沖縄のジュールクニチー(十六日祭)「あの世の正月」とは?行う人やお供えもの、拝み方

2023.12.21
沖縄のジュールクニチー(十六日祭)「あの世の正月」とは?行う人やお供えもの、拝み方

沖縄のジュールクニチー(十六日祭)とは旧暦1月16日、2024年2月25日(日)に営まれる「あの世の正月」、お墓参り行事です。本記事では、沖縄のジュールクニチー(十六日祭)とはなにか?行う人やお供えもの、拝み方や進め方が分かります。

・沖縄のジュールクニチー(十六日祭)とは?
・沖縄でジュールクニチー(十六日祭)を行う人は?
・沖縄でジュールクニチー(十六日祭)のお供えものや拝み方は?

沖縄のジュールクニチー(十六日祭)とは、旧暦1月16日、2024年2月25日(日)、離島地域を中心に営まれる「あの世の正月」、お墓参り行事です。

本記事を読むことで、沖縄のジュールクニチー(十六日祭)とはなにか?行う人やお供えもの、拝み方や進め方が分かります。

 

沖縄のジュールクニチー(十六日祭)とは?

「個人墓地」が多い
◇沖縄の「ジュールクニチー(十六日祭)」は、お墓参り行事です

沖縄ではジュールクニチー(十六日祭)は「グソー(後生)の正月」と呼ばれます。
「グソー(後生)」とは沖縄の言葉で、全国的には「あの世」です。

主に離島地域で根付くお墓参り行事で、本島地域ではジュールクニチー(十六日祭)ではなく、4月「清明の節気」に行われる「シーミー(清明祭)」でのお墓参りが多いでしょう。

 

<沖縄のジュールクニチー(十六日祭)とは>
[ジュールクニチー(十六日祭)とは] ●グソー(後生)の正月
・お墓参り行事
・スーコー(焼香)
[日にち] 旧暦1月16日
・2024年2月25日(日)
[行う地域・人] 主に離島地域
・離島出身、本島在住の人々
身内が亡くなって間もない人々

 
旧正月明けの旧暦1月16日に家族でお祝いをした後、特に離島地域を中心とした沖縄では、ジュールクニチー(十六日祭)にお墓参りをして、ご先祖様を供養します。

 

 

沖縄のジュールクニチー(十六日祭)とシーミー(清明祭)の違い

沖縄のジュールクニチー(十六日祭)とシーミー(清明祭)の違い
◇シーミー(清明祭)はお祝い行事、ジュールクニチー(十六日祭)は供養行事です

沖縄本島地域に広がるお墓参り行事、「シーミー(清明祭)」はお祝い行事ですが、沖縄離島地域に広がるお墓参り行事「ジュールクニチー(十六日祭)」は、祖先を偲ぶ供養行事です。

 

<ジュールクニチー(十六日祭)とシーミー(清明祭)の違い>
[ジュールクニチー(十六日祭)] ●供養行事
・旧暦1月16日
(2024年2月25日)
・盛大に行う
[シーミー(清明祭)] ●お祝い行事
・清明の節気
(毎年4月初旬~中旬頃)
・盛大に行う

 
お祝い事と供養行事との違いは、主にお供えものでしょう。
供養行事では紅白のおもちを用いたり、おめでたい「結び昆布」は供えません。

 

お供えものの違いとは?

◇シーミー(清明祭)は旧正月同様、お祝いのご馳走を供えます

沖縄のジュールクニチー(十六日祭)は供養行事、スーコー(焼香)ですから、基本的にお祝いを意味するおかずを避け、白を基調とした色合いのおかずです。

けれどもシーミー(清明祭)はお祝い行事ですから、紅白のおもちはもちろん、おめでたいご馳走を重箱料理に詰めても良いでしょう。

 

<お供えものの違い>
[ジュールクニチー(十六日祭)] ●弔事用
・むち重(もち重)…白もち
・豚三枚肉…皮目は上
・かまぼこ…白のみ
・昆布…返し昆布
・おかず…ごぼう、大根など
[シーミー(清明祭)] ●慶事用
・むち重(もち重)…組み合わせ
・豚三枚肉…皮目は下
・かまぼこ…紅白
・昆布…結び昆布
・おかず…ターンム(田芋)など

 
沖縄でご馳走を詰めたお供えものの重箱料理を「ウサンミ(御三味)」と言います。
海のもの、山のもの、天のもの、この世の3要素を詰めた味なので「御三味」です。

おかず重箱ともち重箱に分かれ、基本的に沖縄のジュールクニチー(十六日祭)もシーミー(清明祭)も家族・親族・門中が集まる盛大なお墓参り行事になるため、より多く作る「チュクン(両方)」を供えます。

チュクン(両方)」は、おかず重・もち重それぞれ2重ずつ、合計4重箱です。
対しておかず重・もち重それぞれ1重ずつ、合計2重が「カタシー(片方)」ですので、参加する人数に合わせて準備を進めると良いでしょう。

 

 

沖縄離島地域のジュールクニチー(十六日祭)

沖縄離島地域のジュールクニチー(十六日祭)
◇沖縄のジュールクニチー(十六日祭)は、主に離島地域の風習です

沖縄のジュールクニチー(十六日祭)は、主に離島地域に根付く、一年のなかでも盛大なお墓参り行事です。

 

<沖縄離島地域のジュールクニチー(十六日祭)>
[墓地] ・墓地は「あの世」
[お墓参りに行く人] ・家族
・親族
・門中(むんちゅう)
[お墓参りの規模] ・盛大に行う
[お墓参りの形式] ・スーコー(焼香)
※法事として行う

 
古くは火葬をせず、ご遺体の周りに石を積み供養した「風葬(ふうそう)」の歴史があった沖縄では、本州のようにあまり頻繁なお墓参りを良しとしません。

そのため沖縄ではジュールクニチー(十六日祭)やシーミー(清明祭)のお墓参り行事に、家族・親族、父方の血族で繋がる「門中(むんちゅう)」の人々が集まって、お墓参り行事を行います。

 

沖縄離島出身者のジュールクニチー(十六日祭)

◇離島出身の人々がジュールクニチー(十六日祭)を行う遥拝所があります

沖縄県本島在住の離島出身の人々は、ジュールクニチー(十六日祭)の旧暦1月16日に、那覇市三重城(みえぐすく)にある、遥拝所(ようはいじょ)、「三重城の祠」に集まるでしょう。

 

<三重城の祠>
●ジュールクニチー(十六日祭)の遥拝所
三重城の祠
[住所]〒900-0036 沖縄県那覇市西3丁目2−35

 
遥拝所(ようはいじょ)」とは、遠くからウグァン(御願)を行う拝み処です。
観光地としても有名な斎場御嶽(セーファウタキ)にも、久高島への遥拝所がありますよね。

 

沖縄離島のジュールクニチー(十六日祭):お供えもの

沖縄離島のジュールクニチー(十六日祭):お供えもの
◇重箱料理「ウサンミ(御三味)」を、おかず重×2重、むち(もち)重×2重供えます

ご馳走「ウサンミ(御三味)」のおかずを詰めた重箱料理を、大勢用のチュクン(両方)供えます。

 

●墓前の前にヒジャイガミ(左神)にもお供えをするため、おかずを補充する「ウチジヘイシ」を、余分に用意してください。

 
チュクン(両方)」は、むち(もち)重×2重とおかず重×2重の4重ですが、参加する人数に合わせて、むち(もち)重×1箱とおかず重×1重のカタシー(片方)でも構いません。

 

ヒジャイガミ(左神)へのお供えもの

◇ヒジャイガミ(左神)は、墓地を守護する神様です

ヒジャイガミ(左神)は沖縄のお墓で、向かって右側・お墓の左側に鎮座する神様となり、墓前で手を合わせる前に、日ごろの御守護を感謝します。

 

<ヒジャイガミ(左神)へのお供えもの>
①ウサンミ(御三味) ●カタシー(片方)
・むち(もち)重…1重
・おかず重…1重
②ウサク(お酒)
[お線香]
●ジュウニフンウコー
(十二本御香)
日本線香…12本、もしくは4本
・ヒラウコー(平御香)…タヒラ(2枚)
●ヒジュルウコー
(冷たい線香)
火を灯さずに供える
・シルカビの上に置く
(シルカビは半紙で作る白い紙)

 
ヒジャイガミ(左神)へのお線香は火を灯さない「ヒジュルウコー(冷たい線香)」、半紙を四つ切し、さらに半分に折った神様への税金「シルカビ(白紙)」に乗せて供えます。

 

 

ウチジヘイシとは

◇「ウチジヘイシ」とは、おかずをひっくり返して供えることです

ウチジヘイシ」は、ご馳走のウサンミ(御三味)を詰めた重箱料理から、神様やご先祖様へお供えをするために、おかずを取り出してひっくり返し、重箱の上に乗せることを言います。

 

<ウチジヘイシ>
①重箱料理を供える
②おかずを取り出す
(それぞれ1・2切れ)
③重箱の上に乗せる

 
そのまま供えても良いですが、ウグァン(御願)を終えたら、ウチジヘイシしたおかずを別皿に取り分けて供えると良いでしょう。

そして墓前へ重箱料理のウサンミ(御三味)を供えるために、ヒジャイガミ(左神)へ供えたために空いた隙間に、改めておかずを補充します。

 

<ウチジヘイシの補充>
別タッパーに交換用のウサンミ(御三味)を持参
⑤ヒジャイガミ(左神)へ取り分けたおかずを補充
⑥墓前への「新しいお供えもの」とする

 
本来、神様やご先祖様へのお供え物は、最初に供えなければなりません
そのため、ヒジャイガミ(左神)へのお供えものと、墓前(ご先祖様)へのお供えものの、両方を用意すべきですが、そんなに多く用意することは困難です。

そこでウチジヘイシの補充をすることで、新しいお供えものとし、そこから最初のおかずを墓前に供えます。

 

墓前でのお供えもの

◇墓前に供えるウサンミ(御三味)はチュクン(両方)です

昔の沖縄では、ジュールクニチー(十六日祭)に供えたご馳走「ウサンミ(御三味)」は、生きている家族にとってもご馳走でした。

そのためお供え物を下げていただく「ウサンデー」をして、集まった家族・親族で共食しましたが、今では別にお弁当を用意する家庭も多いです。

 

<墓前へのお供えもの>
①ウサンミ(御三味) ●チュクン(両方)
・むち(もち)重…2重
・おかず重…2重
②ウサク(お酒)
③ミジトゥ(お水)
④果物の盛り合わせ
⑤ムイグァーシ ・お菓子の盛り合わせ
[お線香]
●家長 ●ジュウニフンウコー(十二本御香)
・日本線香…12本、もしくは4本
・ヒラウコー(平御香)…タヒラ(2枚)
●その他の家族 ●サンフンウコー(三本御香)
・日本線香…3本、もしくは1本
・ヒラウコー(平御香)…半ヒラ(半分)
[ウチカビ(打ち紙)] ・家長…5枚
・他の家族…3枚

 
集まった親族が、それぞれお菓子など、お供えものを供える習慣もあるでしょう。

屋外の墓前でご馳走をいただき歓談しますので、ピクニックと同じ要領で、ゴミ袋や取り分け皿、スプーンやフォークなどを準備すると便利です。

 

お仏前のお供えもの

◇おかず膳のウチャワキ(お茶脇)、ウチカビ(打ち紙)を供えます

沖縄離島地域のジュールクニチー(十六日祭)は墓前で行うため、自宅のお仏前へのお供えものは、ささやかなご馳走として、おかず膳のウチャワキ(お茶脇)です。

 

<お仏前のお供えもの>
[日ごろのお供えもの]
①ウチャトゥ(お茶) ・2杯…二段目左右
②ウサク(お酒) ・1杯…二段目中央
③供え花 ・2立て…一段目位牌の左右
[ジュールクニチー(十六日祭)]
④ムイグァーシ(お菓子)の盛り合わせ
⑤果物の盛り合わせ ・バナナ(父性)
・りんご(女性)
・ミカン(子孫繁栄)
[御膳]
⑥ウチャワキ(お茶脇) ・ご馳走のウサンミ(御三味)
⑦ウチカビ(打ち紙) ・家長…5枚分
・その他の家族3枚分
⑧お箸を添える

 
沖縄ではお墓とお仏壇は繋がっているとされます。
墓前で供えるために作ったおかずを少し取り分け、お仏前に供えると良いでしょう。

 

ウチカビ(打ち紙)を焚く「カビバーチ」

◇カビバーチ(火鉢)は、ウチカビ(打ち紙)を焚く容器です

カビバーチ(紙鉢・火鉢)はアルミのボウルなどの底に網を入れ、水を張った容器となり、火元を気遣うカビアンジ(紙炙り)では、必須の道具と言えます。

邪気祓いとして、水を張ってからネギの小口切りを浮かばせる地域もあるでしょう。

 

<カビアンジ(紙炙り)とは>
●「カビアンジ(紙炙り)」とは、沖縄でご先祖様への拝み「ウグァン(御願)」には欠かせない、ご先祖様へ送るあの世のお金「ウチカビ(打ち紙)」を焚く儀礼です。

 
ウチカビ(打ち紙)を焚いてあの世に送り、ご先祖様があの世でお金を使えるようにします。

沖縄には、すでにカビアンジ(紙炙り)のための「ジングラ(銭蔵)」を備えたお墓もあるでしょう。

現代の沖縄では、ホームセンターなどでも火箸と網がついたカビバーチセットなども販売しています。

 

沖縄本島の「ミージュールクニチー(新十六日祭)」とは?

沖縄本島の「ミージュールクニチー(新十六日祭)」とは?
◇沖縄本島では、喪中の家庭でミージュールクニチー(新十六日祭)を行います

沖縄本島で主に行われるお墓参り行事「シーミー(清明祭)」は、お墓参り行事でありながら、ご先祖様をもてなすお祝い行事です。

全国的にも喪中は結婚式の出席や、新築祝いを控えるように、沖縄本島地域では喪中のシーミー(清明祭)を避けてきました。

その代わりとなる沖縄本島のお墓参り行事が、「ミージュールクニチー(新十六日祭)」です。

 

<沖縄本島の「ミージュールクニチー(新十六日)とは>
[行う家庭] ●ミーサー(新霊)がいる
・喪中のご遺族
・シーミー(清明祭)の代わり
[特徴] ●お墓からご案内する
・供養行事
・お仏前に供える

 
沖縄でミーサー(新霊)とは、亡くなって間もない故人の魂です。
四十九日間の忌中はもちろん、イヌイ(一年忌)までの喪中のご遺族も、シーミー(清明祭)を控えて、代わりにミージュールクニチー(新十六日祭)を行うでしょう。

身内を亡くして3年目にあたるサンニンチ(三年忌)まで、沖縄本島ではミージュールクニチー(十六日祭)を行う地域や家庭もあります。

 

沖縄本島でミージュールクニチー(新十六日祭)の行い方

◇沖縄本島のミージュールクニチー(新十六日祭)は、お墓参り行事ではありません

身内を亡くして間もない喪中に行う、沖縄のミージュールクニチー(新十六日祭)は、年中行事として行う沖縄離島地域のジュールクニチー(十六日祭)とは違い、お仏前行事です。

 

<沖縄のミージュールクニチー(新十六日)>
①ミーサー(新霊)をご案内 ●お墓からご案内
・ヒジャイガミ(左神)へ拝む
・墓前で拝む
②お仏前での供養 ●お仏前にお供え
・カビアンジ(紙炙り)
・お仏前で拝む

 
お墓にご案内に行くため、お墓参りの風習はありますが、自宅へ故人の魂「ミーサー(新霊)」をご案内するのみでしょう。
もちろんお供えものも、お仏前に供えます。

 

①ミーサー(新霊)をご案内

◇お墓を訪れる時には、まずヒジャイガミ(左神)へ拝みます

沖縄ではジュールクニチー(十六日祭)に限らず、お墓参り行事で訪れた時には、まず墓地を守護するヒジャイガミ(左神)への拝みが欠かせません。

 

<ミーサー(新霊)をご案内>
(1)ヒジャイガミ(左神)
[お供えもの] ・ウサク(お酒)
・シルカビ(白紙)
[お線香] ●ジュウニフンウコー(十二本御香)
・日本線香…12本、もしくは4本
・ヒラウコー(平御香)…タヒラ(2枚)
[ヒジュルウコー(冷たい御香)] 火を灯さずに供える
・シルカビの上に置く
(シルカビは半紙で作る白い紙)
(2)墓前
[お供えもの] ・供え花
・ウチャトゥ(お茶)
・ミジトゥ(お水)
・ウチカビ(打ち紙)
[お線香] ●ジュウニフンウコー(十二本御香)
・日本線香…12本、もしくは4本
・ヒラウコー(平御香)…タヒラ(2枚)

 
身内が亡くなってからサンニンチ(三年忌)まで、沖縄では旧暦1月16日のジュールクニチー(十六日祭)になると、お墓参りをして自宅までご案内する家庭が多いです。
お参り前にはお墓掃除を行うと良いでしょう。

 

②お仏前での供養

◇ミージュールクニチー(新十六日)はお仏前行事です

基本的には、沖縄離島のジュールクニチー(十六日祭)での墓前行事を、そのままお仏前で行うとすれば問題はありません。

お供えものも、年中行事のジュールクニチー(十六日祭)で、墓前に供えるお供えものそのままです。

 

<お仏前での供養>
[墓前へのお供えもの]
①ウサンミ(御三味) ●チュクン(両方)
・むち(もち)重…2重
・おかず重…2重
②ウサク(お酒)
③ミジトゥ(お水)
④果物の盛り合わせ
⑤ムイグァーシ ・お菓子の盛り合わせ
[お線香]
①家長 ●ジュウニフンウコー(十二本御香)
・日本線香…12本、もしくは4本
・ヒラウコー(平御香)…タヒラ(2枚)
②その他の家族 ●サンフンウコー(三本御香)
・日本線香…3本、もしくは1本
・ヒラウコー(平御香)…半ヒラ(半分)
[ウチカビ(打ち紙)] 家長…5枚
・他の家族…3枚

 
お仏前でも墓前と同じように、家族がいただく前に重箱料理のウサンミ(御三味)から、最初の数品をひっくり返す「ウチジヘイシ」を行います。

ウグァン(御願)の供養の後、ウチジヘイシをしたおかずをお皿に取り分けて改めて供え、お供えを下げて家族・親族でいただく傾向です。

沖縄で喪中のミージュールクニチー(新十六日祭)での拝み方・拝み言葉など、詳しくは下記コラムをご参照ください。

 

[喪中のミージュールクニチー(新十六日祭)]
沖縄本島でもジュールクニチー(十六日祭)はある?お供え物と拝み方

 

沖縄でジュールクニチー(十六日)を行う場合、旧正月の片づけは?

沖縄の旧正月を閉じる暦の選び方
◇旧暦1月20日のハチカソーグァチ(二十日正月)に片付けます

沖縄でジュールクニチー(十六日祭)を行う地域では、旧正月のお飾りを片付ける「スクノーシ(正月直し)」の日程も、ジュールクニチー(十六日祭)を終えた後に行う家庭が一般的です。

 

<スクノーシ(正月直し)のウイミ(折目)>
①ナンカヌスク
(七日節句)
・旧暦1月7日
・2024年2月16日(金)
②ソーガッチグァー
(小正月)
・旧暦1月14日
・2024年2月23日(金)
③ハチカソーグァッチ
(二十日正月)
・旧暦1月20日
・2024年2月29日(木)

 
旧暦1月14日のソーグァチグァー(小正月)は、旧暦1月13日まで行う、十二支の「トゥシビーウグァン(年日御願)」を終えたタイミングです。

同じように沖縄でジュールクニチー(十六日祭)を行う地域では、あの世「グソー(後生)」の正月まで終え、スクノーシ(正月直し)を行う家庭が多いでしょう。

 

[旧正月のウイミ(折目)]
・沖縄旧正月のウイミ(折目)、小正月・二十日正月とは何?お供えものや拝み方、拝み言葉

 

まとめ:沖縄のジュールクニチー(十六日祭)はあの世の正月です

まとめ:沖縄のジュールクニチー(十六日祭)はあの世の正月です
沖縄の離島地域では旧正月が明けた旧暦1月16日、2024年は2月25日(日)をグソー(後生)の正月、あの世の正月として、お墓参り行事を行います。

供養行事ではありますが、家族・親族など、門中(むんちゅう)が集まり墓前でご馳走をいただきますので、とても賑やかな明るい雰囲気のなか、進むでしょう。

沖縄でジュールクニチー(十六日祭)が、あの世の正月「グソー(後生)の正月」とされたのには、さまざまな逸話があります。

賑やかな旧正月も過ぎ、故人を思い寂しくなった家族がお墓参りに訪れると、故人が目の前に現れた伝承などです。

 

[沖縄ジュールクニチー(十六日祭)の伝承]
沖縄のジュールクニチー(十六日祭)に残る、さまざまな伝承とは

 

まとめ

沖縄のジュールクニチー(十六日祭)とは
[十六日祭]
・離島地域のお墓参り行事
・あの世の正月
・家族親族でお墓参りをする

[新十六日祭]
・喪中の家が行う
(三年忌までの家もある)
・お仏前で行う
・お墓にはご案内に行く
・シーミー(清明祭)は控える

 


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