菊酒とは何?旧暦9月9日沖縄のチクザキ(菊酒)、2024年はいつ?全国との違いは?

2024.08.16
菊酒とは何?旧暦9月9日沖縄のチクザキ(菊酒)、2024年はいつ?全国との違いは?

沖縄の旧暦行事「チクザキ(菊酒)」は、毎年旧暦9月9日に行う長寿祈願です。全国にも菊酒はありますが、作り方も進め方も違うでしょう。本記事ではチクザキ(菊酒)の意味や由来・ご利益・作り方・祈願の仕方、全国的な菊酒との違いまで解説しています。

・沖縄の旧暦行事「チクザキ(菊酒)」とは?
・2024年チクザキ(菊酒)はいつ行う?
・チクザキ(菊酒)の進め方は?
・全国的な菊酒はどう行う?沖縄との違いは?

沖縄の旧暦行事「チクザキ(菊酒)」は、毎年旧暦9月9日に行う無病息災・長寿祈願行事です。全国的にも菊酒の行事はありますが、菊酒の作り方など違いがあることはご存じでしょうか。

本記事を読むことで、沖縄の旧暦行事「チクザキ(菊酒)」とはなにか?ご利益や行い方、全国で行う年中行事「菊酒」との違いが分かります。

後半では全国的な菊酒の美味しい作り方や、購入できる人気の菊酒もご紹介しているので、どうぞ最後までお読みください。

 

沖縄の旧暦行事:菊酒「チクザキ」とは?

沖縄の旧暦行事:菊酒「チクザキ」とは?
沖縄では旧暦9月9日に長寿を祈願する行事「菊酒(チクザキ)」を行います。旧暦なので現代の西暦では、毎年日にちが異なるので注意をしてください。

 

●沖縄のチクザキ(菊酒)は旧暦9月9日、2024年10月11日(金)の大安です。

 
ちなみに2025年の旧暦9月9日は10月29日(水)・2026年では10月19日(月)と、年度によって時期が大幅にズレることが分かります。

古代中国では菊が寿命を延ばし、いつまでも若く美しい姿で長生きできるとされてきました。
そのため菊には「齢草(よわいぐさ)」「千代見草」「翁草」「黄金草」など、長寿にまつわるさまざまな別名があります。そんな菊の効能にあやかる年中行事が菊酒(チクザキ)です。

 

①沖縄における菊酒(チクザキ)の歴史

沖縄では1664年頃、すでに菊酒(チクザキ)の風習があったことを沖縄の歴史書「使琉球記」「琉球國由来記集」にて記されています。家に住む家族の他、遠く離れて暮らす家族に対する無病息災・健康祈願でもありました。

また「沖縄文化史辞典」によると、かつて山仕事・鍛冶仕事が多かった沖縄では、菊酒(チクザキ)の拝みを「手足の御願(拝み)」を意味する「ティフィサヌウニゲー」と呼んだとされます。

一日掛けて手足を守る拝み「ウグァン(御願)」を行い、仕事に励む家族を事故や怪我から守ってきたのですね。

 

 

②菊により長寿を得た少年「菊慈童」

さらに古代中国では「菊慈童」の逸話が有名です。

宮中に仕えていた少年「慈童」は、罪を問われ山奥へ追い出されてしまいましたが、山奥で菊の葉に妙文(お経)を書きます。妙文(お経)は形見の枕に書いていたものでした。

慈童が菊の葉から落ちた滴を飲み続けるうちに慈童は不老不死となり、いつしか700歳を迎えて喜びの舞を踊ります。菊の葉から落ちた滴は寿命を延ばす霊水となっていたのです。

 

③菊の薬効と、菊酒(チクザキ)のご利益

実際に菊は漢方処方でも用いられています。
腎臓の働きを改善する「杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)」、中年以降の慢性的な頭痛やめまい、耳鳴りなどに効能がある「釣藤散(チョウトウサン)」などに使用されてきました。

抗炎症作用・目の充血やかすみ目などの眼性疾患・高血圧・イライラ・めまい・神経痛・頭痛・疲労回復・滋養強壮・健胃・美容などに効果があります。

菊酒(チクザキ)のご利益としては、邪気祓い・無病息災・一門の繁栄などです。

 

沖縄で菊酒(チクザキ)はなぜ旧暦9月9日なの?

沖縄で菊酒(チクザキ)はなぜ旧暦9月9日なの?
古代中国では奇数を「陽数」とし縁起の良い日でした。一方で割り切れる偶数は縁起の悪い「陰数」とされます。この考え方が日本に伝わりました。

例えば香典やお祝儀に包むお金の金額は、2万など割り切れる偶数を避ける傾向にありますよね。(近年では金額的な側面から、2万円を包む人も増えています。)

さらに3月3日・5月5日など、陽数が重なる暦は運勢の良い日とされ、季節を感じる5つの暦「雑節」として残りました。
あまりに運勢の良い日には凶兆も現れるとし、祈願とともに厄祓い行事も盛んです。

 

①人日の節句

人日の節句は本来1月1日ですが、元旦と重なるため幕の内明けの1月7日が人日の節句です。沖縄では旧暦1月7日の「ナンカヌシク(七日節句)」、全国的には七草粥にあたりますね。

お正月の7日間はお祝いをする「幕の内」です。ご馳走で疲れた胃腸を労わり、季節の野菜「春の七草」をいただきます。沖縄では独自の七草を入れたジューシー粥「ナージューシー(菜雑炊)」が行事食です。

※「ジューシー」とは、賽の目切りにした豚の三枚肉やニンジンなどを入れた、沖縄の炊き込みご飯です。

 

 

 

②上巳の節句

上巳の節句は3月3日、全国的には「お雛様」と呼ばれ親しまれる女の子の節句「桃の節句」ですよね。お内裏様とお雛様を飾り、女の子の健やかな成長と幸せな人生を祈願します。
ちらし寿司やさくら餅など、春を感じる華やかなご馳走も有名です。

沖縄では旧暦3月3日、家の女性が「サングァチウジュウ(三月御重)」と呼ばれるご馳走の重箱料理を持参して、海に降り一年の禊(みそぎ)を落とす「ハマウイ(浜降り)」があります。

 

 

③端午の節句

端午の節句は5月5日、毎年ゴールデンウイークの真っただ中に訪れる「子どもの日」ですね。とりわけ男の子の健やかな成長と幸せな人生を祈願する日とされます。

「勝負に勝つ」として菖蒲(しょうぶ)と勝負を掛け、菖蒲の葉を入れたお風呂に入る風習から「菖蒲の節句」とも呼ばれてきました。金太郎や桃太郎など、強い昔話の人形を飾ります。

沖縄でも旧暦5月5日は「グングァチグニチ(五月五日)」と呼ばれる子どもの日、前日は沖縄の三大行事ハーリー大会が行われる「ユッカヌヒー(四日の日)」です。

ハーリー大会の会場で子どもの日のおもちゃを買い、当日は沖縄のおやつ「あまがし」をいただきました。

 

 

④七夕の節句

七夕の節句(シチセキの節句)は7月7日、全国的には笹の葉に願い事を書いた短冊を飾る七夕ですね。織姫と彦星伝説が残っています。この日に天の川に天野立橋(あまのたてはし)が掛かり、織姫と彦星は年に一度の逢瀬ができるのです。

一方、沖縄の旧暦7月7日は「タナバタ(七夕)」、6日後に訪れる旧暦7月13日~15日の旧盆に向けて、ご先祖様へご案内のお墓参りをします。またタナバタ(七夕)は「ヒーナシタナバタ(日無し七夕)」と言われ、神様の目が届かないためお墓事や仏壇事に良いとされてきました。

 

 

 

⑤重陽の節句

重陽の節句が9月9日、今回解説している菊酒(チクザキ)の日です。全国的にも長寿の薬草とされる菊の花を浸したお酒をいただき、長寿祈願をします。

沖縄では旧暦9月9日に行う「菊酒(チクザキ)」ですね。菊を浸すことは同じですが、沖縄では菊の葉を浸していただく風習です。

9月9日は一桁の数字のなかでも最も大きな「9」が重なるため、陽の気が強いとされます。お酒を好きな大人は多いので、かつて菊酒(チクザキ)の日は長寿祈願の宴にもなりました。

 

沖縄で行う菊酒(チクザキ)の進め方

縄の旧暦カレンダー:チクザキ
沖縄では菊の葉を3枚浮かべた泡盛を、ヒヌカン(火の神)や仏壇へお供えします。沖縄で菊の葉は邪気祓いのひとつです。日本酒でも良いのですが、沖縄では泡盛が一般的ですね。

菊酒(チクザキ)の時期になると、地方では菊の葉を販売する販売店もあるでしょう。沖縄の菊の葉は割と大きいので器も大きなものを選ぶと安心です。

菊酒(チクザキ)の日は、最初にヒヌカン(火の神)や仏壇へお供え物(ウサギムン)として供え、その後で家族がそれぞれにいただいて不老長寿を祈願します。

 

①ヒヌカン(火の神)へ供える

ヒヌカン(火の神)には、ンミキ(お酒)・ミジティ(お水)・お塩などを交換するなど日々のお世話をした後、菊酒(チクザキ)を供えましょう。チャーギやクロトンなどの供え葉も、枯れているようなら交換してください。

お線香は日本線香15本分の「ジュウゴフンウコー(十五本御香)」です。沖縄線香のヒラウコー(平御香)であればタヒラ半、2枚と半分をあげます。日本線香なら15本、もしくは簡略化して5本でも良いでしょう。

 

「本日はクングァッチクニチー(9月9日)、チクザキ(菊酒)の日です。
無事に祈願行事を進めることができますよう、どうぞお見守り下さい。」

 
今日の日は旧暦9月9日、菊酒(チクザキ)の日であることをご報告した後、無事に菊酒(チクザキ)の祈願ができるよう、御守護をお願いします。

 

②仏壇へ供える

続いて仏壇にも、菊の葉を3枚浮かべた泡盛「菊酒(チクザキ)」をお供えします。仏壇もウチャトゥ(お茶)・ウブク(ご飯)・供え花など、日々のお世話は済ませてください。

仏壇は「ウヤフジガナシー(ご先祖様)」への拝みです。ご家族が揃う時間帯で良いので、家長を中心に家族が後ろに倣い「ウートゥートゥー」と合掌しましょう。

お線香の本数は家長が「ジュウニフンウコー(十二本御香)」です。沖縄線香のヒラウコー(平御香)ではタヒラ、2枚をあげます。日本線香では12本、もしくは簡略化して4本です。

他の家族は「サンブンウコー(三本御香)」で良いでしょう。ヒラウコー(平御香)なら半ヒラ、縦半分に折ってあげます。日本線香なら3本、もしくは1本で良いですね。

 

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③トゥクヌカミ(床の神)・神棚

トゥクヌカミ(床の神)・神棚がある家では、同じく菊酒(チクザキ)を供えましょう。
「トゥクヌカミ(床の神)」とは、トゥクヌマ(床の間)に鎮座される神様です。沖縄では観音様・鶴と亀・七福神などの掛け軸を飾る風習がありました。

現代の沖縄ではそもそもトゥクヌマ(床の間)のない間取りが多いですが、長寿祝いなどの儀式をきっかけにして、リビングに簡単な祭壇を祀る家庭もあります。

菊酒(チクザキ)は全国的な行事でもあるので、神棚を祀る家庭でもヒヌカン(火の神)や仏壇と同じように供えてください。

 

④ウヤフジガナシー(ご先祖様)への拝み

下記に菊酒(チクザキ)で伝える、ウヤフジガナシー(ご先祖様)への拝み言葉「グイス(祝詞)」の一例をご紹介していますが、現代の言葉で自分なりにお伝えしても問題はありません。

そもそも沖縄の拝み言葉「グイス(祝詞)」は、神道に伝わる「祝詞(のりと)」と違います。昔ながらの沖縄言葉で祈願事を話しているので、充分に伝わるでしょう。あくまでも参考までにご紹介をしています。

 

<沖縄のチクザキ(菊酒)で拝むグイス>
「ウートゥートゥー ヒヌカンガナシー(ウヤフジガナシー)、
(あな尊き 火の神様(ご先祖様)、)

チューヤ クングァッチクニチヌ チクザキヌヒー ナトゥーリビィン。
(今日は 九月九日 菊酒の日でございます。)

チャーヌ 〇〇ヌヤーグナァ ウマムイジュラサァ マクトゥニ ウシディガディービル。
(いつも〇〇家をお守りくださり、誠にありがとうございます。)

ヒヌカンガナシーヌ(ウヤフジガナシーヌ) ウカジムトゥニ
(火の神様(ご先祖様)のお陰で、)

〇〇ヌチネーサンムトゥーヤ、ムル シアワセニ クライチョーリビィン。
(〇〇家は皆、家族円満、幸せに暮らしています。)

クリカラン ムル カラタガンジュー ドゥーガンジュー、クェーブゥミーフゥ アラチ、

(これからも 皆が健康で家庭円満、食べる運健康運がありますよう、)

ミーマンティー ウタビミスーリー、ウートゥートゥー。
(お見守りくださいませ、あな尊い。)」

 
この他にも家庭円満・夫婦和合・家族繁栄など、家長によって付け加える祈願の言葉はありますが、基本的には以上です。

お見守りへの感謝・家族の健康・家庭円満・食事をいただく運(家計の安泰)を祈願します。家や地域により細かな文言や内容は異なりますが、家族の健康と繁栄が主な祈願事です。

 

⑤ウサンデー(お下がり)

最後に仏壇を囲み菊酒(チクザキ)を家族でいただきます。沖縄ではお供え物を「ウサギムン」、下げることを「ウサンデー」です。

ただ現代の沖縄では一般的に、家族がご先祖様を囲んで共食し、宴を催す流れが「ウサンデー」と言うでしょう。チクザキ(菊酒)では、仏壇を囲み菊の葉を浮かべたお酒をいただく宴の席です。

 

⑥子ども達が行う「ウビナディ」

チクザキ(菊酒)はお酒ですので、子ども達は無病息災のウグァン(御願)とはいえ、いただくことができません。そこで家族はチクザキ(菊酒)を子ども達のおでこに浸ける「ウビナディ(指撫で)」を行います。

ウサンデー(お下がり)のチクザキ(菊酒)を指の腹に浸け、子どものおでこに「チョン・チョン・チョン」と3回浸けます。指は中指と人差し指など、地域によって決まり事はありますが、チクザキ(菊酒)をおでこに浸けることが大切です。

 

チクザキ(菊酒)の頃に行う健康祈願

沖縄の寺参り(ティラヌムメー)とは
家族に健康への不安がある時、チクザキ(菊酒)の頃に健康祈願のティラヌムメー(寺参り)を行うこともあります。主に集落の氏神様や観音様へのティラヌムメー(寺参り)が多いです。

また、この1年で赤ちゃんが産まれた家庭では「神親」「仏親」として、その赤ちゃんの一生を守護していただくティラヌムメー(寺参り)もあります。

後に、子どもの健康面で不安が生じると、産まれた時に親になってもらった神親・仏親へティラヌムメー(寺参り)を行う家族もいるでしょう。

さらに集落の氏神様では不安が残る時、氏神様へ参拝して「紹介状」をいただいてから、健康にご利益のある神社や寺院を参ることもあります。

 

ティラヌムメー(寺参り)の行い方

もともとは集落行事でしたが、近年では個人参拝が増えました。かつての沖縄では特に南部地域に多い風習で、この1年で産まれた赤ちゃんを抱きながら、集落単位で行ったものです。

個人参拝によるティラヌムメー(寺参り)では、お米「ハナグミ(花米)」・紅白まんじゅう・季節の果物の盛り合わせ・ンミキ(お酒)・供え葉・シルカビ(白紙)を供えます。

お線香はジュウニフンウコー(十二本御香)、ヒラウコー(平御香)はタヒラ(2枚)、日本線香なら12本、もしくは簡略化して4本です。

供え葉はチャーギやクロトンの他、竹などを供える地域もありました。
「シルカビ(白紙)」は神様へ捧げる税金で、習字の半紙を手で四つに千切り、さらに半分に折り曲げたものです。

シルカビ(白紙)作り方、ティラヌムメー(寺参り)で拝む神社やウタキ(御獄)など、詳しくは下記コラムを併せてご参照ください。

 

 

 

全国で行う菊酒との違いは?

全国で行う菊酒との違いは?
全国でも菊酒の年中行事はありますが、太陽暦(西暦)の9月9日に行います。沖縄と同じく、全国的にも長寿を祈願する年中行事です。

沖縄のチクザキ(菊酒)では菊の葉を浮かべていただきますよね。けれども全国的な菊酒は、菊の花を浸けたお酒をいただきます。

また全国的には菊酒とともに、秋を感じる季節のご馳走である栗ご飯をいただく地域も多いです。その昔には邪気祓いとして香りの強い山椒を振りかけ、高台に昇りいただいたともされます。

 

①古くから伝わる菊の効能

江戸時代の儒学者「貝原益軒(かいばらえきけん)」は、健康で長生きするポイントとして「菊花を食すれば養生の上薬とす。 身をかろくし、年をのぶるよし」と記しています。大まかに、菊は健康に寿命を延ばす上質な薬と説いていますね。

また平安時代に行われた宮中の儀式では「菊花令人寿(きっか ひとをして いのちながからしむ)」ともあり、菊の花の蕾に綿をまき菊の香と露が移し、顔や体を拭く若返り方も説かれています。

 

②全国的な菊酒の作り方

全国的な菊酒は、菊の花をお酒に浸けたものをいただきます。
少なくとも前夜からひと晩以上浸け込んで、菊酒の当日は冷や・ぬる燗ほどで飲む方法がおすすめです。

お酒は何でも良いですが「久保田・千寿」「獺祭(だっさい)・純米大吟醸」なども良いでしょう。

この他、食用菊を氷砂糖をコップに入れ、焼酎を注ぐお家もあります。
この機会に沖縄のチクザキ(菊酒)だけではなく、さまざまな菊酒を楽しんでみてはいかがでしょうか。

 

②全国的に人気がある「菊酒」

菊の花期は9月~11月、清涼な気候を好み東北地方や新潟で多く栽培される花です。石川県の野生の群生菊のほとりから流れる川の水を用いた菊酒は、日本酒好きの間では有名でしょう。

全国的に重陽の節句は「菊の節句」とも呼ばれ親しまれています。儀式としてお酒をいただき宴を催すため「酒遊び」と呼ぶ地域もあるほどです。

全国的に愛される菊酒には、安土桃山時代に「天下の美酒」とも言われた加賀菊酒・石川県白山市の白山菊酒があります。

 

[参照]
加賀菊酒
白山菊酒

 

まとめ:沖縄のチクザキ(菊酒)は旧暦9月9日です

まとめ:沖縄のチクザキ(菊酒)は旧暦9月9日です
沖縄でも全国でも菊酒は家族の無病息災・繁栄、そして長寿を祈願する年中行事です。全国的には毎年暦通り9月9日に行いますが、沖縄のチクザキ(菊酒)は旧暦行事ですので注意をしてください。

菊の葉を3枚浮かべた泡盛「チクザキ(菊酒)」を供えるのみ、御膳などは必要ありません。ただチクザキ(菊酒)はお盆などに乗せて供えると丁寧です。

全国的な菊酒を自宅で作る時には、前夜から浸け込むならば菊の花一輪をそのまま入れると美しく仕上がります。その日に作る菊酒であれば、花びらを摘んで入れるのも良いでしょう。

 
まとめ

旧暦9月9日、チクザキ(菊酒)の進め方

●旧暦9月9日の朝
(1)ヒヌカンの日々のお勤め
(2)本日がチクザキ(菊酒)であることを報告
(3)無事に拝みができることを祈願する
(4)お仏壇への日々のお勤め

●チクザキ(菊酒)の拝み方
(1)泡盛に菊の葉を3枚浮かべる
(2)ヒヌカン(火の神様)へ供える
(3)お仏壇へ供える
(4)家長が健康祈願を行う
(5)チクザキ(菊酒)をウサンデー(お供え物を下げる)
(6)大人はチクザキ(菊酒)をいただく
(7)子どもはウビナティー(指撫で)をする

●チクザキ(菊酒)の拝み事
・日ごろのお見守りの感謝
・今後の家族の健康
・今後の家庭円満
・食事をいただく運(家計の安泰)

 



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