【沖縄のお墓】沖縄で増える「入るお墓がない!」問題、5つの解決方法とは

2022.11.07
【沖縄のお墓】沖縄で増える「入るお墓がない!」問題、5つの解決方法とは

沖縄では「お墓がない!」相談が増えました。充分な建墓費用がないなどですが、お墓を持たない解決策はあります。今回はお墓がない時5つの解決法をご紹介します。

沖縄では「お墓がない!」との相談が増えました。
沖縄の個人墓地に建つお墓の継承が難しく、墓じまいをする家が増えたことも、背景にはあるでしょう。

また次男以降で分家としてお墓を建てる立場にあるものの、充分な建墓費用がない、もしくは「大きなお金を払ってまで、お墓を建てる意義が見つからない」などの声もあります。

今回は、今沖縄で増える「お墓がない!」問題について、5つの解決法をご紹介します。
 

沖縄でお墓がない時、5つの解決法とは

沖縄でお墓がない時、5つの解決法とは
沖縄では墓じまいなどで「お墓がない!」との相談が多いですが、必ずしもお墓を建てる必要はなくなりました。

反対にお墓の継承者で悩み墓じまいをした家では、また新たに問題を引き起こすお墓を建てたくはないですよね。
 

<沖縄でお墓がない時、5つの解決法>
(1)合葬墓に埋葬する
(2)納骨堂に預ける
(3)手元供養にする
(4)自然葬を選ぶ
(5)永代供養付きのお墓を建てる

 
また沖縄で墓じまいをした場合、お墓がない問題以前に、「取り出した遺骨をどのように処理すれば良いか」で困る家も少なくありません。

故人を葬送するのであれば予算も一柱ですが、墓じまいで複数の遺骨を取り出している場合、その葬送も取り出した柱分の予算が掛かるためです。
そのため一柱に付き、あまり大きな費用を掛けられない現状もあるでしょう。

…それでは、下記よりそれぞれ詳しく解説しますので、参考にしてください。
 

(1)合葬墓に埋葬する

(1)合葬墓に埋葬する
沖縄でお墓がない葬送(解決法)を検討した時に、最も少ない予算で実現するものは、合葬墓ではないでしょうか。
 

<沖縄でお墓がない葬送:合葬墓>

●合葬墓に埋葬する…約10万円ほど/1柱~

…「合葬墓(がっそうぼ/がっそうはか)」は合祀墓(ごうしぼ)とも呼ばれ、他の不特定多数のご遺骨とともに埋葬される、大きなお墓です。

 
民間霊園・寺院墓地関わらず、霊園に合葬墓がある場合、約10万円ほど~で他のご遺骨とともに合祀埋葬され、管理費など、その後の特別な費用は掛からない施設が多いでしょう。
 

定期的な合同供養がある
・合葬後も、大きな墓標にお参りできる
石碑(など)に名前を刻む

 
…などのサービスが付加される霊園もあるので、単純に費用面だけではなく、「どのような供養が付加されているか」まで確認をして、比較検討をしてください。

沖縄では少ないですが、もしも特定の仏教宗派を信仰していた場合には、その総本山で合祀埋葬する「本山納骨」と言う選択肢もあります。
 

【合葬墓の注意点】
・合葬墓では他のご遺骨とともに骨袋から取り出して合祀埋葬されるため、後々、遺骨を取り出すことはできません。

 
一度埋葬してしまうと、親族から反対を受けたり、後々「やっぱりお墓に埋葬したい」となっても、遺骨が残らないのでよく検討して決めてください。
 

(2)納骨堂に預ける

(2)納骨堂に預ける
沖縄でお墓がない葬送のなかでも、納骨堂に故人の遺骨を預ける選択肢は、何と言っても埋葬されずに遺骨が残る点がメリットです。

お墓を建てる予定ではあるものの建墓費用がない、お墓を建てるか迷っている、などのケースでは、一定期間は故人の遺骨を預かってもらえて助かります。
 

<沖縄でお墓がない葬送:納骨堂>

●納骨堂に預ける…約10万円ほど/1柱~(遺骨の安置期間1年間)

…「納骨堂(のうこつどう)」は、お墓を収蔵(納める)専用スペースを設けた屋内施設です。
今ではロッカー型仏壇型など、さまざまな種類があります。

 
沖縄で「今はお墓がないけれど、後々孫の代でお墓を建てるかもしれない」などの場合には、納骨堂で遺骨を現存状態のまま、残しておくのも良いでしょう。

ただ、このように長い年数預ける場合には、1年ごとの管理料金が掛かる施設がほとんどです。(例:約33,000円/年間など)
 

【納骨堂の注意点】
・納骨堂の多くが、一定期間は個別に遺骨を安置するものの、一定期間が過ぎると合葬墓に合祀埋葬されるシステムが多いので、年数を確認して、必要があれば更新をしてください。

 
また更新時には費用が掛かるので、家族親族で今後の方針を決めて、契約を進める必要があります。
 

(3)手元供養にする

【沖縄の墓じまい】取り出した遺骨を手元供養?複数の遺骨を収蔵「お墓型仏壇」
近年の沖縄では、お墓がない家での手元供養が増えました。

以前は家族を失った哀しみを癒すグリーフケアの目的が強い手元供養でしたが、今の沖縄ではお墓がないために手元供養を選ぶ家が増えたため、「お墓型仏壇」などの手元供養も見受けます。
 

<沖縄でお墓がない葬送:手元供養>

●手元供養にする…約10万円ほど/1柱~100万円ほど/1柱まで

…「手元供養」とは、故人の遺骨を自宅で安置し供養する方法です。
一般的に粉骨(約3万円ほど/1柱~)をして小さな骨壺に入れ替えますが、選ぶ仏壇や仏具などで、価格幅は大きく変わります。

 
反対に言えば、予算に合わせて自由に選ぶことができる点がメリットですね。
さらに納骨堂同様、遺骨が残るために、将来的にお墓に埋葬することも可能です。

今では手元供養用の小さなステージや骨壺が多く販売されるようになったので、最小限で納めるならば、約7万円ほどでも揃えることができるでしょう。
 

【手元供養の注意点】
・手元供養を行う場合の注意点として、火葬後に発行してもらう「埋葬許可証」の保管は重要です。

 
暫くは手元供養で埋葬する必要はないかもしれません。
けれども後々、お墓に埋葬しようとした時に、埋葬許可証がなければ埋葬できないため、再発行に複雑な手続きが掛かります。
 

(4)自然葬を選ぶ

(4)自然葬を選ぶ
沖縄でお墓がない時には、自然葬もニーズ高い新しい葬送です。
自然葬も合葬墓同様、遺骨が後々残らない葬送方法なので、決断前には家族や親族で話し合ってから、契約を進めてください。
 

<沖縄でお墓がない葬送:自然葬>

●「自然葬」とは、故人の遺骨を粉骨した後、空や海、山林などの自然へ還す葬送です。

海洋散骨…約15万円ほど/1柱~
樹木葬約15万円ほど/1柱~70万円ほど/1柱など

 
自然葬にはこの他にも山林散骨空葬、宇宙葬など、さまざまな葬送サービスが見受けられますが、沖縄でお墓がない時に選ばれる自然葬は、主にこの2種類です。

ただ「樹木葬」にはいくつかの種類があり、一定年数は個別に墓標や墓石があるタイプであれば約60万円ほど/1柱以上は掛かりますし、合葬墓が大きな大樹になったようなタイプであれば、約10万円ほど/1柱などのサービスも見受けます。
 

※沖縄ではお墓がない自然葬として、海洋散骨が人気です。下記をご参照ください。
沖縄で注目される「海洋散骨」とは?費用相場で違う3つの形式を解説!

 

(5)永代供養付きのお墓を建てる

(5)永代供養付きのお墓を建てる
ただ現在沖縄で墓じまいをしてお墓がない家では、「継承者問題が心配ではあるものの、やはりお墓参りができる墓標が欲しい」との相談は多いです。

沖縄では個人墓地にお墓を建てる習慣があったため、この場合には必ず継承者を立てないと、お墓が放置され無縁仏になってしまいました。

けれども他社が管理をする霊園や墓地であれば、永代供養の選択肢があります。
 

<沖縄でお墓がない葬送:永代供養付きのお墓>

●永代供養付きのお墓を建てる…約120万円ほど/1基~(年間管理料あり/約2万円ほど~)

…「永代供養」とは、霊園や墓地管理者が家族に代わり、遺骨を永代に渡って維持管理・供養をしてくれるサービスで、継承者を必要としない点が最大のメリットです。

 
お墓の形で残るため、清明祭(シーミー)やお彼岸のお墓参りもできます。
永代供養を付加したお墓であれば、継承者がなくとも墓地管理者が維持管理をしてくれるでしょう。

ただし約30年・50年など、契約を交わした一定年数が過ぎると、それ以前に契約更新がない場合には、墓じまいされてご遺骨は合祀埋葬されます。
 

【永代供養の注意点】
個人墓地では別の管理者がいないので、永代供養の契約はできません。
また寺院墓地など、施設によっては永代供養を受け付けていない場合もあるので、確認をしてから進めてください。

 

最後に

以上が沖縄でお墓がない時に選ぶ5つの解決法ですが、今、沖縄でお墓を放置しているとどうなるのでしょうか。

一部自治体では現在でも個人墓地にお墓を建てる許可が下りる地域もありますが、沖縄県全体では、新規で建てるお墓に関しては、個人墓地での建墓を許可しなくなっています。

放置されたお墓の撤去も進んでいて、官報に記載、該当する墓地に一年間の通告(立て札)をして公示した後、申し出がない場合には「無縁仏」とみなされ撤去をする仕組みです。

遺骨は無縁仏の供養塔に納められますが、無縁仏にしないためにも、継承者がいない場合は墓じまいをして、丁重に遺骨を供養すると良いでしょう。
 

墓じまいの手続きや流れについては、下記をご参照ください。
沖縄で墓じまいや仏壇じまいをするには。手続きや費用の目安、個人墓地まで解説!

 

まとめ

沖縄で入るお墓がない時、5つの解決方法
(1)合葬墓に埋葬する
…約10万円ほど/1柱~

(2)納骨堂に預ける
…約10万円ほど/1柱~(遺骨の安置期間1年間)

(3)手元供養にする
…約10万円ほど/1柱~100万円ほど/1柱まで

(4)自然葬を選ぶ
・海洋散骨…約15万円ほど/1柱~
・樹木葬…約15万円ほど/1柱~70万円ほど/1柱など

(5)永代供養付きのお墓を建てる
…約120万円ほど/1基~(年間管理料あり/約2万円ほど~)


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