菊酒とは何?旧暦9月9日沖縄のチクザキ(菊酒)、2023年はいつ?全国との違いは?

2023.09.05
菊酒とは何?旧暦9月9日沖縄のチクザキ(菊酒)、2023年はいつ?全国との違いは?

旧暦9月9日は沖縄でチクザキ(菊酒)、家族の健康と長寿を祈願する日です。一方、全国的にも9月9日は「重陽の節句」、菊を浮かべたお酒で健康祈願します。本記事では2023年沖縄のチクザキ(菊酒)の日程や、拝み方・行い方、全国との違いが分かります

・「菊酒」とは?御利益は?
・沖縄の「チクザキ(菊酒)」とは?
・旧暦9月9日沖縄のチクザキ(菊酒)、2023年はいつ?

旧暦9月9日は沖縄でチクザキ(菊酒)、家族の健康と長寿を祈願する日です。
一方、全国的にも9月9日は「重陽の節句」、菊を浮かべたお酒で健康祈願します。

本記事を読むことで旧暦9月9日、沖縄のチクザキ(菊酒)とはどんな行事か?2023年沖縄のチクザキ(菊酒)の日程や、拝み方・行い方、全国との違いが分かります。

沖縄のチクザキ(菊酒)とは?全国と違う?

まとめ:沖縄のチクザキ(菊酒)、2023年は10月23日(月)です
◇沖縄もチクザキ(菊酒)も、全国的な菊酒も家族の健康長寿を願う行事です

沖縄のチクザキ(菊酒)はもともと中国から伝わりました。
もともと沖縄でチクザキ(菊酒)は中国より入って来た、重陽の節句です。

<沖縄のチクザキ(菊酒)とは>
[別名] クングァッチクニチー
(旧暦九月九日)
・重陽の節句
・菊の節句
[日にち] 旧暦9月9日
・陽数「9」が重なる
(一桁の数のうち最大の奇数)
[由来] ●古来中国が起源
・不老長寿を願う
・菊の薬効による
[御利益] ・英気に満ちる
・邪気を祓う
・無調息災
・一門の繁栄

旧暦9月9日は、中国で縁起が良いとされる陽数(奇数)のうち、一桁の数字のなかで最大の奇数となる「9」が重なる日として縁起の良い日とされました。

2023年沖縄のチクザキ(菊酒)はいつ?

◇2023年沖縄のチクザキ(菊酒)は、10月23日(月)です

2023年旧暦9月9日、沖縄のチクザキ(菊酒)は10月23日(月)となります。
全国的な菊酒「重陽の節句」「菊の節句」は新暦9月9日に行うことが多く、毎年日付けは変わらないでしょう。

<2023年沖縄のチクザキ(菊酒)は?>
[2023年] 沖縄…10月23日(月)
・全国…9月9日(土)
[2024年] 沖縄…10月11日(金)
・全国…9月9日(月)
[2025年] 沖縄…10月29日(水)
・全国…9月9日(火)

けれども沖縄は旧暦行事で年中行事を行うため、毎年新暦では日にちが変わることに注意をしてください。

なぜ9月9日が菊酒なの?

◇9月9日は、一桁のうち最大の陽数(奇数)が重なる日だからです

日本では奇数が重なる日「縁起が良い日」であるとともに、「陽の気が強すぎて不吉」が起きないよう、厄除け行事も行われています。

お雛様の「桃の節句(3月3日)」や子どもの日の「端午の節句(5月5日)」と並ぶ雑節(日本の節句)、五節句のひとつで、9月9日と陽数(奇数)が並ぶ縁起の良い日です。

<奇数(陽数)が重なる雑節>
[節句] [日にち] [行うこと]
(1)人日の節句
(じんじつ)
・1月7日
(本来は1月1日)
・七草粥
(2)上巳の節句
(じょうし)
・桃の節句
・3月3日 ・お雛様
(3)端午の節句
(たんご)
・5月5日 ・子どもの日
・菖蒲湯
(4)七夕の節句
(しちせき)
・7月7日 ・七夕
(5)重陽の節句
(ちょうよう)
・9月9日 ・菊の節句

その昔の中国では、菊は不老長寿の薬草として重宝され、菊の花を一晩漬けた菊酒をのむことで、長寿を願いました。

本州と沖縄、チクザキ(菊酒)の違い

◇全国的には菊の花を、沖縄のチクザキ(菊酒)は菊の葉をお酒に浮かべます

古来中国から伝わった沖縄のチクザキ(菊酒)は、沖縄ほど馴染みはないものの、全国的にも「菊の節句」として知られています。

<沖縄と全国の菊酒の違い>
(1)全国の菊酒 ・食用菊を一晩浸けたお酒
(2)沖縄のチクザキ(菊酒) ・菊の葉を3枚、泡盛に浮かべる

本州における菊酒の歴史を辿ると、江戸時代中期には「本朝食鑑(ほんちょうしょっかん)」なる書物において、菊酒の作り方が記述されています。
「菊」の薬効が不老長寿の由来で、全国的にも歴史は長いと言えるでしょう。

<菊の薬効>
[菊] ・清涼な気候を好む
・東北地方、新潟で多く栽培
[菊酒の作り方] ●全国
・花期(9月~11日)
葉や花を一晩以上、お酒に漬け込む
・冷や~ぬる燗ほどで飲む
●沖縄
菊酒の葉を3枚浮かべる
・ヒヌカンや仏壇に供える
・共食する
[薬効] 神経痛
・頭痛
・疲労回復
・滋養強壮
・健胃
・美容

石川県の野生の群生菊のほとりから流れる川の水を用いた「加賀菊酒」は、日本酒好きの間では有名です。

全国的にはこの菊酒とともに栗ご飯をいただきます。
その昔は邪気祓いとして香りの強い山椒などを付けて、高い場所に昇り、菊酒と栗ご飯をいただいたそうです。

沖縄のチクザキ(菊酒):行い方

沖縄のチクザキ(菊酒):行い方
◇沖縄のチクザキ(菊酒)は、菊の花ではなく菊の葉を3枚浮かべます

菊の葉は割と大きいので、器も大きなものを選ぶと良いでしょう。
…まずヒヌカン(火の神様)やお仏壇へのお供え物(ウサギムン)として供え、その後で家族がそれぞれにいただいて、不老長寿を祈願します。

<沖縄のチクザキ(菊酒)の行い方>
(1)菊の葉を3枚用意する
(2)お酒に浮かべる
(3)ヒヌカン(火の神様)へ供える
(4)お仏壇へ供える
(5)ウサンデーをして、家族でいただく

「ウサンデー」とは、沖縄の言葉でお供え物を下げ、生きている家族でいただき、神様やご先祖様と共食をすることです。
沖縄のチクザキ(菊酒)では拝みの後にウサンデーをして、家族でいただきます。

お酒が飲めない子どもはウビナディ

◇菊酒が飲めない子どもは、おでこに菊酒を付けます

沖縄のチクザキ(菊酒)は泡盛に浮かべるので、当然子どもはいただくことができません。
そのため沖縄のチクザキ(菊酒)で子どもは「ウビナディ(指撫で)」をします。

<沖縄のチクザキ(菊酒):ウビナディ>
●大人の家族が、子どもに行います。
(1)菊酒を薬指の腹に浸ける
(2)その指を子どものおでこに浸ける
(3)ちょんちょんちょん3回浸ける

これがウビナディ(指撫で)、もしくはミジナディ(水撫で)です。
(地域や人によって呼び方が変わります。)

薬指は家族の健康や病気治癒の御利益がある「薬師如来様の指」と言う人もいるので、指のなかでも薬指を用いると、尚良いでしょう。

沖縄のチクザキ(菊酒)の朝

沖縄のチクザキ(菊酒)の朝
◇沖縄でチクザキ(菊酒)の朝は、ヒヌカン(火の神様)への拝みです

当日の朝は、いつも通りにヒヌカン(火の神様)やお仏壇のお勤めをしてください。
そして今日の善き日が、旧暦9月9日、沖縄でチクザキ(菊酒)の日であることをご報告します。

<沖縄でチクザキ(菊酒)の朝>
●毎朝ヒヌカンへのお勤め
[交換する] ・ミジトゥ(お水)
・ウサク(お酒)
・ウチャトゥ(お茶)…お仏壇のみ

またヒヌカン(火の神様)のお塩も確認した後、必要があれば取り換えてください。
供え葉(供え花)も枯れているようであれば交換です。
そしてヒヌカン(火の神様)へ本日チクザキ(菊酒)の拝みを行うことを報告します。

<ヒヌカン(火の神様)へのご報告>
「本日はクングァッチクニチー(九月九日)、チクザキ(菊酒)の日です。
無事に祈願行事を進めることができますよう、どうぞお見守り下さい。」

 

沖縄でチクザキ(菊酒)の拝み方

◇ヒヌカン(火の神様)とお仏壇へ、菊の葉を3枚浮かべたお酒を供えます

沖縄でチクザキ(菊酒)の日は、家族が揃う時間帯を目当てに準備をしてください。
菊の葉は旧暦行事の残る地方であれば、スーパーなどでも販売しているでしょう。

<沖縄のチクザキ(菊酒)の拝み方>
[準備] ①泡盛を用意
②菊の葉を3枚浮かべる
[お供え] ③ヒヌカン(火の神様)へ供える
④お仏壇へ供える
[拝み(御願)] ⑤家長が健康祈願
⑥家族は後ろで合掌
[ウサンデー] ⑦チクザキ(菊酒)をウサンデー
⑧チクザキ(菊酒)を飲む(大人)
⑨子どもはウビナティー(指撫で)

沖縄ではチクザキ(菊酒)の長寿祈願の他、菊の香り自体にも厄祓いの効果があり、飲むことで邪気や邪霊が祓われ、清浄を保つとされてきました。
これで1年間は無病息災ですね。

ヒヌカンとお仏壇へのお線香

沖縄で旧暦九月九日にチクザキ(菊酒)をヒヌカン(火の神様)とお仏壇へお供えする時、お線香の本数はそれぞれ違います。

<沖縄のチクザキ(菊酒)で供えるお線香の本数>
[供える場所] [コーブン(香分)] [本数]
①ヒヌカン ジュウゴフンウコー
(十五本御香)
日本線香…15本もしくは5本
沖縄線香…タヒラ半(2枚半)
②お仏壇 ジュウニフンウコー
(十二本御香)
日本線香…12本、もしくは4本
沖縄線香…タヒラ(2枚)

沖縄のヒヌカン(火の神様)には、ロウソクを灯す燭台がない場合が多いでしょう。
ただ、できればライターやマッチからお線香に火を灯すのではなく、ロウソクから火を付ける方法が理想的です。

 

お供え時のグイス(拝み言葉)

◇一般家庭では、現代の言葉で問題はありません

神道の祝詞(のりと)と違い沖縄のグイス(拝み言葉)は、昔ながらの沖縄言葉で祈願事を話しています。

そのため心を込め必要な事柄をお伝えすれば、現代の言葉で問題はありません。
ここでは参考までに、沖縄のチクザキ(菊酒)で拝む言葉、グイスの一例をお伝えします。

<沖縄のチクザキ(菊酒)で拝むグイス>
「ウートゥートゥー ヒヌカンガナシー(ウヤフジガナシー)、
あな尊き 火の神様(ご先祖様)チューヤ クングァッチクニチヌ チクザキヌヒー ナトゥーリビィン。
今日は 九月九日 菊酒の日でございます。

チャーヌ 〇〇ヌヤーグナァ ウマムイジュラサァ マクトゥニ ウシディガディービル。
いつも〇〇家をお守りくださり、誠にありがとうございます。

ヒヌカンガナシーヌ(ウヤフジガナシーヌ) ウカジムトゥニ
火の神様(ご先祖様)のお陰で、

〇〇ヌチネーサンムトゥーヤ、ムル シアワセニ クライチョーリビィン。
〇〇家は皆、家族円満、幸せに暮らしています。

クリカラン ムル カラタガンジュー ドゥーガンジュー、
これからも 皆が健康で家庭円満でありますよう、

クェーブゥミーフゥ アラチ、
食べる運健康運がありますよう、

ミーマンティー ウタビミスーリー。
お見守りくださいませ。

ウートゥートゥー。
なーむー」

この他、家庭円満や夫婦和合、家族繁栄など、家長によって付け加える祈願の言葉はあるでしょう。
ただ基本的には、下記の事柄をお伝えすれば大丈夫です。

<沖縄のチクザキ(菊酒)で伝る>
・日ごろのお見守りの感謝
・今後の家族の健康
・今後の家庭円満
・食事をいただく運(家計の安泰)

集落や門中、家によっても細かな文言は変わりますが、家族の繁栄と健康を祈願すれば問題はありません。

まとめ:沖縄のチクザキ(菊酒)、2023年は10月23日(月)です

まとめ:沖縄のチクザキ(菊酒)、2023年は10月23日(月)です
沖縄のチクザキ(菊酒)は、家族の健康祈願行事です。
けれども実際には、ご先祖様や神様とともにお酒を飲むため、家族が集まってお酒を楽しむ宴会のような楽しみもあります。

本州の菊の節句では「酒遊び」と呼ぶ地域もあるほどです。
本州式の菊酒として、安土桃山時代には”天下の美酒“ともされた加賀菊酒や、石川県白山市の白山菊酒を楽しんでも良いかもしれません。

また、食用菊を氷砂糖をコップに入れ、焼酎を注ぐお家もあります。
この機会に沖縄のチクザキ(菊酒)だけではなく、さまざまな菊酒を楽しんでみてはいかがでしょうか。
まとめ

旧暦九月九日、チクザキ(菊酒)の進め方
●旧暦九月九日の朝
(1)ヒヌカンの日々のお勤め
(2)本日がチクザキ(菊酒)であることを報告
(3)無事に拝みができることを祈願する
(4)お仏壇への日々のお勤め

●チクザキ(菊酒)の拝み方
(1)泡盛に菊の葉を3枚浮かべる
(2)ヒヌカン(火の神様)へ供える
(3)お仏壇へ供える
(4)家長が健康祈願を行う
(5)チクザキ(菊酒)をウサンデー(お供え物を下げる)
(6)大人はチクザキ(菊酒)をいただく
(7)子どもはウビナティー(指撫で)をする

●チクザキ(菊酒)の拝み事
・日ごろのお見守りの感謝
・今後の家族の健康
・今後の家庭円満
・食事をいただく運(家計の安泰)


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