【2025年度最新版】喪中ハガキが届いたらお線香を送ってもいい?贈答用お線香の選び方とマナー

【2025年度最新版】喪中ハガキが届いたらお線香を送ってもいい?贈答用お線香の選び方とマナー

2025.11.10

喪中ハガキを受け取ったら、お線香を送ってもいい?2025年度最新版として、贈答用お線香を贈る時期や表書き、金額相場、添えるメッセージまで詳しく解説します。家族葬の場合の対応や香りの選び方、喪中御見舞として失礼のない送り方もわかる安心ガイドです。

毎年11月から12月にかけて喪中ハガキを受け取り、初めて訃報を知るという方も多いですよね。
喪中ハガキを受けた際に、「喪中御見舞」としてお線香を贈るのは失礼にならないのか? 迷う人も少なくありません。

2025年度も、お線香は故人を偲び、香りで弔意を伝えるもっとも丁寧な贈り物として選ばれています。
この記事では、喪中ハガキを受けたときにお線香を送るマナーや時期、表書きの書き方、家族葬の場合の対応まで、最新の贈答マナーと注意点をわかりやすく解説します。

喪中ハガキのお返しに、お線香を送る?

お線香の他、仏壇に供える供物などを送っても良いです。
ただ供物はお菓子などが多く、お相手の好みが反映されることや、お線香は「故人へのお供え物」として、間違えがありません。 

<喪中ハガキが届いたら?>
●喪中御見舞を送る
[送る時期]・喪中ハガキを受け取ったらすぐ
・年内に送る
[内容]●お仏壇に供えるもの
・お線香
・ろうそく
・供花(白い花)
・供物

喪中ハガキのお返しにお線香を送るのではなく、供物にする場合、お茶やクッキーなど、個包装の渇き菓子が好まれやすいです。

喪中御見舞は葬儀の供物ではなく喪中のお歳暮ですので、お酒やコーヒーなどの嗜好品でも問題はありませんが、故人が好きだった時には良い一方、分からない時にはお相手の好みに配慮しながら送ります。 

ただ喪中ハガキを受けて初めて故人の訃報に触れる人も多く、お悔やみの気持ちを表す方法として、お線香を送る「喪中御見舞」が選ばれてきました。

喪家は喪中ハガキを11月下旬頃、年賀状の準備を始める前に届くように送ります。
そのため、喪中ハガキを受けてすぐに送る喪中御見舞は、通常のお歳暮と同じ時期です。

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お線香を送る意味は?

喪中御見舞いに弔意を込めてお線香を送るのは、仏教の教えにおいて、お線香の煙が故人の食べ物とするためでしょう。

また昔から葬儀や法事の供物の定番であるお線香は、誰に送っても失礼に当たらず安心です。 

<喪中御見舞にお線香を送る理由>
●お香典は「香奠」
・香りを供える役割
・仏様の食べ物

葬儀では「香典」としてお金を包みますが、「香典」はお通夜や葬儀でお線香がたくさん必要になるなか、参列者が「お線香代」として包んできました。

葬儀の際には食べ物を供することもありますが、リンゴ(母性)・バナナ(父性)・みかん(子孫繁栄)などの果物が多いです。 

お線香以外では仏教の教えに倣い、殺生をイメージする肉や魚、お祝いで出される昆布やかつお節などは避け、通常仏壇に供える供物も、お線香以外で送ることが可能です。

お線香以外に送るものと言えばお花ですが、供花も忌中に送るものと忌明けで変わるため、注意をしてください。 

<供花を送る注意点>
[忌中]
(四十九日まで)
・白い花
[忌明け]
(四十九日以降)
●色付きの花も良い
・三色
・五色

四十九日以内の忌中に送る花は「哀悼の花」ですが、四十九日の忌明けからは、故人を偲ぶ「追憶の花」へと変わるためです。

また、故人の好きな花を加えても失礼ではありません。
ブリザーブドフラワーなど、生花の雰囲気を長く保つことができるものも使用されますが、お返しを意識させず、お礼状で済ませられる範囲のものを選ぶのが基本です。 

お線香を送るシーンごとの選び方

喪中ハガキを受け取ったあと、「お線香を送るなら、いつが良いのだろう?」と迷う人も多いでしょう。
弔意を伝える贈り物は、時期を誤ると相手に気を遣わせてしまうことがあります。ここでは、年内と年明け、それぞれの適切なタイミングを確認しておきましょう。

お線香を送るのは、喪中ハガキを受け取ってからできるだけ早め(11月下旬〜12月中旬頃)が理想です。
喪中ハガキは年賀状の準備が始まる前に届くため、早めに送ることで喪家に配慮が伝わります。

表書きは「喪中御見舞」または「御供(おそなえ)」を使用します。
金銭ではなく品物を通して弔意を伝える贈り物なので、お歳暮の時期とかぶっても問題ありません
ただし、年末ギリギリ(12月下旬)に届くと慌ただしい時期に重なるため、できる限り早めの発送を心掛けましょう。

また、直接持参する場合は、喪家が年末の法要準備などで忙しい可能性があります。
事前に訪問の可否を確認し、午前10時〜午後3時頃の時間帯に伺うのが望ましいとされています。

年末に送れなかった場合や、年賀状のやりとり後に訃報を知った場合は、年明け1月8日以降〜立春(2月3日頃)までの期間に「寒中御見舞」としてお線香を贈ります。

寒中御見舞は、寒い季節に相手の健康を気遣う挨拶として、喪中のご家庭にも自然に弔意を伝えられる方法です。
この場合の表書きは「寒中御見舞」または「御供」。包装紙は白やグレーなど、落ち着いた弔事用を選びましょう。

また、寒中御見舞としてお線香を送る際には、「寒さ厳しい折、ご自愛くださいませ」といった思いやりの一言を添えると印象が柔らかくなります。
年賀状の代わりに心のこもったお線香を贈ることで、失礼のない形で弔意を伝えられるでしょう。

お線香を送る時の表書きは?

ただし訃報から数か月以上経ってからの喪中ハガキでない場合、なかには故人が亡くなって、まだ四十九日が立っていない「忌中」のご遺族もいるでしょう。
忌中にお線香を送る時には、表書きも変わります。 

<供花を送る注意点>
[忌中]
(四十九日まで)
御霊前
・御供
[忌明け]
(四十九日以降)
御仏前
・御供
[喪中ハガキの後]喪中御見舞
・御霊前(忌中)
・御仏前(忌明け)
・御供

ただし地域によって習慣の違いもあるため、気になる場合は親族に確認すると良いでしょう。

ただお線香を送る際の表書きに迷ったならば、オールマイティーに利用できる「御供」が安心です。

お線香を贈る際の表書きは、相手の状況(忌中・忌明け・喪中)によって使い分けることが大切です。
迷ったときには、どの時期でも使える「御供(おそなえ)」を選ぶと失礼がありません。

 ● 忌中(四十九日まで)の場合
 表書きは「御霊前」または「御供」。水引は黒白または双銀を使用します。
 「御仏前」は故人が仏様になった後に使う表書きのため、忌中には避けましょう。

 ● 忌明け(四十九日以降)の場合
 表書きは「御仏前」または「御供」。宗派によって異なる場合もありますが、一般的には仏式では「御仏前」で問題ありません。

 ● 喪中ハガキを受けて送る場合
 表書きは「喪中御見舞」または「御供」。
 弔意を伝える贈り物であり、お歳暮と同時期に贈っても差し支えありません。

相手が神道やキリスト教など仏教以外の宗教の場合は、「御供」を選ぶとより安心です。

お線香を贈るときは、落ち着いた弔事用の包装と丁寧な配送対応を心がけましょう。
のし紙は黒白または双銀の結び切りを使用し、内のし(包装紙の内側)にかけるのが一般的です。
包装紙は、白・グレー・銀鼠など控えめな色を選ぶと印象が上品になります。

宅配便で送る場合は、外箱に伝票を貼る前に、緩衝材や白い紙で包んで保護しましょう。

 ●送り状の備考欄には「お仏前にお供えください」と一言添えると、相手に安心して受け取ってもらえます。

直接持参する場合は、黒やグレーなどの落ち着いた服装を選び、訪問時間は午前10時〜午後3時頃が望ましいとされています。
相手の在宅状況を事前に確認し、長居せず簡潔にお悔やみを伝えるのがマナーです。

お線香を送る金額相場は?

喪中ハガキを受けて弔意を表すため、喪中御見舞としてお線香を送る場合、知人友人が通夜や葬儀に参列する際に包む香典の金額である、約3千円~5千円を目安に送ります。 

<喪中御見舞の金額目安>
[ご香典で包む金額]約3千円~5千円
[具体例]・贈答用線香(ご進物)
・ろうそくとセット

日常的に使用するお線香は、日本線香であっても約1000円以内で収まりますが、贈答用線香は沈香など、上質なものが多いです。

桐箱に収められた贈答用線香も多くある他、ろうそくとセットになった実用的な商品もあるため、このような贈答用を喪中御見舞では選びましょう。

ただし喪中御見舞を受け取った相手は、金額相場の約1/3~1/2ほどを目安に、返礼品を選びますので、あまり高い喪中御見舞にならぬよう配慮します。

ヒラウコー(平御香)は日本線香6本分をくっ付けた沖縄線香です。
平な板のような形状なので、沖縄では「ヒラウコー(平御香)」と呼ばれます。

ヒラウコー(平御香)は一袋100円台の商品も多くリーズナブルで、沖縄のスーパーでも多く販売しているため、日常的な拝み事では多く使われているでしょう。

けれどもヒラウコー(平御香)には香りがなく、昔の沖縄では価格が高い日本線香の代用品として利用する家族も多くいました。 

<ヒラウコー(平御香)と日本線香>
[ヒラウコー(平御香)]日常的に利用される
日常的な御願行事で利用
・価格が安い
香りがない
・煙と灰が多く出る
[日本線香]贈答用として選ばれる
法要、供養で利用
大切な御願で利用
・価格が高め
香りがある
・小さな仏壇(香炉)に最適

香り高い日本線香は「カバシウコー(香り御香)」と言われ、ここぞ!と言う時の御願や拝み事に用いられてきた存在です。

そこで喪中ハガキを受けて、弔意を表すために送る喪中御見舞でも、でき得る限りの弔意として、美しく整えられた贈答用線香を選ぶ人が多い傾向にあります。 

伝統的な日本線香の香りは「沈香(じんこう)」です。
喪中御見舞で選ぶ際に香りに迷う時には、沈香を選ぶと安心でしょう。
この沈香には仏教的な意味合いも大きいため、どのような相手にも好印象です。

また香りにはそれぞれ香言葉があるため、喪中御見舞に添える手紙で、香言葉をご紹介しても良いかもしれません。 

<香言葉>
●沈香
(じんこう)
いつまでも朽ちない想い
(あなたの想いは生きている限り朽ちません)
静けさのなかの安らぎ
(悲しみのなかにも、あなたを想うと安らぎを感じます)
●白檀
(びゃくだん)
(サンダルウッド)
目を閉じてあなたを想う
(目を閉じれば、あなたがいます)
不安な気持ちを落ち着かせる
(悲しみはいつか温かな思い出に変わります)
●桜
(さくら)
(クマリン)
夢で逢いましょう
(夢のなかであなたに会えます)
悪疫から守る
(故人がこの世の悪しきものから、あなたを守ってくれます)
●竹炭
(チクタン)
高ぶった心を静める
(あまり神経を削らないでください)

最近では竹炭入りで煙の少ないお線香が、マンションなど、煙が充満しやすい部屋でも供えやすく実用的なため人気です。

また竹炭はマイナスイオンが発生しやすい効能があり、香言葉と同じように、心を静めるリラックス効果があります。

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お線香を送るマナーとは?

最近では「家族葬」や「香典辞退」といった言葉を見かける機会が増えました。
喪中ハガキや訃報に「ご香典・ご供花・ご供物のご厚意はご辞退申し上げます」と記載されていると、
「お線香を送るのも失礼になるのでは?」と迷う方も多いでしょう。

実際には、相手の意向を尊重しつつ、心ばかりの弔意をどう形にするかで判断が変わります。
以下で、それぞれのケースごとに適切な対応を見ていきましょう。

喪家側は、葬儀後の返礼や対応の負担を軽くする目的で「辞退」を表明しています。
そのため、どんなに善意であっても贈り物が届くと、かえって気を遣わせてしまうことがあります。

どうしても気持ちを伝えたい場合は、弔意の言葉を添えた手紙やお悔やみ状で想いを伝えるのがおすすめです。
たとえば、

 「突然のご訃報に接し、心よりお悔やみ申し上げます。寒さ厳しい折、皆さまどうぞご自愛くださいませ。
 といった一筆を送るだけでも、十分に誠意が伝わります。

相手との関係性が深く、「どうしてもお線香をお供えしたい」と思う場合には、
事前にご家族へ確認を取り、了承を得た上で贈るようにしましょう。

一方で、喪中ハガキや訃報に「香典辞退」などの文言が記載されていない場合は、線香を送っても失礼には当たりません。
この場合は、形式よりも気持ちを重視し、落ち着いた香りの贈答用お線香を選ぶと良いでしょう。

 ●お線香を送る際は、メッセージカードや一筆箋を添えて、

 「心ばかりのお線香をお送りいたします。ご仏前にお供えいただけますと幸いです。
のように、丁寧な言葉を添えると印象が和らぎます。

また、家族葬のあとで喪中ハガキを受け取った場合も、
「喪中御見舞」としてお線香を贈ることは一般的な弔意表現です。
表書きは「喪中御見舞」または「御供」を使用し、
のし紙や包装は控えめな色味(白・グレー・銀鼠など)を選びましょう。

贈り物の価格は3,000円〜5,000円程度が目安です。
桐箱入りやろうそくとのセットなど、実用性が高く上品なものを選ぶと、
受け取る側の負担を感じさせずに気持ちが伝わります。

お線香を送る時のメッセージは?

喪中御見舞でお線香を送る時、一筆箋でお悔やみの言葉を添えると弔意が伝わるでしょう。 

<喪中御見舞のメッセージ文例>
[文例1]
ご訃報に接し心からお悔やみ申し上げます
ご生前のお力添えに深く感謝申し上げます
また尊敬の念をもって 心からご冥福をお祈り申し上げます」
[文例2]
訃報に接し心から哀悼の意を表し
安らかにお眠りいただけますようお祈り申し上げます
ごくわずかではございますが 心ばかりのお線香をお送りいたします
お供えいただけますと幸いです」
[文例3]
年賀欠礼のお知らせをいただき大変驚かされました
遅ればせながら謹んでご冥福をお祈り申し上げます
心ばかりのお線香をお送りさせていただきます
もしよろしければ、お供えいただければと存じます」

この他にも喪中ハガキにより故人の訃報に触れた場合には、「突然の訃報を受け誠に残念でなりません」や、「突然の悲報に接し 心からお悔やみ申し上げます」などの言葉でも良いでしょう。

忌み言葉には注意をして、手紙を添えます。 

まとめ:家族葬でもお線香を送ることはできます

喪中ハガキを受けてお線香を贈る「喪中御見舞」は、葬儀後に初めて訃報を知った方が弔意を伝える大切な供養の形です。
お線香は故人の魂への供物とされ、誰に対しても失礼のない贈り物として選ばれてきました。

2025年度も、形式にこだわるよりも「相手を思う気持ちを香りに託す」ことが何よりのマナーです。
香りの種類や表書き、メッセージの添え方を参考にしながら、心のこもったお線香を贈りましょう。

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