「お墓掃除でやってはいけないこととは?」
「沖縄ならではの掃除ポイントとは?」
「お墓掃除の道具とは?」
2025年3月にはお彼岸、4月には沖縄のお墓参り行事「シーミー(清明祭)」が控えており、お参り前にお墓掃除「ハカヌスージ」を行いますよね。
ただ沖縄では墓主が墓地を所有し管理する「個人墓地」も多いでしょう。また、御影石などの墓石だけではなく、コンクリート墓も見受けるため、沖縄ならではコツも必要です。
本記事を読むことでお墓掃除(ハカヌスージ)について、できるだけ長く維持してキレイにするための、プロが教える5つのコツをお伝えします。
沖縄ならではのお墓掃除とは

◇沖縄のお墓にはコンクリート墓も多いです
江戸時代から寺院墓地に先祖代々墓を建てる「檀家制度」が根付く本州とは違い、独自の御願文化により菩提寺を持たない沖縄では、個人で墓地を所有してお墓を建てる「個人墓地」が主流でした。
さらに亀甲墓や破風墓など、本州のお墓と比べて大きなお墓も多く、コストを削る意味合いでも、その昔はコンクリート墓が多くあります。
(1)墓石で建つお墓(御影石など)
(2)コンクリート墓
ただ個人墓地に建つお墓は、霊園とは違い、敷地全てを自分達で管理しなくてはなりません。そのため最近では以前の個人墓地に建つお墓から、管理が簡便な民間霊園などでコンパクトな墓石のお墓へ改葬(お墓の引っ越し)する家も増えました。
墓石とコンクリートでは素材が違うため、当然、効果的な掃除方法や注意点も変わってきます。適切な清掃道具の使用や定期的なメンテナンスが重要です。
・「檀家制度」とは、「戒名」は必ず必要?菩提寺(檀那寺)との関係性
沖縄のお墓掃除で役立つ、10の道具

◇沖縄の個人墓地は、雑草除去や高圧洗浄機なども便利です
沖縄はもともと高温多湿な南国の天候なうえ、頻繁にお墓参りをしません。さらに昔ながらの個人墓地は辺境地に建つことが多いため、雑草除去の道具は必須でしょう。
立地条件によっては高温多湿の沖縄のお墓掃除では苔(こけ)が大量発生していることも多いため、少し割高になりますが高圧洗浄機なども便利です。
民間霊園であれば、水場に桶や柄杓が置かれている施設が多いですし、なかには手袋などを利用できる霊園もあります。ここでは沖縄のお墓掃除に、一般的なお墓掃除道具をお伝えします。
お墓を守る、柔らかいスポンジ
お墓の表面をきれいにするためには、柔らかいスポンジが役立ちます。石材に傷をつけないように注意しながら、汚れを優しく拭き取りましょう。特にお墓の彫刻部分には汚れが溜まりやすいため、スポンジで丁寧に掃除すると長持ちします。
また、汚れが頑固な場合は、水を少し含ませた布を使ってしっかりと拭くと効果的です。最後に、乾いた布で水気を取ると、石材を長持ちさせることができます。
軍手(複数)
お墓掃除の際に手を汚さないため、また安全に作業を行うために軍手は必需品です。軍手を着用することで、手を保護しながらしっかりと掃除を行うことができます。子どももお墓掃除に参加する場合は、子どもの分も準備しましょう。
特に石材の表面は滑りやすく、軍手を使うことでグリップ力を高め、安全に作業を進めることができます。また、軍手は小石や鋭利な物から手を守る役割も果たしますので、安心して作業を行うためにも欠かせません。
お墓に優しい、柔らかい雑巾
雑巾は、スポンジで拭いた後の水気を取るのに非常に便利です。乾いた雑巾でしっかりと拭き上げることで、石材の表面が美しく仕上がり、光沢を保つことができます。
また、複数枚用意しておくと、汚れた部分をすぐに交換でき、効率的に作業を進めることができます。特に広い面積を掃除する際には、数枚の雑巾を交互に使用することで、作業がスムーズに進みます。
数枚の吸水性の良いタオル
タオルは、お墓掃除の仕上げとして欠かせないアイテムです。特に柔らかく吸水性の良いタオルを使うことで、水滴をしっかりと拭き取ることができ、石材の劣化を防ぎます。
タオルでの拭き取りは、見た目を美しく保つだけでなく、石材の寿命を延ばすためにも重要です。また、細部に溜まった水分を取り除くことで、カビや苔の発生を抑える効果も期待できます。
柔らかい毛先の歯ブラシ
細かい彫刻や文字の部分の汚れを落とすには、柔らかい歯ブラシが最適です。特に、水を含ませた歯ブラシを使うと、汚れが浮きやすくなり、より効果的に掃除ができます。
力を入れすぎずに優しくブラシを使うことで、細部まできれいに掃除することができ、石材を傷つける心配もありません。普段からのメンテナンスとして、定期的にこの方法で掃除を行うと、お墓を美しく保つことができます。
ホウキ(屋外用)
お墓の周りに落ち葉やゴミがある場合、ホウキを使って丁寧に掃き掃除をします。特に風が強い日にはゴミが飛びやすいので、しっかりと掃き集めましょう。
また、落ち葉が湿っている場合は、乾燥してから掃除を行うとより効率的です。掃除の際には、ゴミ袋を用意し、集めたゴミを適切に処分することも忘れずに行いましょう。
ちりとり
ホウキで集めたゴミをきれいに処理するためには、ちりとりが必要です。ゴミを集めた後は、しっかりと袋に入れて持ち帰りましょう。特に落ち葉や小枝などが多い場合は、丈夫なごみ袋を用意することをおすすめします。
お墓の周りをきれいに保つことで、先祖への感謝の気持ちを示すとともに、次に訪れる人々にも気持ちよく参拝してもらうことができます。
丈夫なゴミ袋
お墓掃除で出たゴミや落ち葉を持ち帰るために、ゴミ袋を用意します。お墓の周りは自然環境が豊かな場所が多いため、環境を守るためにも、ゴミは必ず持ち帰りましょう。
また、他の訪問者の方々のためにも、清潔な状態を保つことが大切です。ゴミ袋は丈夫なものを選び、破れないように注意しましょう。
お墓廻りの小石を分別するザル
落ち葉や小石を集める際には、ザルを使うと非常に便利です。特に砂利が多いお墓の場合、ザルを使うことで落ち葉や小石を素早く分別することができ、作業の効率が大幅に向上します。
また、ザルを使うことで手を汚さずに作業を進めることができるため、掃除の負担も軽減されます。掃除の前にザルを準備しておくと良いでしょう。
お墓廻りの雑草除去
お墓周りに生えている雑草は、見た目を損なうだけでなく、石材の劣化を早めることがあります。特に、雑草の根が石材の隙間に入り込むと、ひび割れを引き起こす原因にもなります。
鎌や除草剤を使って、雑草をしっかりと除去し、定期的なメンテナンスを心掛けることで、お墓をきれいに保ち、長持ちさせることができます。
お墓掃除の雑草除去に便利な道具

◇草刈り機の他、墓石の隙間から生える草木を抜く道具も持参すると便利です。
沖縄のお墓掃除では、お墓自体はもちろんのこと、敷地内の掃除が大変になることが多いですよね。南国沖縄は草木も茂りやすく、冬場に刈った草も一気にぼうぼうと茂ります。
そのため雑草掃除用のカマなどは必須で、なかには草刈り機を持参する家も少なくありません。墓地もそこまで広くないようなら、これからご紹介する道具もおすすめです。
雑草掃除|雑草バイブレーター
雑草バイブレーターは、機械を使って雑草を根っこから取り除くことができる便利な道具です。価格は約4千円ほどで、効率的に雑草を除去するのに役立ちます。
特にお墓の掃除では、石の隙間や周囲に生えた頑固な雑草を手軽に取り除けるので、多くの人に利用されています。これにより、お墓を綺麗に保つことができ、ご先祖様への感謝の気持ちを込めた掃除がより簡単に行えます。
[参照]・除草バイブレーター本体 コード式
隙間掃除|モンブラン草取り百発百中(清水製作所)
この道具は、特に隙間に生える雑草を抜くのに適しています。コンパクトで持ち運びが便利なため、お手軽に使用できるのが特徴です。価格は約500円ほどと手頃です。
また、軽量設計なので長時間の作業でも疲れにくく、家族全員で使えるのも嬉しいポイントです。お墓の掃除を効率よく行いたい方にとって、ぜひ持っておきたい一品です。
さらに、この道具は墓石のクリーニングや墓参りの準備にも最適で、掃除用具として雑草取りや掃除ブラシと一緒に使うことで、より効果的にお墓をきれいに保つことができます。
[参照]・清水製作所 モンブラン 草取り一番百発百中 215MM
楽に掃除|三角ホー
お墓掃除には、三角ホーを使うと立ったままで草取りができ、腰痛のある方にも優しいです。約2千円で購入でき、特に夏場の雑草対策に便利です。
また、頑固な苔や汚れには専用クリーナーとブラシを使用すると、石材を傷めずにきれいにできます。これらの道具を使うことで、掃除の負担を軽減し、効率よくお墓を美しく保つことが可能です。定期的なお手入れで、ご先祖様への敬意を示しましょう。
[参照]・金象印 ステン三角ホー 240 1350P柄【別送品】
砂利墓地の掃除|鬼の爪
お墓の掃除は、適切な道具を選ぶことが重要です。例えば、鬼の爪は、砂利が多い墓地での雑草除去に最適です。これらの道具は、砂利を傷つけず、持ち運びが容易で、耐久性が高いのが特徴です。
雑草対策には、砂利の下に敷く雑草対策シートもおすすめです。これらのツールを駆使して、お墓を清潔に保ちましょう。
[参照]・最新型 女性に扱いやすいサイズの130cm・685gの超軽量型登場 スーパーマルチホーク NEW草ヌッキー 鬼の爪 KSN-130
墓石のお墓掃除

◇墓石の基本は、傷を付けないお墓掃除です
墓石に傷が付くと、雨の日にそこから水を吸い込んで石材が柔らかくなり、劣化が進みやすくなってしまいます。そのため、御影石をはじめとする墓石を掃除する際には、重曹や漂白剤などの傷付きやすい洗剤は控え、柔らかいスポンジやタオルで優しく掃除をすることが大切です。
また、墓石の汚れを落とすために、専用の墓石クリーナーを使用することも効果的です。さらに、苔やカビが発生しやすい環境では、定期的な掃除とともに、墓石専用の防カビ剤を使用することで、長期間美しい状態を保つことができます。
墓地全体の清掃も重要で、雑草の除去や周囲のゴミ拾いを行うことで、清潔で心地よい環境を維持しましょう。
①お墓の乾拭き掃除
お墓掃除を始める前に、まず墓石を乾拭きしてほこりや汚れを軽く落とします。これにより、後で水を使って洗う際に、泥汚れが広がりにくくなるためです。乾拭きには柔らかい布を使用し、細かい部分にも注意を払いましょう。
また、この段階で墓石の状態を確認し、ひび割れや欠けがないかチェックすることも大切です。
②お墓の洗浄
次に、きれいな水で墓石全体を洗い流します。基本的には水を使いますが、特に汚れが気になる場合は、アルカリ性の洗剤を少量使用することも可能です。ただし、洗剤の使用は控えめにしましょう。
また、洗剤を使用した後は必ず十分に水で洗い流し、残留物が残らないようにします。最後に、柔らかい布で優しく拭き取り、墓石を乾燥させることで、石材の劣化を防ぐことができます。これにより、墓石の美しさを長く保つことができます。
③お墓の細かな汚れ掃除
細かな部分の汚れを落とす際には、柔らかな歯ブラシを使うと効果的です。特に彫刻部分や角の細かい隙間にたまった汚れをしっかりと取り除くことができます。また、歯ブラシを使用する際には、力を入れすぎないように注意しましょう。
石材を傷つけることなく、優しく磨くことで、お墓の美しさを保つことができます。最後に、洗浄後はしっかりと水で流し、乾いた布で拭き取ることで、石材の劣化を防ぎます。
④お墓の周りの砂利の掃除
墓の周りの砂利を掃除する際には、ザルを使って効率よく砂利を洗うことができます。ザルを使えば、砂や小さなゴミを簡単に取り除くことができ、砂利をきれいに保つことができます。
また、砂利を洗った後は、よく乾かしてから元の場所に戻すことで、再び汚れが付着するのを防ぎます。さらに、定期的に砂利を掃除することで、お墓全体の美観を保つことができ、ご先祖様への敬意を示すことにもつながります。
⑤お墓の仕上げの拭き取り掃除
全体の仕上げには、柔らかなスポンジやタオル、軍手を使って丁寧に拭き取ると良いでしょう。特に、石材の隙間や文字の彫り込み部分には汚れが溜まりやすいので、細かい部分まで注意深く掃除することが大切です。
また、掃除を終えた後は、墓石が乾くまで時間を置くことで、石材の劣化を防ぎ、長持ちさせることができます。最後に、お墓の周囲も確認して、落ち葉やゴミなどがないかチェックすると、全体的に綺麗な状態を保つことができます。
お墓を長持ちさせるポイント
ともかく傷つけないお墓掃除に徹することで長持ちします。泥水など汚い水で墓石を洗ってしまうと、水を吸い込みやすい墓石も汚くなりやすく、劣化も進むので避けてください。
ちなみに軍手ですが、もちろん雑草掃除などにも活躍しますよね。ただそれ以上に、軍手を付けたままスポンジ代わりに利用すると便利です。指先で細かな部分も掃除できますので、一度試してみてはいかがでしょうか。
これやっちゃダメ!お墓掃除

◇メラニンスポンジも墓石が傷付く素材です。
お墓掃除の基本は、「傷つけない」ことです。メラニンスポンジや強力な洗剤、酸性クリーナーは避けましょう。これらは墓石を傷つけたり、劣化を早める可能性があります。
代わりに、中性洗剤と柔らかい布やスポンジを使うことをお勧めします。金属ブラシや硬い布も避けましょう。定期的な墓掃除とメンテナンスを心がけることで、お墓を美しく保つことができます。安全で効果的なお墓掃除を実践しましょう。
お墓を傷つけないための掃除道具の選び方
お墓の掃除をする際、墓石を傷つけないためには適切な掃除道具を選ぶことが重要です。特に、メラニンスポンジやタワシの使用は避けましょう。
これらの道具は研磨力が強く、墓石の表面に細かい傷をつけてしまう可能性があります。傷がつくと、そこに汚れが入り込みやすくなり、墓石の劣化を早める原因となります。
シミを防ぐための洗剤選び
墓石にシミを作らないためには、使用する洗剤にも注意が必要です。食器用洗剤、重曹、塩素系洗剤、酸性洗剤などの使用は控えましょう。
これらの洗剤は化学成分が強く、墓石の素材に反応してシミを作り出すことがあります。墓石の美しさを保つためには、専用の墓石クリーナーを使用することが推奨されます。専用クリーナーは、墓石に優しい成分で作られており、安心して使用できます。
効果的な掃除の手順
お墓の掃除を効果的に行うためには、正しい手順を踏むことが大切です。まず、ほこりや砂を水で流し、表面を濡らします。次に、柔らかい布やスポンジで優しく汚れを拭き取ります。この際、力を入れすぎないように注意しましょう。
最後に、洗剤を使用する場合は、専用の墓石クリーナーを薄めて使用し、しっかりとすすぎ洗いをすることがポイントです。これにより、墓石を長持ちさせることができます。
では、お墓掃除の洗剤はどうしたらいい?
基本はアルカリ性なので、墓石掃除は水になります。コケや水垢が気になるようでしたら、アルカリ性の墓石用洗剤や水垢用洗剤を利用するのも一案です。ただ、よほどの汚れでなければお墓掃除に洗剤は使いません。水洗いでなかなか取れないようであれば、ぬるま湯で洗っても良いでしょう。
やっかいな汚れがある場合は、下記でご紹介しているような、墓石専用の洗剤も販売されているので、試してもみても良いかもしれません。
[墓石掃除専用洗剤]・墓石専用洗剤「月光」(日本香堂)…689円
コンクリート墓のお墓掃除

◇高圧洗浄機はカビや苔を繁殖させるきっかけにもなります
沖縄では個人墓地に建つコンクリート墓も多く見られます。このような昔ながらのコンクリート墓で行うお墓掃除は、雨水や水垢、苔の他、鳥の糞などによる汚れが目立ちやすいです。
基本的には墓石のお墓掃除と同様に水で洗いますが、沖縄の大きなコンクリート墓の場合、場所によってデッキブラシなどを利用してゴシゴシと掃除することもあります。ただし、コンクリート墓のお墓掃除には、汚れの種類に応じた掃除法があります。
また、掃除の際には、コンクリート墓のひび割れや劣化にも注意を払い、必要であれば専門業者に修理を依頼することも重要です。定期的なメンテナンスと掃除を行うことで、お墓を長持ちさせることができます。
簡単な汚れ
簡単な汚れには水洗いが効果的です。掃除の第一歩として、水で流すことで表面の土やホコリを落とすことができます。特に、石材の隙間に入り込んだ細かい汚れは、水をたっぷりとかけることで浮き上がらせることが可能です。これにより、掃除の効率が格段に上がります。
また、水洗いの際の掃除には柔らかいブラシを使って優しく擦ることが大切です。これにより、石を傷つけずに綺麗に仕上げることができます。ただし、強い水圧での掃除は石材を傷める可能性があるため注意が必要です。定期的な掃除を心掛けることで、お墓を美しく保つことができます。
頑固な汚れ
頑固な汚れにはブラシを使用しましょう。取れない汚れにはブラシなどを使ってこすり落とす方法が有効です。特に、石材用の柔らかいブラシを使うと、石を傷つけることなく汚れを落とすことができます。水を使いながら、優しく円を描くようにこすると効果的です。
また、頑固なカビや苔には専用の洗剤を使用することも考慮してみてください。ただし、洗剤を使った後はしっかりと水で洗い流し、洗剤が残らないように注意しましょう。
しつこく残る汚れ
しつこく残る汚れに対しては、重曹やセスキ炭酸ソーダを使用することが推奨されます。重曹の場合は小さじ1杯を水500mlに溶かし、セスキ炭酸ソーダも同様の割合で使用します。
これらの溶液を使用する際は、柔らかいブラシやスポンジを使って優しくこすることで、石材を傷つけることなく汚れを落とすことができます。
また、汚れを落とした後は必ず水でしっかりと洗い流し、乾いた布で拭き取って乾燥させることが重要です。定期的なお手入れを心掛けることで、お墓を長く綺麗に保つことができます。
高圧洗浄機の利用
最後に、頑固な汚れには高圧洗浄機を利用することで、より効果的に汚れを落とすことができます。使用の際は、墓石の素材に適した圧力設定を選ぶことが大切です。
また、洗浄後は、水分が残らないようにしっかりと乾燥させることで、カビや苔の再発を防ぎます。これらの方法を駆使することで、コンクリート墓をきれいに保つことができます。定期的なお手入れを心掛けることで、先祖代々のお墓を美しい状態で維持することができるでしょう。
お墓掃除の注意点
カビや苔の対策として、高圧洗浄機は、その時はキレイに取れるものの、よりカビや苔を繁殖させるきっかけにもなるので、苔やカビ取り専用洗剤を利用するのも良いでしょう。専用洗剤は、石材に優しく、長期間にわたって効果を発揮するものが多くあります。
また、定期的な清掃と合わせて、防カビ・防苔効果を持つコーティング剤を使用することで、さらなる予防が可能です。掃除後は、風通しを良くするために周囲の雑草を取り除くことも重要です。
鳥の糞などはこそぎ落す人が多いですが、動物の糞には菌もありますので、手袋などを利用してください。
コンクリート墓の掃除に役立つ洗剤

沖縄のコンクリート墓は、湿気や塩分による影響を受けやすいため、専用の洗剤を使用することが推奨されます。これらの洗剤は、コンクリートに優しく、カビや汚れを効果的に除去する成分が含まれているため、お墓の劣化を防ぎ美観を保つのに役立ちます。
また、専用の洗剤を使うことで、環境への影響も考慮されているため、周囲の自然を守りながらお墓を清掃することができるのです。ここでは、沖縄ならではのコンクリート墓の掃除におすすめの、いくつかの洗剤をご紹介しましょう。
カビ取り職人 技職人魂 業務用
カビ取り職人 技職人魂 業務用は、お墓の石材に付着した頑固なカビを効果的に除去するためのクリーナーです。業務用として開発されているため、その高い洗浄力が特徴です。
安心して使用できる成分で、お墓の素材を傷めることなく清掃が可能です。さらに、使い方も簡単で、時間をかけずにきれいに仕上げることができるため、忙しい方にも最適です。普段からお墓をきれいに保つために、定期的なメンテナンスのお供として活躍します。
[参照]・カビ取り職人 技職人魂 業務用
ワイエステック スーパーコンクリートクリーナー
ワイエステック スーパーコンクリートクリーナーは、コンクリート製のお墓に最適なクリーナーです。強力な洗浄力で、汚れやシミをしっかりと落とします。使いやすさと安全性を兼ね備えており、手軽にお墓を綺麗に保つことができます。
さらに、環境に配慮した成分を使用しているため、自然にも優しく、安心してご利用いただけます。定期的な使用で、お墓の美しさを長持ちさせることが可能です。
サンドシート(シャイネックス)
サンドシート(シャイネックス)は、細かな研磨が可能なクリーニングシートです。お墓の表面を優しく磨き上げ、光沢を取り戻します。使いやすいサイズで、細部の掃除にも適しています。特に頑固な汚れや水垢に効果的で、素材を傷つけることなく安心して使用できます。さらに、手軽に持ち運べるため、定期的なお墓掃除にも最適です。
[参照]・サンドシート(シャイネックス)
これやっちゃダメ!コンクリート墓掃除

コンクリート墓に酸性洗剤は不適切です。基本的には、水洗いや熱湯と高圧洗浄機などの水圧やブラシで掃除をします。最終手段としては、コンクリートの表面を紙ヤスリで削ると良いでしょう。油汚れは専用のクレンザーなどがあるので、どうしても取れない場合にはコチラを利用してください。
沖縄のお墓掃除でコンクリート墓を掃除するのであれば、洗剤はアルカリ性を利用しましょう。コンクリート製のお墓を掃除する際に、酸性洗剤の使用は避けるべきです。酸性洗剤はコンクリートを傷める原因となり、素材を劣化させる恐れがあります。特に、墓石の光沢を失わせたり、ひび割れを引き起こす可能性があるため注意が必要です。
では、どのような洗剤が沖縄のお墓掃除に不向きなのでしょうか?ここではお墓掃除で避けたい、酸性洗剤の代表例をいくつかご紹介します。
サンポール
サンポールは強力な酸性洗剤として知られていますが、これをお墓掃除に使用するのは避けましょう。サンポールはトイレ掃除には適しているものの、コンクリートに使用すると素材を弱らせてしまいます。
代わりに中性の洗剤を使用することをお勧めします。また、柔らかいブラシやスポンジを使い、優しく掃除することで石材を傷つけずにきれいに保つことができます。
ワイドハイター
ワイドハイターもまた酸性の成分を含んでいるため、お墓の掃除には不向きです。特に白華現象を引き起こす可能性があり、墓石の外観を損なう危険があります。
コンクリートを長持ちさせるためには、穏やかな成分のクリーナーを選ぶことが大切です。また、掃除後は水でしっかりと洗い流すことで、クリーナー成分が残らないように注意しましょう。
水あかクリーナー
水あかクリーナーも酸性のものが多く、コンクリート墓には不適切です。水あかを除去するために使用したい場合は、必ず中性または弱アルカリ性の製品を選びましょう。これにより、墓石の劣化を防ぎ、美しい状態を保つことができます。
また、クリーナーを使用した後は、しっかりと水で洗い流し、残留物を残さないようにすることが大切です。
お墓掃除代行、金額目安は約3万円~

◇定期的なお墓掃除代行業者への依頼も一案です。
沖縄ではお墓掃除をしたくても、墓主が本州にいたり、忙しいなどの事情で充分に掃除ができないこともありますよね。高齢になって辺境地にある個人墓地のお墓掃除をするのも危険です。
近年ではお墓掃除の代行業者もありますので、依頼しても良いでしょう。沖縄のお墓掃除代行の費用相場は約3万円ほど~、全国的には約1万5千円ほどです。沖縄では墓地掃除にも時間が掛かるので、内容も含めて相対的な比較検討が大切です。下記では、沖縄でいくつかのお墓掃除の代行業者をご紹介します。
沖縄片付け110番
沖縄片付け110番は、沖縄県内でお墓掃除を代行している業者です。お墓の清掃においては、酸性洗剤の使用を避けることが重要です。専門のスタッフが丁寧に作業を行い、お墓を綺麗に保ちます。
また、季節に応じた清掃プランを提供し、年中快適な状態を維持します。さらに、現地訪問や写真での報告を行うことで、遠方にお住まいの方も安心して利用できます。
[公式ホームページ]https://okinawa-kataduke110ban.com/ohaka-service.html
[電話番号]0120-538-902
涙そうそう
涙そうそうは、お墓掃除を含む様々なサービスを提供する業者です。お墓の清掃では、石材を傷めないように細心の注意を払い、酸性洗剤の使用を避けています。
さらに、環境に優しい洗剤を使用し、清掃後にはお墓全体を美しく仕上げることを心がけています。また、定期的なメンテナンスプランも用意しており、お墓を常に清潔で綺麗な状態に保つことが可能です。
[公式ホームページ]https://kakuyasuso.jp/haka/cleaning/okinawa/
[電話番号]050-5577-6941
お墓掃除を依頼するのに良い時期とは?

沖縄では「あまり頻繁にお墓参りをしてはいけない」との風習もありますよね。もともとは風葬の歴史があったことや、個人墓地が山林などの辺境地にあり、お墓参りへ一人で行くには危険が伴うことが背景にありました。
このように沖縄でお墓参りが気軽にできない風習には理由があり、現代の民間霊園や納骨堂では、毎週のように故人を尋ねる家族も見受けます。けれども、お墓掃除の代行業者に依頼したり、年にお墓参りに行く回数が限られるならば、沖縄では下記5つの日程のいずれかが一般的です。
全国的にもお墓掃除の頻度は年に2・3回が目安ですので、いずれか2回・3回ほどの定期メンテナンスで良いでしょう。お墓掃除の代行業者へ依頼するならば、複数の業者に見積もりを依頼して、内容と料金、担当者との相性をチェックすると安心です。
ジュールクニチー(十六日祭)
ジュールクニチー(十六日祭)は旧暦の1月16日にあたり、2025年は2月13日(木)に該当します。この日は沖縄で「あの世の正月」と呼ばれ、主に離島地域で行われるお墓参り行事です。この他、沖縄本島地域では家族を亡くして間もない、喪中の家でお墓参りを行う日程でもあります。
ジュールクニチー(十六日祭)のお墓参りはお供え物など、弔事として行うなど、家族が集まりお墓を掃除し、先祖への感謝を捧げる日です。特に旧正月の後に行われるこの日は、家族間の絆を深める良い機会としても知られています。
[沖縄のジュールクニチー(十六日祭)の進め方]
・沖縄のジュールクニチー(十六日祭)「あの世の正月」とは?行う人やお供えもの、拝み方
ニングァチヒングァン(二月彼岸)
ニングァチヒングァンは春の彼岸にあたり、2025年は3月17日(月)から3月23日(日)までの期間です。春分の日を中心に前後6日間、この時期は多くの人々がお墓参りを行い、先祖供養をします。
全国的にお彼岸はお墓参り期間として知られていますが、沖縄では仏前行事として行う家が多いかもしれません。けれども、この時期の掃除は、春の訪れを感じながら行うことができ、自然と心が清らかになると言われています。
[沖縄のニングァチヒングァン(二月彼岸)の進め方]
・2025年沖縄で行う春のお彼岸(二月彼岸)はいつ、どこで行うの?お墓参りはしない?
シーミー(清明祭)
シーミーは清明の節気に行われる行事で、2025年は4月4日(金)から4月19日(土)にかけて行われます。特に沖縄本島地域では、多くの親族・父方の血族が一同に集まる、盛大なお墓参り行事ですね。現在は使われていないような古いご先祖様のお墓参り「カミウシーミー(神御清明祭)」も、この時期に行います。
この期間中は、家族が集まりお墓を掃除し、先祖に食べ物を供えることが一般的です。春の暖かい気候の中、自然と共に先祖を敬うこの行事は、沖縄の文化に深く根付いています。
[沖縄のシーミー(清明祭)の進め方]
・沖縄のお墓参り行事シーミー(清明祭)、2025年はいつ?お供え物や拝み方まで解説!
タナバタ(七夕)
タナバタは旧暦7月7日に行われ、2025年は8月29日(金)にあたります。西暦の7月7日は全国的な七夕と同じく、笹の葉に願い事を飾り祈りますが、沖縄の旧暦7月7日は、先祖代々位牌「トートーメー」を祀るムートゥーヤー(宗家・本家)が、家族だけでお墓参りに行く日です。
シーミー(清明祭)とは異なり、ムートゥーヤー(宗家・本家)のみでお墓参りに行って、来る旧盆のご案内をご先祖さまにします。また、神様の目が届かないとされる「ヒーナシタナバタ(日無し七夕)」でもあるため、墓じまいやお墓の建立など、お墓事をする日でもあります。
・【沖縄旧盆】2024年8月10日(土)沖縄のタナバタ(七夕)!お供え物や拝み方とは
ハチグァチヒングァン(八月彼岸)
ハチグァチヒングァンは秋の彼岸で、2025年は9月20日(土)から9月26日(金)までの期間です。春のお彼岸と同じように、沖縄でお彼岸は仏前行事とする家や地域が多いでしょう。けれども秋のお彼岸「ハチグァチヒングァン(八月彼岸)」に際しては、「フカマチヒングァン(外廻り彼岸)」とも呼ばれ、お墓参りをする家や地域もあります。
丁度、沖縄では夏場に茂った草木で墓地がぼうぼうと繁殖している時期です。この時期を目安にお墓掃除をして、スッキリとした状態にしようと考える人も多いでしょう。
[沖縄のハチグァチヒングァン(八月彼岸)のお墓参り]
・沖縄でも秋のお彼岸にはお墓参りに行くの?お墓参りに避ける暦や時間帯、お参りのタブー
沖縄に伝わる、お墓掃除前の儀式

◇沖縄の墓地には「霊道(れいどう)」があるとされます。
沖縄の墓地には向かって左側へ、一直線に霊道(れいどう)が通っているとされ、イチミ(生きる身)が中央の霊道をドカドカと入ることを避ける風習がありました。
また墓地に入る時には、まず墓地を守護するヒジャイヌガミ(左の神)様に理由を伝え、お断りの拝みを行うと良いでしょう。沖縄のお墓掃除を行う際には、まず墓地に入る作法を守ることが重要です。下記では、一部沖縄の地域や家々に伝わる、墓地に入るための一連の作法をご紹介します。
お線香の準備
始めに、お墓入り口の左側(向かって右側)へお線香を立てかけます。お線香の本数は、日本線香15本分を表す「ジュウゴフンウコー(十五本御香)」です。
日本線香であれば15本もしくは簡略化して5本、沖縄線香であれば2枚と半分「タヒラ半」となります。お線香は火を灯さない「ヒジュルウコー(冷たい線香)」で問題はありません。
お墓への報告
次に、本日の目的をお墓に向かって報告します。この一連の儀式を経て、左足から墓地の中に踏み入れますが、このときは必ず向かって右側から入るようにします。これにより、無事に掃除が進むことを願います。
ヒジャイガミ(左神)への拝み
その後、ヒジャイガミ(左神)へ拝みます。「ブジにお墓掃除を済ませられますように」と簡単に祈ります。お墓掃除を終えてから、改めてヒジャイガミ(左神)への拝みを行う家が多いです。
地域ごとの作法の違い
地域や家によっては、最初にシルカビ(白紙)やお線香を供えて家族で拝み、シルカビ(白紙)を焚く儀式まで行ってから、お墓掃除をする手順も見受けます。これらの作法を守ることで、心を込めたお墓掃除が行えます。
・沖縄のお墓参り行事シーミー(清明祭)、2025年はいつ?お供え物や拝み方まで解説!
まとめ:お墓掃除は水やぬるま湯で流すのが基本です

全国的なお墓掃除は、お墓参りの前に家族や親族の全員で行います。けれども昔の沖縄では、お墓参り行事の朝に、家の男性がお墓掃除に行ったものでした。その間、家の女性達は手分けをして重箱料理などのお供えものを準備しましたが、今では重箱料理は仕出し料理店へ依頼することが多いでしょう。
近年では新規で個人墓地にお墓を建てることが難しくなり、霊園に建つお墓が増えていますよね。霊園では水場に柄杓や水桶が用意されている施設が多く、墓地区画以外の公共部分は管理会社により日々管理されていて、清潔です。
墓地区画を砂利にしたり、雑草除去シートを張るなど工夫をすることで、お墓掃除の掃除道具も最小限に抑えることができるでしょう。
まとめ
沖縄でのお墓掃除のポイント
●墓石のお墓
(1)乾いた布で乾拭き
(2)きれいな水で洗う
(3)アルカリ性の洗剤を利用する(基本は水)
(4)細かな部分は、柔らかな歯ブラシを使う
(5)砂利を掃除したい時はザルを使う
(6)柔らかなスポンジやタオル、軍手を使う●コンクリートのお墓
(1)水洗いをして流す
(2)取れない部分はブラシなどで吐き出す
(3)残る汚れは重曹を使う
(4)高圧洗浄機を利用する