沖縄で納骨した遺骨を手元供養にしたい!遺骨を取り出す改葬手続きとは

2022.03.04
沖縄で納骨した遺骨を手元供養にしたい!遺骨を取り出す改葬手続きとは

近年沖縄では手元供養を選ぶ方が増えました。なかでも葬儀後に納骨式を行う習慣のある沖縄では、「一度納骨したけど、手元供養に切り替えたい」との相談も多いです。葬儀後、遺族はまだ混乱のなかにあるなかで納骨式を迎えてしまうためです。今回は、埋葬後、手元供養として遺骨を取り出す時の問題点と解決策、手続きをお伝えします。

近年沖縄では手元供養を選ぶ方が増えました。形式ばった年中行事や法要で負担が掛かり日々の生活にムリが生じるよりも、心で繋がる供養を選びたいとする体験談は、理解できますよね。

なかでも沖縄では、「納骨したけど手元供養に変えたい」との相談が多いです。先祖代々墓(沖縄では門中墓など)がある家の場合、全国的には四十九日法要後の納骨式になりますが、沖縄では葬儀後の納骨式が多いことも、その背景にあるでしょう。

葬儀後と言えば遺族はまだ混乱のなかにあり、今後のグリーフ(大切な人を亡くした喪失感などの哀しみ)も実感できない時期に、納骨式を迎えるためです。

そこで今回は、沖縄で一度納骨した後に手元供養に切り替えたい場合、遺骨を取り出すことはできるのか…、手元供養として遺骨を取り出す時の問題点と解決策、手続きをお伝えします。

改葬と手元供養の違い、問題点

家族で祝う月命日
沖縄で手元供養を目的として、すでに埋葬された遺骨を取り出す場合、「納骨先」が自宅であることで問題が起きることがあります。

実は沖縄に限らず全国的に、手元供養はまだまだ新しい供養の形として、手続き上はグレーゾーンです。そのため沖縄では自治体によって手元供養への行政手続きの対応はそれぞれに違います。

沖縄で手元供養がまだ今のように広がっていない時代、遺骨を取り出すと言えば「改葬(お墓の引っ越し)」を目的とした事例がほとんどでした。

【 沖縄で手元供養☆改葬との違い 】

(1)改葬(お墓の引っ越し)
→ 改葬(お墓の引っ越し)の場合、取り出した遺骨の埋葬先があります。墓じまい(※1)の場合でも、合葬墓などで合祀供養(※2)されるため埋葬先を明記できるでしょう。

(2)手元供養
→ 沖縄で手元供養をする場合、取り出した遺骨は自宅で供養しますので、埋葬先がありません

遺骨に関する手続きは各自治体が管轄していますので、自治体によって書類や対応はさまざまですが、ほとんどの自治体で遺骨を取り出す時には「改葬許可証」を発行します。

この「改葬許可証」を発行してもらうためには、一般的に新しく埋葬予定の墓地から、遺骨を受け入れる証明(受入証明など)を発行してもらわなければなりません。

(※1)墓じまい…お墓を閉じること。
(※2)合葬墓(合祀供養)…他の遺骨とともにひとつの場所に埋葬され、ともに供養されること。

沖縄で手元供養と改葬手続きの違い

沖縄で手元供養と改葬手続きの違い
では、沖縄で手元供養を目的とした遺骨の取り出しが滞りやすいポイントを説明するため、遺骨を取り出した後に納骨先がある場合(改葬)の、自治体の基本的な手続きを簡単に解説していきます。

【 沖縄で手元供養☆一般的な改葬手続き 】

●分かりやすいように現在埋葬されている墓地を「旧墓地」、遺骨を取り出した後に埋葬予定の墓地を「新墓地」としました。

(1)新墓地を決める
・受入証明(うけいれしょうめい)を入手

(2)旧墓地に改葬(お墓の引っ越し)を相談(報告)する
・埋蔵証明(収蔵証明/納骨堂など)を入手

(3)旧墓地がある役所から「改葬申請書」をもらう
・書類の記入
受入証明、埋蔵証明を提出

(4)改葬許可証の発行

改葬許可証が発行されると、やっと遺骨の取り出しができる流れです。

…このように一般的な改葬(お墓の引っ越し)による遺骨の取り出しでは、埋葬先から「受入証明」を入手しなければなりません。

また、そもそも「改葬申請書」欄で「受け入れ先」「引っ越し先」などがある自治体も多く、沖縄では「手元供養だから何も書けない」との体験談もありました。

一方、沖縄で手元供養を行う場合には、そもそも「受け入れ先」がありませんから、改葬許可証の発行で手間取るケースや、相談が多いのです。

自治体によって違う対応

自治体によって違う対応
ただ沖縄では手元供養がまだまだ新しい形として、行政手続きとしてはグレーな部分が少なくありません。そのため対応は自治体によってさまざまです。

そこで複数の自治体に問い合わせたところ、下記のような自治体の対応が見受けられました。

【 沖縄で手元供養を目的とした、手続き事例 】

(1) 改装許可証を必要としない
→ 一般的に遺骨を取り出すには改葬許可証を必要としますが、墓じまいではなく、遺骨のみを取り出す場合は「改葬」としないため、「改装許可証は必要ない」とする自治体がありました。

(2) 埋蔵証明のみで良い
→ 現在の墓地管理者から埋蔵証明があれば、この書類のみで改葬許可証を発行してくれる自治体です。

(3) 改葬申請書のみの提出で良い
→ 改葬申請書のみ提出するケースでは、「引っ越し先」「受入先」などの欄に、「自宅」や「未定」と書いても問題なく、そのまま改葬許可証が発行される自治体があります。

※ 改葬申請書のみで良いケースでは、門中墓や先祖代々墓など、親族のお墓から両親やパートナーの遺骨のみを取り出したい、とする事例が多くありました。

…ちなみに、沖縄では個人墓地が多いですが、この場合にはそもそも管理者が墓主(自分自身)ですので、埋蔵証明は必要ありません。改葬先の「受入証明」もしくはそれに当たる書類があれば、改葬許可証が発行されるでしょう。

今、沖縄では手元供養をするきっかけとして、個人墓地に建つ門中墓の墓じまいをして、近しいパートナーのみを自宅で供養する事例もありましたので、どうぞ参考にしてください。

分骨をして手元供養

分骨をして手元供養
ただ今の沖縄の手元供養では、火葬場で分骨をして手元供養とする事例の方が多いです。沖縄で埋葬後に手元供養へ変更したい場合でも、一部を自宅に受け入れて、残りは合葬墓など、新しい受入先を探す事例が多いでしょう。

【 沖縄で手元供養。分骨をして一部を自宅へ 】

● 分骨をして一部のみ自宅へ迎える場合、残りの埋葬先があるので「改葬(お墓の引っ越し)」として、よりスムーズに手続きが進みます。

→ 分骨には「分骨証明書」がありますが、これは納骨先の墓地管理者へ、遺骨の所在を証明するためのものです。ですから沖縄で手元供養を進める場合には、必要ありません。

沖縄の手元供養事例では、多くがパートナーを供養する場合ですが、多くは自分が亡くなった時に一緒のお墓に埋葬する希望です。

そのため分骨証明書を発行しない家が多いですが、多くの遺骨を自宅に分骨し、後々自身とともにお墓への埋葬や納骨堂への収蔵を検討しているのであれば、分骨時に「分骨証明書」も発行してもらい、手元に保管しておくと良いでしょう。

※ 個人墓地の場合、分骨証明は改装後の埋葬先で発行してくれます。詳しくは別記事「沖縄で増えた分骨の手続きと予算の目安。埋葬した後も分骨はできるの?」などをご参照ください。

いかがでしたでしょうか、今回は一度埋葬したお墓から遺骨を取り出して、沖縄で手元供養をしたい場合の、改葬(お墓の引っ越し)との手続き上の違いや、解決策、手続きの流れをお伝えしました。

ただ本来は、火葬場で分骨をしたり、沖縄では納骨前に手元供養を決めておいた方が、埋葬された後よりも手続きがシンプルです。

葬儀後の納骨式はあくまでも風習で、必ずすぐに埋葬しなければならない訳でもありません。もしもこれから納骨式を迎えるのであれば、納骨前に一度、改めて検討すると良いでしょう。

また、本文中で墓じまいをきっかけに、沖縄では一部を手元供養に変更する家も多いことをお伝えしましたが、墓じまいに関しては別記事でお伝えします。

沖縄で墓じまいや仏壇じまいをするには。手続きや費用の目安、個人墓地まで解説!
【沖縄で墓じまい】永代供養に掛かる費用☆取り出した遺骨、3つの行く先

 

まとめ

埋葬した遺骨を手元供養にできる?

・遺骨の取り出しには改葬許可証が必要な自治体が多い
・改葬許可証の発行には、遺骨の受け入れ先が必要
・手元供養はまだ自治体によって対応がさまざま
・分骨をすることで埋葬先はできる

●自治体で違う対応
・改装許可証を必要としない
・埋蔵証明のみで良い
・改葬申請書のみの提出で良い


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