・沖縄の「カジマヤー」とは?
・2023年、沖縄のカジマヤーはいつ?
・2023年、カジマヤーにあたる生まれ年は?
・沖縄のカジマヤーのお供え物は?
・沖縄のカジマヤーの祝い方・拝み方は?
沖縄の旧暦9月7日、2023年10月21日(土)はカジマヤーユーエー(風車祝い)です。
「カジマヤーユーエー(風車祝い)」とは、沖縄で行う97歳の長寿祝いとして、集落でのお祝いの他、家で家族親族で盛大に祝います。
本記事を読むことで沖縄の旧暦9月7日、2023年10月21日(土)カジマヤーユーエー(風車祝い)とは何か?集落・家での祝い方・拝み方、お供え物が分かります。
2023年沖縄のカジマヤーとは?
◇「カジマヤー」とは、沖縄で祝われる97歳の長寿祝いです
「カジマヤー」とは沖縄で「カジマヤーユーエー(風車祝い)」と呼び、97歳の長寿を祝う行事です。
<2023年沖縄のカジマヤーとは> | |
[カジマヤーとは] | ・97歳の長寿祝い ・生まれて8巡目のトゥシビー(年目) |
[行う日] | ・旧暦9月7日 |
[行う事柄] | ●集落 ・飾り付けた車で集落を練り歩く ●家 ・神様へ感謝の拝み ・お客様をもてなす ・家族でお祝い |
60歳までの生まれ年を厄年とし、数え年61歳以上は長く生きたお祝いを行う12年ごとに訪れるトゥシビー(年目)、8回目に回る年が97歳のカジマヤーユーエー(風車祝い)とされます。
2023年沖縄のカジマヤーはいつ?
◇2023年沖縄のカジマヤーユーエー(飾車祝い)は、10月21日(土)です
「旧暦」は月の満ち欠けを基準とした陰暦で、現代使用される太陽暦とは異なるため、毎年日にちが変わります。
<2023年カジマヤーはいつ?> | |
[旧暦9月7日] | ・2023年10月21日(土) ・2024年10月9日(水) ・2025年10月27日(月) |
沖縄では97歳の長寿祝いとして毎年旧暦9月7日に行いますが、2023年のカジマヤーユーエー(風車祝い)は10月21日(土)にあたります。
2023年沖縄でカジマヤーを迎える生まれ年は?
◇2023年にカジマヤーを迎える人は1927年生まれです
沖縄のカジマヤーユーエー(風車祝い)は、数え年で行います。
そのため2023年にカジマヤーユーエー(風車祝い)を迎える年齢は、数え年97歳ですので、1927年の生まれです。
<2023年カジマヤーを迎える生まれ年> | |
[2023年カジマヤー(風車)] | ・1927年(昭和2年)生まれ ・数え年97歳 ・干支:卯(うさぎ) |
[2023年トーカチ(斗掻)] | ・1936年(昭和11年)生まれ ・数え年88歳 ・干支:子(ねずみ) |
沖縄では61歳以降の長寿祝いは、数え年73歳・85歳・97歳にはなりますが、本州の風習により、沖縄でも数え年88歳の米寿を祝います。
2023年9月22日(金)、旧暦8月8日に沖縄で行う長寿祝いは、米寿ではなく「トーカチユーエー(斗掻祝い)」です。
・2023年9月22日(金)旧暦8月8日は沖縄の米寿「トーカチユーエー(斗掻祝)」!
2023年カジマヤー:なぜ97歳?
◇97歳は沖縄の厄年だからです
…ただし本州の厄年とは数え方が異なります。
沖縄の厄年は生まれた年の干支年、数え年で12年ごとに訪れます。
この通常の厄年を「トゥシビー(生目祝い)」です。
<沖縄の厄年> | ||
[厄年] | [年齢] | [2023年度] |
(1)トゥシビー (生年祝い) ・厄払い |
●数え年で12年ごと ・数え年13歳(満12歳) ・数え年25歳(満24歳) ・数え年37歳(満36歳) ・数え年49歳(満48歳) |
・2011年(平成23年)生まれ ・1999年(平成11年)生まれ ・1987年(昭和62年)生まれ ・1975年(昭和50年)生まれ |
(2)ウフトゥシビー (大生年祝い) ・長寿祝い |
●61歳以降のトゥシビー ・数え年61歳(満60歳) ・数え年73歳(満72歳) ・数え年85歳(満84歳) ・数え年97歳(満96歳) |
・1963年(昭和38年)生まれ ・1951年(昭和26年)生まれ ・1939年(昭和14年)生まれ ・1927年(昭和2年)生まれ |
100歳に近い97歳は最も盛大に祝われ、これが子どもに還る「カジマヤー」です。
ただし、本州の長寿祝い88歳の「米寿」も沖縄では祝われます。
こちらが「トーカチユーエー(斗掻祝い)」です。
これは本州で行う米寿の習慣が、沖縄に流れたためです。
全国の長寿祝いは何歳だっけ?
◇全国の長寿祝いや厄年は、沖縄とは考え方は異なります
まず厄年ですが、沖縄では男性も女性も変わりなく、生まれ干支の年です。
12年に一度、全国的には「年女・年男」にあたる年が厄年なので分かりやすいですよね。
けれども全国的には男女それぞれ異なり、前年と後年の前厄・後厄もあります。
<全国的な厄年> | ||
[性別] | [年齢] | [2023年度] |
[男性] | ・数え年4歳(満3歳) ・数え年25歳(満24歳) ・数え年42歳(満41歳)(大厄) ・61歳(満60歳) |
・2020年(令和2年)生まれ ・1999年(平成11年)生まれ ・1982年(昭和57年)生まれ ・1963年(昭和38年)生まれ |
[女性] | ・数え年19歳(満18歳) ・数え年33歳(満32歳)(大厄) ・数え年37歳(満36歳) ・数え年61歳(満60歳) |
・2005年(平成17年)生まれ ・1991年(平成3年)生まれ ・1987年(昭和62年)生まれ ・1963年(昭和38年)生まれ |
ただ沖縄と同じく、数え年で数える風習が全国でも一般的です。
沖縄の長寿祝いは、このまま厄年が「ウフトゥシビー(大年目)」として、長寿祝いへと転じますが、全国的には下記の年目に長寿を祝います。
<全国的な長寿祝い> | ||
[長寿祝いの名前] | [年齢] | [2023年度] |
●還暦(かんれき) | ・数え年61歳(満60歳) | ・1963年(昭和38年)生まれ |
●古希(こき) | ・数え年70歳(満69歳) | ・1954年(昭和29年)生まれ |
●喜寿(きじゅ) | ・数え年77歳(満76歳) | ・1947年(昭和22年)生まれ |
●傘寿(さんじゅ) | ・数え年80歳(満79歳) | ・1944年(昭和19年)生まれ |
●米寿(べいじゅ) | ・数え年88歳(満87歳) | ・1936年(昭和11年)生まれ |
●卒寿(そつじゅ) | ・数え年90歳(満89歳) | ・1934年(昭和9年)生まれ |
●白寿(はくじゅ) | ・数え年99歳(満98歳) | ・1925年(大正14年)生まれ |
●百寿(ももじゅ) | ・数え年100歳(満99歳) | ・1924年(大正13年)生まれ |
…ちなみに100歳を超えると茶寿(ちゃじゅ)108歳、皇寿(こうじゅ)111歳、そして120歳で大還暦(だいかんれき)を迎えますが、この年齢は滅多にありませんよね。
このように沖縄のトゥシビーユーエー(風車祝い)である97歳は、全国的な長寿祝いの年齢には当たりません。
2023年カジマヤーの祝い方
◇沖縄のカジマヤーユーエー(風車祝い)は、集落行事と拝み行事(御願)があります
全国的に「カジマヤー」と言えば、集落行事が有名です。
華やかにデコレーションされたトラックや車に集落で97歳を迎えるおじぃ・おばぁが乗り、集落を廻ります。
おじぃ・おばぁは琉球衣装を身にまとい、集落の人々はトラック周辺までお祝いに訪れる姿です。
(1)集落で行うお祝い
(2)自宅で行う拝み行事
一方、自宅では3日前から「メーニゲー(前祝い)」として拝み行事(御願)を行い、ヒヌカン、トゥクヌマ(床の間)、仏壇にお供え物をして感謝を捧げます。
また家にお祝いに訪れた親族やお客様には、長寿にあやかる「あやかり昆布」や風車、寸志などを配っておもてなしをする風習です。
(1)集落で行うお祝い
全国的に知られる沖縄のカジマヤーユーエー(風車祝い)は、集落で行うお祝いです。
トラックや車を華やかに装飾し、数え年97歳になったおじぃ・おばぁが乗り込んで集落を練り歩きます。
(2)自宅で行う拝み行事
また数え年97歳を迎える家族がいる家では、ヒヌカン(火の神様)・トゥヌカミ(床の神)・お仏壇へ長寿の感謝を伝える拝み行事を行ってきました。
それぞれの進め方について、詳しくは後ほどお伝えします。
2023年10月18日:カジマヤーの拝みとは
◇2023年10月18日(水)、カジマヤーの3日前から集落の神様を巡拝します
旧暦9月7日がカジマヤー、その3日前の旧暦9月4日「メーニゲー(前祝い)」は、下記三か所のウガンジュ(拝み処)から、集落の神々様へ拝む「御願(ウグァン)」を行う巡拝行事です。
<2023年カジマヤー:メーニゲー(前祝い)とは> | |
[日にち] | ●旧暦9月4日 ・2023年10月18日(水) (カジマヤーの3日前) |
[ウガンジュ(拝所)] | ・ウフガー(産川)…集落の井戸 ・ウタキ(御嶽)…集落の神様 ・按司墓(あじばか)…ゆかりのある一門のお墓 |
ただ、今では集落のウガンジュ(拝所)へ参拝する方法だけではなく、自宅でヒヌカン(火の神様)を通し、メーニゲー(前祝い)を行う家も多いです。
ヒヌカンを通したメーニゲーの行い方
特に2020年の新型コロナ感染拡大から、ヒヌカン(火の神様)を通した遥拝(ようはい)が多くなりました。
そこで、今回は家よりヒヌカン(火の神様)に繋いでいただき行う、メーニゲー(前祝い)の方法をお伝えします。
メーニゲー(前祝い)のお供え物
沖縄のカジマヤーユーエー(風車祝い)、3日前のメーニゲー(前祝い)では、ヒヌカン(火の神様)へお供え物を供えて拝みます。
お盆に整えてもビンシー整えても、どちらでも構いません。
<メーニゲー(前祝い)のお供え物> | ||
[お供え] | [内容] | [数] |
・カライミハナ | (乾米) | ・2皿 |
・洗い米 | (米粒を7回すすぐ) | ・1皿 |
・ウサク | (お酒) | |
・ウブク | (ご飯) | ・3膳 |
・うちゃぬく | (白もちの3段重ね) | ・3組 |
・果物の盛り合わせ |
なかには「ビンシー(瓶子)でなければダメ!」と言う人もいますが、本来はビンシー(瓶子)が屋外の拝みに便利なため、利用されるようになりました。
メーニゲー(前祝い)のお線香
◇日本線香なら5本、若しくは15本を供えます
沖縄線香の「ヒラウコー(平線香)」を必ず供えたい家庭もあるでしょう。
ただ、ウティン(天)まで良い香りが届くカバシウコー(香線香=日本線香)がある現代であれば、本来はカバシウコー(日本線香)がより喜ばれます。
<2023年カジマヤー:メーニゲーのお線香> | ||
[お線香の種類] | [内容] | [本数] |
●カバシウコー(香御香) | (日本線香) | ・5本、若しくは15本 |
●ヒラウコー(平御香) | (沖縄線香) | ・タヒラ半(2枚半) |
沖縄では「ジュウゴフンウコー(十五本御香)」と呼ばれ、特にヒヌカンへの拝みで扱われるお線香の本数です。
2023年、カジマヤーパレードも復活?
◇沖縄のカジマヤーユーエーはパレードが有名です
2020年以降、コロナの影響により中止に至る集落も多いですが、以前はコアな沖縄ファンのなかには、カジマヤーパレードを目的に観光する方もいるほどです。
カジマヤーパレードでは、長寿を祝う集落の人々が沿道でお祝いをし、いただきものをして長寿にあやかります。
・風車
・あやかり昆布
…など。
小さな風車をいただくと長寿にあやかるとも言われました。
ちなみに88歳のトーカチユーエー(風車祝い)では、「あやかり昆布」や小さな斗掻を配りますが、これをカジマヤーユーエー(風車祝い)で配る家もあります。
生まれ変りのカジマヤーパレード
◇カジマヤーパレードは、子どもへと生まれ変わる儀式です
ですからカジマヤーパレードで通る道筋には、決まり事があります。
沖縄のカジマヤーパレードで後生(あの世)から戻る道筋を歩くには、同じ道を再び通ってはいけません。
・同じ道を通らない
・七つ辻と七つ橋(道で良い)
沖縄では、死者がグソー(後生=あの世)へ辿り着くまでに、七役所を通ると言われ、七つの辻を通って戻ってきます。
数え年88歳で後生へ、97歳で戻る
◇88歳のトーカチで生前葬を行いあの世へ行き、97歳カジマヤーで子どもに還ります
かつて数え年88歳「トーカチユーエー(斗掻祝い)」は、生前葬に近く、葬儀を模倣した儀礼でした。
数え年88歳になった人は、死に装束を身にまといお祝いをしたものです。
<数え年97歳で生まれ変る> | ||
[長寿祝い] | [年齢] | [意味] |
●トーカチ(斗掻き) | ・数え年88歳 | ・生前葬 ・グソー(あの世)へ行く |
●カジマヤー(風車) | ・数え年97歳 | ・子どもに還る ・グソー(あの世)から戻る |
「グソー」とは沖縄で「後生」と書き、あの世を表します。
カジマヤーユーエー(風車祝い)のお祝いでの声下記は下記のようです。
そのため主役のおじぃ・おばぁは赤い打掛けを羽織り、子どもに戻ったとして風車を配ります。
2023年カジマヤー:家庭での祝い方
◇家庭では、ヒヌカン・お仏壇・床の間へお供えをして祝います
カジマヤーユーエー(風車祝い)を迎える家庭では、下記3箇所にお供え物をして長寿と御守護への感謝を伝えます。
<2023年カジマヤー:家庭での供え先> | ||
[お供え先] | [神様] | [場所] |
(1)ヒヌカン | ・火の神様 ・女性が担ってきた ・家内安全 |
・台所 |
(2)ウヤフジガナシー | ・ご先祖様(祖霊神) ・家の守護神 ・家長が担う |
・お仏壇 |
(3)トゥクヌカミ | ・床の神 ・男性が担ってきた ・現世利益 |
・床の間(リビング) |
自宅での拝み事ですが、お供え膳にまとめると供えやすく便利です。
(1)ヒヌカン(火の神様)
◇毎朝のミジティ(お水)の取り替えなどは通常通りです
チャーギなどの供え葉やお塩など、日ごろのお供え物(ウサギムン)も通常通りに行います。
<2023年カジマヤー:家庭での供え先> | ||
[お供え物] | [内容] | [数] |
・ウサク | (お酒) | ・1対、左右に2組 |
・カラミハナ | (お米、乾いたお米) | ・1対、左右に2組 |
・アライミハナ | (お米を7回すすいだもの) | ・1皿、カラミハナの中央 |
・ウチャヌク | (もち粉で作った白もち3段積み) | ・3組 |
※ウチャヌクは白紙(半紙)の上に供えます。 |
カラミハナ(乾米)はそのままのお米で、ハナグミ(花米)などとも言いますね。
アライミハナ(洗い米)はお米を7回すすいだものです。
供える時は中央にアライミハナ(洗い米)その左右にカラミハナ(乾米)を供えます。
ウチャヌクは白もちを3段積み上げたものです。
<ヒヌカンへのお線香> ●ジュウゴフンウコー(十五本御香) |
||
[お線香の種類] | [内容] | [本数] |
●カバシウコー | (日本線香) | ・5本、若しくは15本 |
●ヒラウコー | (沖縄線香) | ・タヒラ半(2枚半) |
日本線香、沖縄線香(ヒラウコー)どちらでも構いません。
ヒヌカンのウコール(香炉)は、近年小さいものを使用する家庭が多いため、割れにくく供えやすいよう、日本線香5本の家庭が多い傾向です。
・沖縄のビンシー(瓶子)とは?神様へ供えるミハナ(御花)、クバンチンとは?詳しく解説
(2)ウヤフジガナシー(ご先祖様)
◇カジマヤーのお供え物は、ヒヌカン・お仏壇ほとんど同じです
沖縄のカジマヤーユーエー(風車祝い)でお仏壇へ供えるお供え物(ウサギムン)は、ヒヌカン(火の神様)とほとんど同じです。
こちらも朝、日ごろのお仏壇へのお勤めは通常通りに行ってください。
<2023年カジマヤー:お仏壇> | ||
[お供え] | [内容] | [数] |
・ウサク | (お酒) | ・1対、左右に2椀 |
・カラミハナ | (お米、乾いたお米) | ・1対、左右に2皿 |
・アライミハナ | (7回すすいだお米) | ・1皿、カラミハナの中央 |
・ウブク | (白ご飯) | ・3膳 |
・ウチャヌク | (もち粉で作った白もち3段積み) | ・3組、白紙に乗せる |
・赤ウブク(赤飯) | (赤いご飯、赤飯) | ・1対、左右に2椀 |
ウチャヌクは白紙(半紙)の上に供えます。
「赤ウブク」は赤いご飯なので、赤い着色料を入れたご飯を供える家庭も見受けますが、お赤飯を炊くと家族も美味しくいただけるでしょう。
<お仏壇へのお線香> ●ジュウニフンウコー(十二本御香) |
||
[お線香の種類] | [内容] | [本数] |
●カバシウコー(香御香) | (日本線香) | ・4本、もしくは12本 |
●ヒラウコー(平御香) | (沖縄線香) | ・タヒラ(2枚) |
またお仏壇へ供えるお線香は、ジュウニフンウコー(十二本御香)です。
家長のみがお供えをしますが、その他の家族や来訪したお客様が供える時には、サンブンウコー(三本御香)、日本線香3本、若しくは1本を供えてください。
(3)トゥクヌカミ(床の神)
◇現代は床の間のある家庭が少ないため、リビングに供えます
トゥクヌカミ(床の神)はトゥクヌマ(床の間)の神様です。
ただ床の間は最近の家ではありませんよね。
<トゥクヌカミ(床の神)> | |
[家を守護する神様] | ・現世利益の神様 (収入、健康など) ・担い手は男性 ・掛け軸を飾る |
[内容] | ・観音様(子育て・健康) ・七福神(果報) ・鶴亀(長寿) ・関帝王(商売神) …など |
ただ現代の沖縄では、カジマヤーユーエー(風車祝い)などの行事の日のみ、リビングなどにお供え物を供える家庭が増えました。
掛け軸を飾る家庭も少ないため、リビングにお供え物を飾るのみで良いでしょう。
・家計を守る沖縄の現世利益の神様「トゥクシン(床の神)」とは?ヒヌカンとは何が違う?
トゥクヌカミ(床の神)へのお供え物
トゥクヌカミ(床の神)へのお供え物(ウサギムン)は、風車を差したお米です。
97歳にちなみ、お米9升7合を供えて、風車を9本、お米の山に差します。
2023年は来訪者も増え、カジマヤーも供える家庭が多いでしょう。
<2023年カジマヤー:トゥクヌマ(床の間)> | ||
[お供え] | [内容] | [数] |
・お米 | (お米、乾いたお米) | ・9升+7合 |
・風車 | (おもちゃの風車) | ・9本、お米に差す |
・枡(ます) | (計った枡) | ・お飾りとして |
大きな器など準備も大変ですよね。
仕出し料理店などトゥクヌカミ(床の間)のお飾りのセット販売も見受けます。
・(有)つむぎ弁当
2023年カジマヤーの拝み
◇2023年にカジマヤーを迎える家庭では、現代の言葉で感謝を伝えて構いません
当日のグイス(拝み言葉)は本格的になると長くなりますが、現代の言葉で問題はありません。
カジマヤーユーエー(風車祝い)ができることへ感謝、今後も御守護、家族の健康祈願の3点を伝えます。
「この家に住む皆が、元気に(カラダジョーブ)暮らしていけますよう、お見守りください。(ミーマンティーウタビミスーリー)
ウートゥートゥー(あな尊い)。」
以上をお伝えする前には、今日の日が2023年旧暦9月7日のカジマヤーユーエー(風車祝い)であること、お供え物をお伝えすると、尚良いでしょう。
お祝いの来訪者へ配るお土産
◇来訪者には「長寿へあやかる」として、お土産を渡しもてなします
寸志は千円ほどの少しのお金を包んだポチ袋で、「ありがとう」などの表書きが多いです。
ただ、お菓子を小さな袋に包んで配る家庭が多いでしょう。
・寸志
・お菓子
・小さな風車
トーカチユーエー(斗掻き祝い)同様、あやかり昆布を用意する家もあります。
集落の人々が準備をしてくれますが、カジマヤーパレードでもあやかり昆布や風車、お菓子などを配るでしょう。
まとめ:2023年10月21日(土)旧暦9月7日はカジマヤーです
2023年10月21日(土)旧暦9月7日は、沖縄で97歳の長寿を祝うカジマヤーユーエー(風車祝い)の日となります。
集落では97歳を迎えるおじぃ・おばぁを載せて、紙花などで飾り付けたデコレーションカーで集落を走り、人々は沿道でお祝いをする行事です。
2023年カジマヤーを迎える人は、自治体によって異なりますが、お祝い金をもらう地域も多くあります。
一例として宜野湾市ではカジマヤー祝い金は15,000円です。