沖縄観音巡り「琉球七観音」とは?沖縄の観音信仰「養い親」とは?七か所の霊場と拝み方

2023.09.21
沖縄観音巡り「琉球七観音」とは?沖縄の観音信仰「養い親」とは?七か所の霊場と拝み方

沖縄には観音信仰があります。各地に観音様が祀られ、沖縄では「琉球七観音」とも呼ばれるようになりました。本記事を読むことで、沖縄の観音信仰や「ヤシネーウヤ(養い親)」、観音巡りとはなにか?巡拝する琉球七観音のアクセスや御利益が分かります。

・沖縄の観音巡りとは?
・沖縄の観音信仰と「養い親」とは?
・沖縄の琉球七観音とは?

パワースポットや聖地が多いとされる沖縄には観音信仰があります。
そのため沖縄には各地に観音様が祀られ、近年では「琉球七観音」とも呼ばれるようになりました。

本記事を読むことで、沖縄の観音信仰や「ヤシネーウヤ(養い親)」、観音巡りとはなにか?琉球七観音のアクセスや御利益が分かります。
 

沖縄の観音信仰、観音巡りとは

沖縄で観音様の「縁日」とは?
◇沖縄で観音様は、家族を見守る存在です

沖縄では龍神様や氏神様である土帝君(トゥーティークン)、自然神の御嶽(ウタキ)など、集落によって信仰の対象が異なります。

また近年では、家や個人の祈願事や信仰により、目的の神様仏様へ御守護を祈願することもあるでしょう。
 

<沖縄の観音信仰とは>
[神様] [特徴] [備考]
(1)龍神様 勢いが付く
・金運
・商売繁盛
・リュウグ(竜宮)
・港の祠
(2)土帝君
(トゥーティークン)
・日々の守護
神様同士の橋渡し
・集落の人々を守護
・集落の祠
・氏神様
(3)観音様 ・病気平癒
子どもの守護
・慈悲の心で救済
悩み苦しみの救済
・集落の観音様
ヤシネーウヤ(養い親)

 
そのなかでも観音様は、家族を見守り、特に子どもの健やかな成長を幼い頃から守護する存在です。
 

沖縄の観音様と龍神様

◇沖縄の観音様と龍神様は、双方拝むとなお良いとも言われます

またその特徴から、観音様と龍神様の双方を均等に拝むと、男性性と女性性のバランスを取るとも言われてきました。
 

<沖縄の観音様と龍神様>
[神様] [良い] [悪い]
●観音様
・女性的
慈悲深さ
・母性豊か
・ヒステリック
●龍神様
・男性的
パワーがある
・勢いが付く
・猪突猛進
心臓に負担

 
…などと言われてきました。

例えば、観音様に守護されると、慈悲深く母性豊かな性格に育ちます。
ただ女性性ばかりに偏ると、ヒステリックになるとされました。
そのため男性性とのバランスを取るため、龍神様へ拝むなどです。
 

 

トゥクヌカミ(床の神)の沖縄の観音様

沖縄のトゥクシン(床の神)とは
また沖縄で観音様は、床の間に祀る現世利益の神様「トゥクヌカミ(床の神)」としても選ばれてきました。

「現世利益」とは、この世に生きているうちに叶う祈願事を差し、例えば立身出世や金銭運、子孫繁栄や病気平癒などです。
 

<沖縄の観音信仰:トゥクヌカミ(床の間)>
[祀る神様] [現世利益]
(1)関帝王
(カンティーオウ)
・金銭の神
・商売神
・勝利
(2)七福神 ・果報が来る
・諸願成就
(3)鶴と亀 ・長寿祝い
・健康祈願
・延命
(4)寅 ・勝負
・立身出世
(5)観音様 ・家内安全
病気平癒
子孫繁栄

 
トゥクヌカミ(床の神)は、床の間やリビングに、それぞれ祈願事に合わせた掛け軸などを祀ります。
かつては掛け軸が父から嫡男へ、代々継承されるものでした。
 

 

沖縄の観音様:「養い親」とは

◇沖縄の観音信仰「養い親」とは、神様仏様の親です

沖縄の民衆の間での観音様には「ヤシネーウヤ(養い親)」と呼ばれる観音信仰があります。

ヤシネーウヤ(養い親)とは、観音様に赤ちゃんをお披露目し、その赤ちゃんの一生を見守る、神様仏様の親になっていただく信仰です。
 

<沖縄の観音様:養い親とは>
[目的] 人の人生を通して見守っていただく
・病弱な子どもの病気平癒
・健やかな成長と健康祈願
[行い方] 産まれた赤ちゃんを披露する
・養い親になってもらうよう祈願する
[拝んだ後] ●人生の節目でご報告する
・七五三
十三祝い
・成人式
厄年
●毎年、感謝を伝える
・正五九月(旧暦1月・5月・9月)

 
その1年で産まれた赤ちゃんを観音様へお披露目し、一生を通じて見守っていただく「ヤシネーウヤ(養い親)」になっていただくよう、祈願をします。
その後は定期的に子どもの成長をご報告し、共にその一生を見守る信仰です。
 

沖縄で観音巡りを行う時期は?

沖縄で観音巡りを行う時期は?
◇沖縄で観音巡りは、忌み月の正五九月に巡拝します

沖縄には観音様の祠も多く、沖縄では観音様がその地域住民の健康や安全を守護する存在として、親しまれてきました。

この1年以内に産まれた赤ちゃんを、沖縄では観音様の元へ連れて行き、紹介をして幼い頃から観音様へ、その子の一生を見守っていただきます。
 

<沖縄で観音巡りを行う時期は?>
●正五九月の忌み月
[時期] ・旧暦1月
・旧暦5月
旧暦9月
[参拝にベストな日] 観音様の縁日
(旧暦18日)
[行うこと] ・お供え
・祈願
赤ちゃんの紹介
(1年親に産まれた)

 
赤ちゃんの紹介の他、子どもが「頭を使い過ぎて知恵熱が出た」なんて時には、沖縄では地域の観音様を拝むなどしました。
 

●この御願を、沖縄では「養い親(ヤシネーウヤ)」と呼ばれてきました。

 
特に沖縄で観音様は病弱な子どもを守護する存在です。
そのため子どもの健康を心配して観音巡りをしていた家もあります。

この他、沖縄では観音様は家族を守護する存在でもあるので、家庭を作る縁結びや夫婦和合、家庭円満などの祈願事でも拝まれています。
 

 

沖縄の琉球七観音とは

沖縄の琉球七観音とは
◇特に観音様の菩提心に守護されたい時、琉球七観音を巡拝します

沖縄の観音信仰では、得に病弱な子どもの病気平癒や、家内安全、家計安定など、家族の幸せ、家の繁栄などの祈願事をしたい時、観音様七か所の霊場を巡拝する「琉球七観音巡り」を行うことがあるでしょう。

沖縄の龍神巡り、観音巡りは、沖縄本島の北部から南部に掛けて、広く範囲で点在します。
 

<沖縄の観音巡り:琉球七観音とは>
[観音堂] [場所] [備考]
(1)奥武観音堂 ・南部奥武島
(2)首里観音堂 ・那覇市首里 ・観音信仰の霊場
(3)喜名観音堂 ・読谷村 ・金武観音寺から遷仏
(江戸時代)
(4)嘉手刈観音堂 ・うるま市石川 ・何度もの火災を経験
・落ち着いた観音堂
(5)金武観音寺 ・国頭郡金武町 ・鍾乳洞
・真言宗の寺院
(6)久志観音堂 ・名護市久志集落 ・養い親
・ティラヌタンメー
(寺のお爺さん)
(7)屋部寺(凌雲院) ・名護市 ・病気平癒
・ヤブ医者の語源

 
ただ沖縄では「琉球七観音」以外にも数多くの観音様が各地に祀られています。
その全ての観音様が集落の人々にとって大切な存在です。
 

<沖縄の琉球七観音以外の観音様>
[観音堂] [場所] [概要]
(1)鏡水のミーヌシン
(聖観音)
那覇市鏡水
・自衛隊基地内
・ビジュル(霊石)
・参拝者の無事
・子孫繁栄
(2)壺川観音様 那覇市壺川 ・住宅街にある小さな祠
(3)達磨寺子安観音 那覇市首里 ・水子供養
・健康祈願

 
全国的に有名な、千手観音(せんじゅかんのん)や馬頭観音(ばとうかんのん)などへお姿を変えた七観音や、六観音とは違うのでご注意ください。

ヤブ医者の語源となった屋部寺は、「中国から来た優秀なお医者さんに医師免許がなかったため、ヤブ医者と呼ばれた」などの伝承があります。

上記、沖縄の琉球七観音巡りのアクセスや、それぞれの観音様の御利益など、詳細は下記コラムで、それぞれ詳しく解説しています。
 

 

沖縄の琉球七観音の拝み方

まとめ:琉球八社は琉球王朝時代に特別に扱われた宮です
◇沖縄の琉球七観音へ拝むポイントは「声に出す」ことです

沖縄の琉球七観音に限らず、屋外の拝み事「御願」では、五穀豊穣を表すお米「ミハナ(御花)」や、神様の税金「シルカビ(白紙)」などを供えて、祈願事をします。

それが理想的ですが、琉球七観音は沖縄本島全域に渡り、お供え物を携えた巡拝は数日に分けることも多く、大変な作業です。

そのため現代では、心を込めて拝むことさえすれば良い、とも言われます。
 

<沖縄の琉球七観音:拝み方(簡易版)>
(1)門で手を合わせる ①合掌、一礼
②境内に入る
・向かって右端から入る
・右足から入る
(2)手水屋で手と口を清める ①柄杓で両手を洗う
②手首を返し柄杓の柄を洗う
③ハンカチやタオルで拭く
(3)参拝 ①お線香を供える
・シルカビ(白紙)を供える
②クバンチンを供える
(三十五円)
(4)観音様の前で合掌礼拝 ●声に出して唱える
①参拝者の住所と干支
②お供え物の内容
③日々の感謝
④祈願事
(お経を唱えるなども可)
(5)お賽銭を入れる ・供えたクバンチンを入れる
(三十五円)
(6)門から出る ①合掌、一礼
②境内から出る
・向かって左端から出る
・左足から出る

 
このような流れです。
シルカビ(白紙)」とは、半紙を四つ切りに手で丁寧に千切り、さらに二つ折りにした白紙で、3枚を重ねて供えます。
お線香をシルカビ(白紙)の上に乗せて供えると良いでしょう。

また、本格的な観音様への拝み方やお供え物は、下記のコラムをご参照ください。
日々観音拝みができるよう、家に迎え入れる方法も詳しくお伝えしています。
 

 

 

まとめ:沖縄の琉球七観音巡りは、家族を幸せに守護します

まとめ:沖縄の琉球七観音巡りは、家族を幸せに守護します
沖縄の神社や御嶽(ウタキ)には、国守りの御利益や旅の安全、勝負事などを祈願する霊場が多いですが、古くから民衆の間で親しまれてきた沖縄の観音様は、家族や子どもの守護神です。

そのため、より家庭に適した仏様で、子どもや家族の穏やかな暮らし、健やかな成長や幸せを祈願する親に寄り添ってくれるでしょう。

ヒヌカン(火の神様)を祀る家では、沖縄で琉球七観音巡りの後、霊場で供えたヒジュルウコー(冷たい線香)を、帰宅後に自宅のヒヌカンに火を灯して供えることで、ヒヌカン(火の神様)が観音様と繋いでくれます。
 

 

 


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