沖縄で手元供養が広がる3つの理由と3通りの方法

2021.09.30
沖縄で手元供養が広がる3つの理由と3通りの方法

全国的にはもちろん、特に沖縄では手元供養が広がっていますよね。その背景には、沖縄独自の信仰や供養文化、それに伴うしきたりによるトラブルを避けたい、自由になりたい、儀式的ではなくより心を伴った弔いがしたい、などの想いが垣間見えます。今回は、今沖縄で手元供養が広がる3つの理由と、沖縄の人々に選ばれる3つの手元供養の種類をお伝えします。

現代の沖縄では手元供養が広がっていますよね。外出自粛が続く2020年以降、全国的にも手元供養の選択が増えましたが、特に沖縄ではコロナ以前から手元供養を選ぶ傾向にありました。

それが新型コロナ感染拡大による自粛を受け、さらに急増した流れです。

このように沖縄で特に手元供養が広がる背景には、本州とは違う独自の供養文化やそれに伴うしきたり、ルールなどによるトラブルを避けたい、自由になりたい、儀式的ではなくより心を伴った弔いがしたい、などの想いが垣間見えます。

今回は、今沖縄で手元供養が広がる3つの理由と、沖縄の人々に選ばれる3つの手元供養の種類をお伝えします。

沖縄で広がる手元供養とは

沖縄で広がる手元供養とは
「手元供養」とは、遺族が故人の遺骨を自宅に持ち帰り供養をする方法です。コロナ禍の今、沖縄のみならず全国で手元供養が広がりつつあるものの、その方法はさらにいくつかに分かれます。

【 沖縄で広がる手元供養☆別れる方法 】

(1) お墓に埋葬せず、遺骨全てを持ち帰る → 故人の遺骨を全て持ち帰り自宅で供養するため、お墓を持たない選択肢です。粉骨などにより小さな骨壺に納められ、お仏壇やその脇に祀るケースを多く見受けます。

(2) 分骨して遺骨の一部を持ち帰る → お墓に埋葬するものの、その一部を持ち帰り自宅で供養します。なかなかお墓参りに行くことができない家族や、兄弟でそれぞれに分骨して供養する例などです。

(3) 遺骨の一部を持ち帰り、残りは散骨する → 遺骨の一部のみを持ち帰り自宅供養をするものの、残りは海洋葬や自然葬で自然に返します。故人本人が遺骨がなくなる自然葬を希望したものの、残された遺族が供養の場を求めた時などに多い選択です。

などなどの方法があります。沖縄でも全国でも「手元供養=お墓を持たない」とイメージする人々が多いですが、必ずしもそうではありません

遺族が故人を偲ぶ墓標としてお墓を求めるならば、分骨などの方法もあります。

 

沖縄で手元供養が広がる3つの理由

沖縄で手元供養が広がる3つの理由
コロナ禍の自粛傾向により、よりお墓参りへの足が遠のいた2020年以降、全国的にも手元供養ニーズは急増傾向です。

けれどももともと沖縄では2020年以前から手元供養のニーズが高まりつつありました。

【 沖縄で手元供養が広がる3つの理由 】

(1) 沖縄では頻繁にお墓参りに行かない → 全国的なお墓参りの習わしとは違い、「故人が後ろ髪を引かれる」「周囲のお墓が羨ましがる」などと言われ、沖縄ではお墓参り行事以外でのお参りは控える習慣があります。

※ 月命日など、近しい家族をより丁寧に供養したいとして、いつでもお参りできる自宅に遺骨を置く選択が増えました。

(2) 門中墓から独立したい(入ることができない) → 沖縄のお墓は父方血族による「門中墓」がありますが、門中にはさまざまなしきたりなどがあるとして、門中墓とのトラブルを避けるために自宅供養を選ぶ家も多いです。

(3) お墓の管理が大変 → 近年では民間霊園や寺院墓地が増えましたが、昔ながらの個人墓地に建つお墓の場合、自分達でお墓の清掃や管理をしなければなりません。個人墓地が辺境にある、などの理由もあります。

全国的にはパートナーや子どもなど、近しい遺族のグリーフワークとして手元供養を選ぶケースが多いのですが、独自の供養文化を持ちしきたりも多い沖縄では、より気軽な手元供養を選び、門中などとのトラブルを避ける声も多い傾向です。

 

沖縄で需要が高い3つの手元供養

沖縄で需要が高い3つの手元供養
このような事情から沖縄の手元供養では、そもそもお墓を持たない選択が多くあります。

ただ、この選択はパートナーや我が子などが多いため、自分が亡くなった後は一緒にお墓に入る、永代供養をするとして、予め民間霊園などに予約する事例が増えてきました。

そこで沖縄では下記3つの手元供養が多く選ばれます。

【 沖縄で人気の手元供養 】

(1) 遺骨を粉骨して小さな骨壺を祀る → 遺骨を粉骨し小さな骨壺に納めて、祭壇に骨壺を祀り供養する事例です。ご本尊を祀らない沖縄では、手元供養に骨壺を中心に据えるケースも多く見受けます。

(2) ペンダントにして持ち歩く → パートナーや我が子など、思い入れの深い故人を供養するケースでは、常に持ち歩くことのできるペンダントに粉骨した遺骨の一部を入れる選択が多いです。

(3) 遺骨は散骨して写真を飾る → 生きている時は故人の遺骨がグリーフになるものの、自分亡き後に遺骨が残ることは子や孫に迷惑が掛かるとして、遺骨は海洋散骨や自然葬で0にしながら、供養の対象として写真を飾ります。

最後の「遺骨を0にする」考え方は特に終活で生前に故人本人が望むケースが多いですが、この他にも、パートナー亡き後はペンダントにして持ち歩きながら、本人が亡くなったらともに海洋散骨や永代供養を生前依頼する事例も増えました。

 

いかがでしたでしょうか、今日は現代沖縄で広がる手元供養について、沖縄で手元供養ニーズが高まる3つの理由と、選ばれることが多い3つの選択肢をお伝えしました。

また沖縄に限らず手元供養を選ぶことで、お墓を建てるよりもずっと予算を抑えることができます。昔ながらの門中墓のような造りでは、300万円~600万円とも言われるお墓ですから、「お墓を建てるまでは手元供養」と考える沖縄の方も少なくありません。

沖縄の手元供養に関しては別記事「沖縄で手元供養が急増の理由☆儀式から家族の供養へ」や「沖縄で初めての手元供養。想いで分ける5つの選択」などでもお伝えしていますので、コチラも併せてご参照ください。

まとめ

沖縄で手元供養需要が高い3つの理由

●選ばれる3つの理由

・月命日などより頻繁に手を合わせたい
・門中墓から自由になりたい
・個人墓地の管理が大変

●選ばれる3つの選択肢

・小さな骨壺をお仏壇に祀る
・ペンダントにして持ち歩く
・遺骨0にして写真を飾る


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