縁日の本来の意味とは?観音菩薩や大黒天の縁日はいつ・なにをする?お祭りとの違いは?

2023.12.23
縁日の本来の意味とは?観音菩薩や大黒天の縁日はいつ・なにをする?お祭りとの違いは?

「縁日」とは特定の仏様・神様と、特にご縁が深くなる日です。縁日は神社や寺院の境内で行われるお祭りをイメージしますが、そればかりではありません。本記事では「縁日」本来の意味とは?神様・仏様の縁日カレンダー、ご利益や行うことが分かります。

・「縁日」の本来の意味とは?
・それぞれの神様・仏様の縁日はいつ?
・縁日には、なにをする?
・縁日のご利益とは?
・縁日とお祭りとの違いはなに?

「縁日(えんにち)」とは、観音菩薩や不動明王、大黒天など、特定の仏様・神様と、特にご縁が深くなる日です。

沖縄では観音菩薩との縁日に、観音拝みを行う家庭もありますよね。
縁日は神社や寺院の境内で行われるお祭りをイメージしますが、そればかりではありません。

本記事を読むことで、「縁日」本来の意味とはなにか?神様・仏様、それぞれの縁日カレンダーや、縁日のご利益や行うこと、お祭りとの大きな違いが分かります。

 

「縁日」とは?

「縁日」とは?
◇「縁日(えんにち)」とは、特定の神様・仏様とご縁を繋ぐ、深める日です

現代は「文化祭で縁日」など、お祭りや屋台のイメージがありますが、「縁日(えんにち)」とは、お祭りではありません
 

<縁日とは>
●「縁日(えんにち)」とは本来、「有縁の日(うえんのひ)」「結縁日(けちえんのひ)」とも呼ばれ、神様・仏様と特別な縁で、より深く結ばれる日です。

 
縁日には、その神様・仏様を祀る神社や寺院に、たくさんの詣で客が訪れるため、いつしか祭りとして開催され、露店が立ち並ぶようになりました。

それぞれの神様・仏様に、それぞれ特別な縁日があるため、「縁日」は神様・仏様の数だけ存在します。

 

縁日のご利益とは?

◇縁日には、その神様・仏様のご利益が何倍にもなります

縁日に、その神様・仏様が祀られる神社・寺院をお参りすることで、いつもの何倍ものご利益が得られるとされてきました。
 

<縁日のご利益とは?>
●お詣りをすることで…
・その神様・仏様と深く繋がる
・より一層の現世利益に恵まれる

 
現世利益」とは、今世に生きるうえで欠かせない、商売繁盛・家内安全・病気平癒などの現実的なご利益です。

 

縁日にはなにをする?

◇特定の神様・仏様を祀る縁日に、神社詣り・お寺参りをします

「縁日(えんにち)」とは、本来「有縁の日」や「結縁の日」を省略した言葉です。
現在のイメージのように縁日はお祭りではなく、出店を楽しむ日ではありません。
この「有縁の日」「結縁の日」の意味が分かると、行うことも分かりやすいです。
 

<縁日にはなにをする?>
●神社詣り・お寺参りをしてご縁を繋ぐ日
[有縁の日] ・神様・仏様がこの世に縁(ゆかり)を持つ日
[結縁の日] ・神様仏様がこの世の人々を救済する日
・特定の神様・仏様と人々が、縁を結ぶことのできる日

 
「縁日」とは、特定の神様・仏様に縁がある日、神社詣りやお寺参りをする日です。
縁日に特定の神様・仏様を祀る神社や寺院では、神仏の降誕・顕現・願い事が叶う日など、その神様・仏様のご利益に見合った、祭りや供養が行われます。
縁日に特定のお寺や神社を参拝すると、特にご利益があると信じられています。

 

縁日とお祭りの違いとは?

◇縁日とお祭りでは、行う場所や目的が違います

縁日」は神様・仏様とのご縁のある「有縁の日(結縁の日)」に、祭祀や供養を行うことで、仏教用語からきています。

お祭り」は収穫祭や豊漁祈願、神様・仏様、ご先祖様を慰霊する儀式です。
そのため大きな違いとして、縁日が行われる場所は必ず神社やお寺ですが、お祭りは場所を選びません

豊漁祈願であれば漁港、農耕儀礼であれば畑や山など、儀礼にご縁がある場所や、祭事ができる場所で行われます。
 

<縁日とお祭りの違い>
[違い] [縁日] [お祭り]
①場所 寺院や神社 祭事ができる場所
(ご縁がある場所)
②目的 ・有縁日にご縁を繋ぐ
・有縁日にご縁を深める
・農耕儀礼
・豊漁祈願
・慰霊
…など
③特徴 ・祭祀や供養がある ・神輿や山車など
・賑やか、華やか

 
神社や寺院で行われる縁日とは違うお祭りの特徴として、神輿(みこし)や山車(だし)など、儀式に関連した華やかな出し物がある点でしょう。

個人が特定の神様・仏様とご縁を繋ぐ、深める縁日とは違い、お祭りは地域で盛り上げる地域行事の意味合いが強いです。

 

縁日の歴史

◇神社や寺院への参拝客を目当てに、出店が立ち並ぶようになりました

もともと縁日は特定の神様・仏様との縁日に、その神様・仏様を祀る神社や寺院が祭祀や供養を行い、ご縁を繋ぎたい人々が参拝をする日でした。
 

<縁日に市が立つ>
江戸時代には縁日が盛んになり、多くの人々が寺社を訪れて賑わいます。
…そのうち参詣者を目当てにした商人たちが市を立てました。

 
夜店や見世物小屋も登場し、庶民が楽しむことができる場として変化するのです。
近代になり、縁日にお祭りが催されるようになります。

 

仏様の「縁日」はいつ?「三十秘仏」

まとめ:沖縄の琉球七観音巡りは、家族を幸せに守護します
◇仏教の世界で暦に割り当てられた縁日が「三十秘仏」です

仏教の世界では旧暦1カ月30日、それぞれに仏様との縁日があり、これを「三十日秘仏」と言います。
 

<仏様の縁日:三十秘仏>
[日にち] [仏様]
・1日 ・妙見菩薩(みょうけんぼさつ)
・5日 弥勒菩薩(みろくぼさつ)[水天宮]
・7日 千手観音(せんじゅかんのん)
・8日 薬師如来(やくしにょらい)[八幡宮]
・13日 ・虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)
・14日 ・普賢菩薩(ふげんぼさつ)
・15日 ・阿弥陀如来(あみだにょらい)
・16日 ・閻魔王(えんまおう)
・17日 龍樹菩薩(りゅうじゅぼさつ)
・18日 観音菩薩(かんのんぼさつ)
・23日 ・大勢至菩薩(だいせいしぼさつ)
・24日 ・地蔵菩薩(じぞうぼさつ)
・25日 ・文殊菩薩(もんじゅぼさつ)
・27日 ・毘盧遮那仏(びるしゃなぶつ)
・28日 ・大日如来(だいにちにょらい)
不動明王(ふどうみょうおう)
三宝荒神(さんぽうこうじん)
・30日 ・釈迦如来(しゃかにょらい)

 
仏様の縁日「三十日秘仏」は、30日全てにいらっしゃいますが、出店が並んだり、参拝客が多い縁日は上記です。

沖縄では台所の神様「ヒヌカン(火の神)」が祀られ、集落にはヒヌカン(火の神)の御嶽(うたき)がありますよね。

ただ那覇市首里の「首里観音堂(臨済宗慈眼院)」に祀られます、竈(かまど)の神様「三宝荒神(三宝大荒神)」へ拝む家庭も多いです。
 

 

神様の縁日はいつ?「三十番神」

◇神仏習合の法華経で、暦に割り当てられた縁日が「三十番神」です

神仏習合の法華経において旧暦1カ月30日、それぞれの日を交代で守護する「三十番神」は、神様と繋がる縁日が割り当てられています。
 

<神様の縁日:三十番神>
[日にち] [神様]
・1日 ・熱田大明神(あつただいみょうじん)
・6日 ・鹿島大明神(かしまだいみょうじん)
・10日 ・天照皇太神(あまてらすおおみかみ)
・11日 ・八幡大菩薩(はちまんだいぼさつ)
・14日 ・大原大明神(おおはらだいみょうじん)
・15日 ・春日大明神(かすがだいみょうじん)
・17日 ・大比叡権現(おおひえいごんげん)
・18日 ・小比叡権現(こひえいごんげん)
・22日 ・稲荷大明神(いなりだいみょうじん)
・23日 ・住吉大明神(すみよしだいみょうじん)
・24日 ・祇園大明神(ぎおんだいみょうじん)
・30日 ・吉備大明神(きびだいみょうじん)

 
沖縄では那覇市奥之山公園内にあります「沖宮」で、天照皇太神が祀られているでしょう。

 

干支日による縁日

◇また干支日で縁日が決まる神様もいます

龍神や巳とご縁が深い弁財天は巳の日など、暦に割り当てられた干支日を縁日とする神様も多いです。
 

<干支日による縁日>
[干支日] [神様]
・甲子の日 …大黒天(だいこくてん)
・寅の日 …毘沙門天(びしゃもんてん)
・巳の日 …弁財天(べんざいてん)
・庚申の日 …帝釈天(きしゃくてん)
・午の日 …稲荷明神(いなりみょうじん)
・亥の日 …摩利支天(まりしてん)

 
全国的には稲荷神社に祀られる「稲荷明神」の縁日は午の日なので、毎年2月に訪れる午の日に、稲荷神社で賑やかな縁日「初午(はつうま)」が行われます。

初午ではお稲荷様を拝んだ後、両耳を立てたお稲荷さんや、きつねうどん、三色団子の「初午団子」などの行事食を楽しく家庭も多いです。

 

 

全国的に有名な縁日は?

全国的に有名な縁日は?
◇全国的には水天宮や薬師如来の縁日が知られています

水天宮の縁日、戌の日に安産祈願を行い、水天宮で購入したさらし(腹帯)を巻く風習は良く知られるところですよね。
犬(戌)はお産が軽いと言われ、安産の象徴です。
 

<全国的に有名な縁日とは>
[神様仏様] [神社寺院] [縁日] [ご利益]
●薬師如来
(お薬師さん)
・薬師寺(奈良)
・法隆寺
・醍醐寺(京都)
・毎月8日、12日日 ・病気平癒
・寿命を延ばす
●観音菩薩
(観音さま)
・浅草寺(東京)
・清水寺(京都)
・長谷観音(鎌倉)
・毎月18日
・毎年7月10日
・悩み苦しむ者を救済する
・7月10日は4万6千日分のご利益
●弘法大師
(お大師さま)
・西新井大師(東京)
・川崎大師(神奈川)
・東寺(京都)
21日(命日) ・空海の功績を讃える
・厄除け
●地蔵菩薩
(お地蔵さま)
・とげぬき地蔵(東京)
・八尾地蔵(大阪)
・壬生寺(京都)
24日 ・子育て
・子授け
・無病無災
・交通安全
●不動明王
(お不動さま)
28日 ・救いにくい存在を救済
・疫病退散
・敵国退散
・除災笑福
●鬼子母神 ・雑司ヶ谷(東京)
・入谷(東京)
・中山(千葉)
毎月8日・18日・28日 ・安産
・子育(こやす)
●大黒天
(大黒さま)
・財福の神
・護国院(東京)
・西大寺(奈良)
甲子の日
(きのえねのひ)
・五穀豊穣
・商売繁盛
・開運
●水天宮 ・全国の水天宮 戊の日
(つちのえのひ)
・安産
・子授け
●毘沙門天
(びしゃもんてん)
・四天王の一人
・鞍馬寺(京都)
・善國寺(東京)
・福王神社(三重)
・1・5・9月最初の寅の日 ・勝負事
・幸福
・金運、開運
・商売繁盛

 
沖縄では毘沙門天や大黒天など七福神巡りに、沖宮を訪れる参拝客が多いです。
沖宮がある奥之山公園には、金運の神様「世持ち神社」もあるため、併せて参拝することをおすすめします。

 

 

沖縄の神々を繋ぐ縁日

沖縄で守り本尊を祀るミニ仏壇☆床の間が見直される理由とは
◇沖縄には神様・仏様を祀り繋ぐ「トゥクシン(床の神)」の風習がありました

沖縄では縁日に参拝した神々様をリビングに祀る家庭も多く、今は少なくなったものの、床の間に神様を祀る「トゥクシン(床の神)」の風習もあります。

トゥクヌマ(床の間)があった頃、沖縄ではトゥクヌマ(床の間)にトゥクシン(床の神)を祀り、正月・五月・九月「正五九月(しょうごくがつ)」の縁日に拝み、ご縁を繋いできました。
 

<沖縄のトゥクシン(床の神)>
[祀る場所] ・床の間
リビング
[祀り方] (昔)代々掛け軸を継承
(現代)リビングにウコールを置く
[祀る神様] 縁日に参拝した神様
観音菩薩
・鶴亀(長寿)
・七福神(財福・開運)
関帝王(商売繁盛)
…など

 
昔の沖縄では、お仏壇よりも上手(かみて)となる、一番座の床の間に掛け軸を「トゥクシン(床の神)」として祀り、男性がウグァン(御願)を担ってきました。
 

 

沖縄の観音拝みの縁日と霊場

沖縄の琉球七観音とは
◇沖縄では観音信仰があります

沖縄では各地に観音堂があり、集落の観音堂に今年1年に生まれた子どもを披露し、「ヤシネーウヤ(養い親)」として、幼子を守護していただくよう祈願する「観音信仰」が根付いてきました。
 

<ジューハチヤー(十八夜)>
●「ジューハチヤー(十八夜)」は、沖縄の忌み月にあたる1月5月9月「正五九月」の旧暦18日、観音様へ拝む行事です。

 
…ジューハチヤー(十八夜)は、月が出る頃、床の間に祀る観音様へお供えものをして拝みますが、子どもの病気平癒など、特別な祈願事があると観音様へ参拝します。

観音菩薩をトゥクシン(床の神)として迎え入れたり、観音信仰のある家庭では、観音菩薩の縁日に子どもの健やかな成長を祈願する風習があります。
 

 

観音菩薩のお参りとは?

◇沖縄では各地に観音堂があります

沖縄の観音堂は各地にありますが、有名な観音堂は「首里観音堂(臨済宗慈眼院)」でしょう。

三方大荒神でもご紹介した首里観音堂では、観音菩薩や三方大荒神の他にも、千手観音や薬師如来など、さまざまな神仏が祀られています。
 

<首里観音堂(臨済宗慈眼院)>
首里観音堂(臨済宗慈眼院)
[住所] 〒903-0825 沖縄県那覇市首里山川町3丁目1
[TEL] 098-884-0565
[HP] https://www.shuri-kannondo.com/

 
ただ沖縄には多数の観音堂があり、昔から沖縄で行われてきたジューハチヤー(十八夜)は、自宅や集落で拝まれてきました。
近代では「琉球七観音」と呼ばれる観音巡りの霊場も登場しています。
 

 

沖縄の関帝王拝みの縁日と霊場

沖縄の旧暦カレンダー:関帝王への拝み
◇沖縄で関帝王は、ジングトゥ(金銭)の神様です

沖縄で「関帝王(クワンテーオー)」とは、ジングトゥ(金銭)の神様、商売繁盛の神様で、三国志で知られる関羽(かんう)です。

1392年に明の洪武帝より琉球王国に下賜された「久米三十六姓」による信仰でした。
関帝王を床の間に祀る家では、関帝王の縁日となる旧暦13日に拝みを捧げています。
 

<ジューサンヤー(十三夜)>
●「ジューサンヤー(十三夜)」は、ジューハチヤー(十八夜)と同じく、1月・5月・9月の「正五九月」、旧暦13日に床の間に祀る関帝王へ拝む行事です。

 
久米三十六姓」は、今の福建省から来た中国の人々「閩人(びんじん)」による職能集団で、その後300年にわたって首里・那覇士族から迎え入れられた人々です。

 

関帝王の霊場とは

◇関帝王の霊場は、那覇市若狭「関帝廟(かんていびょう)」です

那覇市若狭、波の上にある天尊廟(てんそんびょう)内に龍王殿とともに関帝廟もあります。縁日は十三日です。

久米三十六姓の主な住まいは那覇市久米でした。
那覇市久米には、久米三十六姓の抹消が管理する「久米至聖廟(くめしせいびょう)」があります。
 

<関帝廟(天尊廟)>
天尊廟
[住所] 〒900-0031 沖縄県那覇市若狭1丁目25-1
[HP] https://4travel.jp/dm_shisetsu/11614922
(フォートラベルより)

 
かつては久米至聖廟内に天尊廟もありましたが、現在は若狭の福州園近くに移動しています。

 

沖縄の龍神拝みの縁日と霊場

(2)沖宮
◇龍神、特に九頭龍は弁財天とも言われ、その縁日は「己巳」の日です

沖縄の龍神は沖宮に祀られる天龍大御神と天久臣乙女王(神道のイザナギ・イザナミ)の子孫とされます。

龍神のなかでも九頭龍弁財天とも言われますが、弁財天の縁日でもある「己巳(つちのとみ)」の日が龍神の縁日です。
 

<龍神の縁日>
[九頭龍] ・弁財天の縁日
己巳(つちのとみ)の日
[2023年] ・1月11日(水)…先勝
・3月12日(日)…仏滅
・5月11日(木)…赤口
・7月10日(月)…先負
・9月8日(金)…赤口
・11月7日(火)…友引
[2024年] ・1月6日(土)…大安
・3月6日(水)…友引
・5月5日(日・祝)…対円
・7月4日(木)…先負
・9月2日(月)…赤口
・11月1日(金)…仏滅
[青龍] ・善女龍王の縁日
[縁日] 毎月17日

 
十二支は12日ごとに巡るため、巳の日は毎月2回ほど訪れますが、十干十二支は60日ごとの巡りですので、2か月に1度の目安で6回ほどとなります。

青龍は清龍寺(せいりゅうじ)に祀られている、龍を司る女神「善女龍王(ぜんにょりゅうおう)」に由来し、この善女龍王の縁日が17日です。

 

龍神の霊場とは

◇島国沖縄には、各地に竜宮の祠(龍神の祠)があります

龍神の始祖である天龍大御神と天久臣乙女王は、沖宮に祀られていますが、沖縄では各地にさまざまな龍神伝説があり、各地に龍神の祠があるでしょう。

九頭龍は弁財天も祀られる天久宮の地下で、大きな蛇の形でとぐろを巻いて鎮座されています。
今回は点在する龍神の霊場のうち、いくつかをご紹介します。
 

<沖縄各地の龍神の祠>
[龍神の祠] [住所]
①龍宮神 ・〒901-1400 沖縄県南城市玉城奥武285
②石川龍宮神 ・〒904-1107 沖縄県うるま市石川曙1-1-17
③大瀬原龍神 ・〒905-0011 沖縄県名護市宮里

 
この他、天龍大御神と天久臣乙女王の子どもと孫、干支12龍神は各地の御嶽(うたき)があり、なかにはイビ(拝み処)となる石が置いているのみで、一見では分からない龍神の祠もあるでしょう。

女性が海に降りる旧暦3月3日のハマウイ(浜降り)でも、龍神への参拝をします。
下記に他の龍神の祠をご紹介していますので、コチラも併せてご参照ください。
 

 

沖縄の縁日:首里十二か所巡り

沖縄の観音拝みスポットとは
◇首里十二か所巡りは、十二支のご本尊を巡拝する行事です

沖縄では観音信仰や龍神信仰の他、生まれ干支(十二支)を重視しています。
沖縄の拝み事「ウグァン(御願)」でも、神様仏様へ家族の干支を伝えるでしょう。

産まれ年の十二支の守り本尊は、その人を守護するとされます。
また十二支巡りにより、12か月24時間、四方八方から守護してくださると信じられてきました。
 

<干支ご本尊の縁日>
[干支] [ご本尊] [縁日]
・子年(ね) ・千手観音 ・7日
・丑年(うし) ・虚空蔵菩薩 ・13日
・寅年(とら) ・虚空蔵菩薩 ・13日
・卯年(う) ・文殊菩薩
(文殊師利菩薩)
・25日
・辰年(たつ) ・普賢菩薩 ・14日
・巳年(み) ・普賢菩薩 ・14日
・午年(うま) ・勢至菩薩
(大勢至菩薩)
・23日
・未年(ひつじ) ・大日如来 ・28日
・申年(さる) ・大日如来 ・28日
・酉年(とり) ・不動明王 ・28日
・戌年(いぬ) ・阿弥陀如来 ・15日
・亥年(い) ・阿弥陀如来 ・15日

 
沖縄には各地に観音堂がありますが、首里十二支巡りにおいては首里に集まる、十二支のご本尊を祀る4院の霊場を参拝する人がほとんどです。

 

沖縄で縁日詣で:首里十二か所の霊場

◇首里十二か所巡りの霊場は、首里に集中しています

このようにそれぞれに縁日がありますが、沖縄で首里十二か所巡りを行うならば、家長の干支に合わせて、そのご本尊様との縁日に拝むと良いでしょう。
 

<首里十二か所巡りの霊場>
[首里観音堂(慈眼院)] ・子年(千手観音)
・丑年(虚空蔵菩薩)
・寅年(虚空蔵菩薩)
・辰年(普賢菩薩)
・巳年(普賢菩薩)
・午年(勢至菩薩)
[西来院(達磨寺)] ・卯年(文殊菩薩)
・戌年(阿弥陀如来)
・亥年(阿弥陀如来)
[盛光寺] ・未年(大日如来)
・申年(大日如来)
[安国寺] ・酉年(不動明王)

 
また「首里十二か所」で迎え入れの御願を行う場合でも、お出掛け前には地元のうがんじゅ(拝所)で、「これから○○まで伺い、迎え入れの御願を行いますので、無事に終わりますように。」とご報告と祈願を行います。
 

 

まとめ:縁日とは、特定の神様仏様とのご縁を深める日です

まとめ:沖縄の観音様は、子どもや家族を守護します
縁日とは、本来観音菩薩や龍神(弁財天)、十二支のご本尊様など、特定の神様・仏様とのご縁の扉がより開く日で、参拝を行います。

沖縄では昔から、台所に家を守護するヒヌカン(火の神)を祀ってきました。
このヒヌカン(火の神)がウトゥーシドゥクル(お通し処)となってくださいますので、一度ウガンジュ(拝所)で拝みを捧げたならば、ヒヌカン(火の神)から遥拝できます。

昔は実母や義母から代々継承してきたヒヌカン(火の神)ですが、途絶えたことやタブーが多いことから、近年では自分で一から仕立て、家の収入や暮らしの安泰を祈願する人々が増えました。
 

 

 

まとめ

縁日とは?
●特定の神様仏様との絆を深める日
・三十秘仏、三十番神がある

[縁日の一例]
・千手観音…毎月7日
・虚空蔵菩薩…毎月13日
・関帝王…毎月13日(正五九月)
・普賢菩薩…毎月14日
・阿弥陀如来…毎月15日
・青龍…毎月17日
・聖観音菩薩…毎月18日(正五九月)
・勢至菩薩…毎月23日
・文殊菩薩…毎月25日
・大日如来…毎月28日
・不動明王…毎月28日

[干支日の縁日]
・九頭竜弁財天…己巳の日
・大黒天…甲子の日
・毘沙門天…寅の日
・弁財天…巳の日
・帝釈天庚…申の日
・稲荷明神…午の日
・摩利支天…亥の日

 


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