸いにくくなります。
沖縄の供花で人気、3種の花々
◇沖縄の供花では、季節を感じる花々が人気です
全国的な供花と比べて、沖縄の供花はアクセントに色鮮やかな花を好みます。
また春と秋のお彼岸、夏の旧盆に供える仏花は、季節を感じる花々が人気です。
今回は次回の年中行事、秋のお彼岸に向けて、秋の季節を感じさせるとして、供花に人気がある3種の花々をご紹介します。
<秋の供花で人気:3種の花々> | |
(1)キク科の花 | ・菊 ・ガーベラ ・ダリア |
(2)リンドウ | |
(3)ケイトウ |
日常的にお仏壇やお墓に供える供花はもちろん、お通夜や葬儀に贈る供花でも、菊科は最も安心して選ぶ花です。
四十九日までならば、白い菊の花を基調として淡い3色を添えると良いでしょう。
供花で人気(1)キク科の花
◇供花の定番の花が菊ですが、その他「キク科」の花々も好まれます
最も安心できる供花で選ぶ花は菊です。
ただキク科の花々はいずれも可愛らしく華やかながら控えめで、好まれる傾向です。
「菊」の種類も豊富で、今ではカスミソウのようおなスプレーマムや、丸いボールのような、可愛らしいポンポンマムなどがあります。
<供花で人気(1)キク科の花> | |
[花] | [花言葉] |
(1)菊 ・スプレーマム ・ポンポンマム |
・真実(白) |
(2)ガーベラ | ・明日への希望 |
(3)ダリア | ・純潔 |
もともと菊は長寿のシンボルともされるほど日持ちの良い花として有名です。
また邪気を祓うと言われてきたので、あらゆる弔事で用いられます。
この他、実用的にも花びらが散らばることなく朽ちていくので、掃除もしやすいでしょう。
供花で人気(2)リンドウ
◇秋の季節を感じる供花では、リンドウも人気です
リンドウは鮮やかな青色、紫色の花々がアクセントになります。
<沖縄の秋彼岸(2)リンドウ> | |
[花] | [花言葉] |
●リンドウ | ・哀しみに寄り添う ・誠実 ・正義感 |
薬草としても重宝されてきた歴史から、「誠実」「正義感」などの花言葉もあるため、故人の生前のお人柄になぞらえて選ぶ人もいます。
供花で人気(3)ケイトウ
◇南国沖縄では、エキゾチックな雰囲気のケイトウも人気です
沖縄では秋のお彼岸での供花に、。ケイトウもよく選ばれます。
「ケイトウ」は漢字で「鶏頭(鶏の頭)」と書き、「鶏のとさか」をイメージさせる花姿が独特です。
<供花で人気(3)ケイトウ> | |
[花] | [花言葉] |
●ケイトウ | ・色褪せぬ恋 ・おしゃれ ・勇敢 |
沖縄では秋のお彼岸の他、お盆のお花としても選ばれるケイトウですが、鶏のとさかのような紅色は、仏花としては避けた方が安心です。
・淡いオレンジ色
・紫色
花姿はエキゾチックで可愛いので、より落ち着いた色のケイトウを選び、リンドウに添えてまとめても良いでしょう。
日ごろ供える供花の費用目安
◇日常的に供える仏花や墓花などの供花は、安いもので問題はありません
日常的に供える仏花や墓花などの供花は、いつも美しく清潔な状態で供えていることが重要なので、ムリして高い値段の供花を用意する必要はありません。
<日ごろ供える供花の費用目安> | |
[仏花] | ・約300円~2千円 (平均値約千円ほど) |
[お墓参りなど] | ・約千円以下~2千円 (平均値約1,500円ほど) |
[お彼岸などの行事] | ・約千円~5千円 (平均値約2千円ほど) |
店頭で仏壇に供える仏花として、販売されているものをそのまま供える家が多いでしょう。
仏壇に日ごろ供える花は、故人を身内で供養する花なので、タブーがあっても故人が生前に好きだった花などでも良いです。
フェイクフラワーでも良い
◇現代は日ごろからお仏壇に供える花として、フェイクフラワーも人気があります
毎日衛生的に供えるよう、手入れをする仏壇に供える供花では、水が腐ったり、すぐに朽ちたりして手入れも大変です。
そこで現代はフェイクフラワーを供える家が増えました。
<日ごろ供える供花:フェイクフラワー> | |
[ブリザーブドフラワー] | …半永久的に保存できる加工された花 |
[ガラスドーム] (ボトルフラワー) |
…急速乾燥させた生花を密封した花 |
[ハーバリウム] | …ブリザーブドフラワーを専用のオイルに浸したもの |
現代の供花では、以上のような加工された花々も好んで選ばれます。
ブリザーブドフラワーは特殊液で水分を抜き、半永久的に美しさを保つ加工がほどこされていますが、どれも花の鮮度を保っているのが特徴です。
色が茶色のように代わりしわくちゃになりがちなドライフラワーは、「朽ちる」イメージが強く供花としてはタブーです。
まとめ:供花は故人の冥福を祈り供える花です
供花は故人の冥福を祈り供える花の総称で、お通夜や葬儀で贈る供花、四十九日以降に供える仏花など、供えるタイミングや役割などで種類が変わります。
お通夜や葬儀で贈る供花は約1万円以上のものも多いですが、最近では弔電に添えた、予算約5千円ほどの手軽なアレンジメントフラワーを供花として贈る人も増えました。
弔電サービスを利用することでセットで選ぶ供花が多いです。
生花だけではなく、お通夜や葬儀後もお仏前に供えやすいブリザーブドフラワーやハーバリウムも選択肢に多く、人気があります。
まとめ
供花とは?種類やタブー
[供花とは]
・冥福を祈り供える花[供花の種類]
・枕花
・供花
・花輪(花環)
・献花
・仏花
・墓花[供花を贈るマナー]
・喪家へ確認する
・葬儀社に確認する
・相場に倣う
・ご遺族の訃報を受けて贈る[供え花6つのタブー]
・トゲを持つ花
・毒のある花
・ツルがある花
・香りがキツイ花
・花粉が付く花
・縁起が悪い花[供え花をまとめるルール]
・奇数の数字でまとめる
・忌中は白が基調
(忌明けは三金色・五金色)
・まとめる形は「ひし形][秋の供花に人気の花々]
●キク科の花
・菊
・ガーベラ
・ダリア
●リンドウ
●ケイトウ