2023年9月22日(金)旧暦8月8日は沖縄の米寿「トーカチユーエー(斗掻祝)」!

2023.06.05
2023年9月22日(金)旧暦8月8日は沖縄の米寿「トーカチユーエー(斗掻祝)」!

2023年9月22日は旧暦8月8日、沖縄の米寿「トーカチユーエー(斗掻祝)」、数え年88歳の長寿を祝います。本記事では、2023年トーカチユーエーの日程・祝い方やお供え物をお伝えします。後半では、コロナ禍を経た現代の変化もお伝えしています。

・沖縄の米寿「トーカチユーエー」とは?
・2023年、トーカチユーエーの日程は?
・トーカチユーエーでは、なにをするの?

2023年9月22日は沖縄の米寿「トーカチユーエー(斗掻祝)」、旧暦8月8日です。
沖縄では毎年旧暦8月8日に、数え年88歳の長寿を祝います。

本記事を読むことで、2023年の沖縄の米寿「トーカチユーエー(斗掻祝)」の日程・祝い方やお供え物をお伝えします。

後半では、コロナ禍を経た2023年現代の沖縄での米寿「トーカチユーエー」の変化もお伝えしていますので、どうぞ最後までお読みください。

沖縄の米寿「トーカチユーエー」とは?

沖縄の米寿「トーカチユーエー」とは?
◇「トーカチユーエー(斗掻祝)」とは、88歳の米寿を祝う日です

沖縄では60歳以上になると、12年ごとに訪れる干支年に長寿を祝いますが、88歳の米寿は本州の風習が入る形で、現代の沖縄に定着しています。

本州と同じく米の文字を分解すると「88歳(八十八歳)」になることから、「米寿」です。

<2023年9月22日:沖縄の米寿>
[本州]米寿
[沖縄]トーカチ、トガキなど

「トーカチ(斗掻)」とは、お米を計る時に表面を平らにならすためのもので、88歳の米寿にちなみ、トーカチ(斗掻)を飾って祝ったことから「トーカチユーエー(斗掻祝い)」と言われるようになりました。

トーカチユーエー(斗掻祝)はいつ?

◇沖縄の米寿「トーカチユーエー(斗掻祝)」は、毎年旧暦8月8日です

88歳の米寿にちなみ、沖縄では昔から旧暦8月8日に行われてきました。
沖縄はトーカチユーエーに限らず、旧暦行事が多いので、毎年新暦では日にちが変わる点は、注意をしてください。

<2023年9月22日:沖縄の米寿日程>
[日程] [旧暦] [やること]
・2023年9月19日(火) 旧暦8月5日 メーニゲー(前願い)
・2023年9月22日(金) 旧暦8月8日 トーカチユーエー(斗掻祝)

メーニゲー(前願い)は、沖縄で米寿を祝う当人の家族や親族のみで行う御願行事、トーカチユーエー(斗掻祝)は、集落や親族など、大勢の人が祝います。

沖縄の米寿トーカチユーエーのメーニゲーとは

沖縄の米寿トーカチユーエーのメーニゲーとは
◇「メーニゲー(前願い)」とは漢字の通り、事前に行う祈願行事です

沖縄の米寿を祝うトーカチユーエー(斗掻祝)のメーニゲー(前願い)」では、漢字を見ると分かるように、トーカチユーエー(斗掻祝)を前にして、集落の神々様を巡拝します。

<2023年9月19日:沖縄の米寿でメーニゲー>
[日程] ・旧暦8月5日(2023年9月19日)頃~
[ウガンジュ(拝所)] ・集落の御嶽(うたき)…集落の拝み処
・産川(うふがー)…集落の井戸や川
・ご先祖様のお墓

産川(うふがー)は本来、産まれた場所の井戸や川で、主に産湯を汲んだ場所とされますが、グローバルになった現代は、「住んでいる集落の井戸や川でも良い」と考える人々が増えました。
この他、集落の御嶽(うたき)などを巡拝します。

祝い行事前に行うメーニゲー

◇メーニゲー(前願い)は、無事にお祝い行事を済ませる祈願として、多くの旧暦行事で行います

沖縄でメーニゲー(前願い)が事前に行われるのは、「サンティン(三天)」へ拝み報告をして、お見守り・お導きをいただくためです。

<2023年9月19日:沖縄でメーニゲーを行う場所>
・ジーチ 地の神様(御嶽)
・リュウグ 竜宮・海の神様(産川)
・ウティン 御天(お墓)

沖縄ではトーカチユーエー(斗掻祝)だけではなく、九十七歳を祝うカジマヤー(風車)など、他の長寿祝いでも行われてきました。

 

メーニゲー(前願い)のお供え物

◇集落の神々様へ長寿を感謝するメーニゲー(前願い)は、米を供えます

沖縄の拝み「御願(ウグァン)」では、神々様へのお供え物は一般的にお米です。
ただし、そのままのお米の他に、7回水ですすいだお米も供えます。

<お供え物のお米の種類>
[お米の種類] [別の呼び名] [内容]
・ハナグミ(花米) カラミハナ(乾米)
・アライグミ(洗米) アライミハナ(洗い米) 米を水で7回すすぐ

ただし洗い米は神様ではなく、魂のある故人やご先祖様へ供えるものとする集落や家もあるため、洗い米の代わりにお塩を小皿に盛る家もあるでしょう。

<2023年9月19日:沖縄の米寿のメーニゲー>
[お供え物] ・ウサク(お酒)
ハナグミ(花米)×2皿
アライグミ(洗い米)
ウチャヌク(3段に積んだおもち)
[その他] 果物の盛り合わせ…ひと盛り
[お線香]
ジュウゴフンウコー(十五本御香)
日本線香…15本もしくは5本
ヒラウコー(沖縄線香)…タヒラ半(二枚半)

ハナグミ(花米)やアライグミ(洗い米)を供える時には小皿やビンシー(瓶子)に入れ、上記画像のように、左右にハナグミ(花米)を2皿、中央アライグミ(洗い米)と、整えます。

 

ビンシー(瓶子)は使う?

◇屋外で拝むメーニゲー(前祝い)では、ビンシー(瓶子)で整えると便利です

「ビンシー(瓶子)」とは、沖縄の拝み「御願(ウグァン)」に必要な仏具や道具をまとめて持ち歩くための木箱で、そのままお供えを差し出すことができます。

<ビンシー(瓶子)とは>
●沖縄の御願道具やお供え物をまとめる箱・あの世の実印とも言われる
・屋外の御願に便利
・そのまま供えることができる
・下の段にお線香などが入る

現代では「あの世の実印」などと言われ、沖縄の御願において「なくてはならなもの」とされ、なかには家紋が入ったビンシー(瓶子)も見受けますが、実は歴史は浅く便利ながらも必ず必要ではありません

 

ヒヌカンに繋げてもらう

◇トーカチユーエー(斗掻祝)のメーニゲー(前願い)が大変であれば、ご家庭のヒヌカン(火の神様)に繋いでもらうことができます

けれども集落の御嶽(うたき)、産川(ウブガー)、ご先祖様のお墓まで巡拝するのはひと苦労ですよね。

しかも沖縄ではお墓が僻地にあることも多いため、88歳の親はもちろん、その家族も3箇所を巡るのは大変な作業です。

このような場合は、ご家庭に祀られる家の守護神であり、台所の神様「ヒヌカン(火の神様)」へ、繋いでいただきます。

<2023年9月19日:ヒヌカンに繋げてもらう>
[日ごろのお供え物] ・ミジトゥ(水)
・塩
・供え葉
[メーニゲー(前願い)のお供え物] ・ウサク(お酒)
ハナグミ(花米)×2皿
アライグミ(洗い米)
ウチャヌク(3段に積んだおもち)
[その他]
果物の盛り合わせ…ひと盛り
[お線香]
ジュウゴフンウコー(十五本御香)
日本線香…15本もしくは5本
ヒラウコー(沖縄線香)…タヒラ半(二枚半)

むしろ現代の沖縄で米寿のトーカチユーエー(斗掻祝)前には、ヒヌカン(火の神様)を仕立て、自宅でメーニゲー(前願い)を済ませる家も増えました。

 

トーカチユーエーのメーニゲーでの拝み方は?

トーカチユーエーのメーニゲーでの拝み方は?
◇現代の沖縄では、それほど畏まった決まり事はありません

確かに、家付きのユタさんが活躍していた時代は、沖縄の旧暦行事の拝みは一定の決まり事としてグイス(祝詞)があるとされました。

●けれども今では家の女性が思い思いに拝んでいるので、それほど畏まった決まり事はありません

そのため沖縄言葉で順番通りに唱える必要はないのですが、「何を言うか」は知っておくと、安心して手を合わせられるでしょう。

メーニゲーでのグイス(拝み言葉)

「ウートゥートゥー、ヒヌカンヌウカミガナシー(ヒヌカンの神様)、

今日の晴れた日にお願いを上げておりますのは、
親の○○(干支)の女(男)が八十八歳になり、トーカチユーエーを迎えることになりました。

そのメーニゲー(前願い)の御願立てを行いに来ております。

この歳まで元気に迎えさせていただき、誠にありがとうございます。
神々様ご先祖様のお陰でごさいます。

ここから産まれた○○の産川(ウブガー)へお通しさせていただき、○○家のご先祖様へも、ここから感謝の拝みとさせていただきます。

3日後の8月8日(2023年9月22日でも良し)にトーカチユーエーを行いますので、どうぞ無事に終わりますよう、お見守りください。

ウートゥートゥー(あな尊い)。」

沖縄の昔ながらの旧暦行事では、本人の干支と性別を伝えて拝みを始めます。
もしも御嶽(うたき)や産川(ウブガー)まで行くのであれば、その前に住所も添えると良いでしょう。

 

沖縄の米寿トーカチユーエー当日は?

沖縄の米寿トーカチユーエー当日は?
◇沖縄の米寿「トーカチユーエー(斗掻祝)」では、お米と斗掻を飾ります

沖縄の米寿「トーカチユーエー(斗掻祝)」は、毎年旧暦8月8日、2023年は9月22日(金)です。

当日までに家族はたくさんのお米と竹で作った「斗掻」を用意し、下記3箇所にお供え物をします。

・ヒヌカン(火の神様)
・お仏壇
・トゥクヌマ(床の間)…リビングでも良い

沖縄で米寿トーカチユーエーを祝いに訪れるお客様に対して、長寿にあやかる「あやかり昆布」なども配りますので、ポチ袋などで用意すると良いでしょう。

沖縄の米寿トーカチユーエー:ヒヌカン

朝一番に台所に鎮座されるヒヌカン(火の神様)へ、お水やお酒などを交換した後、下記のようなお供え物をします。

<2023年9月22日:ヒヌカンへのお供え物>
[日ごろのお供え物] ・ミジトゥ(水)
・塩
・供え葉
[トーカチユーエーのお供え物] ・ウサク(お酒)
ハナグミ(花米)×2皿
アライグミ(洗い米)
ウチャヌク(3段に積んだおもち)
[その他]
果物の盛り合わせ…ひと盛り
[お線香]
ジュウゴフンウコー(十五本御香)
日本線香…15本もしくは5本
ヒラウコー(沖縄線香)…タヒラ半(二枚半)

ウチャヌクなど、沖縄の米寿トーカチユーエーのお供え物はお膳に整え、ウチャヌクは白い紙の上に乗せます。

また、メーニゲー(前願い)とほとんど同じウサギムン(お供え物)ですが、果物の盛り合わせはどちらでも良いです。

沖縄の米寿トーカチユーエー:お仏壇

沖縄の米寿トーカチユーエー:お仏壇
ヒヌカン(火の神様)に続いてお仏壇へ供えます。
米寿を迎える家の家長が供えると良いですが、難しい場合は家族であれば問題はありません。

<2023年9月22日:お仏壇へのお供え物>
[祝い膳] おかず
・赤飯
・汁物(イナムドゥチや中身汁などの祝い汁)
※祝い膳に整え、お箸を添える
[供え膳] [ウサク(お酒)]
・おちょこ
・徳利を左右に2瓶[お米…小皿で3皿]
・ハナグミ(花米)
・アライグミ(洗い米)
・ハナグミ(花米)
[お仏壇内] ウチャヌク(3段に積んだおもち)…2セット
[お線香]
ジュウニフンウコー(十二本御香)
・日本線香…12本もしくは4本
・ヒラウコー(沖縄線香)…タヒラ(2枚)

お仏壇でも日ごろのお供え物(ウサギムン)はそのままです。
そのため、ウチャトゥ(お茶)は左右対称に2杯(その脇にウチャヌクを供えるのが一般的)、供え花は左右対称に2つを供えます。

沖縄の米寿トーカチユーエー:床の間

◇トーカチユーエーの主な飾り物は、床の間で整えます

沖縄の米寿トーカチユーエー(斗掻祝)では、長寿祝いとして多くの客人が集まります。

そのためお客様の目に留まる床の間やリビングに飾り物や配り物を整え、「あやかり昆布」などの手土産を配る流れが一般的です。

<2023年9月22日:床の間のお供え物>
[お膳] お米を九合盛る
大きな斗掻き(とかき)…3本
[その他] ・ムイグァーシ(お菓子の盛り合わせ)
・ご馳走
一升瓶のお酒…2本
あやかり昆布…配る人数分

斗掻き」は、一合のお米を計る枡(ます)の表面を、平らにならす竹です。
沖縄の米寿トーカチユーエー(斗掻祝)では、九合のお米に斗掻きを3本立てます。

長寿にあやかるアヤカーイ

◇集まる人々に配るお菓子や昆布など、手土産を用意します

ムイグァーシ(お菓子の盛り合わせ)は、集まった人々へ配ることを想定して、クッキーやスコンブなど、配りやすい個包装にして飾る家が多いです。

<2023年9月22日:手土産のアヤカーイ>
[現代も続くアヤカーイ] あやかり昆布
・個包装のお菓子
[昔に倣ったアヤカーイ] 小さな斗掻き
・クーダ(糸車の竹管)

そこで沖縄で米寿を迎えるトーカチユーエー(斗掻祝)を行う家は、お客様の人数を想定して用意しなければなりません。

[トーカチユーエーの準備]
(有)つむぎ弁当

 

沖縄の米寿トーカチユーエー(斗掻祝)の服装

沖縄の米寿トーカチユーエー(斗掻祝)の服装
◇沖縄で米寿を迎える本人は、トーカチユーエー(斗掻祝)で紅型の盛装をします

沖縄の長寿祝いはトーカチユーエー(斗掻祝)、八十三歳のトゥシビー祝いなどがありますが、いずれも華やかな琉装が定番です。

<沖縄の米寿トーカチユーエー:服装>
[琉装を重ねる]
・襦袢(じゅばん=下着) 袖と襟がピンク色
襦袢の上 青い色
・青い着物の上 黄色の打ち掛け(襟と袖はピンク色)

昔の沖縄では、米寿のトーカチユーエー(斗掻祝)を、「葬儀の前儀礼」と捉えています。

そのためトーカチユーエー(斗掻祝)を迎えた本人を、死者の眠り方であるイリマックァー(西枕)で寝かせ、枕飾りを供える生前葬に近い行事でした。

黄色の打ち掛けはその後、亡くなった時に着せていたため、「グソージン(後生の衣装)」とも言います。

2023年、アフターコロナのトーカチユーエー

◇コロナ襲来以降、家族親族のみのトーカチユーエーも増えました
トーカチユーエーは、旧暦8月8日です
2020年の新型コロナ感染拡大以降は、親族や地域の人々が集まって盛大にお祝いをすることができず、家族のみで祝う家も増えています。

<2023年現代のトーカチユーエー>
[家族] ホテルなどで会食をする
・トーカチユーエーの拝み
・ご香典や御供物へのお礼を贈る
[親族] ご香典や御供物などを贈る

2023年現代、沖縄の米寿トーカチユーエーは、ごく近しい家族や親族のみでホテルの個室を利用した会食形式が増えました。

それでも長寿への感謝を込めて、自宅でヒヌカンやお仏壇へ御馳走を供え、拝みを捧げる家は多いです。

トーカチユーエーは、旧暦8月8日です

トーカチユーエーは、旧暦8月8日です
88歳を祝う沖縄の米寿、トーカチユーエーは毎年旧暦8月8日、2023年は9月22日(金)の日程、3日前のメーニゲー(前願い)は2023年9月19日、旧暦8月5日となります。

2023年は沖縄の米寿トーカチユーエーを行った翌日、2023年9月23日(土)が秋分の日となり、秋のお彼岸とトーカチユーエーが重なるでしょう。

2023年は秋の彼岸入りが9月20日(水)となるため、メーニゲー(前祝い)を1日ずらして、お墓参りを行うのも良いかもしれません。

 


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