忌中に行う「神棚封じ」とは?神棚封じの行い方|なぜ、忌中は神社に行ってはいけない?

2023.11.17
忌中に行う「神棚封じ」とは?神棚封じの行い方|なぜ、忌中は神社に行ってはいけない?

忌中の「神棚封じ」とは神棚を封じる儀式です。神道では死を穢れとし身内を亡くした家族は死の穢れを他者や神様に見せぬように忌中を過ごします。本記事では神棚封じの進め方や注意点の他、忌中とは何か?過ごし方や忌中の神社や神棚参拝タブーが分かります。

・忌中に行う「神棚封じ」とは?
・忌中の「神棚封じ」の行い方は?
・忌中に神社へ行ってはいけない?

忌中に行う「神棚封じ」とは死の穢れを神様へ見せぬよう、神棚を封じる儀式です。
神道では死を穢れ(けがれ)とし、身内を亡くした家族は死の穢れを他者や神様に見せぬように忌中を過ごします。

本記事を読むことで、忌中に行う「神棚封じ」とは何か?行い方が分かります。
後半ではそもそも「忌中」とは何か?期間や忌中のタブー、神様との付き合い方にも触れていますので、どうぞ最後までお読みください。
 

忌中に行う「神棚封じ」とは?

忌中に行う「神棚封じ」とは?
◇忌中に行う「神棚封じ」とは、神棚を封じる儀式です

神道では死を穢れ(けがれ)とし、故人の死が神様の目に触れぬよう、通夜や葬儀の前に神棚を白紙で封じます

一般的に通夜や葬儀は仏教に倣いますが、神仏習合の日本では、約50日間の忌中は死の穢れを他者へ移さぬよう、身内を亡くした家族は身を慎み、無用な外出や交流を控える風習もあるでしょう。
 

<忌中に行う「神棚封じ」とは?>
[意味] ・死は穢れ(けがれ)
神様の目に触れない
[行い方] ・神棚を封じる
白い紙で扉を閉じる
[どこで行う?] ・家族を亡くした忌家(忌家)
[誰が行う?] ●死の穢れのない人
・葬儀社スタッフ
・ご遺族ではない人
[期間] ・仏教…四十九日法要まで
・神道…五十日祭まで
(地域により異なる)

 
仏教でも、四十九日法要までの忌中に神棚封じを行います。
仏教において四十九日までの忌中、故人の霊魂は冥土の旅に出ていて、七日毎に審判を受けながら次の道が決まり、成仏する期間です。

一方神道の五十日祭(故人が亡くなってから五十日間)を過ぎると、故人は家を守る守護神になるとされます。
 

神道における「忌中」とは?

◇神道では死を「穢れ(けがれ)」と捉えます

一方、神道では人が亡くなると家を守護する神となるため、冥土の旅や成仏の概念はありません。

けれども神道の考え方で「死は穢れ(けがれ)」です。
神仏習合の日本で四十九日の忌中の間、故人の身内は神様の目に触れぬように身を慎み、配慮しなければなりません。
 

<神道において「忌中」とは>
[意味] 死は穢れ(けがれ)
・神様の目に触れない
・穢れを他者へ移さない
[行うこと] 神棚封じ
(神棚を閉じる)
[行ってはならないこと] 神社参拝
・神棚への拝み

 
このような理由から、家族が亡くなってからの四十九日間「忌中」は、神社参拝はタブーです。
けれども仏教においては、死を穢れとしないため、寺院参拝ができます
 

忌中の神棚封じはいつまで?

◇忌中に神棚封じを行う期間は、通夜前~忌明けまでです

死の穢れは故人だけではなく、身内を亡くした家族も身にまとうとされてきました。
そのため神棚を設けている家では、家族が亡くなってすぐ、忌中の間は神棚封じを行います。
 

<神棚封じの期間>
[神棚封じ] ・家族を亡くしてすぐ
ご遺体を家に迎える前
(自宅葬などの場合)
[神棚封じを解く] 約50日間(神道の忌明け)
・約49日間(仏教の忌明け)

 
死を穢れとする考え方は神道にありますので、神道に倣い約50日間の忌中を過ぎた頃に神棚封じを解くのも良いでしょう。

忌中が過ぎてもお祝い事を控え喪に服す「喪中」が祥月命日まで1年間ありますが、忌中の神棚封じのみで問題はありません。
 

 

忌中の神棚封じに神社参拝はタブー?

忌中の神棚封じに神社参拝はタブー?
◇忌中は神社参拝はタブーですが、神社参拝はできます

忌中の神棚封じを行う間、神様から目隠しを行うだけではなく、身内は死の穢れを他者へ移さぬよう、活発な交流を控えてきました。

忌中の神棚封じの時期が年末年始に被るとしても、神社への初詣はタブーです。
寺院参拝はできますが、「お正月を祝う」行為は避けます。
 

<忌中の神棚封じ:タブーは?>
[お祝い事の参加や入籍] 結婚式
・建築祝い
・祝賀会
・お正月のお祝い
[活発な交流] パーティ
・交流会
お中元やお歳暮
・旅行
[神様の目に触れる] 神棚を開ける
・神社参拝

 
故人が亡くなってから祥月命日までの1年間を差す「喪中(もちゅう)」との大きな違いは、神社参拝や神棚への拝みがタブーとされる点です。

喪中の1年間もお祝い事への参加は控えますが、四十九日が過ぎた忌明けであれば、神棚封じを解き、神社参拝も可能になります。
 

忌中に髪(神)を切ってはいけない?

◇忌中に美容院へ行くこと自体は、タブーではありません

忌中だからと言って、四十九日間を家で自粛する訳にはいきませんよね。

髪(かみ)は「神(カミ)」ともされるため、「髪を切ってはいけない?」との質問も多いですが、現代に美容院に行くことは、最低限の暮らしに基づきますので、行っても構わないでしょう。

ただし、明るい色に染めたり、派手にイメージチェンジすることは、控えたいところです。
 

<忌中のタブー:Q&A>
①カミを切ってはいけない? ・派手にイメージチェンジしなければ良い。
②忌中に神社でお祓いしても良い? ・基本的に神社参拝はタブー
神社によって受け付けてくれる
③忌中に神社に入ってしまったら? ・忌明けに参拝して謝罪をする
④忌中に飲み会に誘っても良い? ●お祝い事でない場合
・喪中であれば問題はない
・忌中明けまで待つ
⑤忌中の買い物はしても良い? ・日常の買い物は問題ない
大きな買い物は控える

 
また年末に年賀状を投函した後、家族が亡くなった場合の質問も多いです。
投函した地域に年賀状があれば、郵便局で「取り戻し請求」が可能です。

投函してしまった年賀状は取り戻し請求をしながら、翌年の松の内明けとなる1月8日
以降に、「寒中見舞い」としてご挨拶をすると良いでしょう。
 

 

忌中の神棚封じの行い方

忌中の神棚封じの行い方
◇神棚の扉を閉め、正面から白い半紙を貼り付けて封じます

家に住む家族が亡くなったら、最初に神棚へ故人の死を報告して「これから忌中の間、神棚封じを行います。」と、ひと言お断りを入れてから神棚封じを行うと良いでしょう。

忌中の神棚封じは、死の穢れをまとわない故人との関係性が知人友人、第三社である近所の人々や、葬儀社スタッグが好ましいです。

けれども現実的ではない家庭も多いため、ご遺族が忌中の神棚封じを行う家庭も増えました。
 

<忌中の神棚封じ:行い方>
[準備] 習字の半紙
(コピー用紙でも可)
・セロハンテープ
(マスキングテープなど)
[行う手順]
①ご報告 ・ご挨拶をする
家族の誰が亡くなったかをご報告
・神棚封じのお断り
②お供え物を下げる ・お米
・お酒
・お供え物
・榊
…など
③扉を閉める 神棚の扉を完全に閉める
④扉を覆うように半紙を貼る ・扉の正面に貼る
しめ縄がある場合は、しめ縄の中央
・セロハンテープなどが好ましい

 
昔、忌中の神棚封じは半紙に糊を付けて貼り付けましたが、神棚の表面を痛めることも多いです。
セロハンテープマスキングテープを使用することで、優しく神棚封じができるでしょう。
 

忌中に神棚封じが解けたら?

◇忌中に神棚封じの半紙が剥がれたら、再び貼り付けます

忌中に神棚封じの半紙が剥がれることもあるでしょう。
この場合、故人と同居していた家族は死の穢れをまとっていますから、自分の心身を清めた後に、再び扉に半紙を貼り付ければ大丈夫です。
 

<忌中に神棚封じが解けたら?>
①塩で心身を清める
②神棚に半紙を再び貼る

 
忌中はお参りをしないため、貼り付けるのみで良いでしょう。
改めてお祓いなどを行う必要はありません。
 

忌中の神棚封じの解き方とは?

忌中の神棚封じの解き方とは?
◇忌中の神棚封じと反対の手順で説きます

故人が亡くなってから五十日間が過ぎ、忌明けとなったら、忌中の神棚封じを解く儀式です。
最初に白い半紙を剥がし取り、扉を開けて神棚封じの手順を反対に行います。
 

<忌中の神棚封じ:解き方>
①半紙を剥がす 神棚封じの白い半紙を剥がす
②扉を開ける ・神棚の扉を開ける
(しめ縄、扉がないものはそのまま)
③お供え物を供える ・榊
・お酒
・お米
・お塩
④神棚封じを解いたご報告 本日が忌明けであること
・忌中の失礼に対してお詫び
(半紙が剥がれたなどがあれば)
・感謝と今後の祈願
⑤通常通りの参拝 ●翌日より通常通り
・お供え物の交換
・二拝二拍手一拝

 
忌中の神棚封じを解いたら、年末年始に掛かっていればお札の交換、翌日からは日々の掃除を怠らず、通常通りの参拝方法に戻ります。

一般的に忌中の神棚封じは四十九日法要、もしくは五十日祭が過ぎた頃を目安としますが、地域によっては故人との関係性で、忌中期間や忌中の神棚封じ期間が変わることもあるので、地域の人々に確認すると安心です。
 

[神棚]
・「神棚」とは?置く場所・方角|お供え物や日々参拝するときの作法、タブーを詳しく解説

 

忌中の神封じは「忌中札」とは違う

◇「忌中札」とは忌中の家が門前に貼るお札です

しばしば忌中の神棚封じで用いる白い半紙を「忌中札」と間違える人がいますが、「忌中札(きちゅうふだ)」は、故人を亡くした喪家が忌中、門前に貼る紙製のお札です。

家族を亡くして翌祥月命日までの喪中、喪家が玄関に貼る「喪中札」もあります。
ただし現代では、貼ったとしても忌中札のみの家が多いでしょう。
 

<「忌中札」とは?>
[忌中札とは] ・「忌中」と書かれた紙製のお札
忌中に喪家が玄関に貼る
[目的] ・忌中であることを近所に知らせる
・人と接することを避ける
交流を控えることへのお断り
[行い方] ・忌中札を玄関に貼る
葬儀社で準備することが多い

 
忌中札は忌中の神棚封じのように、神様仏様への作法ではありません。
忌中の交流を控えることをお断りするため、玄関に貼って近所の人々にお知らせするものです。

そのため現在では、忌中札や喪中札を用いる家はすっかり少なくなりました。
忌中札を貼りたい時には、葬儀社スタッフなどにお願いしてみると良いでしょう。
ただ、黒枠に「忌中」と書くだけなので、家庭でも充分に作成できます。
 

そもそも「忌中」とは

◇「忌中」とは、仏教で故人が成仏するまでの期間です

「忌中(きちゅう)」とは、仏教で故人が亡くなり四十九日間の冥土の旅に出て、成仏するまでの期間です。

忌中の四十九日間、故人は七日ごとに審判を受け、四十九日目の審判で人間道や地獄・天上など、次の生への道が分かれます。
そのため身内は追善供養により、故人の極楽浄土を後押ししてきました。
 

<忌中とは>
[意味] ・故人が冥土の旅に出る
・七日ごとに審判を受ける
四十九日目に成仏する
[期間] 四十九日まで
[行う事柄] ・身を慎む
・追善供養

 
そのため成仏の概念がない宗旨宗派では、忌中がありません。
例えば同じ仏教でも、人が亡くなるとすぐに阿弥陀如来様の他力本願により、極楽浄土へ辿り着く浄土真宗や、キリスト教には忌中の概念がないでしょう。
 

忌中の神棚封じは必要?神棚封じQ&A

忌中の神棚封じは必要?神棚封じQ&A
◇神棚封じは、故人と同居をしていた家の神棚です

神棚封じを行う人は主に喪主やご遺族とお伝えしましたが、例え喪主でも故人と同居していなければ、忌中であっても自分の家に神棚封じは必要ありません。

必要になるのは故人が住んでいた家の神棚です。
そのため喪主やご遺族でなくても、故人が住んでいた家は、忌中の神棚封じを行います。
 

<忌中の神棚封じ:Q&A>
(Q1) 忌中の神棚封じはどこまで必要?
(A1) 死の穢れが神様の目に触れ、及んでしまいます。
(Q2) 忌中の神棚封じをしないとどうなる?
(A2) お札の交換は必要ありません。
神棚封じを解いた後、お札を交換します。
(Q3) 年末年始の神棚封じでは、お札をどうする?
(A3) お札の交換は必要ありません。
神棚封じを解いた後、お札を交換します。
(Q4) 忌中の神棚封じの間、お参りは?
(A4) 神棚封じをしている間はお参りも控えてください。
忌明けに神棚封じを解いたら、喪中であっても日々のお参りができます。
(Q5) 忌中の神棚封じを忘れていたら?
(A5) 気付いたらすぐに神棚封じを行うと良いでしょう。
(Q6) 仏壇はどうするの?
(A6) 仏教では死を穢れとしないため、通常通りで大丈夫です。
むしろ追善供養として、お参りすると良いでしょう。
(Q7) 祖霊社はどうするの?
(A7) 神式の仏壇「祖霊社」であっても、神棚封じの必要はありません。
(Q8) 仏教徒でも神棚封じは行うの?
(A8) 神棚がある家では、信仰に関係なく行います。
信仰する宗旨宗派に関係なく、神棚のある家では神棚封じが必要です。

 
忌中の神棚封じは家族が亡くなったら最初に行うと良いです。
日ごろから家や家に住む家族を守護してくださる神様へ、真っ先に家族が亡くなったことをご報告し、忌中は神棚封じをするのが理想的な流れとなります。

けれども忌中の神棚封じを忘れ、数日経ってから気付いた時には、気付いた時点ですぐに神棚封じを行ってください。

ちなみに「祖霊社(それいしゃ)」とは、神式の仏壇です。
詳しくは下記コラムをご参照ください。
 

[祖霊社]
・「祖霊社」とは?仏壇と祖霊社の違いは何?どこに置くべき?お供え物や参り方の基本とは

 

 

まとめ:忌中の神棚封じは半紙を扉に貼り付けます

まとめ:忌中の神棚封じは半紙を扉に貼り付けます
忌中の神棚封じは、家族を亡くした喪家で神棚を祀っていた場合、忌中の四十九日間~五十日間、神棚を封じる儀礼です。

神道で「死を穢れ」とする考え方によるもので、忌中は死の穢れが神様の目に触れぬよう神棚封じを行いますが、ご先祖様を祀るお仏壇や祖霊社は、忌中であっても神棚封じは行わず、そのまま忌中を過ごします。

ただし忌中が明けたら喪中であっても、神棚封じを解き、日々のお参りや神社参拝、お札の交換なども可能です。
 

 

[全国的な四十九日法要]
・四十九日法要とは?いつ・どうやって行うの?お供えやお布施、準備の手順を解説!

 


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