【沖縄旧暦カレンダー2025】新暦4月(旧暦3月)の年中行事、清明祭(シーミー)到来!

2025.03.01

2025年4月、旧暦3月にあたるこの月、沖縄では三大お墓参り行事「シーミー(清明祭)」が行われます。全国的には各地の寺院で花まつりがありますね。本記事を読むことで2025年4月、沖縄では旧暦3月頃に行われる年中行事の日程や進め方が分かります。

2025年4月、沖縄で旧暦3月にあたるこの月は、清明(せいめい)の節気に行う沖縄のお墓参り行事「シーミー(清明祭)」が行われます。
沖縄の旧暦行事のなかでも、旧正月・旧盆に並び三大旧暦行事ですよね。

本記事を読むことで、2025年4月、沖縄の旧暦3月に行う年中行事、シーミー(清明祭)ハマウイ(浜降り)の日程が分かります。

「シーミー(清明祭)」は沖縄本島を中心に、父方の血族「門中(むんちゅう)」で行うお墓参り行事です。

沖縄の三大旧暦行事と言われ、毎年4月頃に訪れる清明(せいめい)の節気に執り行います。

<2025年4月:沖縄旧暦3月の年中行事>
[新暦] [旧暦] [年中行事]
[沖縄旧暦2月の年中行事]    
(1)2025年4月4日(金) ●清明(せいめい)の入り シーミー(清明祭)入り
(2)2025年4月12日(土) ・旧暦3月15日 ・ジュウグニチの拝み
(3)2025年4月12日(土) ・旧暦3月15日 ・三月ウマチー
(4)2025年4月19日(土) ●清明(せいめい)の明け シーミー(清明祭)明け
(5)2025年4月28日(月) ・旧暦4月1日 ・チィタチの拝み

二十四節気は季節を表す二十四の節気からなり、お彼岸が行われる春分(しゅんぶん)の節気の後から、穀雨(こくう)の節気前の約2週間ほどの期間です。

チィタチの拝み・ジュウグニチの拝みは、沖縄でヒヌカン(火の神)を台所に祀る家庭で毎月新月と満月の時期に行われる拝みです。家を守護するパーソナルな神様なので、家計の安泰を祈願して小さな香炉を仕立てる家が今も増えています。

2025年4月には、日本全国で様々な年中行事が行われます。4月は春の訪れを祝う行事が多く、地域ごとに特色ある伝統が色濃く残っています。

まず、全国的に有名な行事の一つが「花まつり」です。これは仏教の開祖である釈迦の誕生を祝う行事で、4月8日に各地の寺院で行われます。特に、釈迦像に甘茶をかける「灌仏会」がその象徴的な儀式として親しまれています。

行事名 日付 地域 説明
花まつり 4月8日 全国 釈迦の誕生を祝う行事で、灌仏会が行われる。
十三まいり 4月13日 関西 13歳の子供が知恵を授かるために神社やお寺を訪れる。
桜の花見 4月上旬から中旬 全国 桜の開花時期に合わせて行われ、多くの人々が春を楽しむ。
昭和の日 4月下旬 全国 昭和天皇の誕生日を記念する祝日。

また関西では4月13日に「十三まいり」を行う地域もあります。十三まいりとは、数え年で13歳になった子どもが、知恵を授かるために神社やお寺を訪れる行事です。この儀式は、子どもの成長を祝うとともに、社会へのはじめの一歩を踏み出す重要なイベントとされています。

また、4月は新学期や新年度の始まりでもあり、入学式や入社式といった人生の新たなスタートを祝う行事が各地で開催されます。これに伴い、桜の花見も広く行われ、多くの人々が公園や河川敷に集まり、春の自然を楽しむ姿が見られます。

桜の開花時期は地域により異なりますが、4月上旬から中旬にかけてが見頃とされています。2025年の桜の開花予想について、東京では3月下旬から開花が始まり、4月上旬に満開を迎えると予想されています。一方、大阪では東京より少し遅れて、4月上旬に開花し、4月中旬に満開となる見込みです。

さらに、4月下旬には「昭和の日」があり、これは昭和天皇の誕生日を記念する祝日として、昭和の時代を振り返りながら国の成り立ちや発展を考える日として位置づけられています。この日は各地で昭和の文化や歴史をテーマとしたイベントが開催されることが多く、世代を超えた交流の場となっています。

4月はこのように、日本の伝統や文化を深く感じることのできる行事が目白押しの月です。それぞれの行事は、地域コミュニティの絆を深め、新たな季節の到来を心から楽しむ機会となっています。

父方の血族でお墓を建てる「門中墓(むんちゅうばか)」の風習がある沖縄では、血族が一同に集まりお墓参りを行います。同じ沖縄でも離島地域では旧暦1月16日の「十六日(ジュウルクニチー)」のお墓参り行事が多く、特に本島地域での習慣です。

<清明の節気:シーミー(清明祭)>
[行う時期] ●清明の節気
・2025年4月4日(金)~19日(土)
[お墓参りの種類]  
①カミウシーミー
(神御清明祭)
●先にお参りする
(本家の家族のみ)
●アジシー墓(按司墓)
・遠い先祖が眠るお墓
②シーミー
(清明祭)
●後にお参りする
(門中でお参りする)
●トーシー墓(当世墓)
・身近な先祖が眠るお墓

「カミウシーミー(神御清明祭)」は、アジシー墓(按司墓)のお墓参り行事です。「アジシー墓(按司墓)」とは、遠いご先祖様が眠るお墓で、今は使用していないお墓を差します。対してシーミー(清明祭)では、現在使用しているため、祖父母や両親など身近な故人が眠いる「トーシー墓(当世墓)」へのお墓参り行事です。

カミウシーミー(神御清明祭)は、沖縄のムートゥーヤー(本家)だけで参ります。
一方でシーミー(清明祭)は、墓前で門中の人々が集まる、盛大な墓前祭です。
全国的にも沖縄4月の風物詩として知られていますね。

ただ昔の沖縄では自然にご遺体が朽ち果てるのを待つ「風葬」が行われてきたためとも言われ、現代では気軽にお墓参りに行く人も増えています。

また個人が土地を所有してお墓を建てる「個人墓地」だった沖縄では、辺境にお墓が建つことも多く、気軽にお墓参りに行くには危険が伴ったこともあるでしょう。

<沖縄でお墓参りができる旧暦行事>
[お墓参り行事] [意味] [暦]
(1)ジュールクニチー
(十六日)
・あの世の正月 ・旧暦1月16日
(2)二月ヒングァン
(春のお彼岸)
・あの世と繋がる期間 ・春分の日と前後3日間
(毎年新暦3月頃)
(3)シーミー
(清明祭)
・門中のお墓参り行事 ・清明の節気
(毎年新暦4月頃)
(4)タナバタ
(七夕)
・旧盆のご案内 ・旧暦7月7日
(5)八月ヒングァン
(秋のお彼岸)
・あの世と繋がる期間 ・秋分の日と前後3日間
(毎年新暦9月頃)

春のお彼岸・秋のお彼岸は、沖縄ではお墓参りには行かずに、お仏壇前で供養を行う「仏前祭」が広く根付いていますが、家や地域により風習も大きく変わります。

<沖縄の地域で違うお彼岸>
①お墓参りは行わない地域
②秋のお彼岸のみお墓参りをする地域
③春と秋の両方でお墓参りをする地域

けれども現代では、新規で個人墓地にお墓を建てることが行政手続き上、厳しくなりました。
そのため霊園や納骨堂に建つお墓が増えています。

霊園や納骨堂は業者による管理が行き届いているので、衛生面でも安全面でも気軽にお墓参りができるようになり、お彼岸や月命日など、より気軽なお墓参りが増えました。

県内でお墓を探す-供養の窓口おススメ霊園

 

 

禊(みそぎ)を落とす」とは言っても、沖縄で旧暦3月3日に行うハマウイ(浜降り)は、全国的なおひな様に代わる行事と言えるでしょう。

昔の女性は毎日、家の仕事に追われ忙しい日々を送っていましたよね。

家の女性達で「サングァチウジュウ(三月お重)」と呼ばれた、美味しいよもぎもち三月菓子を詰め込んだお重を持参し、一日中浜辺で遊ぶことができる行事です。

<沖縄で旧暦3月3日:ハマウイ(浜降り)>
●別名:サングヮッチアシビー(三月遊び)
[目的] ●女性の禊祓い(みそぎはらい)
[行うこと] ●女性が浜に降りる
・潮水に足を浸けて禊を落とす
・ミジナディ(水撫で)
[行事食] ●サングァチウジュウ(三月お重)
・よもぎもち
・三月菓子

この日は女性も一日中休んで海辺で遊ぶことができるため「サングヮッチアシビー(三月遊び)」とも言われてきました。

●「ミジナディ(水撫で)」とは、潮水を付けた指で、赤ちゃんのおでこ(真ん中あたり)を三回、「ちょん・ちょん・ちょん」と付けて清める作業です。

沖縄で旧暦3月3日に行う年中行事としては身を清めるだけではなく、この一年を無事に過ごせたことへの感謝、新しい一年の健康祈願を行います。

島国沖縄で海岸は、大人も子どもも一緒に楽しめるレジャースポットです。
そのため、三月お重やよもぎもちのお重は少なくなりましたが、沖縄では現代も旧暦3月3日を、大きな年中行事と捉える家が多いです。

そこで沖縄では旧暦3月3日、ハマウイ(浜降り)の年中行事で、人気の潮干狩りを楽しむ様子も多く見受けます。

<沖縄の潮干狩りスポット>
・泡瀬干潟(あわせひがた)
・海中道路
・屋我地(やがじ)海岸
・八重干瀬(やびじ)

また古宇利島や瀬長島など、沖縄本島から繋がる離島へ家族で出向き、観光やレジャーを楽しむ人々も多いでしょう!

●沖縄では「リューグヌカミ(竜宮の神)」への拝み、遠い故人への供養も行います。

この他、ハマウイ(浜降り)は海の事故で行方不明になった故人や、遠い地で亡くなった人々への供養の日でもありました。

清明(せいめい)の節気は、全てのものが清らかで生き生きと輝く「清浄明潔(しょうじょうめいけつ)」を略した言葉で、春分で訪れた春の兆しが、一気に花開く様子を表します。
全国的には花見など、美しい季節ですよね。

<2025年新暦4月の節気>
【二十四節気】・春分(しゅんぶん)…3月20日(木)~4月3日(木)
●七十二候
(末候) 雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす) ・3月30日(日)~4月3日(木)
【二十四節気】・清明(せいめい)…4月4日(金)~4月19日(土)
●七十二候
(初候) 玄鳥至(つばめきたる) ・4月4日(金)~4月8日(火)
(次候) 鴻雁北(こうがんかえる) ・4月9日(水)~4月14日(月)
(末候) 虹始見(にじはじめてあらわる) ・4月15日(火)~4月19日(土)
【二十四節気】・穀雨(こくう)…4月20日(日)~5月4日(日)
●七十二候
(初候) 葭始生(あしはじめてしょうず) ・4月20日(日)~4月24日(木)
(次候) 霜止出苗(しもやみてなえいづる) ・4月25日(金)~4月29日(火)
(末候) 牡丹華(ぼたんはなさく) ・4月30日(水)~5月4日(日)

花々が一斉に咲き誇り、春が一気に訪れる清明(せいめい)の節気に行われる清明祭(シーミー)は、お墓参り行事でありながら「祭」の文字があるようにお祝い行事です。

大きなビニールシートやゴザの上で一族が集まり、時には三線で音楽を奏でながら賑やかに行う清明祭(シーミー)は、まるでご先祖様と楽しむお花見のようでもありますね。

沖縄の重箱は慶事と弔事で違う

沖縄の旧暦3月は、毎年新暦4月頃にあたり、清明の節気で行われるお墓参り行事「シーミー(清明祭)」が主な行事となります。

また旧暦3月3日のハマウイ(浜降り)も、今も潮干狩りなど海遊びを楽しむ家族が増えていますよね。

このどちらも、沖縄では重箱料理を作ります。
シーミー(清明祭)では、昔からご馳走とされる海・山・天の幸「ウサンミ(御三味)」を詰めた重箱と、紅白のおもちを詰めてお墓に参りますよね。

一方ハマウイ(浜降り)では、美味しい揚げ菓子「三月菓子」やよもぎもちを詰めた重箱を持参して、家の女性がみなで海辺で一日中遊びます。

沖縄の旧暦行事では、ずっと中心に重箱料理がありました。

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