・2025年沖縄の旧暦6月の行事は?
・2025年沖縄の旧暦7月の行事は?
・2025年の8月、全国的なお盆やお中元を送る時期は?
2025年新暦8月は、沖縄の旧暦閏6月8日~旧暦7月9日にあたります。 なかでも2025年新暦8月は、全国的なお盆(月遅れ盆)、そして沖縄では旧暦タナバタが到来!
本記事を読むことで2025年8月、沖縄の旧暦6月7月の行事日程や概要が分かります。 後半ではお中元や暑中見舞いを送る適切なタイミングや、二十四節気もご紹介していますので、どうぞ最後までお読みください。
2025年8月:沖縄の旧暦カレンダー

◇2025年沖縄の旧盆日程は、8月16日~18日です
旧暦行事が盛んな沖縄のお盆は旧暦7月13日~15日の3日間、もしくは旧暦7月13日~16日の4日間で行われるため、毎年新暦では日程が異なります。
特に旧暦6月にユンヂチ(閏月)がある2025年沖縄の旧盆は、2025年9月4日(木)~6日(土)、もしくは7日(日)までです。全国的なお盆(月遅れ盆)は2025年8月13日(水)~15日(金)、もしくは16日(土)ですので、今年は全国的なお盆と旧盆日程は離れています。
<2025年新暦8月、沖縄旧暦閏6月8日~旧暦7月9日> | |||
[新暦] | [旧暦] | [行事] | |
●沖縄の旧暦行事 | |||
[1] | ・2025年8月8日(金) | ・旧暦閏6月15日 | ・ジュウグニチ (十五日)の拝み |
[2] | ・2025年8月8日(金) | ・旧暦閏6月15日 | ・ルクグァチウマチー (六月ウマチー) |
・2025年8月17日(日) | ・旧暦閏6月24日 | ・ルクグァチカシチー (六月カシチー) ・アミシの御願など | |
・2025年7月25日(金) ~8月22日(金) | ・旧暦閏6月吉日 | ・粟プーズ(宮古) ・プーリィ(八重山地方) | |
・2025年8月23日(土) | ・旧暦7月1日 | ・チィタチの拝み (一日の拝み) | |
・2025年8月29日(金) | ・旧暦7月7日 | ・タナバタ (旧暦七夕) | |
●沖縄の記念日 | |||
[1] | ・2025年8月3日(日) | ・旧暦閏6月10日 | ・エイサーの日 |
[2] | ・2025年8月8日(金) | ・旧暦閏6月15日 | ・パパイヤの日 |
●全国行事 | |||
[1] | ●山の日 | ||
・2025年8月11日(月) | ・旧暦閏6月18日 | ・山の日 | |
[2] | 月遅れ盆 | ||
・2025年8月13日(水) | ・旧暦閏6月20日 | ・迎え火 | |
・2025年8月14日(木) | ・旧暦閏6月21日 | ・中日 | |
・2025年8月15日(金) | ・旧暦閏6月22日 | ・送り火 | |
※2025年8月16日(土) | ・旧暦閏6月23日 | ・送り火 (4日間日程の地域) | |
[3] | ・2025年8月15日(金) | ・旧暦閏6月22日 | ・終戦記念日 |
●節気 | |||
[1] | ・2025年8月7日(木) | ・旧暦閏6月20日 | ・立秋 |
[2] | ・2025年8月23日(土) | ・旧暦7月1日 | ・処暑 |
全国的にお盆休みがあるのは「月遅れ盆」と呼ばれる、毎年8月13日~15日、もしくは16日までの4日間日程です。
2025年、山の日となる8月11日の祝日は月曜日になるため、8月12日(火)を有給休暇にすることで、8月9日(土)~8月17日(日)まで、9連休が実現する人もいるでしょう。
2025年に暑中御見舞いを送る時期
◇暑中御見舞いやお中元は、立秋の前までが目安です。
暑中御見舞いやお中元は、暑い真夏日にお相手の健康を気遣うことが目的なので、夏日に涼しいゼリーや飲み物などを送ります。
実際には8月いっぱい真夏日ですが、二十四節気では毎年8月中旬頃から「立秋(りっしゅう)」となるので注意をしてください。
<2025年:暑中御見舞いを送る時期> | ||
[二十四節気] | [日にち] | [表書き] |
●大暑 | ・2025年8月6日(水)まで | ・暑中見舞い ・御礼 |
●立秋 | ・2025年8月7日(木)から | ・残暑見舞い ・御礼 |
2025年、立秋の入りは8月6日(水)となり、翌2025年8月7日(木)になると、二十四節気では立秋を迎えますので、立秋を過ぎたら残暑見舞いとして贈りましょう。
お中元を贈る時期も、8月は立秋から「残暑御見舞い」へと切り替わるので注意をしてください。
[お中元を贈るタイミング]
・2025年お中元の時期はいつからいつまで?関西・関東・沖縄で送るタイミングが違う?
ユンヂチの年に再び訪れる「六月ウマチー」と「六月カシチー」

2025年は旧暦において“ユンヂチ(閏月)”の年にあたります。
「ユンヂチ」とは、太陰太陽暦の調整のために約2〜3年に一度巡ってくる、旧暦の月がもう一度繰り返される年のこと。
今年は旧暦6月が2度あり、「閏6月(うるうろくがつ)」として新暦8月にあたります。
このため、沖縄の旧暦行事である「六月ウマチー(六月御祭)」と「六月カシチー(六月強飯)」が、1年に2回訪れるという特別な年になっています。
旧暦行事は、本来季節の巡りや作物の生長リズムに寄り添って行われてきたもの。
そのため、「同じ行事が2度あるなんてどうすれば…?」と戸惑う方もいらっしゃるかもしれません。
でも実は、この“二度目の祈り”には、ユンヂチの年だからこそ込められる意味や願いがあるのです。
“二度目の旧暦6月”に行うウマチーは、何を祈る?

◇通常年との違いは?祈願の重なりに込める想い
通常の年であれば、「六月ウマチー」は年に一度だけの収穫感謝や食運祈願の行事です。
ところがユンヂチの年には、同じ「六月ウマチー」が2回。
2度目のウマチーでは、“繰り返される月”への再確認や、祈願を重ねて深めるという意味合いを込める家庭もあります。
特に2025年は、1回目の六月ウマチー(旧暦6月15日)が新暦7月9日、2回目(閏6月15日)は新暦8月13日。
夏の盛りとお盆時期にも重なるため、日々の生活を整える区切りのタイミングとして「締めの祈り」として捉える家庭もあるようです。
[一度目のウマチー・カシチー]
・【2025年沖縄旧暦カレンダー】新暦7月|旧暦6月とユンヂチ(閏6月)の行事
◇同じ「六月ウマチー」でも、ユンヂチの年は“締めの祈り”として捉える地域も
沖縄の行事は、地域や家によって“柔らかく続いていく”のが特徴です。
なかには「1回目はご先祖に、2回目は現世の家族に」と意味を分けて祈る家庭や、「1回目で拝めなかったので、2回目にあらためて」という気持ちで参加する方も。
とくに離島や高齢世代の間では、「せっかくもう一度チャンスがあるのだから」とおろそかになりがちな行事に改めて向き合う機会として、この二度目のウマチーを大切にする声も聞かれます。
◇家庭では「収入安泰」や「食の巡り」の祈願が中心
もともと農耕儀礼だったウマチーは、現代では「クェーブン(食べる運)」=生活を支える“食のめぐり”を祈る行事として親しまれています。
家庭ではヒヌカン(火の神)や仏壇にお供えをし、「お金に困らないように」「食卓が賑わうように」といった祈りを込めて行うスタイルが主流です。
ユンヂチの年の“2度目のウマチー”は、祈りの「重ね掛け」のようなイメージで、やさしく・あたたかく行う家庭行事として親しまれています。
お供えの工夫:ミキや花米、そして“今年だけ”のちょっとした変化

◇ミキをヤクルトに?子どもも一緒にできる祈願スタイル
ウマチーの基本のお供え物は「ミキ(神酒)」と「花米(炊く前のお米)」です。
古くは麦や米をすり潰して発酵させたミキを用いましたが、現代ではヤクルトやヨーグルトドリンクなどを代用する家庭も増えています。
とくに小さなお子さんがいる家庭では、ヤクルトをヒヌカンにお供えしてから、「みんなで分けて飲む=ご加護をいただく」という流れで祈願を行うのも人気です。
◇家族行事としての“気軽なウマチー”提案
ユンヂチの2度目のウマチーは、しっかり拝んだ第1回目と比べて、気軽なミニ拝みとして行うのも一案。
「簡易版ウマチー」として、花米とミキだけをヒヌカンにそっと供えるだけでも十分です。
たとえば前回は拝めなかった方、忙しかった家族にとって、“もう一度祈れる日”があることで、気持ちにゆとりが生まれるのも、ユンヂチの良さです。
◇お供えアレンジ例(発酵ジュース/一口サイズの麦ごはん団子 など)
2025年の2度目の六月ウマチーは新暦8月13日。お盆にも近く、暑さもピークの頃。
この時期ならではの“ちょっとした工夫”を凝らすことで、お供えも楽しくなります。
たとえば:
- 市販の甘酒や乳酸菌飲料をミキの代用に
- 一口サイズの麦ごはん団子を子どもと作って供える
- 花米を小さなお皿に3粒ずつ盛るなど、祈願の「数」にこだわってみる
など、自由な工夫で今年だけの“特別なウマチー”を演出してみてはいかがでしょうか。
「二度目のカシチー」は、気持ちを込めて“もう一度”祝う収穫の感謝

◇ルクグァチカシチー(六月強飯)を“おさらい”する意味とは
「カシチー(強飯)」は、漢字の通り“強いごはん”、つまりおこわを供える行事です。
もともとは農耕儀礼として、麦や稲など主食の収穫を感謝する日でした。
旧暦6月24日〜25日に行われる「六月カシチー」は、「ルクグァチカシチー」と呼ばれ、地域によっては大綱引きや拝み行事が続く大切な日とされています。
ユンヂチの年である2025年には、この「六月カシチー」も2度目の巡りが訪れます。
一度目を行ったご家庭でも、「今年は特別だから」「もう一度感謝を伝えたい」という気持ちで、おさらいするようにもう一度拝むご家庭もあるようです。
◇夏バテ・五穀豊穣・子どもたちの食運祈願など、多層的な願いを込めて
旧暦6月後半〜7月にあたる新暦8月は、ちょうど真夏の盛り。
暑さに体力を奪われやすいこの時期、「食べること」「元気に過ごすこと」がいっそう大切になります。
このため、二度目のカシチーには以下のような願いを込める家庭も:
- 家族の夏バテ防止、健康祈願
- 子どもたちの成長と“食べる力”の祈願
- 五穀豊穣・新米の恵みへの願掛け
一度目の行事が“定番の収穫感謝”だとすれば、二度目は“今の暮らしを守る祈り”として、より生活に密着した願いが込められる傾向にあります。
◇2025年は週末に重なる絶好の拝みタイミング!
2025年の2回目の「ルクグァチカシチー(旧暦閏6月24日・25日)」は、新暦では8月17日(日)と18日(月)にあたります。
平日ですが、お盆の片付けが落ち着いた後の“日常への回帰”とも重なる時期で、心の整理として拝むのにちょうど良いタイミングです。
また、家庭によっては直前の土曜日・日曜日(8月16日・17日)に繰り上げて拝むケースも見られるでしょう。
「今年だけの、もう一度のカシチー」──この機会を、家族の節目としてやさしく祝うひとときにしてみてはいかがでしょうか。
ウマチー・カシチーを“年に2度”拝む意味を探る

◇伝統行事の変化:集落行事から家庭行事へ
かつては集落全体で行っていたウマチーやカシチーですが、現代では農業従事者の減少や生活スタイルの変化により、家族単位での拝みが中心となっています。
ユンヂチの年は、そうした流れの中でも*“家族の中に伝統を宿す”*きっかけになります。
行事の意味を家族で話したり、子どもに伝えたりすることで、今の暮らしの中にも行事が自然と根づいていくのです。
◇“もう一度拝む”ことがもたらす心の整理と、祈りの重層性
同じ行事が年に2度ある──それは、ある意味では**気づき直しや、願いの“重ね直し”のチャンスでもあります。
1度目で伝えきれなかった想いをもう一度込める。
忙しさに流された日常を立ち止まって見つめ直す。
祈りを繰り返すことで、“願うことそのもの”が深まり、豊かになるという感覚もあるでしょう。
「もう1回ある」という安心感と、「今度こそ」という意志の両方をもって迎える行事。
それが、ユンヂチの持つ特別な力なのかもしれません。
◇ユンヂチの年だからこそ見える、沖縄の行事文化の柔軟さ
沖縄の旧暦行事は、“きっちり守る”よりも、“今できる形で続ける”という柔軟さを持っています。
ユンヂチで行事が重なる年でも、「2回やる」「どちらかだけやる」「できる範囲でやる」──どれも正解です。
そうした柔軟な文化こそ、変化の多い現代にふさわしい“祈りのかたち”。
2025年のユンヂチは、そのやわらかな伝統の魅力を再確認する機会にもなりそうです。
補足:1回目と2回目、それぞれの“願いのちがい”を感じてみて
2025年はユンヂチの年。
同じ「六月ウマチー」や「六月カシチー」が2回めぐってくるのは特別なことです。
行事そのものは同じでも、“込める願い”や“心持ち”を少し変えてみると、祈りの重なりがより深まります。
行事名 | 1回目(旧暦6月) | 2回目(旧暦閏6月) |
---|---|---|
六月ウマチー | 収穫への感謝/食のめぐりを祈る | 家計や仕事の安定/暮らしの継続を祈る |
六月カシチー | お米の恵みを祝う/健康長寿の祈願 | 夏の疲れを癒す/生活リズムの再生 |
“また同じことをする”のではなく、
“前とはちょっと違う気持ちで向き合う”ことで、
同じ行事も今年だけの特別なものになります。
[沖縄のウマチー・カシチー]
・沖縄のウマチー・カシチーとは?2025年はいつ行うの?家計安泰!お供え物や拝み言葉
2025年8月29日(金):沖縄の旧暦7月7日「タナバタ」

◇沖縄のタナバタは旧盆のご案内をします
2025年8月29日(金)は、沖縄の旧暦7月7日「タナバタ(旧七夕)」です。
全国的な願い事を書く「七夕」とは違い、沖縄の旧暦行事「タナバタ」は旧盆に向けて、トートーメーを祀る本家がお墓参りをして、ご先祖様へ旧盆のご案内をします。
本家家族のみの規模の小さなお墓参りではありますが、「むやみにお墓参りに行ってはならない」とされた沖縄では、貴重な三大お墓参り行事のひとつと言えるでしょう。
<沖縄の三大お墓参り行事> | |
[お墓参り行事] | [日程] |
①ジュウルクニチー (十六日) | ・旧暦1月16日 |
②シーミー (清明祭) | ・清明の節気 (例年初春の4月頃) |
③タナバタ (七夕) | ・旧暦7月7日 |
ジュウルクニチー(十六日)やシーミー(清明祭)との大きな違いは、タナバタ(七夕)に行うお墓参りの規模です。
ジュウルクニチー(十六日)やシーミー(清明祭)が一族大勢でお参りするのに対して、タナバタ(七夕)は、トートーメーを祀る本家の家族のみで参ります。
沖縄で本家は「ムチスク(宗家)」や「ムートゥーヤー」とも言いますね。
お墓を掃除して、旧盆の時期がやってきたことを伝え、「ぜひいらしてください」とご案内をしてください。
[沖縄のタナバタ(旧七夕)とは]
・【沖縄旧盆】2025年8月29日(金)は沖縄タナバタ(七夕)!お供え物や拝み方とは
タナバタ(旧暦七夕)は仏壇事・お墓事に最適

◇タナバタ(旧暦七夕)は沖縄で昔から、仏壇事やお墓事に適した日です。
2025年8月29日(金)、沖縄の旧暦7月7日は「タナバタ(旧暦七夕)」であり、神様の目が届かない「ヒーナシタナバタ(日無し七夕)」と言われてきました。
沖縄では墓じまいや仏壇じまいなど、お墓事・仏壇事は神様の届かない「ヒーナシ(日無し)」に行うと良い、とされてきました。
<ヒーナシ(日無し)のお墓事・仏壇事>
●墓じまいや仏壇じまいだけではなく、お墓や仏壇の修理修繕や建て替え、新築などのお祝い事においても、日取りを決める必要があり、ヒーナシ(日無し)は重宝されています。
同じく神様の目が届かない旧暦の月が重なる閏月(うるうづき)「ユンヂチ」がありますよね。このユンヂチ(閏月)がある年は、旧暦の1年を通して、ヒーナシ(日無し)と同じ扱いです。2025年は正に、このユンヂチ(閏月)!
とは言え、旧暦7月7日のタナバタ(旧暦七夕)にお墓事・お仏壇事を済ませることで、より安心できるとも言えるでしょう。ぜひ、日取りの参考にされてみてください。
2025年8月8日(金):沖縄旧暦7月15日ヒヌカン(火の神)への拝み

◇沖縄では毎月旧暦1日・15日、ヒヌカン(火の神)へ日々の幸せを拝みます。
「ヒヌカン(火の神)」とは、沖縄の台所に古くから祀られる、家を守護するパーソナルな神様です。
沖縄では今もウマチーやカシチーの時期に綱引きや相撲大会を開催する集落もありますが、農耕が衰退するとともに、すっかり少なくなりました。
代わって家でヒヌカンや仏壇へミキ(神酒)やおこわを供え、家計安泰を祈願する家単位の拝み行事が増えています。
コロナ禍を経て家計安泰祈願として、新たに仕立てる家庭が増えました。
ヒヌカンを仕立てると、旧暦1日・15日に拝む風習があります。
<2025年8月4日:沖縄旧暦7月1日ヒヌカン> | ||
[新暦] | [旧暦] | [ウークイ] |
・2025年8月8日(金) | ・旧暦7月15日 | ・ジュウグニチの拝み (十五日の拝み) |
・2025年8月23日(土) | ・旧暦7月1日 | ・チィタチの拝み (一日の拝み) |
ヒヌカンへの拝みの日は、ヒヌカンへは小さな仏飯器に白ご飯「白ウブク」を3膳、お仏壇には左右対で2膳供え、お茶やお水を取り替えるのみです。
その昔の沖縄では台所を担う家族が代々継承しお世話をするとされ、思い思いに家の悩み事などを話してきました。
ヒヌカンの始め方・仕立て方は下記です。
実は自由度が高いヒヌカンは現代、おしゃれに仕立てる家も増えています。
[ヒヌカンの始め方]
・【沖縄のヒヌカン】ヒヌカンの始め方。親から引き継ぐ、一から仕立てる2つの方法を解説
沖縄では仏壇もまた、神様
◇沖縄でご先祖様は「祖霊神」です。
独自の祖霊信仰が根付く沖縄では、全国のように独自の寺院に属する「檀家制度」は根付いていないため、お仏壇の中央に宗派それぞれの「ご本尊」を祀りません。
●代わりにお仏壇の中央に祀られるのは先祖代々位牌のトートーメーです。
沖縄の祖霊信仰では、人が亡くなって七代が経つと祖霊神「カミ」となり、その家系を代々守護する存在になるとされてきました。
ただ現代では、先祖代々位牌としてのトートーメーにはタブーが多いため、トートーメーを霊園や寺院に永代供養する人が増え、両親や配偶者など、身近な家族のみの位牌を中央に祀る家も増えています。
近年ではヒヌカンの代わりに小さな仏壇を仕立てて、身近な家族やご先祖様を祀り、家の守護を祈願する人も増えました。
分家でも、個人の位牌を別に仕立てるケースも見受けます。
[トートーメーの永代供養]
・位牌は処分できる?きっかけや相談先、5つの処分方法と費用の相場、注意点を詳しく解説
2025年8月13日(水)~15日(金)は月遅れ盆(八月盆)

◇2025年8月13日(水)~15日(金)は全国的なお盆です。
※4日間日程だと16日(土)まで
2025年8月13日(水)~15日(金)、もしくは16日(土)の日程は、全国的に最も行われるお盆日程です!全国的なお盆とされるこの日程は、月の暦「陰暦・旧暦」の頃に7月13日~15日だったお盆日程を、そのまま1ヵ月遅れた暦で設定しています。
関東地方など一部地域では新暦7月13日~15日(4日間日程では16日まで)とする「新暦盆(七月盆)」もありますが、現代のお盆と言えば、全国的に8月13日~15日が一般的でしょう。企業でもお盆休みはこの時期に設定することが多いです。お盆休みのピークもこの時期ですね。
全国的にも初日に「迎え火」、最終日に「送り火」を行い、お仏前に精霊馬やホオズキなどのお盆飾りを飾り、お盆の3日間、もしくは地域によって4日間を過ごします。
2025年のお盆休みは最大9連休も可能

◇2025年に8月12日(火)に有給休暇を取れば、最大9連休も可能です。
全国的には8月11日の祝日「山の日」が何曜日にあたるのかにより、毎年連休の日数が変わりますが、2025年は8月11日(月)が山の日です。
<2025年のお盆休みを9連休にする方法> | |
[日程] | [休みの種類] |
・2025年8月9日(土) | ・土曜休み |
・2025年8月10日(日) | ・日曜休み |
・2025年8月11日(月) | ・山の日(祝日) |
・2025年8月12日(火) | ・平日、有給休暇を取得 |
・2025年8月13日(水) | ・お盆休み |
・2025年8月14日(木) | ・お盆休み |
・2025年8月15日(金) | ・お盆休み |
・2025年8月16日(土) | ・土曜休み |
・2025年8月17日(日) | ・日曜休み |
そのため8月12日(火)は、暦通りで行くと平日となります。ただし、この1日のみ、有給休暇を取れば、8月9日(土)~17日(日)までの最大9連休も実現するでしょう。
一方で、2025年の沖縄の旧盆は9月4日(木)~6日(土)の3日間、もしくは7日(日)までの4日間となるため、お盆休みを利用した、旧盆に合わせた帰省は難しそうです。けれども9月初頭に旧盆に向けて休みを取ることができるならば、お盆休みのピークによる混雑を避けた帰省が実現します。
お盆休みのピークは本州から沖縄への航空チケットも高くなりますよね。ピークを外した旧盆時期は、金銭面でもお得です。詳しくは下記コラムをご参照ください。
[全国3つのお盆日程]
・2025年全国のお盆やお盆休みはいつから?7月盆(新盆)と8月盆(月遅れ盆)とは?
2025年8月:沖縄旧暦閏6月・7月の節気は?

◇2025年8月の二十四節気は、大暑→立秋→処暑です
2025年新暦8月にあたる沖縄の旧暦6月・7月の二十四節気は、大暑から立秋、処暑となり、立秋からのご挨拶は「残暑御見舞い」となります。2025年の立秋は8月7日(木)からでしたね。
また2025年8月は夏休み真っ只中!
沖縄の旧暦行事では旧盆がメインイベントとなりますが、沖縄県内では観光客の方々へ向け、国際通りで開催される「那覇一万人のエイサー踊り隊」など、イベントも目白押しです。
(リンク先における那覇一万人のエイサー踊り隊HPは、現在2024年度の情報です)
<2025年新暦8月の二十四節気> | ||
【二十四節気】大暑(たいしょ) | ||
●七十二候 | ||
(末候) | ・大雨時行 (たいうときどきにふる) | ・8月2日(土)~8月6日(水) |
【二十四節気】立秋(りっしゅう) | ||
●七十二候 | ||
(初候) | ・涼風至 (すづかぜいたる) | ・8月7日(木)~8月11日(月) |
(次候) | ・寒蝉鳴 (ひぐらしなく) | ・8月12日(火)~8月17日(日) |
(末候) | ・蒙霧升降 (ふかききりまとう) | ・8月18日(月)~8月22日(金) |
【二十四節気】処暑(しょしょ) | ||
●七十二候 | ||
(初候) | ・綿柎開 (わたのはなしべひらく) | ・8月23日(土)~8月27日(水) |
(次候) | ・天地始粛 (てんちはじめてさむし) | ・8月28日(木)~9月1日(月) |
8月は「葉月(はづき)」「萩月(はぎづき)」などと呼ばれる季節、沖縄では旬の野菜であるゴーヤや冬瓜、カボチャなどをいただく機会が増えますよね。
時候は「残暑の候」や「残暑厳しき折り」などと書き始め、結びは「残暑なお厳しき折り、どうぞご自愛くださいますよう」など、暑いさなかで体調を気遣う文面が一般的です。
まとめ:旧盆は9月。でも「初盆」の準備は8月から始まります

2025年の旧盆(旧暦7月13日〜15日)は、9月4日(木)〜6日(土)にあたります。
前年(2024年)は8月中に旧盆を迎えましたが、2025年は9月にずれこむ年。とはいえ、初盆(ミーボン)を迎えるご家庭では、8月のうちから準備に取りかかるのが理想的です。
沖縄では本来、旧盆は親族一同が門中を訪ね合うにぎやかな行事ですが、初盆だけは「家族のみで静かに喪に服す」という風習も根強く残っています。
ただ近年では、本州と同じように読経や法要を行う家庭も増加していますよね。「うちはどうしようか」と悩む方に向けて、初盆の迎え方や供え物、注意点をまとめた記事をご紹介します。