沖縄の「関帝王」は商売神?金銭の神様「関帝王」の縁日13日の「商売繁盛祈願」とは?

2023.09.07
沖縄の「関帝王」は商売神?金銭の神様「関帝王」の縁日13日の「商売繁盛祈願」とは?

沖縄で関帝王は商売神、ジングトゥ(金銭)の神様です。旧暦9月13日は関帝王に金銭の守護を祈願するジューサンヤー(十三夜)、2023年10月27日(金)!本記事では沖縄で関帝王とは?起源やウガンジュ(拝み処)、拝み方やお供え物をご紹介します。

・沖縄で金銭の神様「関帝王」とは?
・沖縄で関帝王の御利益は?
・沖縄の関帝王の拝み[ジューサンヤー(十三夜)」とは?
・沖縄の商売神「関帝王」はどこにいる?

沖縄の商売神「関帝王」とは、三国志で有名な「関羽」です。
関羽と言えば仁義に厚い武将ですが、沖縄で関帝王は「ジングトゥ(金銭)」の神様として、商売を商う人々に掛け軸などで祀られてきました。

旧暦9月13日、2023年10月27日(金)は沖縄で関帝王との縁日「ジューサンヤー(十三夜)」の拝み日です。

本記事を読むことで、沖縄の商売神「関帝王」とはどのような存在か?その起源とともに、沖縄のジューサンヤー(十三夜)に行う、関帝王への拝み方、お供え物やグイス(祝詞)が分かります。
 

沖縄の商売神「関帝王」とは?

沖縄の商売神「関帝王」とは?
◇三国志で有名な関羽が、沖縄では商売神「関帝王」として祀られます

関帝王は三国志で知られる人物「関羽」、中国後漢末期の武将です。
歴史書のなかで関羽は、主君へ忠義を尽くし義理堅く、人並み外れた武勇の武将として有名ですよね。

関羽の誠実な人柄から、沖縄では商売神「ジングトゥ(金銭)」の神様として祀られています。
 

<沖縄で「関帝王」とは>
[歴史]
●関羽
(かんう)
[人物]
・162年~219年
・蜀漢(しょくかん)の将軍
[性格]
・主君劉備(りゅうび)に忠義を貫く
・人並外れた武勇
信義、信用
[全国]
●関聖帝君
(かんせいていくん)
[場所]
・横浜関帝廟
[御利益]
・交通安全
商売繁盛
・入試合格
・学問
[沖縄]
●関帝王
(クワンティンオー)
[場所]
・久米至聖廟
[御利益]
・商業神
ジングトゥ(金銭)の神様

 
沖縄で関帝王(クワンティンオー)が伝わったのは、中国の技能集団「久米三十六姓」の移住が始まりです。
 

沖縄の関帝王の歴史と「掛け軸」

◇中国から沖縄へ移住した職能集団「久米三十六姓」が信仰していました

しばしば沖縄では「お金の悩みがあれば、まずは関帝王の元へ」とも言うように、沖縄では関帝王はジングトゥ(金銭)の神様、商売神です。

昔の沖縄ではトゥクヌマ(床の間)に神様を掛け軸で祀ってきましたが、家によって祈願事が異なり、長寿・子孫繁栄・果報などとされるなか、金銭の祈願事には関帝王の掛け軸を飾ってきました。
 

<沖縄で祀られた掛け軸>
[祀る神様] [御利益]
・関帝王 ・商売繁盛
・ジングトゥ(金銭)
・観音様 ・子育て祈願
・家族の健康
・七福神 ・果報
・繁栄
・鶴亀 ・長寿
・健康
・寅 ・財産
・繁栄

 
この掛け軸は古くから代々父から息子へ、その息子へと伝わる家庭が多く、掛け軸によって家のルーツが分かることもあります。

ただ近年では、商売を商う人が新たに関帝王の掛け軸を祀る、関帝王に見立てた置物や位牌などをリビングに祀る、などして拝む家庭も増えました。
 

関帝王の御利益

関帝王の御利益
◇関帝王の御利益は、商売や家計の安定、経営の安定です

関帝王はジングトゥ(金銭)を司る神様、特に「商売神」として祀られてきました。
そのため商売を営む家、経営者が信仰してきた背景があります。
また一般家庭でも、出世や収入アップなどを祈願して拝む人も多いです。
 

<沖縄で関帝王の御利益>
●商売や金銭を司る神様
[祀る家庭の特徴] 経営者
・商売を営む家庭
・家計の安定を祈願
[関帝王の御利益] 商売神
財神
商売繁盛
・入試合格
・学問向上
・交通安全

 
もともと中国で関羽は武神でしたが、神「関帝王」として祀られるようになってからは、関羽の信頼できる性格から商売の神様、引いては財神として信仰され、最終的には国の守護神までになりました。
 

沖縄で関帝王の拝み「ジューサンヤー(十三夜)」とは?

沖縄で関帝王の拝み「ジューサンヤー(十三夜)」とは?
◇沖縄では関帝王と繋がる縁日が、旧暦13日です

沖縄の関帝王への拝み「ジューサンヤー(十三夜)」が行われるのは、旧暦13日が、沖縄で特に関帝王へ想いが通じる「縁日」だからです。

沖縄では「正五九月」と言って、旧暦1月・5月・9月を忌み月とし、関帝王だけではなく始祖や観音様などへ巡拝行事も行われてきました。

そこで沖縄の関帝王への拝み「ジューサンヤー(十三夜)」も、主に旧暦1月と9月の縁日13日に行われます。
 

<ジューサンヤー(十三夜)はいつ?>
●沖縄の関帝王への拝み日
[旧暦] [西暦]
●旧暦1月13日 ・2024年2月22日(木)
・2025年2月10日(月)
●旧暦9月13日 ・2023年10月27日(金)
・2024年10月13日(火)
・2025年11月2日(日)

 
特に沖縄の関帝王への拝み「ジューサンヤ(十三夜)」は、久米三十六姓が沖縄へ移り住んだ地「那覇市久米」や、琉球王朝のお膝元であった那覇市首里を中心に信仰されています。

昔はトゥクヌシン(床の神)として、沖縄の床の間に関帝王を迎えた家庭が中心でした。
 

 

沖縄で関帝王の「縁日」とは?

◇特定の神様と特にご縁が繋がりやすい日が「縁日」です

1カ月30日・31日の数字には、薬師観音様や地蔵菩薩様など、特定の神様仏様と特に御縁が繋がりやすい特別な日付が、それぞれに振り分けられていました。
これが「三十秘仏(さんじゅうひぶつ)」です。
 

<沖縄で13日は関帝王が司る日>
●沖縄で関帝王の縁日は「13日」、忌み月1月9月13日に拝みます。

 
神様も同じで1ヶ月30日の間、愛染明王などそれぞれの日取りの担当者がいます。
この日回りが「三十番神(さんじゅうばんしん)」です。
 

 

 

現代のトゥクヌカミ(床の神)

沖縄での仏壇購入は、旧七夕やユンヂチが適しています
◇床の間がない現代は、香炉のみをリビングに置きトゥクヌカミ(床の神)とする家庭が増えました

近年はそもそもトゥクヌマ(床の間)がない家庭も多いです。
また掛け軸が合わない現代的な家も増えたため、掛け軸を飾らずにウコール(香炉)中心の祀り方が増えています。

不安定な経済状況を少しでも良くしようと、リビングの隅などに小さな祭壇を設け、拝み処を設ける家を見受けます。
 

<現代、沖縄の関帝王の祀られ方>
①ウコール(香炉)のみ祀る
②名前のないイフェー(位牌)を祀る
③小さな絵を飾る
④仏像などを祀る

 
おしゃれな間取りやインテリアを損なわない祀り方が人気です。
またイフェー(位牌)や絵、仏像を祀る家庭では、ウコール(香炉)を置く家もありますし、置かない家も見受けます。
 

沖縄の関帝王はどこにいる?

沖縄の関帝王はどこにいる?
◇那覇市久米に近い、若狭の天尊廟に祀られています

沖縄で関帝王は有名な観光地「波の上宮」の近く、天尊廟(てんそんびょう)に、天尊(九天応元雷声普化天尊)・龍王様とともに祀られています。
 

<沖縄の関帝王はどこにいる?>
[天尊廟]
関帝王は金銭(ジングトゥ)の神様
[住所] ・沖縄県那覇市若狭1丁目25-1
[TEL] ・098-868-8598
[拝観時間] ・午前9時~午後5時まで
[HP] 一般社団法人久米崇聖会

 
天尊廟には天尊(道教の最高神)、龍王殿(龍の神様)とともに祀られ、千里眼と順風耳の天上聖母様もいらっしゃいます。

沖縄で龍神様はあちらこちらにいらっしゃいますね。
コチラの龍王は仏教でナーガ(蛇)、沖縄の関帝王は中国から伝わったこともあり、天尊は道教の最高神です。
 

沖縄の家庭で関帝王へ拝む

◇お仏壇へ果物と菓子の盛り合わせを供えます

以前はトゥクヌカミ(床の神)として祀る場合には、白い器か青磁(淡い青色)の器を揃えてきましたが、今ではヒヌカン(火の神様)同様、それぞれの家で自由に選び整えています。

沖縄の関帝王拝み「ジューサンヤー(十三夜)」のお供え物は下記です。
 

<ジューサンヤー(十三夜)拝みのお供え物>
[お供え物] [内容] [数]
[基本]
・ウコール (香炉)
・ミジティ (お水) ・1杯
・マース (塩) ・1皿
・ウサク (お酒) ・1杯
・カラミハナ (お米、乾米) ・1皿
[ジューサンヤー(十三夜)]
・果物の盛り合わせ
・菓子の盛り合わせ
[家庭で違う]
・ウチャトゥ (お茶) ・1対、左右2杯
・お花(チャーギ) ・ハナイチ(花立て)に

 
ヒヌカン(火の神様)を通して沖縄でジューサンヤー(十三夜)の拝みを行う場合も、同じで、お供え物は家によって違いも多いでしょう。
 

迎え入れの拝み

◇沖縄で関帝王へ、ジューサンヤー(十三夜)の拝みを行うのは家長です

ヒヌカン(火の神様)を通して行う場合には、台所に主に立つ主婦が担います。
初めてクァンティーオウ(関帝王)を迎え入れる場合、玄関の扉を開けて拝みを始める家もあるでしょう。
現代の言葉で構わないので、下記のような内容を伝え感謝を捧げます。
 

<沖縄の関帝王へジューサンヤー(十三夜)の拝み>
①日ごろのお見守りに感謝
②クェーブウン(食べる運)
③お見守りをお願いする
④更なる家族の繁栄
⑤商売繁盛
⑥健康祈願

 
ヒヌカン(火の神様)と同じ方法で、ウコール(香炉)を依り代として、掛け軸や彫刻を祀らない家庭が増えました。
またイラストのように、琉球ガラスを祀り拝みの対象とする家も見受けます。
 

沖縄で関帝王を新しく迎えるには?

沖縄で関帝王を新しく迎えるには?
◇沖縄の関帝王は、新しく迎え入れることができます

沖縄で関帝王を迎え入れるには、縁日となるジューサンヤー(十三夜)への拝みで可能です。

若狭の天尊廟で関帝王への拝みを行う際、供えたお線香を持ち帰り、ウコール(香炉)に供えることで、迎え入れます。
ヒヌカン(火の神様)のウコール(香炉)でも迎え入れが可能です。
 

<沖縄で関帝王を迎え入れる>
[若狭の天尊廟] (1)ヒジュルウコーを供える
(2)家に迎え入れたい旨を伝える
(3)家でジューサンヤー(十三夜)の拝み
※それぞれの拝み方について、詳しくは後述します。

 
沖縄の家庭で関帝王への拝みを、ジューサンヤー(十三夜)に行う場合、月が昇り出す時刻が理想的とされています。
日中(できれば午前中)に天尊廟での拝みを済ませるとスムーズでしょう。
 

(1)ヒジュルウコーを供える

◇ヒジュルウコー(冷たい御香)とは、火を灯していないお線香です

今はヒラウコー(平御香=沖縄線香)が良いとされますが、昔の沖縄では、特別な御願には日本線香が用いられてきました。
 

<若狭の天尊廟:お線香の本数>
●ジュウニフンウコー(十二本御香)
[お線香の種類] [内容] [本数]
●カバシウコー(香御香) ・日本線香 ・4本、もしくは12本
●ヒラウコー(平御香) ・沖縄線香 ・タヒラ(2枚)

 
その昔の沖縄では、日本線香は香りが立つとして「カバシウコー(香り御香)」と言われました。
好きな香りを選び、煙に拝み事を乗せてみてはいかがでしょうか。
 

(2)家に迎え入れたい旨を伝える

沖縄では昔ながらの沖縄言葉で神様に伝える「拝み言葉」もありますが、ハッキリと心を込め、必要な事柄をお伝えするのであれば、現代の言葉でも問題はありません。
 

<若狭の天尊廟:拝む事柄>
・家長の住所
・家長の干支
・家族の干支と関係性(娘など)
・家に迎え入れたいこと

 
…などを伝えます。
ちなみに妻は「結び」と表現することが多いです。
 

(3)家でジューサンヤー(十三夜)の拝みを行う

◇厚手の白封筒に入れて持ち帰ります

天尊廟で供えたヒジュルウコー(冷たい御香)は、白い厚手の封筒にしまって家に持ち帰ります。
 

<沖縄の家庭:関帝王への拝み>
[日にち] ジューサンヤー(十三夜)
・午前中から
[行うこと] ①お供え物をする
(上記お供え物を参照)
②ヒジュルウコーを供える
・天尊廟から持ち帰ったもの
・火を灯して供える
・ウコール(香炉)に神様が宿る

 
拝み終える頃に月が昇り出す時刻になるよう、午前中から進めて行くと良いでしょう。
 

まとめ:沖縄の関帝王は金銭を司る神様です

まとめ:沖縄の関帝王は金銭を司る神様です
次回、沖縄で行う関帝王への拝み行事「ジューサンヤー(十三夜)」は、旧暦9月13日にあたる2023年10月27日(金)となります。

2020年から始まったコロナの影響で経済的に不安な状況が続くなか、沖縄ではジングトゥ(金銭)の神様として、商売繁盛や家計安泰を祈願し、小さな祭壇を設けて迎え入れる家も増えました。

現代の住まいや暮らしとも相性良く、おしゃれに祀るスタイルが多いです。

あくまでも信仰の世界ではありますが、それでも「信仰のお陰で、日々の暮らしや経済的な安定を維持できている」などの体験談が増えています。

未来を信じるひとつの手段として、沖縄のジューサンヤ(十三夜)をきっかけに神様を迎え入れてみてはいかがでしょうか。
 

 

まとめ

沖縄の関帝王拝み「ジューサンヤー(十三夜)」とは

[十三夜]
●旧暦1月9月の13日が縁日
・旧暦9月13日
・2023年10月27日(金)
・旧暦1月13日
・2024年2月22日(木)

[御利益]
・ジングトゥ(金銭)の神様
・商売神
・家計の安定
・収入
・商売繁盛
・健康祈願
など

[どこにいる?]
・関帝王は天尊廟に祀られる
・天尊様と龍王様とともに祀られる

[迎え入れ方]
・ヒジュルウコーで家に迎える
・家の香炉に火を灯し供える

 


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