沖縄のお彼岸で家に拝む「ヤシチヌウグァン(屋敷の御願)」|マンションでの拝み方は?

2023.07.29
沖縄のお彼岸で家に拝む「ヤシチヌウグァン(屋敷の御願)」|マンションでの拝み方は?

沖縄のお彼岸と言えば「ヤシチヌウグァン(屋敷の御願)」です。家族を守護するヤシチヌカミ(屋敷の神)へ拝みますが、現代の集合住宅では当てはまらない手順も多くあります。本記事では集合住宅でのヤシチヌウグァン(屋敷の御願)の仕方が分かります。

・沖縄でお彼岸に行う「屋敷の御願」とは?
・マンションでの拝み方は?
・沖縄のお彼岸、マンションで拝む神様の役割とは?

全国的にはお墓参り行事のお彼岸ですが、沖縄のお彼岸と言えば「ヤシチヌウグァン(屋敷の御願)」です。

家族を守護するヤシチヌカミ(屋敷の神)へ拝みますが、現代の集合住宅では当てはまらない手順も多くあります。

本記事を読むことで、分譲マンションなど集合住宅で沖縄のお彼岸にできる、ヤシチヌウグァン(屋敷の御願)の仕方が分かります。
 

沖縄のお彼岸ですることとは

沖縄のお彼岸ですることとは
◇沖縄のお彼岸では、多くが仏壇拝みです

全国的な彼岸はお墓参りを行いますよね。
けれども沖縄のお彼岸は、仏壇拝みが一般的です。
また、沖縄のお彼岸は、日ごろから家族を守護するヤシチヌカミ(屋敷の神)を巡拝します。
 

<沖縄のお彼岸ですることは?>
・仏壇拝み
・ヤシチヌウグァン(屋敷の御願)

 
ただし沖縄の地域によっては春のお彼岸を仏壇拝み、秋のお彼岸にはお墓参りを行う家もあるでしょう。
 

 

従来の沖縄では風水が大切

◇沖縄では「フンシーヤ ドゥーニル アル」のことわざがあります

自然崇拝が強い沖縄では、土地との調和を大切にしてきました。

沖縄では新しい土地に移り住んだ人から「この土地と合っていたなぁ!」などと聞くこともあるのではないでしょうか。
これは土地との相性の良し悪しから来た言葉です。
 

<風水は心掛け次第>
[沖縄のことわざ]
・「フンシーヤ ドゥーニル アル」

[意味]
・「風水は(自分達の心がけ次第で)どうにでもなる」

[心がけとは]
屋敷の掃除
・ヤシチヌウグァン(屋敷の御願)
・フンシヌカミ(風水の神)を仕立てる

 
このように沖縄ではお彼岸と旧正月に向けた年末に、土地の神々様へ感謝をし掃除をすることで、自分で良い相性にできるとされてきました。

ただ近年では分譲マンションやアパート住まいの人も増え、「どのように行えばよいのか」戸惑う声も多いです。
 

 

沖縄のお彼岸:屋敷の御願は年3回

◇沖縄ではお彼岸と年末、年3回のヤシチヌウグァン(屋敷の御願)を行います

沖縄では春と秋のお彼岸の他、旧正月前にヒヌカン(火の神様)がウティン(御天)へ里帰りをする旧暦12月24日の年3回が目安です。
 

<ヒヌカン(火の神様)とは>
●「ヒヌカン(火の神様)とは、台所に祀る神様です。
・家を守護する
・台所を担う人の神様
・その家のパーソナルな神様

 
ただし沖縄では春と秋のお彼岸、いずれかのヤシチヌウグァン(屋敷の御願)を省略することもあります。
 

<ヤシチヌウグァン(屋敷の御願)のタイミング>
[行事] [時期] [役割]
(1)春のお彼岸 ・旧暦2月 …タティウグァン(立て御願)
(2)秋のお彼岸 ・旧暦8月 …ナカヌニゲー(中の願い)
(3)ヒヌカンのお見送り ・旧暦12月 …イチニンヌシリガフー(1年の感謝)

 
以上の3回が、沖縄で屋敷の御願を行うタイミングです。

ちなみに「タティウグァン(立て御願)」では、祈願(立てる)をします。
「ナカヌニゲー(中の願い)」は中間の拝みです。
年末の「イチニンヌシリガフー(1年の感謝)」は祈願事が成就したことへの感謝をしてきました。
 

 

従来のヤシチヌウグァン(屋敷の御願)

沖縄のお彼岸に拝む、ヒヌカンと6柱の神々
◇ヤシチヌウグァン(屋敷の御願)は、家内や庭、門まで四方八方のヤシチヌカミ(屋敷の神)を巡拝します

その昔、沖縄の家は多くが平屋で、表1番座・2番座・3番座、裏1番座・2番座・3番座、の6部屋がありました。

家の先には門があり、ひんぷんも設けられていたので、その広い平屋を守護する6柱の神様、10か所の拝み処を廻り、沖縄では屋敷の御願が行われてきたのです。
 

<平屋でのヤシチヌウグァン(屋敷の御願)>
●巡拝する拝み処
[神々様] [役割]
(1)ヒヌカン (火の神様)
(2)ウヤフジガナシー (お仏壇のご先祖様)
(3)ユンシヌカミ (四隅の神)
(4)ジョウヌカミ (門の神)
(5)フールヌカミ (トイレの神)
(6)ナカジンヌカミ (中陣の神)

 
けれども現代の沖縄では、そもそも昔のような平屋の家屋は多くありません。

特に分譲マンションやアパートであれば、門や庭などないため、「どこに拝めば良いのか?」の質問は多い傾向です。
 

 

沖縄のお彼岸:マンションではどうする?

沖縄のお彼岸:マンションではどうする?
◇マンションでは、玄関に鎮座される「トゥパシラヌカミ(戸柱の神)」へ拝みます

現代の分譲マンションやアパートなど集合住宅では、玄関先に鎮座される「トゥパシラヌカミ(戸柱の神)」に拝むのが一般的です。
これは、沖縄に伝わる「神様のいる場所」の言い伝えからきています。
 

<トゥパシラヌカミ(戸柱の神)>
人の出入りある処に神様はいる
・戸柱は「大黒柱」

 
このような理由から、人の出入りがある玄関先へ向かって、ヤシチヌウグァン(屋敷の御願)を行うようになりました。
 

●その昔の沖縄で「トゥパシラヌカミ(戸柱の神)」は、人が出入りをしてきた縁側にいらっしゃる神様でした。

 
けれどもその昔は人の出入りがあった「縁側」がない今、主に玄関に向かって拝みます。
 

ヒヌカンやフールヌカミへ拝む家もある

◇トゥパシラヌカミ(戸柱の神)以外にも、拝み処はあります

トゥパシラヌカミ(戸柱の神)以外の、ヤシチヌウグァン(屋敷の御願)の代わりとなる拝み処は、下記2か所です。
 

<屋敷の御願の代わりとなる神様>
[拝む神様] [役割] [拝む場所]
・トゥハシラヌカミ (戸柱の神) …玄関
・ヒヌカン (火の神様) …台所
・フールヌカミ (トイレの神様) …トイレ

 
ヒヌカン(火の神様)は、沖縄のお彼岸で行うヤシチヌウグァン(屋敷の御願)のみならず、あらゆる神様との「ウトゥーシドゥクル(お通し処)」の役割があります。
 

●ヒヌカン(火の神様)は、祭壇を仕立てます

 
フールヌカミ(トイレの神様)は、ヤシチヌカミ(屋敷の神)のなかでも、最も強大なパワーのある神様とされます。
そのためにフールヌカミ(トイレの神様)へ拝む風習が産まれたのでしょう。
 

 

沖縄のお彼岸でトゥパシラヌカミ(戸柱の神)に拝む

沖縄で屋敷の御願はお彼岸だけじゃない?
◇トゥパシラヌカミ(戸柱の神)には、さまざまな役割があります

トゥパシラヌカミ(戸柱の神)は、人が出入りする入り口において、ヤナカジ(悪疫・悪霊)やシタナカジ(穢れた霊)、悪い精霊などを追い祓う役割です。

例えば沖縄ではヤシチヌウグァン(屋敷の御願)の他にも、下記のような事柄で拝みます。
 

<トゥパシラヌカミ(戸柱の神)の役割>
[役割] [御願例]
●彼岸と此岸を分かつ (1)マブイワカチ
(魂分かち)
(2)アシゲーシヌウグァン
(足返しの御願)
●お祓い (3)マブイグミ(魂込み)
(4)キーヌシバレー
(樹の精祓い)
●御願 (5)ウトゥーシドゥクル
(お通し処)
(6)フシヌウグァン
(干支の御願)

 
このようにヒヌカンやその他、家を守護する神様がいない家では、トゥハシラヌカミ(戸柱の神)が、家から悪しき物を祓って結界を張り、遠くの御嶽など拝み処へ通す役割を果たします。
 

●ただし、ヒヌカンを仕立てている家では、ウトゥーシドゥクル(お通し処)になるでしょう。

 
従来のヤシチヌウグァン(屋敷の御願)と同様、ビンシー(瓶子)やお盆にお供え物(ウサギムン)を揃えて、屋敷の御願儀礼の時のみ、玄関に向かい拝めば良いでしょう。
 

 

(1)マブイワカチ(魂分かち)

◇あの世とこの世を分けます

家族に不幸があった時、四十九日を境にイチミ(生きる身)とシニミ(死ぬ身)の世界を分ける役割です。

(2)キーヌシーバレー(樹の精祓い)

◇樹木の精霊を祓い、木材にします

新築の家を竣工後、資材として使われた木材に宿る「キーヌシー(樹の主=樹の精霊)」やその他の石材などの精霊を祓う御願です。
 

(3)アシゲーシヌウグァン(足返しの御願)

◇近隣の家で葬儀があった時、霊を門前で祓います

「マブイワカチ(魂分かち)」は身内の不幸に対して行う御願事です。
一方で、「アシゲーシヌウグァン(足返しの御願)」は、近隣の家で不幸があり葬儀が行われた時などに、霊を家に入らないよう、門前で祓うために拝みます。
 

(4)ウトゥーシドゥクル(お通し処)

◇他の神々と通信する役割です

ヒヌカンがいる家では、ヒヌカンがウトゥーシドゥクル(お通し処)として、ヒヌカンを通して他の神々様へ祈る「遥拝所」になります。
 

●けれどもヒヌカンを仕立てていない家では、トゥパシラヌカミ(戸柱の神)がその役割です。

 
中心になって家を守り、ウトゥーシドゥクル(お通し処)にもなります。
遠い神様の拝み処「御嶽(うたき)」などへ、家からトゥパシラヌカミ(戸柱の神)を通して拝むことが可能です。
 

(5)マブイグミ(魂込み)

◇落とした魂をすくいあげます

マブイグミ(魂込み)は沖縄では有名ですよね。

人には「七つの魂」があるとされ、事故に遭いそうになったなど、びっくりした出来事をきっかけに「マブイ(魂)を落とす」とされてきました。

そんな時に沖縄では、魂を落とした場所に再び行って、落とした魂を拾って帰る「マブイグミ(魂込み)」がありました。
 

<トゥハシラヌカミ(戸柱の神)によるマブイグミ(魂込み)>
●トゥハシラヌカミ(戸柱の神)を通して、魂をすくいあげて招きます。
・落とした場所へ行けない
・どこで落としたのか分からない

 
イチミ(生きる身)が持つ七つの魂のうち、いくつかを落としてしまった場合、それが遠くで訪れることができない時には、トゥハシラヌカミ(戸柱の神)から通してください。
 

(6)フシヌウグァン(干支の御願)

◇十二支の神様への拝みができます

フシヌウグァン」は漢字で書くと「干支の御願」、十二支の神々様への御願を意味します。
沖縄で十二支の御本尊は、さまざまなものを守護する神様です。

十二支の年に産まれた人々を守護する他、十二方位からやってくる魔物を滅し、十二年月(時間)守護してくれます。
 

<フシヌウグァン(干支の御願)とは>
●家族の十二支「ミティンミフシ(御天御星)」への拝み。
・一年の運が良くなるように、ご指導・お導きを祈願する。

 
沖縄でよく言われる「ミティンミフシ(御天御星)」は干支です。
沖縄では干支を大切に扱っています。

特に沖縄では、家族が産まれた年の干支から守護される信仰が強く、特に運勢が悪いとされる時など、干支の神様であるミティンミフシ(御天御星)へ拝むでしょう。
 

沖縄のお彼岸:トゥハシラヌカミ(戸柱の神)

集合住宅では、沖縄のお彼岸にヒヌカンに拝む?
◇家族が集まり、玄関から外に向かって拝みます

このような役割があるトゥハシラ(戸柱)の神様は、特にヒヌカンやお仏壇を仕立てていない家で重宝されてきました。

そのため特に分譲マンションなど、現代の集合住宅で暮らす沖縄の方々は、ヤシチヌウグァン(屋敷の御願)をトゥハシラヌカミ(戸柱の神)を通して拝むと良いでしょう。

昔ながらの戸建て沖縄の家で行う屋敷の御願では6柱の神様へ10か所(四隅の神様は4か所廻るため)を拝み廻りますよね。
 

<トゥハシラヌカミ(戸柱の神)、拝み処>
(1)家長を中心に玄関口に集合
(2)玄関の扉は開ける
(3)玄関口の内側から外に向かって拝む

 
その昔、沖縄で行う屋敷の御願でトゥハシラヌカミ(戸柱の神)の一神へ拝む場合、一番座の縁側が定番でした。
けれども現代では家の間取りには、そもそも一番座も二番座もありません。

ですから分譲マンションやアパートなど、庭がない戸建てでは、玄関をトゥハシラヌカミ(戸柱の神)と見立てる、沖縄での屋敷の御願が一般的です。
 

トゥハシラヌカミ(戸柱の神)へのお供え物

沖縄では屋敷の御願に限らず、御願で神様やご先祖様へ供えるお供え物を「ウサギムン」と言ってきました。
今回、トゥハシラヌカミ(戸柱の神)へ供えるお供え物(ウサギムン)は下記です。
 

<トゥハシラヌカミ(戸柱の神)へのお供え物>
(1)ウサク(お酒) ・徳利を左右一対二基
中央にお酒を入れたおちょこ
(2)アライミハナ(洗い米) お水で七回すすいだお米
・左右一対、二皿を供える
(3)カラミハナ(花米) ・お米がカラミハナ(花米)
アライミハナ(洗い米)の中央
・一皿供える
(4)ウチャヌク 白もちを三段重ねたもの
・三組供える
・白い紙の上に乗せる
(5)お線香
●ジュウゴフンウコー
(十五本御香)
●日本線香
…15本、もしくは5本
●ヒラウコー(平線香)
…タヒラ半(二枚と半分)

 
ちなみに、ビンシー(瓶子)にお供え物(ウサギムン)を揃えるとする人もいますが、必ず必要ではないでしょう。
ビンシー(瓶子)がない場合は、お盆に揃えて大丈夫です。

また専用のウコール(香炉)も、必ず御願用に用意しなければならない訳でもありません。
ワンカップの酒瓶などのような容器を、ウコール(香炉)と見立てる家も多く見受けます。
 

トゥハシラヌカミ(戸柱の神)への拝み方

トゥハシラヌカミ(戸柱の神)への拝み方
◇沖縄のお彼岸では、号室も含めて住所と家族構成を伝えます

トゥハシラヌカミ(戸柱の神)へウサギムン(お供え物)を供えたら、家族で集合して、玄関での御願です。
 

<沖縄のお彼岸:拝みの言葉>
●昔ながらのグイス(祝詞=拝み言葉)は長く覚えにくいので、一般家庭なら現代の言葉でお伝えしても、問題はありません。

 
拝む前時には家長が中心となり、お線香ジュウゴフンウコー(15本御香)を玄関に向かって供えます。

現代の言葉で問題はないのですが、拝み始めは「ウートゥートゥー(あな尊き)、トゥハシラヌウカミガナシー(戸柱の神様よ)」から始めると良いでしょう。
 

沖縄のお彼岸で拝む事柄

下記では、拝みの際に祈願する事柄をご紹介します。
 

<沖縄のお彼岸:拝みの内容>
「ウートゥートゥー(あな尊き)、
トゥハシラヌウカミガナシー(戸柱の神様よ)」

屋敷の神々へお繋ぎください
・トゥハシラの神様を通して御願をしています(お受け取りください)
・住所と集合住宅であればその旨を伝え、号室をご報告
・日ごろの守護への感謝
家族構成(干支)を伝える
ヤナカジ(悪い霊)・シタナカジ(穢れた霊)を祓ってください
・家を守護してくださいますように(祈願)
・家内安全、家庭円満、夫婦・親子の和合
家族の繁栄を祈願

「ウートゥートゥー(あな尊い)」

 
最後も「ウートゥートゥー(あな尊い)」で締めくくります。
家長の拝みを聞きながら、家族は手を合わせて拝んでください。
 

拝み方の一例

以上がお伝えすることです。例えば、下記のようになります。
 

<沖縄のお彼岸:拝みの一例>
「ウートゥートゥー トゥハシラヌウカミガナシー。

こちらは○○市○○、○○番地○○号室の○○家から、屋敷の北方、東方、南方、門の二神(にしん)様、フール(トイレ)の二神(にしん)様、中陣の神様、皆々様へ戸柱の神様よりお通しいただき、屋敷の御願を行っております。

どうぞお受け取りくださいますように。

こちらは分譲マンションとして共同で暮らしており、○○家は○○号室の家族をいつも御守護いただき、誠にありがとうございます。

この家は亥年生まれの男(夫)と、卯年生まれの結び(妻)の女、その子ども申年生まれの女の子、そして子年生まれの女の子と午年生まれの男の子の五人で暮らしております。

この分譲マンションは人の出入りが激しいですが、どうぞヤナカジやシタナカジをお祓いいただき、これからも守護してください。

また家内安全・家庭円満で、夫婦・親子が和合を取らせてくださり、家族が今後とも繁栄しますように。

ウートゥートゥー。」

 

沖縄で屋敷の御願を終えた後は?

沖縄で屋敷の御願を終えた後は?
◇神様への税金「シルカビ(白紙)」を焚いて終わりです

トゥハシラヌカミ(戸柱の神)へ家族で拝みを終えたら、シルカビ(白紙)を燃やして終わります。
燃やし終えたらシルカビ(白紙)に供えたお酒から三滴ほど掛けてください。
 

<シルカビ(白紙)とは>
●シルカビ(白紙)は神様への御願では欠かせない「神様への税金」です。
・書道で使う半紙を手で四つに千切る
・四つに切った半紙を、それぞれ半分に折る

 
室内で焚くと火事など火元が心配ですので、カビバーチ(火鉢)など金属ボウルなどのなかで焚きます。
近年では火の用心から、シルカビ(白紙)を焚かずに終える家も多いでしょう。
 

 

まとめ:沖縄の集合住宅では、お彼岸に玄関で拝みます

まとめ:沖縄の集合住宅では、お彼岸に玄関で拝みます
分譲マンションなど、沖縄の集合住宅でお彼岸に拝むトゥパシラヌカミ(戸柱の神)は、外からのヤナカジ(悪疫や悪い霊)やシタナカジ(穢れた霊)を家に入れません。

トゥハシラヌカミ(戸柱の神)は、ウトゥーシドゥクル(お通し処)の役割も果たすため、一か所の御願で済ませることもできます。
 

●戸建ての家でもヒヌカンやお仏壇を仕立てていない家では、トゥパシラヌカミ(戸柱の神)を通して拝みを捧げる家が増えました。

 
ただ最近では改めてヒヌカンが見直され、灰を引き継がずに一から購入して仕立てるお家も増えています。
後世に残す意味合いでも、一度この機会に検討してみるのも、良いかもしれません。
 

 

まとめ

集合住宅での屋敷の御願

・集合住宅では戸柱の神様を通す御願が多い
・戸柱の神様はお通し処の役割も果たす

●戸柱の神様を通した屋敷の御願でのお供え物
・ウサク(お酒)
・アライミハナ(洗い米)二皿
・カラハナ(花米)一皿
・ウチャヌク三組
お線香はジュウゴフンウコー(十五本御香)

・お線香を灯して拝む
・拝み終えたらシルカビを燃やす


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