「海洋散骨」とは?違法ではない?沖縄で海洋散骨をするにはいくらかかる?注意点も解説

2024.04.30
「海洋散骨」とは?違法ではない?沖縄で海洋散骨をするにはいくらかかる?注意点も解説

「海洋散骨」とは遺骨を海に撒いて海に還す、自然葬のひとつの葬法です。まだ新しい形ながら注目されていますが、一方で多くの海洋散骨業者の参入から、注意点も多々あります。本記事では、海洋散骨業者を選ぶ注意点やトラブル事例、費用目安が分かります。

・海洋散骨とは?違法にならない?
・海洋散骨の費用目安は?
・海洋散骨業者の選び方、注意点は?

海洋散骨」とは遺骨を海に撒いて海に還す、自然葬のひとつの葬法です。
まだまだ新しい形の葬法ではありますが、海を愛した故人の供養として、また自然を愛する人々の葬法として選ばれています。

この他、墓石を持たない海洋散骨は費用を抑えた葬法としても人気です。
けれども多くの海洋散骨業者の参入から、注意点も多々あります。

本記事を読むことで海洋散骨とはなにか?違法にならないかや、海洋散骨業者を選ぶ注意点トラブル事例、費用目安が分かります。

 

海洋散骨とは?

海洋散骨とは?
◇「海洋散骨」とは、遺骨を粉骨して海に撒き葬送する、自然葬のひとつです

自然葬」とは人が亡くなった後、遺骨を自然に還す葬送方法で、海洋散骨の他には里山(山林)散骨樹木葬、空や宇宙に遺骨を撒く空葬や宇宙葬などがあるでしょう。

一般社団法人日本海洋散骨協会のガイドラインでは「祭祀の目的をもって、故人の火葬したあとの焼骨を海洋上に散布すること」と明記されています。

 

<海洋散骨とは>
[海洋散骨とは] ・遺骨を粉骨
・海に撒く
[目的] ・自然に還す
・建墓費用を抑える
・継承者問題の解決

 
一方で宗旨宗派によっては教えに倣わないとされたり、日本では馴染みの少ない葬送なので、親族からの反対がある可能性などがデメリットです。

自然に還すことが目的になるため、自然葬により葬送した遺骨は遺族の手元には残りません。
海洋散骨の場合は、粉骨した遺骨が広い海に撒かれます。

 

 

海洋散骨は違法にならない?

◇違法にはなりませんが、自治体で規制する地域もあります

海洋散骨は日本の法律では「グレーゾーン」と呼ばれ、自治体レベルでの規制はあるものの、全国的には「葬送を目的とした散骨」は違法ではありません。

遺骨の葬送に関する日本の法律は「墓地埋葬法(墓埋法)」がありますが、この法律で名言されているのは、死体の埋葬・焼骨の埋蔵を対象としているためです。
また海洋散骨で注目すべき刑法は「刑法190条」となります。

 

<海洋散骨による見解>
[厚生労働省:散骨ガイドライン]
「散骨 墓埋法に基づき適法に火葬された後、その焼骨を粉状に砕き、墓埋法が想定す
る埋蔵又は収蔵以外の方法で、陸地又は水面に散布し、又は投下する行為」
[刑法190条]
「死体、遺骨。遺髪又は棺に納めてある物を損壊し、遺棄し、又は領得した者は、三年以下の懲役に処する。」

 
遺骨を駅のロッカーなど、公衆の場に息した場合は遺棄罪とみなされますが、葬送を目的とした散骨は違法にはなりません。

 

[参照2]
・昭和23年法律第48号「墓地、埋葬等に関する法律

 

 

自治体の許可を得る

◇ただし海洋散骨は辞退鯛の許可が必要です

法的に散骨はグレーゾーンとは言え、周辺住民にとっては迷惑なこともあります。
そのため海洋散骨を行う場合、海洋散骨を行う地域の自治体に許可を得なければなりません。

 

●ただし地域によっては、近隣住民への配慮などの理由から、散骨を認めていない自治体もあるので、注意をしてください。

 
海洋散骨は養殖漁業や海水浴場など、人々が集まる海域から離れ、指定された沖合まで出て行う流れが多いです。

もしもこの法律を知らずに、沖縄で個人が海洋散骨を行ってしまうと、場合によっては懲役3年以下の判決もあり得ます。

このような自治体単位での制限も多いことから、海洋散骨を行うならば、専門業者に依頼すると便利です。

 

海洋散骨はどうやって行う?

◇海洋散骨は一般的に、専門業者に依頼します

海洋散骨を受け付ける専門業者がいますので、検討を始めたらまず、複数の海洋散骨業者へ相談し、業者選びをしましょう。

 

●海洋散骨業者は費用が安いだけで決めることなく、費用内訳を丁寧に確認して、どのような項目でいくらかかるのか?別途料金まで確認します。

 
そのためにも複数の海洋散骨業者に相見積もりを取ることで、地域における海洋散骨の相場が分かり、違和感にも気づきやすくなるでしょう。

海洋散骨をしてしまうと遺骨は残らないため、費用や散骨セレモニーの内容はもちろん、スタッフの対応まで比較検討して納得できるものを選びます。

 

海洋散骨に向いている人

海洋散骨に向いている人
◇海洋散骨は、現代のニーズに見合った新しい葬法です

海洋散骨はお墓の継承者問題が深刻化する現代の日本で、ニーズに合わせて登場した遺骨供養の新しい形と言えます。

仏教に倣った昔ながらの遺骨供養において、しばしば「遺骨を埋葬しないと故人が成仏しない」などの言い伝えもあるでしょう。

けれども無宗教が増えた今、「自然に還す」ことを目的とした、自然崇拝のアミニズム精神に基づいた遺骨供養です。

 

①継承者がいない人

◇海洋散骨は継承者を必要としない自然葬です

海洋散骨(かいようさんこつ)は、遺骨を自然に還すため、遺骨の維持管理やお墓の継承をする必要がありません。

また納骨堂の永代供養のように、個別安置期間がある訳ではありません
そのため全骨を海洋散骨とした場合、セレモニーは海洋散骨の日のみです。

子どもがいない人など「自分亡き後、無縁仏にならないか心配」と不安に想う人々にとっても、自然葬である海洋散骨により自然に還されるため、無縁仏になることはありません。

 

②費用を抑えたい人

◇海洋散骨はお墓を建てる費用の約1/10ほどで散骨できます

お墓を建てる建墓費用は「墓地代(永代使用料)+墓石代」です。
墓地は地価が影響しますし墓石は高いので、2024年最新の結果でも、建墓費用の平均価格は約149.5万円でした。

けれども海洋散骨は遺骨を海に撒くため、そもそも墓石や墓地代が掛かりません。
最低限でも掛かるとすれば、海に撒くために遺骨を粉骨する「粉骨費用」です。
(詳しくは後で解説します)

またお墓であれば建てた後も、公共部分や設備に掛かる費用「年間管理料」を支払いますが、海洋散骨は遺骨を海に散骨するため遺骨が残らず、年間管理料も発生しません。

 

③無宗教の人

◇海洋散骨は自然葬となり、宗旨宗派を問いません

海洋散骨はそもそも自然葬のひとつなので、そもそも宗旨宗派を問う葬法ではなく、寺院墓地のように「檀家」になる必要がないでしょう。

檀家(だんか)」とは、特定の寺院に属して経済的にも支える家を指し、寺院墓地にお墓を建てると、檀家になることが求められます。

 

●けれども海洋散骨は、どの宗教に倣った葬法でもない自然葬なので、特定の宗旨宗派に倣ったり、檀家になる必要はありません。

 
一方で海洋散骨セレモニーで読経供養を行うなど、特定の宗旨宗派にならった追善供養も可能です。

 

 

④海が好きな人

◇海洋散骨は海を愛する人々にも選ばれています

海洋散骨は遺骨を粉骨して広い海へ撒くセレモニーなので、特にサーファーなど、海を愛する人々に選ばれる傾向です。

海を愛する人が生前契約で海洋散骨を選ぶ他、海を愛した故人のために、生前によく行っていた思い出の海に撒く家族もいます。

沖縄では沖縄の海を愛した人々が本州から訪れ、海洋散骨セレモニーを行うケースもあるでしょう。

 

⑤グリーフケアとして

◇海洋散骨セレモニーにより、故人への供養とします

大切な家族を失った喪失感「グリーフ」の深さは計り知れません。

何もせずじっとしていたい」と感じる遺族も少なくありませんが、葬儀を終えて法要などの儀式を繰り返していく内に、少しずつ家族の死を受け入れることもあります。

広い海の沖合いまで足を運び、粉骨した故人の遺骨を撒くセレモニーの過程で、少しずつグリーフが癒されていく遺族の声も多いです。

 

海洋散骨の注意点

海洋散骨の注意点
◇海洋散骨は厚生労働省のガイドラインを確認します

海洋散骨は違法ではありませんが、法的にグレーゾーンであることは否めません。
あくまでも「葬送を目的とした散骨」である必要があります。

もちろん海洋散骨の専門業者に依頼して進めますが、専門業者にもさまざまな業種があるため、自分でもガイドラインを理解しておくと安心です。

また住民の苦情や風評被害から、自治体が条例によって規制する海域もあります。
前述した刑法190条、及び墓地埋葬法も、大まかに確認しておくと良いでしょう。

 

[参照]
・令和2年厚生労働省「散骨に関するガイドライン(散骨事業者向け)

 

①親族からの理解を得る

◇海洋散骨は遺骨の戻らない葬法です

海洋散骨は粉骨した遺骨を海に撒くため、一度散骨してしまうと二度と遺骨は戻りません。

喪主や家族が最終的な決定権を持っていますが、海洋散骨を済ませた後で、親族による反対が起きた時には、対処できないデメリットがあります。

海洋散骨をはじめとした遺骨の残らない自然葬は、まだまだ新しい供養の形ですので、親族から反対されるリスクもあるでしょう。

まず家族や親族と話し合い、できれば理解を得てから契約へ進む流れがベストです。

 

②分骨も検討する

◇分骨をすることで、遺骨を残すこともできます

故人の遺志により海洋散骨を検討しているものの、家族や親族から強い反対を受けているなど、意見が分かれて悩んでいる場合には、「分骨」も一案です。

分骨(ぶんこつ)」とは遺骨を分けることを指し、火葬場で分骨をすると、火葬場から「分骨証明書」を入手できます。
この分骨証明書を散骨業者に提出することで海洋散骨が可能です。

火葬場に分骨するための入れ物を持参して、骨上げの際に分けます。
手元に残った遺骨はお墓に埋葬、手元供養など、遺骨を残した葬法もできるでしょう。

 

③粉骨が必要

◇海洋散骨にあたり、遺骨の粉骨が必要です

粉骨(ふんこつ)」とは、遺骨を粉砕してパウダー状にすることを指します。
海洋散骨の契約をすると、業者が遺骨を預かった後で粉骨作業をしてくれるでしょう。

海洋散骨のガイドラインでは、粉骨した遺骨の大きさは直径約2mm以下とされます。
基本的には海洋散骨の専門業者が進めてくれますが、個別に依頼すると、粉骨費用は約3万円ほどです。

法的に遺族が自分で遺骨を粉骨できないことはありませんが、精神衛生上、あまりおすすめできません。

 

④副葬品は海に還るもの

◇遺骨と一緒に撒く副葬品は、海に還るものにしましょう

海洋散骨では粉骨した遺骨と一緒に、副葬品を海に撒きますが、海に還るものをえらびましょう。

一般的にはお酒・お花を撒くことが多く、お酒は基本的には日本酒ですが、故人の生前の嗜好により、泡盛、ビールなど、さまざまなものが選ばれます。

またお花も自然に還りますが、より海へ配慮するため、茎や葉を除いた花びらのみを撒くことが多いです。

 

⑤海洋散骨の場所を確認する

◇海洋散骨を行う場所は、自分でも確認をしましょう

海洋散骨の専門業者に依頼すると、散骨場所の調整をしてくれます。
信頼のおける散骨業者であれば任せることができますが、散骨場所によるトラブル事例もあるため、自分達でも確認しておくと安心です。

自治体による規制があったり、周辺住民に快く思われていないなど、散骨場所について口コミや評判も確認してみましょう。
同時に散骨業者の経営母体や実績、口コミもチェックすると、尚安心です。

 

海洋散骨の費用目安

◇海洋散骨の費用は、依頼する形式により異なります

海洋散骨は一般的に、散骨をする3つの形式があります。
形式によって予算も大きく変化しますので、予算とともに検討すると良いでしょう。

 

<海洋散骨3つの形式>
[形式] [費用目安]
(1)チャーター散骨
(家族のみで散骨)
・約25万円~30万円以上
(2)合同散骨
(他の家族と同乗)
・約12万円~18万円
(3)委託散骨
(業者に委託する)
・約5万円~15万円

 
また海洋散骨ガイドラインでは海洋散骨にあたり、遺骨の原型を留めない「2mm以下のパウダー状」にまで粉骨するとされます。

粉骨業者に個別に粉骨を依頼する場合、約3万円~5万円が費用目安ですが、海洋散骨業者のプランは、多くが粉骨料金も含めた「パック料金」を提示してくれるでしょう。

最近では「海洋散骨+手元供養」として、全ご遺骨を粉骨して、一部を手元供養用に腐らないよう加工し、一部を海洋散骨用とするサービスもあります。

 

 

①チャーター散骨

◇チャーター散骨の費用目安は、約25万円~30万円以上です

「チャーター散骨」とは、故人の遺族のみで船を貸切る海洋散骨で、参加人数1~8名ほどで行います。
そのためセレモニーとして執り行いたい家族に適した、沖縄の海洋散骨です。

家族のみでひとつの船をチャーターできるので、家族の想いをより細やかに実現するとともに、気兼ねなく故人を偲び、供養ができます。

 

<海洋散骨①チャーター散骨>
[メリット] ・家族のみで散骨ができる
・セレモニーとしての散骨
・家族の希望をより反映できる
[デメリット] ・費用は割高傾向
・船が小さく酔いやすいこともある
(参加人数が少ない場合)

 
船をチャーターして丁寧な供養ができるセレモニー要素が強い分、他の海洋散骨の形式よりも割高傾向になる点は否めません。

家族のチャーター船なので、故人との思い出の場所までクルージングしながら海洋散骨ができたり、散骨時にはゆっくりと故人を偲ぶことができるでしょう。

家族が金額を抑えたい場合、「会費制」として友人知人も募り行うケースもあります。

 

②合同散骨

◇合同散骨の費用目安は、約12万円~18万円ほどです

合同散骨」とは、他に海洋散骨を行う家族と同乗して船に乗り、海洋散骨を行う形式で、参加人数1~2名ほどになります。

他の家族も海洋散骨を目的としているので、セレモニーは丁寧に行われるでしょう。
一般的に海洋散骨業者が定期的に船を出しているので、その船に乗って行います。

 

<海洋散骨②合同散骨>
[メリット] ・乗り合わせるため費用が割安傾向
・船が大きく、船酔いしにくい
(参加家族が多い場合)
・業者のプログラムに全て任せられる
[デメリット] ・大勢の参列者には対応できない可能性
・海洋散骨は他のご家族と一緒
・個人の希望は通りにくい

 
費用を抑えながらも「自分で海洋散骨したい!」と思う人であれば、合同散骨は費用も押さえながら、現地で海洋散骨ができるので、この形式がおすすめです。

 

③委託散骨

◇委託散骨の費用目安は、約5万円~15万円ほどです

委託散骨」とは海洋散骨業者に遺骨を預けて、散骨を全て任せる葬法となり、遠方から依頼する場合、遺骨の郵送も受け付ける業者もあります。

健康上の理由や距離(遠方に住んでいる)などの理由で、沖縄で海洋散骨がしたいものの、自分では乗船できない場合には、委託散骨も良いでしょう。

 

<海洋散骨③委託散骨>
[メリット] ・乗船できなくても散骨が可能
・費用が抑えられる
[デメリット] ・あまりに安い業者には注意が必要
・業者によってサービスの幅が広い
(よく調べて、良い業者を選ぶ必要がある)

 
委託散骨の場合、料金もピンキリですが、家族が海洋散骨に立ち会わないため、業者によっては悪徳業者も過去には事例が多々あります。

ただし散骨セレモニーのひとつとして、散骨時の写真や映像を記録したり、石碑に刻むなどのサービスを行う誠実な業者も多いので、知識をもって選ぶ必要があるでしょう。

 

海洋散骨業者の選び方

海洋散骨業者の選び方
◇海洋散骨は信頼できる業者選びが重要です

海洋散骨は法的にグレーゾーンとしたように、自治体の帰省や周辺環境への配慮から、基本的には専門業者に依頼するものの、個人が散骨しても違法ではありません。

そのため海洋散骨は現在、さまざまな業種から参入していることもあり、海洋散骨業者の質サービス内容はさまざまに分かれます。

けれども海洋散骨は、お墓や納骨堂とは違い、遺骨を海に撒いて残らない葬法です。
後々まで後悔しない散骨セレモニーとなるよう、業者選びをしましょう。
下記は、海洋散骨業者を選ぶポイントです。

 

<海洋散骨業者の選び方>
①料金形態が明瞭
②前払いに注意する
③海洋散骨以外のセレモニー
④利用する船を確認
⑤評判は実績からチェックする

 
キチンとした実績のある海洋散骨業者では、委託散骨であっても、家族がその後も故人をお参りできる墓標を用意したり、メモリアルプレートなどで、手を合わせる場所を提供してくれる業者は多いです。

墓標にもさまざまありますが、残りの遺骨を合祀墓に埋葬したり、埋葬した故人の名前を、海洋散骨専用の石碑に刻むなどのケースがあります。

 

①料金形態が明瞭

◇追加料金、基本料金を明瞭に提示してくれる業者を選びます

海洋散骨業者とのトラブルでは、当初の見積もりからオプション料金の度重なる追加により、大幅に予算オーバーをした事例が多いです。

 

●そのため不自然に安すぎる散骨業者は避け、見積もり項目サービス内容を確認して、総合的に判断しましょう。

 
特にペットの散骨において「0円で散骨!」などの宣伝文句を見受けますが、海洋散骨では船を出したり、遺骨の粉骨作業もあるため、0円になる訳がありません

実際に遺骨をマンションのゴミ収集所に捨てていた事例もあるため、海洋散骨のパック料金、その内容まで納得できるものを選びましょう。

 

[参照]
・読売新聞オンライン「マンションのゴミ置き場に遺骨が捨てられたワケ

 

②前払いに注意する

◇誠実な散骨業者の多くは、後払いを受け付ける業者が多いです

海洋散骨業者にはさまざまな業種が参入しているため、基本的には葬送業界で有名、実績のある業者を選ぶことをおすすめします。

そのなかでも海洋散骨業者を選ぶ時には、必ず資料請求を行い、それに対応してくれる業者が適切です。

 

●注意をしたい海洋散骨業者は、電話やラインなどの簡易的な方法で説明をしたがり、「○○日までに申し込めば特価です」などとせかし、前払いをせかす業者は避けた方が良いでしょう。

 
メールを使ったやりとりは証拠として残るため、メールに誠実に対応してくれる海洋散骨業者や、むやみに安い価格を売りにしない業者が安心です。

また海洋散骨にあたり「散骨証明書」など、後々まで残る証明書を発行してくれる海洋散骨業者を選びましょう。

 

③散骨以外のサービスやセレモニー

◇海洋散骨以外のサービス内容も併せて比較検討します

海洋散骨は遺骨の残らない葬法となるため、後々後悔してもやり直しがききません

故人の供養と言う、人々の心に関わる業種なので、誠実な海洋散骨業者であれば、散骨以外にも、遺族の心に寄り添ったセレモニーやサービスを用意しています。

 

<セレモニーやサービスの一例>
・メモリアルプレートの提供
・墓碑へ名前の彫刻
・散骨後の合同法要

 
例えば、霊園が提供する海洋散骨であれば霊園内の墓碑に、散骨した故人の名前を彫刻し、お彼岸や命日に墓碑を前にお参りできるサービスなどがあるでしょう。

この他にも、定期的に遺骨を撒いたポイントまで船を出し供養ができたり、故人の名前を彫刻したメモリアルプレートの提供などがあります。

 

④利用する船を確認

◇海洋散骨は迷惑の掛からない沖合いで行われます

一般的に海洋散骨は沖合いまで出て行われるため、あまりに小さな船では、日ごろ船に乗らない人の場合、船酔いや、事故・転倒リスクもあります。

幼い子供や高齢者も乗ることの多い海洋散骨で利用する船は、釣り船のようなものではなく、クルーザー船が良いです。
またトイレなど、船内設備まで確認しておくと、より安心して契約できるでしょう。

当然ですが、船舶免許を所有している海洋散骨業者を選んでください。

 

⑤評判は実績からチェックする

◇評判は口コミや満足度だけではなく、実績から選びましょう

海洋散骨業者の選び方で難しい点は、あらゆる業者が参入していることです。
まだ実績が少なく、多数の海洋散骨業者のなかから、少しでも目立たせたい業者のなかには、口コミやお客様満足度を「作っている」可能性もあります。

「お客様満足度NO1!」などと謳う海洋散骨業者の全てが悪いとは言いませんが、例えば、開業してから数か月なのに、大満足の口コミが多数はいっているのも違和感がありますよね。

近年では口コミや満足度で業者を判断する傾向もありますが、海洋散骨業者の経営母体や実績を確認することも大切です。

 

海洋散骨で起きたトラブルと対策

海洋散骨で起きたトラブルと対策
◇海洋散骨トラブル事例を理解することが重要です

海洋散骨は近年新しく登場した葬法のひとつで、ごく限られた遺族のみで行われるため、葬送業界にいない限り、海洋散骨に触れる機会はありません。

そのなかで海洋散骨を進めるためには、短い歴史のなかでも、過去に起きた海洋散骨トラブルに触れ、その原因を理解することが重要です。

法的に整備されているとは言えない海洋散骨は、「業者に任せれば大丈夫」ではなく、理解したうえでの適切な海洋散骨業者の選び方、まとめ方が予防策になります。

 

①親族間トラブル

◇海洋散骨は、まだまだ新しい葬法です

自然に還る自然葬のひとつである海洋散骨は、仏教の教えに倣った供養を行ってきた日本にとって、まだまだ新しい葬法と言えます。
そのため親族のなかには、遺骨が残らない海洋散骨に抵抗感を示す人もいるでしょう。

 

<海洋散骨への反対意見>
・お墓に入れないと成仏しない
・お墓参りができない
・遺骨が残らないのは悲しい

 
などなどの意見がありますが、それぞれの意見に耳を傾け、話し合うことは大切です。
故人の遺骨が残らないため、将来的な悔恨を残すこともあります。

 

②全部の遺骨を撒いてしまった

◇海洋散骨は遺骨の残らない葬法です

海洋散骨は遺骨をパウダー状に粉骨して海に撒き、自然に還すために遺骨は後々残ることはありません

そのため全ての遺骨を海洋散骨した後、家族・親族から反対意見が出たとしても、遺骨が残っていないために根本的な解消ができない点は問題です。

「家族・親族の理解が充分ではない」「遺骨が残らないことに後悔するかもしれない」などの不安や心配があるならば、分骨して一部をセレモニーとして海洋散骨とする方法もあります。

 

③仲介業者に資格がなかった

◇チャーター船で旅行業の有資格者がいなかった事例です

遺族が同乗する海洋散骨は、セレモニー内容やサービスによって旅行業の資格を所有していなければなりません。

けれども遺族が貸し切りで散骨を行う、チャーター船による海洋散骨において、海洋散骨業者が旅行業の有資格者から名義借りをしているだけだった、などのトラブルがありました。

チャーター船や合同散骨では、依頼する海洋散骨業者の資料やホームページから、旅行業の資格や届け出が明記されているかを確認しましょう。

 

④天候が悪い日が続いた

◇天候が悪い日が続き順延が続いた後、強行出航した事例です

海洋散骨は海の沖合いまで出て、散骨セレモニーを行いますが、海は自然のものなので、人間の思うようには行きません。

特に夏場は台風襲来などが続き、何週にも渡り順延が続くことがあります。
順延が続いて海洋散骨がなくなってしまったトラブル事例もありますが、もっと深刻なケースは、海洋散骨業者が悪天候のなか、強行出航した事例です。

海洋散骨は海を愛する故人や遺族にとって、温かな葬法のひとつとなりますが、あくまでも海は自然のものであることを忘れず、スケジュール調整をしましょう。

 

⑤自分で散骨してトラブルが起きた

◇海洋散骨が許可されている海域で行う必要があります

海洋散骨は自分で行っても法的に違法ではありません。
多くの地域で特別な許可の必要なく海洋散骨ができますが、散骨を規制し、条例を制定している自治体も多いです。

 

●そのことを知らずに自分で海洋散骨を行ってしまうと、自治体の条例によっては、罰金や罰則が課せられる可能性があります。

 
2024年現在は個人の海洋散骨でニュースになったトラブルはありませんが、最低限のマナーを持って進めることが重要です。

また自分で遺骨の粉骨を行うことも違法ではありません。
とは言え、家族の遺骨を自分で砕く、粉骨作業は精神衛生上、現実的とは言えないでしょう。

 

⑥想定以上に費用が掛かった

◇海洋散骨の見積もりは、内容まで確認しましょう

近年注目されるようになり、海洋散骨業者も数多くなりました。
実績の少ない海洋散骨業者などは、少しでも目立たせるために格安の料金で宣伝することもあります。

けれども海洋散骨セレモニーは、当日の流れや散骨後のサービス、その後の供養も、散骨業者によりさまざまです。

希望の海洋散骨セレモニーを実現するために、オプション料金が積み重なり、大幅な予算オーバーになることもあるでしょう。

また2021年4月より税抜価格の表示は違法とみなされるようになりました。
そのため税抜き表示で料金を少しでも安くみせる海洋散骨業者は、注意をした選択をおすすめします。

 

[参照]
・国税庁令和5年10月1日No.6902「総額表示」の義務付け

 

⑦海洋散骨業者とのトラブル

◇海洋散骨業者は、営業活動の実態・実績を確認しましょう

法律としてグレーゾーンとされる海洋散骨は、さまざまな業種からの参入があることはお伝えしましたが、そのなかでも悪徳とも言える業者とのトラブル事例もあります。

グーグルマップに掲載されている業者でも、実態がなかったトラブルもありました。
そのため海洋散骨業者の実績、経営母体をしっかり確認したいところです。

 

<海洋散骨業者トラブル事例>
・散骨証明書の発行をしてもらえない
・営業許可のない粉骨業者
・前払いをしたら音信不通になった

 
今はホームページを確認しても、しっかりとした海洋散骨業者に見える内容をアップしている事例もあったので、キチンと供養をしたい時には相談に訪れ、スタッフ対応もチェックしてから選ぶと良いでしょう。

 

海洋散骨の流れ

海洋散骨の流れ
◇海洋散骨当日は、コンディションを充分に望みます

船で散骨スポットまで移動する海洋散骨セレモニーでは、当日の不調により船酔いがひどくなる経験談も多いです。

特に小さな船は良いやすいため、速いスピードがでるモーターボートなどが多いですが、それでも夜更かしや寝不足が大きくたたるでしょう。

また海の沖合いで薬もなかなか調達できないので、日ごろから船酔いが不安な人は、酔い止めも持参すると安心です。

 

①業者選択、事前相談

◇複数の海洋散骨業者から比較検討します

海洋散骨の経験はそれほど多くはありませんが、比較検討をすることで、その地域での相場観や、見積もり、セレモニー内容の違和感が分かるでしょう。

そのなかから見積もりとサービス内容、スタッフ対応を総合的に比較検討し、2件~3件に絞り相談をします。

家族・親族間で不安の声があるならば、ぜひ一緒に相談に訪れましょう。
スタッフの説明を聞くことで、不安が解消されるとともに、複数の視点からチェックできる点がメリットです。

生前契約であっても、亡くなってから家族に契約の存在が伝わるとも限りません。
家族とともに相談に行き、契約を進めることをおすすめします。

 

②申し込み(支払い)

◇必要書類が求められます

業者や状況によって求められる必要書類はさまざまですが、申し込み時には必要書類を揃える必要があるので、予め確認をして持参すると二度手間になりません。

また契約をしてしまうと、後でキャンセルしにくいため、捺印をする前にスケジュール確認や、海洋散骨プランの内容、見積もり(見積もり項目)を確認しましょう。

 

<申し込み時の書類>
[本人確認] ・申込書
・契約者の身分証明書
[葬儀後の散骨] ・埋葬許可証
[改葬後の散骨]
・改葬許可証

 
改葬(かいそう)」とは、お墓や納骨堂など、遺骨の安置場所から遺骨を取り出すことを指し、遺骨が納骨されている自治体の役所窓口で「改葬許可申請」を行うことで発行されます。

申し込みを済ませたら支払いですが、一般的には現金のやりとりは少なく、後日振込などが多いです。

 

③遺骨を預ける

◇業者が遺骨を引き取りにきます

海洋散骨の契約を済ませると、散骨セレモニーの準備のため業者は遺骨を引き取りに来る流れが一般的です。

なかには遺骨の郵送を受け付ける業者も多いです。
遺骨の郵送はゆうパックのみ受け付けるため、他の郵送業者は避けましょう。

葬儀社や霊園、仏壇仏具店など、葬送業界が扱う海洋散骨プランの場合、すでに埋葬(納骨)された遺骨を取り出しお墓を閉じる「墓じまい」に対応することもあります。

墓じまいにより取り出した遺骨を海洋散骨にするならば、墓じまいからひと通りの流れを任せる「墓じまいパック」も検討すると良いでしょう。

 

 

④遺骨の粉骨

◇業者は遺骨を受け取ると、散骨できるよう粉骨します

海洋散骨業者は遺骨を預かると、海洋散骨ガイドラインに倣い2mm以下のパウダー状へ粉骨する流れです。

粉骨を伴うため、粉骨した一部を海洋散骨とし、残りをコンパクトな骨壺に納めて手元供養にする遺族もいます。

遺骨を取り出した骨壺は散骨業者により、処分される流れが一般的です。
また分骨して一部の遺骨を粉骨、残りはそのままお墓に埋葬することもあります。

墓じまいであれば、残る遺骨にカビが生えているなど、洗骨や乾燥などのメンテナンスを依頼することもあるでしょう。

 

⑤海洋散骨

◇海洋散骨セレモニーの後、散骨場所を数回、巡回します

チャーター船に遺族が乗って海洋散骨を行う場合、一般的に「海洋散骨セレモニー」が行われるでしょう。

お供え物は供え花(花びら)・お酒・水に溶ける手紙などがありますが、海洋散骨業者が手配してくれることが多いです。
遺骨とともに海に流したい副葬品があれば、予め業者スタッフに確認を取ります。

船に乗るので服装は動きやすい服装を良しとしますが、畏まったお出かけ着「平服」が適切です。

 

 

海洋散骨当日の流れ

海洋散骨当日の流れ
◇海洋散骨当日までに、希望を伝えておきましょう

チャーター船による海洋散骨であれば、散骨時に故人が好きだった音楽を流すなど、希望に対応してくれる業者も多いです。

そのため納得できる海洋散骨のためには、当日までに業者に希望を伝えて打ち合わせを行い、不安点も当日前に解消します。

持ち物は副葬品や故人の遺影・位牌などがありますが、故人の遺骨とともに海に撒く副葬品は業者との確認が必要です。

 

①出航場所から出航

◇海洋散骨当日は、指定された集合場所に集まります

海洋散骨当日は指定された集合場所に集まり、船に乗船する流れです。
海洋散骨の多くは、養殖漁業や人里から離れた沖合いまで進むため、この間に業者からさまざまな説明がされるでしょう。

海洋散骨セレモニーの流れや、船上での注意点などの説明があるので、最終的な不安要素はここで解決してください。

 

②海洋散骨

◇散骨スポットに到着した後、海洋散骨が行われます

一般的に海洋散骨では、粉骨した故人の遺骨を散骨した後、副葬品として茎や葉を取った花びら、お酒を撒くセレモニーが多いです。
男性で約2kgほどになる粉骨した遺骨は、参加者にそれぞれ配られます。

海洋散骨業者が進行をしてくれるため、進行に倣い散骨・献花(お花)・献酒(お酒)・黙とうと進みます。

なかには水に溶ける素材の紙で手紙を書き、海に流したり、水に溶ける素材の骨壺ごと流すセレモニーもあるでしょう。

 

③海洋散骨後のセレモニー

◇海洋散骨後は、散骨場所を巡回して帰港します

海洋散骨セレモニーを終えた後は、船が散骨場所を2~3回、ゆっくりと巡回するので、遺族は故人を偲び思いを馳せる時間です。

その後のサービス内容は海洋散骨業者によりさまざまですが、チャーター船の場合は船内で会食を行うこともあります。

 

④海洋散骨後に受け取るもの

◇海洋散骨を終えると「散骨証明書」を受け取ります

誠実な海洋散骨業者では、海洋散骨を行った証明として「散骨証明書」が発行されるので、保管が必要です。
業者によって、散骨証明書とともに記念品や、散骨した時の写真も届けてくれます。

 

<海洋散骨後の受け取り>
・散骨証明書
・記念品
(メモリアルプレートなど)

 
また散骨後も定期的に故人を偲び散骨場所まで訪れる「メモリアルクルーズ」などを提供する散骨業者も多いです。

この他、海の見える場所に石碑を設けて、海洋散骨を行った故人の名前を彫刻するサービスなども見受けます。

 

⑤委託散骨の場合

◇委託散骨でも、散骨写真を届けてくれるサービスなどがあります

海洋散骨のなかでも業者に全てを任せる委託散骨は、散骨されているかを遺族が確認することはありません。

そのため不安要素も多いのですが、なかには海洋散骨の風景を画像や動画で提供してくれる業者もあります。

委託散骨であっても「散骨時に、故人が好きだった音楽を流す」「日本酒ではなく、故人が好きだった泡盛を撒く」など、遺族の希望に対応する業者もあるでしょう。
この他、海洋散骨の時に船上から、遺族に電話をして通すサービスも見受けます。

 

海洋散骨当日の服装

海洋散骨当日の服装
◇海洋散骨当日の服装は、基本的に動きやすい服装です

海洋散骨は揺れやすい船に乗船するため、基本的には動きやすい服装で参加します。

海洋散骨セレモニーなので準喪服での参加を検討する人もいますが、準喪服で着用するヒールのパンプスなどは、転倒や怪我リスクも高まるためです。

基本的には畏まったお出かけ着である「平服(へいふく)」が好ましいですが、船の激しい揺れが予想される天候下では、動きやすい運動靴で行きましょう。

 

「平服」とは

◇「平服」とは、畏まったお出かけ着です

平服」とは、畏まったお出かけ着をイメージした服装です。
皇族の人々が着用する服装をイメージして選ぶと、間違えはないでしょう。

「平服」の言葉自体は「普段着」なのですが、弔事における「平服(へいふく)」は、濃紺や黒、濃いグレー、深緑などの落ち着いた色合いで整えた、畏まった服装です。

ただし、法要に着用する男性の平服はビジネススーツ(ダークスーツ)ではありますが、海洋散骨では、動きやすい落ち着いた色合いで整えたチノパンなどの、動きやすい服装が良いでしょう。

 

 

まとめ:海洋散骨は遺骨を海に還す葬法です

まとめ:海洋散骨は遺骨を海に還す葬法です
海洋散骨」とは遺骨を自然に還す自然葬のひとつで、粉骨した遺骨を海に撒くセレモニー的要素の高い、新しい形の葬法となります。

自然葬は海洋散骨の他に樹木葬が注目されています。
樹木葬では土に還る素材の骨壺や、遺骨を骨袋や骨壺から取り出して、樹木のふもとに埋葬する方法で、ゆっくりと時間を掛けて自然に還元される葬法です。

一方、海洋散骨は散骨すると植物や樹木のような墓標は残らず、故人の跡が残らない葬法なので、不安があれば分骨をするのも良いでしょう。
分骨をした遺骨は、お墓に埋葬される他、近年では手元供養も選ばれています。

 

 


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