2025年沖縄のトゥンジー(冬至)はいつ?供え物や拝み方・意味を解説

2025年沖縄のトゥンジー(冬至)はいつ?供え物や拝み方・意味を解説

2025.09.17

沖縄のトゥンジー(冬至)、2025年は12月22日(月)です。全国にも冬至がありますが、沖縄のトゥンジー(冬至)は全国とは行い方が違います。本記事では2025年沖縄のトゥンジー(冬至)日程や意味、お供え物や拝み方、拝み言葉が分かります。

・2025年トゥンジー(冬至)はいつ?
・沖縄のトゥンジー(冬至)の行い方は?
・沖縄でのトゥンジー(冬至)のお供え物は?

二十四節気「冬至」に行う沖縄のトゥンジー(冬至)、2025年は12月22日(月)が冬至、1年で最も昼間が短くなる日です。

全国的にもカボチャ料理や柚子湯に入る風習がありますが、沖縄では全国とは違うトゥンジー(冬至)の行事食や拝み方があります。

本記事を読むことで、2025年沖縄のトゥンジー(冬至)日程や意味、お供え物や拝み方、拝み言葉が分かります。

2025年沖縄のトゥンジー(冬至)は12月22日(月)、旧暦行事ではなく二十四節気による日程なので、全国的な「冬至(とうじ)」と同じ暦となります。冬至は一年で最も日の出~日の入り時間が短いため最も寒いとされ、この冬至を境に少しずつ暖かくなるでしょう。

寒い季節に家族の健康祈願を行う風習は全国も沖縄も同じです。ただ沖縄のトゥンジー(冬至)は、行事食となるお供え物や拝み方が違います。

トゥンジー(冬至)は沖縄・全国ともに同じ日程ですが、二十四節気で冬至に到達する日なので毎年少しずつ日程が異なります。とは言え、数日単位で違う程度でしょう。下記は2025年以降のトゥンジー(冬至)日程です。参考にしてください。

<トゥンジー(冬至)の日程>
2025年…12月22日(月)
2025年…12月22日(火)
2026年…12月22日(水)

ちなみに2024年度のトゥンジー(冬至)は12月21日でした。毎年日取りは変わるものの、おしなべて12月20日~22日頃を推移しているでしょう。

まとめ:2023年の冬至は12月22日(金)です

トゥンジー(冬至)は、1年で最も昼の時間が短くなる日です。冬至(とうじ)は昼が最も短く寒くなる時期ですので、この日を境にだんだんと季節は春へと向かいます

沖縄ではトゥンジー(冬至)の寒さから、春に向けて徐々に暖かくなる様子を、「一陽来復(いちようらいふく)」の言葉に例える人も多いでしょう。

冬に至る「冬至」は二十四節気において寒い日が極まる、最も寒い日とされます。寒い日が極まるため「この日を境に温かくなる」日です

太陽の通り道「黄経」が270度に達する冬至では、北半球において太陽の天頂が1年で最も低くなり、日没が早く昼の時間が短くなるため、最も寒さが極まるとされます。

トゥンジー(冬至)の日照時間、つまり昼間が最も短い理由は地球の自転軸です。太陽をまわる軌道(公転軌道)が真円形でないため、地球の自転軸が太陽に対し最も傾いています(公転面)。

ただトゥンジー(冬至)は日の出が最も遅い・日の入りが最も早い日ではありません。日の出はトゥンジー(冬至)前に最も遅くなり、日の入りはトゥンジー(冬至)後に最も早くなります。

トゥンジー(冬至)は、寒い乾いた冬の季節に流行しやすいインフルエンザ等の流行り病・疫病を祓う厄祓いの役割があります

沖縄では家族の健康期間、取り分け子どもの健康祈願として胃腸に優しく、免疫力や体に精が付くトゥンジージューシー(冬至雑炊)をいただくでしょう。

寒い冬が極まるトゥンジー(冬至)は、太陽が最も衰える日でもあります。そして翌日から太陽は生まれ変わるとされました。

トゥンジー(冬至)に陰が極まり0となり生まれ変わる、沖縄では運勢として、新しいステージの始まりともされます。

中国の易学「易経」では「日短きこと至る」とされる冬至です。陰が極まるからこそ、この日を境に運気も回復(陽へ転じる)してくると伝えられてきました。

この中国の考え方を陰が極まり陽転する「一陽来復(いちようらいふく)」と呼びます。トゥンジー(冬至)を起点に運気は回復し、縁起の良いことが起こると信じられてきました。

2023年沖縄トゥンジー(冬至)の拝み方

沖縄のトゥンジー(冬至)は、行事食「トゥンジージューシー(冬至雑炊)」と酢の物を、ヒヌカンとブチダン(仏壇)へ供えて、家族の無病息災を行う行事です。沖縄では馴染み深いジューシーですが、トゥンジージューシー(冬至雑炊)には、寒い冬に打ち勝つ特徴があります。

<沖縄風炊き込みご飯「トゥンジージューシー(冬至雑炊)」の特徴>
 ●芋類をふんだんに食材に入れる
 ・ターンム(田芋)
 ・チンヌク(里芋)
 ・サツマイモ

新暦12月は旧暦11月にあたり、旧暦11月13日頃の吉日には、かつて芋の収穫を祝う「ウンネーウイミ(芋折目)」も盛大に行われていました。時期的にも芋が豊富にあったことや、根野菜で体を温めて健康でいる意味があったのでしょう。

トゥンジー(冬至)でいただく芋の意味

全国的には「カボチャ」が行事食ですが、沖縄のトゥンジー(冬至)では「イモ(芋)」であれば何を入れても構いません

一般的にターンム(田芋)やチンヌク(里芋)が炊き込まれますが、家族が好きならば、サツマイモや紅芋などの炊き込みご飯でも良いでしょう。ではなぜ、沖縄ではトゥンジー(冬至)にイモ料理が好まれるのか?その理由をご紹介します。

芋は根っこから連なって収穫できる食べ物です。そのため子宝に恵まれる「子孫繁栄」の植物として扱われてきました。根っこに子芋が連なり眠る様子から、大地に守られて子ども達が健康にすくすく育つ、と言う意味もあります。

沖縄では琉球王朝の時代に「イモの栽培」と出会って、人々が助けられてきた歴史があります。そのためイモは生活の糧「クゥエーブン(食べる運)」の象徴として有名です。

またイモが収穫時期だから、と言うこともあるでしょう。沖縄では稲・米の収穫ごとに神様へ捧げて感謝する収穫祭を行ってきました。

ただ現代では農耕の衰退もあり、最近ではそもそもイモにこだわらず、いつものジューシーを炊いて供える家庭も増えました。

芋は子孫繁栄やクゥエーブン(食べる運)だけではなく、実際に栄養が豊富な食材です。そして芋料理はターンムディンガク(田芋田楽)や芋雑炊・芋煮と、あらゆる形で調理できます。

そのため高齢者や赤ちゃんも食べやすううえに、栄養の宝庫です。そこで精力が付く芋料理を家族が食べやすい形でいただいて健康期間を行います。

沖縄のトゥンジー(冬至)行事食は?


◇基本はフーチバーを入れた沖縄風炊き込みご飯「トゥンジージューシー」!

…そして、食べやすい雑炊になっている「ボロボロジューシー」や力を付ける「カチャー湯」なども行事食です。

沖縄のトゥンジー(冬至)では、トゥンジージューシー(冬至雑炊)をヒヌカン(火の神)とブチダン(仏壇)へ供えますが、家族がいただく行事食としては、ボロボロジューシー(雑炊ジューシー)、カチャー湯(力湯)も人気があるでしょう。

今ではジューシーと言えば沖縄風炊き込みご飯ですが、昔はお雑炊を「ジューシー」と呼んでいた家庭も多くありました。 

沖縄の言葉で「カチャー湯」は「力湯」の意味です。力の出る汁を指し、沖縄では病気の時や寒い日の朝等にもいただいてきました。

現代でも沖縄では寒い日の子どもの部活・試合の時になると、水筒にカチャー湯を入れて持たせることがあります。

カチャー湯の作り方は家庭によって違いはありますが、一般的にたっぷりのかつお節で煮出すだけ。かつお節のだし汁です。 

沖縄でトゥンジー(冬至)の行事食と言えば、邪気祓いのフーチバー(よもぎ)や、チンヌク(里芋)などのイモ類を入れた、冬至用の沖縄風炊き込みご飯「トゥンジージューシー」ですよね。

ただ、寒い季節に「ボロボロジューシー(雑炊ジューシー)」も人気!ボロボロジューシーとは沖縄風炊き込みご飯「ジューシー」の雑炊です。

高齢の方などは、雑炊にすることでより食べやすく、元気をいただくこともできるでしょう。もともとジューシーは雑炊だった地域も多くあります。

トゥンジージューシー(冬至雑炊)でも、炊き込みご飯と同じく、ターンム(田芋)・チンヌク(里芋)・さつま芋等の芋類を入れます。小さめに切って入れると、程よく柔らかくなるでしょう。 

沖縄ではトゥンジージューシー(冬至雑炊)としてジューシーにカチャー湯をかけ、お茶漬けのようにいただくレシピもあります。

高齢のおじぃおばぁ、離乳食頃の幼いお子様でも美味しくいただけますよね。さらに作り方も簡単で楽チンです。 

沖縄の旧暦行事:12月のトゥンジー(冬至)


◇トゥンジージューシー(冬至雑炊)を供えます。

沖縄のトゥンジー(冬至)の行事食は「トゥンジージューシー(冬至雑炊)」です。
沖縄ではトゥンジージューシー(冬至雑炊)をヒヌカン(火の神)・ブチダン(仏壇)へ供えて、日ごろの御守護への感謝とともに祈願をします。

ヒヌカン(火の神)はトゥンジージューシー(冬至雑炊)のみをお供えすれば良いです。一方、ブチダン(仏壇)へお供えをする時は、お膳に整え、箸休めとなるウサチ(酢の物)とお箸まで準備をします。 

沖縄のお彼岸で拝む「ヒヌカン」とは?

台所にヒヌカン(火の神) を祀る家庭では、朝にトゥンジージューシー(冬至雑炊)を供えます。

供えた後、今日の日がトゥンジー(冬至)の日であることをヒヌカン(火の神) へご報告しましょう。そしてブジ(無事)にトゥンジー(冬至)の拝みができるよう、御守護を祈願します。 

ヒヌカン(火の神)への供え方

日々のお供え物と、トゥンジージューシー(冬至雑炊)をお供えします。

台所に鎮座するヒヌカン(火の神)は、昔「家の女性の守り神」と言われました。今では台所に女性が入るとは限りませんが、主に家庭の食事を担う人がヒヌカン(火の神)を担ってください。 

<沖縄トゥンジー(冬至):ヒヌカン(火の神)>
①日々のお供え物
・供え葉(クロトンやチャーギ)
・お塩
・ウサク(お酒)
・ミジトゥ(お水)
 
②トゥンジージューシー(冬至雑炊)
・お箸は添えない
・トゥンジージューシーのお椀のみで良い

 ヒヌカンは火の神、ご先祖様のようにこの世に霊魂のいる神様ではありません。そのため沖縄のトゥンジー(冬至)に限らず、イチミ(生きる身)が利用するようなお箸などは添えません。 

沖縄線香は「ヒラウコー(平御香)」とも呼ばれますね。6本の日本線香が横に繋がった板状のお線香です。ヒヌカン(火の神)へのお線香は、日本線香15本分にあたる「ジュウゴフンウコー(十五本御香)」を供えます。 

<ヒヌカン(火の神)へのお線香>
 ●ジュウゴフンウコー(十五本御香)
 ・日本線香…5本(もしくは15本)
 ・沖縄線香…タヒラ半(2枚と半分)

 沖縄の年中行事ではヒラウコー(平御香)が好まれますが、本来は日本線香・沖縄線香のどちらでも問題はありません。 

トゥンジー(冬至)の昼:ブチダン(仏壇)

トゥンジー(冬至)の日、お昼時にはブチダン(仏壇)へトゥンジージューシー(冬至雑炊)を供えます。

供えた後、ご先祖様へ日ごろの御守護への感謝・家族の無病息災・子どもの健やかな成長を祈願を祈願しましょう。
 

仏壇への供え方

日々のお供え物と、トゥンジージューシー・ウサチ(酢の物)を供えます。

ヒヌカンは家庭で主に食事を担う人が拝み事も担いますが、お仏壇を担う人はその家庭の大黒柱、家長です。そのため一般的には、ご主人である男性が担う家庭が多いでしょう。かつてこの世に霊魂のあったご先祖様「祖霊神」へは、お膳にトゥンジージューシー(冬至雑炊)を整えて、お箸を添えます。

<沖縄トゥンジー(冬至):ブチダン(仏壇)>
 ①日々のお供え物
 ・供え花
 ・ウチャトゥ(お茶)
 ・ウサク(お酒)
 
②お膳
 ・トゥンジージューシー(冬至雑炊)
 ・ウサチ(酢の物/副菜)
 ・お箸

家長を中心にして家族が並び、一緒に手を合わせると尚良いでしょう。お仏壇へお供えをしたら、家族でトゥンジージューシー(冬至雑炊)をいただきます。お仏壇のご先祖様を囲んで、家族みなでトゥンジージューシー(冬至雑炊)をいただいて、歓談を楽しんでください。

しばらくしたらお仏壇からお供え物を下げる「ウサンデー」をしますが、下げたお供え物はイチミ(家族)がいただいて構いません。
 

オススメ モダン仏壇

トゥンジー(冬至)の日にブチダン(仏壇)へ供えるお線香の本数は、日本線香12本分にあたる「ジュウニフンウコー(十二本御香)」です。 

<ブチダン(仏壇)へのお線香>
●ジュウニフンウコー(十二本御香)
日本線香…4本(もしくは12本)
沖縄線香…タヒラ(2枚)

ヒラウコー(平御香)は沖縄で馴染み深く、金額的にも安い傾向にあります。ただ、特に拝み事を神様やご先祖様に伝えたい時には、香り高いイッポンウコー(一本御香)「日本線香」が良いとも言われています。

神様仏様が好きな香り高い煙が天へ上り、下界で拝みを捧げていることを伝えてくれるでしょう。 

ユッカヌヒー(四日の日)の拝み方

◇沖縄のトゥンジー(冬至)では、家族が健康であるよう祈願します

1年で最も寒い沖縄のトゥンジー(冬至)の祈願は、家族の無病息災、子どもの健やかな健康祈願です。

インフルエンザが流行るこの時期、家からヤナカジ・シタナカジ(嫌な風・穢れた風)を追い払い、流行り病から家族を守ります

<沖縄のトゥンジー(冬至):グイス(祝詞)>
「ウートゥートゥー ヒヌカン(ウヤフジ)ガナシー、
(あな尊き ヒヌカン(ご先祖)様、)チューヤァ トゥンジーヌヒ ナトゥイビン。
(今日は冬至の日になりました。)クマンカイ トゥンジージューシー ウサギティビングトゥ
(コチラにトゥンジージューシーをお供えしましたので、)ウキトゥイジュラサァ ウタビミスーリ。
(受け取ってください。)

○○ヌチネーサンムトゥ チャー ウマムイジュラサァ ウタビミスーチ、
(○○の家を 常に 守ってくださいまして、)

マクトゥニ ウシディガフーディービル。
(誠に ありがとうございます。)

クリカラム、チャー ウマムイジュラサァ、
(こらからも 常に 守っていただきまして、)

ムル カラタガンジュー ドゥーガンジュー アラシミスーリー。
(家族みんなが 体が丈夫に 元気で いさせてください。)

マタ、カテーエンマン ユルクビアラチ、ウタビミスーリー、ウートゥートゥー。
(また、家庭円満に喜びが現れますように、あな尊い。)」

「グイス(祝詞)」と言っても、沖縄の旧暦行事では沖縄言葉で神様へ語り掛けるように祈願をしますので、お経のようなものではありません。 

トゥンジー(冬至)の日にヒヌカン(火の神)・ブチダン(仏壇)へ拝む時には、家庭内であれば話しやすい言葉で良いでしょう。

本来ご先祖様・神様とは、言葉ではなく心通でつながっているとも言われます。思った瞬間にニュアンスまで全てが伝わると言われますが、ウグァン(御願)の形としてグイス(祝詞)を捧げると言われてきました。 

<沖縄トゥンジー(冬至)で伝える内容>
[今日の日がトゥンジー(冬至)であること]
「今日の善き日、トゥンジー(冬至)の日を迎えています。」
[トゥンジージューシー(冬至雑炊)を供えたこと]
「トゥンジージューシー(冬至雑炊)をお供えしていますので、お受け取りください。」
[日ごろの感謝]
「いつも○○の家を常にお見守りくださいまして、誠にありがとうございます。」
[祈願事]
「これからも、この家に住む家族が皆、体も丈夫に元気でいさせてください。」
[今後を祈願]
「また、家族円満に喜びが溢れますよう、今後ともお見守りください。」

以上の内容をお伝えすることさえ意思すれば、現代の言葉でお伝えしても、何も問題はありません。 

2023年冬至:冬の七草


◇全国的な冬至では柚子湯に入り、カボチャ料理・小豆料理が行事食です

全国的な冬至の行事食と言えば、かぼちゃ(南瓜)をいただいて冷え切った体を温めます。
またインフルエンザなど、乾っ風が吹く時期に避けたい疫病を家から祓いのけるため、厄祓い効果がある「小豆」料理をいただく風習が有名です。

小豆とかぼちゃのいとこ煮が冬至では人気メニューですが、疲れた胃腸を労わる小豆粥をいただく地域もあります。沖縄のトゥンジー(冬至)の拝み方と同じく、お仏壇がある家庭では、ご先祖様へそのままお供えをするでしょう。 

全国的な冬至では、寒い冬に柚子湯に入って体を温め免疫力を付け、病気を追い払うことで有名です。近年ではカピバラの柚子湯入浴シーンも有名ですよね。

柚子はまるごと入れても良いですが、輪切りにして入れる家庭もあります。ストッキングや三角コーナーの袋等、網に入れると掃除もしやすいでしょう。

ただし柚子は柑橘類なので、人によっては肌に直接触れるとかぶれることもありますので、ご注意ください。

全国的な冬至では「ん」の付く根野菜を中心として「冬の七草(冬至の七草)」も行事食として親しまれています。

「冬の七草(冬至の七草)」は、なんきん(南瓜)・にんじん(人参)・ぎんなん(銀杏)・かんてん(寒天)・きんかん(金柑)・れんこん(蓮根)・うんどん(うどん)です。なんきん(南瓜)はカボチャですね。沖縄では芋料理にあたるでしょう。

小豆は赤い色が邪を祓うとされ、かぼちゃと小豆の煮物「かぼちゃのいとこ煮」も全国的な冬至の行事食です。沖縄でも小豆の赤い色は魔除け・邪気祓いの食材とされてきましたが、もともとは古来中国からの伝えられました。 

コンパクトな仏壇を二基並べる

近年の沖縄では、住宅事情やライフスタイルの変化により、仏壇やヒヌカンを置かない家庭も増えています。そのため「トゥンジーの拝みをしたいけれど、仏壇がない」「ヒヌカンを祀っていないのでどうすればよいか分からない」という声も少なくありません。

こうした背景から、A4サイズを下回るようなコンパクト仏壇も人気です。リビングや台所の一角に手軽に置けるため、スペースを取らずに拝みを続けられます。最近では親からの継承ではなく、御嶽で拝んで新しくヒヌカンを迎える人も増えています。また、親やパートナーなど、身近な故人だけを祀るための小型仏壇を選ぶ方も少なくありません。

コンパクトなモダン仏壇 省スペースでもOK!

仏壇やヒヌカンがない場合でも、リビングやキッチンに小さなお盆を置き、トゥンジージューシーやお茶を整えて手を合わせるだけで十分です。手作りにこだわらず、市販のジューシーやお惣菜を活用しても問題ありません。大切なのは、冬至の日に家族の健康を願う気持ちを形にすることです。

トゥンジージューシー作りやお供えを通して、子どもに「冬至は健康を祈る日」であることを自然に伝えられます。お米を研いだり具材を切ったりする過程を手伝ってもらうことで、家族行事としての温かさも感じられるでしょう。伝統を一緒に体験することが、子どもにとっても大切な記憶になります。

沖縄本島と離島(宮古・八重山)では、トゥンジーの供え方や用いる線香の本数に違いが見られることもあります。

本島ではヒヌカンには日本線香15本分(簡易版は5本)・もしくはヒラウコータヒラ半(2枚と半分)の「ジュウゴフンウコー(十五本御香)」、仏壇には日本線香12本分(簡易版は4本)・もしくはヒラウコータヒラ(2枚)「ジュウニフンウコー(十二本御香)」を供えるのが一般的ですよね。

一方で、離島では地域や家によって習慣が異なることがあります。いずれも「冬至に家族の健康を祈る」という本質は同じで、形式は柔軟に受け継がれています。

改葬・墓じまい・永代供養
沖縄の旧暦行事:12月のトゥンジー(冬至)

全国的な冬至の風習は、柚子湯に入りカボチャ料理を楽しむなどがあります。
一方、沖縄のトゥンジー(冬至)はトゥンジージューシー(冬至雑炊)です。

沖縄の旧暦行事ではヒヌカン(火の神)ブチダン(仏壇)へ、まず供える点が特徴的で、祭壇や仏壇がない場合には、リビングでお盆に整え、簡易祭壇を設けても良いでしょう。

どちらも寒い冬至に体を労り、風邪や流行り病に掛かることなく、無事に冬を超えるよう、祈願します。

まずは健康第一に、家族で温かな食卓を囲み、トゥンジー(冬至)を迎えてみてはいかがでしょうか。

まとめ

沖縄のトゥンジー(冬至)
●全国的な冬至
・カボチャ(南瓜)料理
・邪を祓う小豆料理
・柚子湯

●沖縄のトゥンジー(冬至)
[行事食]
・トゥンジージューシー(冬至雑炊)
・カチャー湯(力湯)
・ボロボロジューシー(雑炊ジューシー)

[健康祈願]
・ヒヌカン(火の神)
・ブチダン(仏壇)
・ウサンデー

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