【図解】沖縄のお彼岸で行う屋敷の御願(5)フールヌカミ(トイレの神)|お供え物は?

2023.08.09
【図解】沖縄のお彼岸で行う屋敷の御願(5)フールヌカミ(トイレの神)|お供え物は?

沖縄のお彼岸、屋敷の御願で5番目に拝むのがフールヌカミ(トイレの神)です。フールヌカミは善きもの・悪しきものを選り分け凄いパワーで祓う力が特徴です。本記事ではフールヌカミへの拝み方を、悪口も3倍に相手へ返すクチナン外しとともに解説します。

・沖縄の「屋敷の御願」とは?
・沖縄の屋敷の御願で「フールヌカミ」とは?
・フールヌカミへ(トイレの神)への拝み方は?

沖縄ではお彼岸になると、「屋敷の御願(ヤシチヌウグァン)」を行います。
屋敷の御願では、家や家族を守る屋敷の神(ヤシチヌカミ)へ感謝を捧げて巡拝しますが、そのひと柱の神様が「フールヌカミ(トイレの神)」です。

本記事を読むことで沖縄のお彼岸で行う屋敷の御願で、5番目に巡拝する「フールヌカミ(トイレの神)」とはどのような神様か?お供え物や拝み方が分かります。
 

沖縄の「屋敷の御願」とフールヌカミ

沖縄の「屋敷の御願」とフールヌカミ
◇沖縄ではお彼岸と旧暦12月24日に屋敷の御願を行います

沖縄で行う「屋敷の御願(ヤシチヌウグァン)」は、屋敷の神(ヤシチヌカミ)6柱10か所に拝む巡拝行事です。

特に5番目に巡拝する「フールヌカミ(トイレの神)」は最もパワーが強いとされます。
もともと「フールヌカミ」は「豚便所の神」と言う意味です。

少し汚いお話ですが、その昔の沖縄では人々のトイレの下に豚舎があったため、沖縄ではトイレを「豚便所」の意味がある「フール」「フールー」と呼んできました。
 

<沖縄の屋敷の御願「フールヌカミ」とは>
[名前] フールヌカミ(豚便所の神)
[特徴] ・パワーが強い神様
強力に祓う
・善し悪しを選り分ける
[拝むタイミング] ・屋敷の御願
ヒヌカンがない家
・口難外し
[フールヌカミの力] ・魔物祓い
マブイグミ(魂拾い)

 
屋敷の神(ヤシチヌカミ)のなかで最もパワーがあるとされるフールヌカミ(トイレの神)は、ヒヌカンがない家で「ヒヌカンの代わりに拝む神様」とする家もあるほどです。

また分譲マンションなどでは、大黒柱だるトゥパシラヌカミ(戸柱の神)へのみ、拝めば良いとされますが、なかにはフールヌカミ(トイレの神)へのみ、拝む家もあります。
 

 

沖縄屋敷の御願でフールヌカミは5番目

◇フールヌカミ(トイレの神)は、沖縄の屋敷の御願において5番目に巡拝する神様です

沖縄でお彼岸に行う屋敷の御願は、ヒヌカンから始まり敷地内の神々を巡拝します。
家によって拝む神様、拝まない神様もありますが、基本的には6柱10か所を巡ることになるでしょう。

そのなかでフールヌカミ(トイレの神)は5番目、拝み処で言えば9か所目に拝む神様です。
 

<沖縄の屋敷の御願:拝み処と順番>
[神様] [拝み処]
(1)ヒヌカン(火の神) ・台所
(2)カミ(祖霊神) ・仏壇
(3)ユンシヌカミ(四隅の神) ・敷地の四隅
・ニヌファヌカミ(北の神)
・ウヌファヌカミ(東の神)
・ンマムファヌカミ(南の神)
・トゥヌファヌカミ(西の神)
・敷地の北端
・敷地の東端
・敷地の南端
・敷地の西端
(4)ウジョーヌカミ(門の神) ・家の門
(5)フールヌカミ(トイレの神) ・トイレ
(6)ナカジンヌカミ(中陣の神) ・玄関と門の中央

 
また、最後にミジヌグーン(水の神)へ拝みを捧げる家では、水道の蛇口に向かって拝みます。

ミジヌグーン(水の神)はもともと井戸の神様です。
そのため集落にウフガー(産川)と呼ばれる井戸があり、拝み処となっている場合は、別の日にそちらへ拝みに行くことも多いでしょう。
 

 

沖縄の屋敷の御願:フールヌカミは2柱?

沖縄の屋敷の御願:フールヌカミは2柱?
◇フールヌカミ(トイレの神)は左右に2柱います

もともとは「豚便所」と呼ばれていたトイレ(フールー)は、大きかったために現代沖縄の屋敷の御願においても、右と左に2柱の神様がいます。
 

<沖縄の屋敷の御願:2柱のフールヌカミ>
[神様] [拝み処]
・フールヒジャイ(トイレの左) ・トイレの左側
・フールニジリ(トイレの右) ・トイレの右側

 
ただ拝み方はトイレの中央に向かい一度拝めば良いだけです。
ユンシヌカミ(四隅の神)のように、東西南北それぞれ拝む必要はありませんが、左右の神様に向かいそれぞれに拝んでも構いません。

似たような拝み方は、ジョウヌカミ(門の神)がありますね。
ただし家や地域によって拝む回数が変わりますが、詳しくは後ほどお伝えします。
 

 

 

フールヌカミへ拝む回数

◇フールヌカミ(トイレの神)へ拝む回数は、家や地域によりさまざまです

沖縄の屋敷の御願でフールヌカミ(トイレの神)に拝む際、一般的にはトイレの中央に向かい1回拝みます。

ただ家や地域によって3回拝む家もあれば、2回、1回の家があるなど、慣習がさまざまでしょう。
 

<フールヌカミ(トイレの神)へ拝む回数>
[拝む回数]
[1回拝む] ・トイレの正面
[2回拝む] (1)ヒジャイ(左)の神様
(トイレに向かって左側)
(2)ニジリ(右)の神様
(トイレに向かって右側)
[3回拝む]
(1)トイレの正面
(2)ヒジャイ(左)の神様
(トイレに向かって左側)
(3)ニジリ(右)の神様
(トイレに向かって右側)

 
3回行う場合に、それぞれお線香をジュウニフンウコー(十二本御香)を供えて、シルカビ(白紙)も焚くため手間も掛かり、トイレの中央に1度のみ拝む家が増えました。
 

沖縄の屋敷の御願:フールヌカミの力

沖縄の屋敷の御願:フールヌカミの力
◇フールヌカミ(トイレの神)は、物凄いパワーで悪しきものを祓い、良きものを見つけます

沖縄の屋敷の御願では、フールヌカミ(トイレの神)はとても強いパワーがあるとされ、特に「穢れたもの」を祓う力が絶大です。
魔を祓い、雑多なものからマブイ(魂)を拾い上げることもできます。

先ほどまとめましたが、ここで改めてフールヌカミ(トイレの神)の力をおさらいしましょう。
 

<沖縄の屋敷の御願:フールヌカミの力>
(1)魔物祓い
(2)マブイグミ(魂拾い)
(3)クチナン(口難)外し

 
ヤナカジ(悪霊)・シタナカジ(穢れた霊)、悪疫など、祓うべき穢れたものは多くありますが、口から出るクチナン(口難)・クチグトゥ(口事)なども、祓うべき悪しきものと判断されます。
 

(1)魔物祓いの力

◇フールー(豚便所)の豚の生命力で、家から魔物を祓いました

沖縄の昔のトイレは「フールー(豚便所)」、豚を飼っていましたよね。
そこで昔の沖縄では夜道に幽霊に襲われたら、フール(トイレ)の豚を叩き起こすことで、幽霊を祓ってきました。

この風習が現代にも残り、「トイレには魔物を祓う力がある」とされています。
 

(2)マブイグミ(魂拾い)の力

◇どこで落ちたのか分からないマブイ(魂)は、トイレで広いました

また沖縄ではイチミ(生きる身)には七つの魂が宿るとされます。
この「7つの魂」抜け落ちることで心が次第亡くなり、死に至るとされてきました。
 

<マブイグミ(魂拾い)>
[マブイ(魂)が落ちる] ●びっくりした時
・交通事故
・突発的なケンカ
…など
[マブイ(魂)を拾う] ●落ちた場所が分かる
・落ちた現場に行く
・マブイ(魂)を拾う動作
●落ちた場所が分からない
・トイレでマブイ(魂)を拾う
・マブイ(魂)を拾う動作

例えば交通事故など、びっくりした時にマブイ(魂)は落ちます
ハッキリとびっくりした場所や時が分かるならば、その場所へマブイ(魂)を拾う「マブイグミ(魂拾い)」に行くのが一般的です。

●けれども、どこでマブイ(魂)が落ちたのか分からないけど、様子がおかしい時もありますよね。
・ぼーっとしている
・「気」が抜けている

 
そんな時はトイレでマブイグミ(魂拾い)を行い、フールヌカミ(トイレの神)の力をお借りしてマブイ(魂)を取り戻してきました。
これは現代でも、広く伝わる言い伝えです。
 

(3)クチナン(口難)外しの力

◇フールヌカミ(トイレの神)には、人々の悪口を封じる力があります

フールヌカミ(トイレの神)は悪しきものを祓う絶大な力が特徴です。
そのなかには、口から出る災い「クチグトゥ(口事)」や、人々の悪口「クチナン(口難)」も含まれます。

フールヌカミ(トイレの神)は雑多な心や事象から、善きものと悪しきものを選り分ける力にも優れているためです。
 

<口から出る災いとは>
[災い] [意味]
●クチナン(口難) ・人々の悪しき噂
人々の悪口
・人々の非難
●クチグトゥ(口事) 口を発端とした災い
・嘘
・適当な返答

 
イメージとしては周囲の人々の口から出る厄災が「クチナン(口難)」で、自分の口から出ることもあり得る厄災が「クチグトゥ(口事)」です。
 

<クチナン外しとは>
[時間] 夕方のトイレ
・トイレの掃除をする
人に見られてはいけない
[お供え物] お塩
お米
・ウサク(お酒)
・ボウルなどの器
※お盆に揃える
[拝み方] ・トイレの蓋を開ける
・クチナン(口難)を伝える
トイレから流してもらうよう祈願
お供え物をひとつまみずつ、便器に入れる
・トイレを流す
・ウサク(お酒)を少しつむじに浸ける
お塩を少しつむじに浸ける
・器に残りのお供え物を入れる
・玄関に器を持って行く
・玄関のドアを開ける
器のお供え物を外に撒く
・玄関のドアを閉める

 
器のお供え物を外に撒く時、そしてお供え物を撒いて玄関のドアを閉める時には、それぞれ下記のように唱えながら行ってください。
 

<クチナン外しで唱えること>
[器のお供え物を撒く時]
「クチナンは受けないので、出した人へ返します。」

[玄関のドアを閉める時]
「この扉からは、良き者・良き心のみを通す。」

 
このクチナン外しをすることで、悪口や妬み、陰口をいった相手には3倍になって返るとされてきました。

全国的にもお線香の火を消す時は、口から出る息は穢れたものとし、吹き消すことは忌まれますね。
 

沖縄の屋敷の御願:フールヌカミのお供え物

沖縄のお彼岸:屋敷の御願でのお供え物
◇沖縄の屋敷の御願では、ユンシヌカミ(四隅の神)から始まるお供え物を供えます

沖縄で行う屋敷の御願では、ユンシヌカミ(四隅の神)から続く屋敷の神々様への巡拝です。

お供え物も携帯しやすいビンシー(瓶子)などに整え、そのまま次の拝み処へ移動して良いでしょう。
 

<フールヌカミ(トイレの神)へのお供え物>
[お供え物] [供え方]
●ウサク(お酒) ・徳利(とっくり)を左右に2個
・お猪口(おちょこ)を中央に1杯
●カラミハナ(乾き米)
・ハナグミ(花米)
[カラミハナとは]
・お米をそのまま
[供え方]
・小皿に左右に2皿
●アライミハナ(洗い米)
・アライグミ(洗い米)
[アライミハナとは]
・お米を7回すすぐ
[供え方]
・カラミハナの中央に小皿で1皿
●ウチャヌク(お茶の子) [ウチャヌクとは]
白もちを3段に重ねる
(白もちはもち粉で作る)
[供え方]
白紙を下に敷く
・白紙の上に2組供える
●果物の盛り合わせ [盛り合わせの一例]
・みかん(子宝)
・リンゴ(女性性)
・バナナ(男性性)
●シルカビ(白紙) [シルカビとは]
・習字の半紙を4つに千切る
・さらに2つ折りをする
[供え方]
・脇に1組添える

 
これはその昔、トイレ(フールー)は屋外にあったためです。
だた現代でも、そのままのお供え物で巡拝をして良いでしょう。

前述した「クチナン外し」の御願はビンシー(瓶子)に供えてはいけないのですが、沖縄の屋敷の御願では、フールヌカミ(トイレの神)もビンシー(瓶子)に整えて問題はありません。
 

ビンシー(瓶子)とは?

◇「ビンシー(瓶子)」とは、屋外でのお供え物を整える木箱です

沖縄では御嶽(うたき)など、屋外での御願において携帯しやすいビンシー(瓶子)にお供え物を整えて行くことが多いでしょう。

なかにはビンシー(瓶子)を御願に欠かせないものとし、「ウティン(御天)への実印」と言う人もいますが、必ずしも必要ではありません。
 

●なければ仮ビンシーとして、お盆やタッパーなどに整えて構わないのです。

 
けれども定期的に沖縄で屋敷の御願や屋外の御願を行うならば、そのまま蓋を開けて供えることができるため、便利ではあります。
 

 

フールヌカミへのお線香

◇フールヌカミ(トイレの神)へのお線香は12本です

沖縄の屋敷の御願で、フールヌカミ(トイレの神)にはジュウニフンウコー(十二本御香)を供えます。
屋外で行う沖縄の屋敷の御願では、お線香を供える方法はさまざまです。
 

<沖縄の屋敷の御願:お線香の供え方>
・小さな砂山を作る
・小石に乗せる
・ウコール(香炉)を持って行く

 
小さな砂山や小石は、沖縄では海岸で用意すると良いとされました。
現代は小さなウコール(香炉)も多数販売され、屋外用のウコール(香炉)を持ち歩き、巡拝する人が増えています。
 

<フールヌカミ(トイレの神)へ供えるお線香>
●ジュウニフンウコー(12本御香)
・日本線香 …12本、もしくは4本
・ヒラウコー(平御香) …タヒラ(2枚)

 
「ヒラウコー(平御香)」とは沖縄線香です。
日本線香6本分が縦にくっついていますよね、2枚で12本分となります。

シルカビ(白紙)とお線香は、それぞれの神様で火を灯しますので、その分だけ最初に準備をすると便利でしょう。
ビンシー(瓶子)があれば、下の引き出しにまとめて収納できます。
 

 

沖縄の屋敷の御願:フールヌカミの拝み方

沖縄のお彼岸:屋敷の御願での拝み方
◇お線香を供えて拝んだ後、シルカビ(白紙)を焚きます

沖縄の屋敷の御願でフールヌカミ(トイレの神)への拝み方は、その他の屋敷の神々(ヤシチヌカミ)と同じです。
 

<フールヌカミ(トイレの神)への拝み方>
(1)お線香を供える ・ジュウニフンウコー
(十二本御香)
(2)お供え物を供える ・ウサク(お酒)
・カラミハナ(花米)
・アライミハナ(洗い米)
・ウチャヌク
・果物の盛り合わせ
・シルカビ(白紙)
(3)拝みの言葉を唱える ・家長が唱える
(4)家族でウートゥートゥー ・家族が家長の後ろで合掌
(5)シルカビ(白紙)を焚く ・カビバーチ(火鉢)のなかで焚く
・燃え尽きるまで待つ
(6)ミハナ(御花)をカビバーチ(火鉢)に掛ける ・カラミハナ(乾き米)ひとつまみ
・アライミハナ(洗い米)ひとつまみ
(7)ウサク(お酒)をカビバーチ(火鉢)に掛ける ・ウサク(お酒)を3滴掛ける

 
お線香をジュウニフンウコー(十二本御香)あげて、家長を中心にして拝み、家族は後ろで手を合わせ拝みます。
 

フールヌカミへの拝み言葉

◇基本的にはジューヌカミ(門の神)など、他の屋敷の神(ヤシチヌカミ)と同じ拝み言葉で問題ありません

沖縄の屋敷の御願では10か所を巡拝しますが、基本的にほとんど同じ拝み言葉ではあります。

最初にフールヌカミ(トイレの神)へ向かって拝んでいることを伝え、またヒジャイ(左)・ニジリ(右)と複数回拝む時には、それぞれに拝みの言葉を捧げます。
 

<沖縄の屋敷の御願:フールヌカミへの拝み言葉>
「ウートゥートゥー、フールヌヒジャイ、ニジリ、ウカミガナシー、
(あな尊き、トイレの左の、右の、神様よ、)

チューヌユカンヒ、クマカラ ヤシチヌウグァン ウサギトゥーリビングトゥ、
(今日の善き日、これから屋敷の御願を行いますので、)

ウキトゥイジュラスァー ウタビミスーリー。
(受け取ってくださいますように。)

クマヌ○○ヌ チネーサンムトゥ、チャーウマムイジュラスァ、ウタビミスーチィ、マクゥトゥクニ ウシリガフー ディビル。
(この○○の家をいつもお守りくださり、誠にありがとうございます。)

フールヌカラヤー、ヤナカジ、シタナカジ、ワッサビナサヤ ウシヌキティクィミスーリー、ユタサワッサ チリワキサシワキカキティ、ウタビミスーリー。
(トイレから悪霊、悪疫、悪しき者を追い払い、善き事悪しき事を分けてください。)

チュラサ カバサアラチ ウタビミスーリー、ウートゥートゥー。
(常に清浄でありますように、あな尊い。)」

 
拝む前にお線香12本とシルカビ(白紙)を、お供え物の盆や、拝むために用意した砂山や石などのイビ(拝み処)へ用意し、拝み終えたらシルカビ(白紙)を焚きます。
 

シルカビ(白紙)を焚く

◇シルカビ(白紙)はカビバーチ(火鉢)のなかで焚きます

フールヌカミ(トイレの神)への拝みが終わったら、トイレの前でシルカビ(白紙)を焚きますが、火の用心の観点から見ても、必ず金属やアルミボウルなどのカビバーチ(火鉢)のなかで焚いてください。
 

<沖縄の屋敷の御願:シルカビを焚く>
[シルカビ(白紙)とは] ・ジュウニフンウコー
(十二本御香)
[シルカビ(白紙)の作り方] (1)習字の半紙を3枚重ねる
(2)(1)の半紙を4つに千切る
・爪などで強く折目を作る
・丁寧に手で千切る
(3)(2)の半紙を半分に折る
・四つ切りの半紙を半分に折る
[カビバーチ(火鉢)とは] シルカビ(白紙)やウチカビ(打ち紙)を焚く器
・アルミや金属ボウル
・底に網が入っている
網がない場合は水を張る
[カビバーチ(火鉢)の整え方] ・底にススキや芭蕉で組んだ網を入れる
(金網などでも良い)
水を汲む
ネギの輪切りなどを散らす(魔除け)

 
シルカビ(白紙)」は神様への税金であるのに対して、「ウチカビ(打ち紙)」とは故人やご先祖様があの世で使えるお小遣いです。

拝みを終えたらカビバーチ(火鉢)のなかでシルカビ(白紙)を焚きますが、旧盆などご先祖様や故人供養の行事では、カビバーチ(火鉢)でウチカビ(打ち紙)を焚きました。
 

 

ミハナ(御花)を掛ける

◇ミハナ(御花)をひとつまみ、カビバーチ(火鉢)に入れます

ミハナ(御花)」とは、お供え物のお米です。
沖縄の屋敷の御願では、フールヌカミ(トイレの神)にミハナ(御花)である2種のお米を供えます。
 

<沖縄の屋敷の御願:ミハナ(御花)>
●カラミハナ(乾き米)
[別名]
・ハナグミ(花米)
[内容]
・そのままの「お米」
[意味]
・純潔
[供え方]
・中央に1皿
●アライミハナ(洗い米)
[別名]
・アライグミ(洗い米)
[内容]
・お米を7回すすいだもの
[意味]
・禊(みそぎ)を落とす
[供え方]
・カラミハナ(乾き米)の左右に2皿

 
沖縄の屋敷の御願でフールヌカミ(トイレの神)へ拝む時には、シルカビ(白紙)を焚いた後に、それぞれのミハナ(御花)のお皿から、ひとつまみずつ取り分けて、カビバーチ(火鉢)に掛けると良いでしょう。
 

 

ウサク(お酒)をに掛ける

◇ミハナ(御花)に続いて、ウサク(お酒)を掛けます

アライミハナ(洗い米)とカラミハナ(乾き米)、それぞれ小皿からひとつまみずつ取り分けて、カビバーチ(火鉢)に掛けた後、続いてはウサク(お酒)です。
 

<沖縄の屋敷の御願:ウサク(お酒)>
[ウサク(お酒)] 神様の食事
・穀物から醸している(貴重なもの)
・神聖なもの
[カビバーチ(火鉢)に掛ける] 3滴掛ける

 
以上、神様への税金シルカビ(白紙)と、ミハナ(御花)やウサク(お酒)は、天に昇る煙を通してウティン(御天)の神様へ献上物として届けます。
 

まとめ:沖縄の屋敷の御願:フールヌカミはトイレの神です

まとめ:沖縄の屋敷の御願:フールヌカミはトイレの神です
沖縄の屋敷の御願でフールヌカミ(トイレの神)は、ジョウヌカミ(門の神)に続いて拝む、5柱目の神様、拝み処では9巡目にあたります。

昔は屋外にフールー(トイレ)があったため、この順番ですが、現代では屋内にトイレはあるでしょう。
火の元に注意をしながら、トイレの中央に向かって1回拝むのみで構いません。

フールヌカミ(トイレの神)は悪しきこと・善きことを見分ける力を持ち、悪しきことは持ち主へ3倍の力で返します。

そのため拝む時には他人を妬む、陥れるような悪しき心を清め、良い心で拝むことが大切です。
 

 

まとめ

フールヌカミ(トイレの神)への拝み方

[フールヌカミ(トイレの神)]
・トイレの神
・左右2柱
・パワーがある
・良し悪しを分ける
・穢れを祓う

[拝む回数は家で違う]
・正面に向かって1回
・左右に2回
・正面と左右に3回

[お供え物]
・ウサク(お酒)
・カラミハナ(花米)2皿
・アライミハナ(洗い米)1皿
・ウチャヌク2組
・果物の盛り合わせ
・シルカビ1組

[お線香]
●ジュウニフンウコー(12本御香)

・日本線香…12本、もしくは4本
・ヒラウコー(平線香)…タヒラ(2枚)

[拝んだ後]
・シルカビを焚く
・ミハナ(御花)を掛ける
・ウサク(お酒)を3滴掛ける


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