沖縄の霊園見学チェックポイント一覧|一般墓・永代供養墓・樹木葬の現地見学の注意点!

沖縄の霊園見学チェックポイント一覧|一般墓・永代供養墓・樹木葬の現地見学の注意点!

2024.10.28

沖縄のお墓探しは霊園見学が必須です。個人墓地から霊園・墓地へのお墓の引越しが進む沖縄で、代々守ってきたお墓を引越すにあたり信頼できる霊園を選びたい気持ちは当然です。本記事では霊園見学の流れ・事前の準備・霊園見学チェックポイントが分かります。

「沖縄で行く霊園見学のチェックポイントは?」
「後々まで納得できる霊園を選ぶには、どうしたらいい?」
「沖縄の霊園にお墓を引越したい」

沖縄のお墓探しは霊園見学が必須です。沖縄では今、個人墓地から霊園・墓地へのお墓の引越しが進んでいます。代々守ってきたお墓を引越すにあたり「信頼できる霊園・墓地を選びたい」と思うことは当然です。

本記事を読むことで沖縄で霊園見学の流れ、事前に準備・チェックする事柄や持ち物の他、霊園見学でのチェックポイント一覧が分かります。後半では現存のお墓を閉じる「墓じまい」の流れもご紹介していますので、どうぞ最後までお読みください。
 

沖縄の霊園見学まで

沖縄の霊園でお墓を建てる書類
沖縄のお墓事は墓主ひとりで進めることなく、お墓と関わるご家族や親族との相談は不可欠です。お墓事の決定事項は墓主にありますが、無用な確執を防ぐためにもご家族・親族と複数人で進めることをおすすめします。

特に墓じまいは家に代々伝わるお墓が無くなるため、後々大きなトラブルにもなり兼ねません。納骨してしまうとご遺骨が残らない合祀永代供養墓を選ぶ場合には尚更です。

沖縄のお墓探しは霊園見学の前にご家族・親族と話し合い、新しい納骨先やお参り・供養の希望と優先順位をまとめることから始まります。
 

 

①資料請求

資料請求は霊園見学前の情報収集です。新聞の折り込みチラシやCMの他、ホームページの専用フォームから資料請求もできるでしょう。

あまりに多くの霊園を見学すると情報過多でひとつに決めることも困難になるので、資料請求の段階で2件~5件ほどまでに絞ると良いでしょう。
 

②相談

沖縄では霊園見学のきっかけが、墓じまいや終活の相談であることも多いです。また「終活セミナー」などの参加がきっかけで、霊園見学を検討する方も少なくありません。
 

<お墓関係の相談>
□墓じまい相談 現存するお墓を閉じて墓石を撤去することです。将来的な継承者の不在による無縁墓への不安から、墓じまいを検討する墓主が多いでしょう。
□終活相談 …遺された家族に負担をかけないよう、自分亡き後の相続・祭祀財産(お墓・位牌など)の継承・死後事務手続き(遺言なども含む)などを、自ら生前に整理することです。
□仏壇じまい相談 …沖縄では先祖代々位牌「トートーメー」の継承問題も深刻化しています。墓じまいとともに仏壇じまいをして、トートーメータブーから解放されたいご家族も少なくありません。

墓じまいや終活相談では多くのサポート経験を持つ専門スタッフが相談に乗り、それぞれの状況や希望に合わせて適切な進め方をサポートしてくれます。
 

 

[終活相談]
沖縄の終活をサポート

 

[仏壇じまい(トートーメー)相談]
供養ギャラリー沖縄(那覇店・南風原店)

 

③見学予約

見学予約はインターネット・電話などで行います。インターネット専用フォームを設けた霊園・墓地もあるでしょう。終活フェアーでは霊園・墓地見学ツアーも見受けます。

見学予約をせずに直接霊園見学に行くと、担当者不在のまま見学のみ行う可能性も否めません。不安点・疑問点が確認できない点がデメリットです。

担当者がいたとしても見学予約を優先するため、やはり見学予約をしてからの墓地見学がポイントです。
 

沖縄で霊園見学に行く前に調べること

沖縄にある霊園の種類
沖縄では霊園見学に行く前に資料でチェックできる事柄が数多くあります。沖縄本島・宮古島・石垣島の各地に霊園・墓地が登場しました。

墓地管理者がいて開園時間は常時警備員や事務所スタッフがいる霊園・墓地では、気が向いた時にいつでもお墓参りに行き、故人を偲ぶことも可能です。

そのためまずは納骨後に希望するお墓参りの頻度・供養方法をイメージしながら、アクセス環境・供養方法などを資料からチェックして霊園見学に行く場所を絞りましょう。
 

①宗教について

□宗旨宗派の制限
□入檀義務の有無

霊園・墓地見学時には宗教的な制限はないかをチェックします。民間霊園・公営墓地では、利用者に基本的に宗旨宗派を問わない霊園・墓地が一般的です。

寺院墓地では運営する寺院の宗旨宗派に倣うため、利用者は寺院の「檀家(だんか)」になることが求められます。寺院は利用者にとって「菩提寺(ぼだいじ)」もしくは「檀那寺(だんなでら)」です。

菩提寺は檀家のお通夜・葬儀・法要等の宗教的儀式を全て担い、檀家は毎年お布施を支払い経済的に菩提寺を支えます。

ただし現代は永代供養墓・納骨堂などにおいて宗旨宗派を不問とする寺院墓地も増えています。気に入った霊園・墓地が寺院墓地であれば檀家義務の有無をチェックすると良いでしょう。
 

 

②お墓について

希望するお墓の種類があるかどうかも資料からチェックできます。屋内施設にご遺骨を納める納骨堂・室内墓所を希望する方も増えました。
 

<お墓の種類>
●一般墓
(個別墓)
・区画内に墓石を建てる
●納骨堂 ・屋内施設にご遺骨を収蔵する
●永代供養墓
(合葬墓)
・他のご遺骨と一緒に埋葬(合祀)する
●樹木葬 ・樹木を墓標としたお墓
●室内墓所 ・屋内施設のお墓

お墓を建てると定期的なお墓掃除・修理修繕の負担が墓主にかかります。霊園のお墓には墓石を建てる一般墓だけではなく、墓主の要望にあわせたさまざまなお墓の種類から選ぶことができるでしょう。
 

 

④費用について

併せて希望するお墓の形態や種類、予算を家族内で決めて行くと良いでしょう。
霊園・墓地で一般墓を建てる費用相場は約100万円~350万円です。平均的には約175万円ほどと言われています。
 

<お墓の費用相場>
●一般墓
(個別墓)
・約100万円~350万円/1基
●納骨堂 ・約15万円~150万円/1柱
●永代供養墓
(合葬墓)
・約5万円~40万円/1柱
●樹木葬 ・約5万円~80万円/1柱
●室内墓所 ・約80万円~180万円/1基

一方で墓石を建てない納骨堂・室内墓所・樹木葬・合祀永代供養墓等は約5万円~150万円です。墓石代がかからない分だけ一般墓よりも費用が安くなります
 

 

③永代供養について

□永代供養の有無
□永代供養料
(料金に含まれていることもある)

「永代供養」とは霊園・墓地等の墓地管理者がご家族に代わり、永代に渡ってご遺骨を管理・供養してくれる形のないものです。

永代供養によりご家族は継承者を建てる必要がありません。現代では一般墓にも永代供養を付けて、無縁墓になることを避ける経営主体が多いでしょう。

納骨堂等の「墓石を建てないお墓」には、一般的に永代供養がついています。墓石も建てないので基本的には全てを墓地管理者に委ねたまま、思い立った時にいつでもお参りができる点がメリットです。
 

 

④個別安置期間について

□個別安置期間
□契約更新の可否

ただし永代供養は契約した一定年数「個別安置期間」が過ぎると、他のご遺骨と一緒に永代供養墓へ合祀される仕組みです。

そのため永代供養を検討する場合はご遺骨の個別安置期間が何年なのか?将来的に継承を検討しているならば更新の有無もチェックしておくと安心です。
 

⑤霊園・墓地の経営主体について

□経営主体の種類
□実績や経験
□口コミや評判

霊園・墓地の経営主体を調べておくことで、安心してご遺骨を任せることができます。永代供養も経営主体が倒産してしまえば、供養を続けることができません。

沖縄では特別に個人墓地が認められていますが、基本的にお墓は代々継承してきた祭祀財産であるため、墓地の永続性・非営利性を確保するために厚生労働省により3種類の経営主体に定められています
 

<霊園・墓地の経営主体>
●公営墓地 ・地方自治体
●民営墓地 ・宗教法人・公益法人
●寺院墓地 ・寺院

経営主体が霊園・墓地業界にどれほど貢献しているか?過去の実績や経験・口コミや評判もチェックしておくと良いでしょう。
 

 

沖縄の霊園見学の準備

まとめ:沖縄では個人墓地から霊園への移行が進んでいます
霊園見学は担当営業者とともに行動するようにしましょう。

霊園・墓地にはお墓参りに来たご家族もいるため、基本的には誰でも出入り化の言うですが墓地区画内は使用者の許可が必要です。
 

①持ち物

□クリアファイル
□A4用紙が入るサイズのバッグ
□筆記用具
□メモ用紙
□方位磁石
□カメラ(スマホでも可)

霊園見学当日は資料が配布されるので、整理がしやすいようにクリアファイルを用意すると良いでしょう。持ち運びができるよう、A4用紙が入るバッグも持参します。

方位磁石は墓地区画の方位をチェックするためです。複数の霊園・墓地を1日で廻る場合、スマホやカメラで写真を撮っておくことで、帰ってから記憶が戻りやすいです。
 

②服装

□動きやすい服装
□履きなれた靴
□落ち着いた色柄
□ナチュラルメイク
□派手な服装は避ける

沖縄での霊園見学に服装に決まり事はありません。ただしお墓参りに来ているご家族への配慮が必要です。寺院墓地ではご住職へご挨拶をする可能性もあります。

ただし霊園見学では長時間かけて歩き回ることを想定し、動きやすい服装・履きなれた靴で行くことは問題ありません。
 

③アクセス

現地までどのように行くかを検討します
沖縄では車での移動が一般的ですが高齢になってからのお墓参りを考慮して、公共交通機関を利用して霊園見学に行くご家族もいます。

ご遺骨を納骨後に頻繁にお参りに行きたいご家族は、納骨後のお参りを想定して現地へアクセスすることで、効率的なチェックができるでしょう。
 

④同行者

霊園見学は複数で行くことで気付くことが多くなります。霊園見学後に営業担当者に不安や疑問点を確認する時にも、ご家族がいることは心強いです。

また個人墓地からのお墓の引越し「改葬」や墓じまい等では、ご家族・親族による反対も見受けます。反対をするご家族・親族を連れて行くことで、納得してくれるケースも少なうありません。
 

⑤チェックリストの作成

沖縄の霊園見学に行く前にチェックリストを作成しましょう。
本コラムやインターネットでの霊園見学チェックリストを参考にしながら、個別に不安点・疑問点を加えてオリジナルに仕上げると、尚良いです。
 

沖縄の霊園見学でのチェックリスト

沖縄の霊園でお墓を建てる手順と費用
沖縄の霊園見学ではチェックリストを持参すると効率良く廻ることができますが、現地に行かないとピンと来ない方も多いですよね。

ここでは一般的な沖縄での霊園見学でのチェックリストをご紹介します。下記のチェックリストを参考に、個別の要望・不安点・疑問点・こだわりを追加しましょう。
 

①立地・アクセス

□最寄り駅からの距離と所要時間
□バス路線の有無と頻度
□車でのアクセスのしやすさ(駐車場の有無と台数)
□周辺の環境(住宅地、自然豊かな場所など)

納骨後もお墓参りをするならばアクセス環境はチェックポイントです。沖縄では車でのアクセス・駐車場の規模もポイントになります。

また高齢になって免許返納をした後も考慮し、公共交通機関でのアクセスもチェックしておくと安心です。
 

②霊園の雰囲気

□全体的な清掃状態
□緑地や花壇の整備状況
□静寂さ、落ち着いた雰囲気があるか

霊園内はきちんと清掃がされているか、草花や植木の状態などをチェックします。水汲み場などが汚れているならば、清掃管理が行き届いていない可能性があるでしょう。

また霊園全体の雰囲気も重要です。故人が眠る霊園・墓地がジメっと暗いイメージがあれば、何となく足も遠のいてしまいます。

霊園・墓地では開放的な空間で芝生広場が広がる、公園型墓地も登場しました。開放的な気持ちの良い環境でお墓参りができるかどうかをチェックしましょう。
 

③設備・サービス

□管理事務所の有無と営業時間
□水汲み場、ゴミ箱の設置状況
□休憩所やベンチの有無
□バリアフリー対応(スロープ、手すりなど)
□駐車場の広さと利用料金

沖縄ではシーミー(清明祭)やジュールクニチー(十六日祭)など、決まった日程でお墓参りに行きますよね。そのため駐車場の規模・敷地の広さもチェックポイントになるでしょう。

ただし沖縄で決まった日にのみお墓参りをする風習は、辺境地にある個人墓地・風葬の歴史によるものとも言われます。全国的にはいつでもお墓参りができる風習です。自分達の理想とするお墓参りをイメージして選びましょう。

 

④区画・墓所

□利用可能な区画の種類(一般墓、芝生墓、樹木葬など)
□区画のサイズと価格帯
□空き区画の状況と待機期間

霊園内のどの区画が使用可能なのか、その場所を現地でチェックしましょう。

売れ残っている区画の場合、霊園自体は開放的な雰囲気でも、区画が隅っこにあり陰の雰囲気をまとうこともあります。大きな植木が近くにある区画では、秋口に枯れ葉の掃除が大変になる可能性も否めません。

この他、大きな区画に大きなお墓を建てると費用は割高です。一方で小さい区画にコンパクトなお墓を建てることで費用は安く抑えることができます。

⑤管理・メンテナンス

□管理費・墓地使用料の金額と支払い方法
□墓地の永代使用権の有無
□管理会社の信頼性と実績
□災害対策(地震、台風など)の状況

霊園・墓地に墓石を建てる場合、墓地区画は購入するのではなく「永代使用権」を購入します。一般的に契約後も年間管理料をの支払いが途絶えると、墓石は撤去されるでしょう。

年間管理料は公共スペースや設備の維持管理費です。毎年支払うランニングコストで年間約3千円~2万円ほどが費用相場となります。(合祀永代供養墓などでは、一般的に年間管理料がかりません。)

霊園・墓地の経営主体が提携する管理会社のチェックも行うと安心です。霊園・墓地の事務所の営業時間、事務所スタッフ・警備員がいる時間もチェックしましょう。

⑥規則・制約

□墓石のデザインや大きさの制限
□改葬や区画の返還に関する規則
□お参りに関する規約
□提携石材業者と制限

沖縄で霊園見学からの流れで契約に進むならば、契約前に制限や規約もチェックしましょう。お墓を建てる場合は、規格外のお墓デザインが制限されているケースもあります。

また提携石材業者以外の敷地内への立ち入りを禁止する霊園・墓地も稀にあります。墓地管理者が紹介する石材業者以外へ依頼したい方は、チェックしておくと安心です。

納骨堂など永代供養の形態によっては、安全確保のためにお線香やロウソクの使用を禁止する施設もあります。共有の献花台・焼香台を利用する参拝方法もあるので、参拝規約もチェックしておきましょう。

 

⑧納骨後の個別法要

□宗教や宗派の制限の有無
□墓前での個別法要の可否
□法要施設

納骨後も墓前で個別法要ができるかもチェックしておくと安心です。特に墓標が他のご家族と共有の永代供養墓や、ロッカー型納骨堂では予約が必要な施設もあります。

沖縄では独自のウグァン(御願)文化が根付いています。寺院墓地ではウグァン(御願)によるスーコー(法要)を受け入れてくれるかどうかもチェックすると良いでしょう。

なかには敷地内に法要施設や会食施設を設けて、施主をサポートしてくれる霊園・墓地もあります。法要相談サロンを設置し、僧侶や仕出し料理の手配なども相談できるなどです。

[霊園内の法要施設の事例]
・中城メモリアルパーク「メモリアルホールご利用案内

 

⑨その他

□年中行事や供養祭の実施状況
□霊園内のセキュリティ対策(防犯カメラ、夜間照明など)
□近隣の飲食店や花屋の有無

納骨堂・永代供養墓などを利用する場合は、墓地管理者の主催で定期的な合同供養祭を行う霊園・墓地が一般的です。ただし合同供養祭の頻度は施設により違います。

定期的な合同供養祭への参加を望む方は、その頻度やご家族参加の可否をチェックしましょう。また利用者の宗旨宗派は不問でも、合同供養祭では墓地管理者が依頼する僧侶によって宗旨宗派が異なります。

また近郊に花屋さんや飲食店があると、ご家族でのお墓参りに便利です。沖縄では事務所で車椅子の貸し出し、造花・お線香の販売をしている霊園・墓地もあります。
 

[霊園見学チェックリスト]
霊園見学チェックポイント一覧表

 

沖縄で霊園見学から契約までの流れ

沖縄で永代供養墓の生前契約
沖縄で霊園見学から契約までの流れは、選ぶお墓の種類によって異なります。納骨堂・永代供養墓など「墓石を建てない」お墓であれば、見学後すぐにご遺骨が納骨できるプランもあるでしょう。

一方でお墓を建てる場合は契約後から墓石を建て、完成後に納骨式を執り行います。

①契約

沖縄の霊園・墓地により異なりますが、契約には一般的に下記のような書類が必要です。戸籍謄本などは契約の3か月前までの書類を提出するので、決めてから準備をすると良いでしょう。

<契約時の必要書類>
・埋葬許可証(改葬許可証・分骨証明書)
・戸籍謄本(死亡年月日の記載があるもの)
・住民票(本籍の記載があるもの)
・印鑑

契約に伴いローンを利用する場合は、源泉徴収票・住民税決定通知書・確定申告書などの所得証明書や借り入れる預金口座、勤続年数が確認できる健康保険証などの書類を求められます。

お墓や永代供養など霊園・墓地で契約する内容は、メモリアルローンを利用できるケースがほとんどです。予算に悩んだら墓地管理者にローン相談をしてみることも一案です。

 

②お墓を建てる(一般墓)

お墓を建てる場合は、契約後に石材業者との打ち合わせが始まります。
石材業者ではいくつかの墓石デザインを提案してくれるでしょう。規格デザインであれば割安になる可能性が高いです。

続いて石材の種類やクオリティを決めましょう。全国的には御影石が有名ですが、御影石ひとつとってもランクがあり、石材の種類や質(ランク)により費用が上下します。

<お墓を建てる流れ>
・墓石デザインの決定
・石材を決定
・着工
・お墓の完成
(建碑祝い・開眼供養)

お墓が完成したら一般的に開眼供養を執り行います。開眼供養は墓石に魂を込める宗教的な儀式です。現代では僧侶をお呼びして読経供養を行い、集まったご家族・親族がお焼香により供養します。

僧侶をお呼びする開眼供養では、読経供養のお礼としてお布施を包みましょう。基本的に1回の読経供養により約3万円~5万円が、お布施で包む金額の目安です。

③納骨

ご遺骨を納骨する際には一般的に納骨式を執り行います。納骨式も開眼供養と同様に、僧侶をお呼びして読経供養を行います。

開眼供養と納骨式は同日に執り行うご家族が多いでしょう。スーコー(法要)を同日に執り行うことで、集まるご家族や親族のスケジュール調整が進めやすくなるためです。

また僧侶の手配もしやすいでしょう。施主は僧侶や参列者へのおもてなしが一度で終わる点がメリットです。

開眼供養と納骨式を同日に執り行う場合は読経供養も2回行うため、お布施の金額も約1.5倍~2倍を包みます。具体的な金額目安としては約5万円~10万円です。

 

 

沖縄で墓じまいによる霊園見学

●墓じまいの石材業者とのトラブル
墓じまいでは墓石を撤去する前に、眠っているご遺骨を取り出さなければなりません。取り出したご遺骨は新しい納骨先を探します。

墓じまい後の新しい納骨先は「墓石を建てないお墓」が一般的です。複数のご遺骨が取り出されるお墓が多いため、遠いご先祖様のご遺骨は合祀永代供養墓が多いでしょう。

沖縄での墓じまいは、最初に霊園見学をして新しい納骨先を決めることをおすすめします。行政手続きはもちろん、霊園・墓地のサポートを受ける可能性もあるためです。

①新しい納骨先を決める

沖縄では墓じまいサポートを請け負う霊園・墓地があります。最初に沖縄の霊園見学を済ませ、新しい納骨先を決める際に担当者に相談をしてみると良いでしょう。

反対に今の沖縄で墓じまいの相談を受け付けてくれない霊園・墓地であれば、今後のサポートも心配が付きまといます。

 

②お墓の内部調査を依頼

お墓の内部調査では、現存のお墓に眠るご遺骨の柱数・状態を確認します。ご遺骨の柱数や状態によって、新しい納骨先が具体的に決まるでしょう。

永代供養墓・納骨堂は一般的に1柱ごとの料金システムなので、ご遺骨の柱数によって予算に合わせた納骨先を決める必要があります。

③改葬許可の申請

墓じまいやお墓の引越しに必要な行政手続きは「改葬許可申請」です。お墓が建つ自治体の役所窓口で改葬許可申請書を提出し「改葬許可証」を受け取るでしょう。

自治体により異なりますが、改葬許可申請には新しい納骨先からご遺骨を受け入れる証明書「受入許可証」の提出が求められることがあります。この点からも、最初に新しい納骨先を決めておくと、墓じまいがスムーズです。

改葬許可証を受け取ったら、ご遺骨をお墓から取り出すことができます。それに伴い、お墓の撤去も可能です。

 

④閉眼供養

ご遺骨を取り出す前にお墓の魂を抜く「閉眼供養」を執り行います。ユタさんによる沖縄の「ヌジファー(抜魂)」の儀式もありますが、現代では僧侶による読経供養が一般的です。

開眼供養や納骨式と同じく、僧侶へ読経供養を依頼するためお布施を包みます。お布施を包む金額相場は約3万円~5万円です。

僧侶が寺院から現地まで移動している場合は、交通費として「御車料」を別封筒に添えましょう。包む金額相場は約3千円~5千円、寺院から現地までのタクシー料金を目安に包みます。

墓じまいでのお布施について、詳しくは下記コラムをご参照ください。

 

⑤ご遺骨の取り出し

閉眼供養の後にご遺骨を取り出します。ご遺骨の取り出しはご家族でもできますが墓石は重く怪我をするリスクも高いので、石材業者に依頼する流れが一般的です。

閉眼供養とご遺骨の取り出しは同じ日に併せて行うことが多いでしょう。閉眼供養の間は石材業者のスタッフに待っていただき、供養が終わり次第ご遺骨を取り出します。

取り出したご遺骨は放置することはできません。そのまま新しい納骨先へ車などで移動するか、一度自宅に持ち帰る必要があります。

 

⑥新しい納骨先へ納骨

新しい納骨先へご遺骨を納骨します。墓じまいでは閉眼供養と納骨式が同日に執り行われるケースもあるでしょう。この場合は開眼供養と同様に、お布施を包むお金が1.5倍~2倍の約5万円~10万円となります。

個人墓地から霊園への引越しなど新しいお墓への引越しでは、閉眼供養・開眼供養・納骨式が同日に執り行われる可能性もあるでしょう。この場合は2.5倍~3倍となります。

ただし「4(死)・9(苦)」は忌み数字として避けられますので、4万円・9万円は避けて包む金額を決めてください。

 

⑦墓石の撤去

ご遺骨を取り出したお墓は、石材業者により解体・撤去されます。撤去された墓石は産業廃棄物として石材業者により処分されるでしょう。

長年手を合わせてきたお墓が産業廃棄物として処分されることは後ろ髪が引かれる思いですが、なかには道路で公共使用される砕石や路盤材(アスファルト舗装などで使用)として生まれ変わるものもあります。

 

⑧更地にする

墓地は更地にします。墓地管理者がいる霊園・墓地の区画であれば、更地になった墓地区画を墓地管理者へ返還します。

沖縄の個人墓地は更地にした後、墓地がある自治体の役所窓口で墓地申請を解除する流れです。墓地申請を解除することで、普通の土地として販売もできます。

 

⑨仏壇じまい

墓じまいとともに先祖代々位牌「トートーメー」も永代供養にする場合、ご位牌の永代供養を行い仏壇を処分します。沖縄の霊園・墓地では、ご位牌の永代供養ができる施設も少なくありません。

家からトートーメーを取り出すにあたり、お墓と同じく「閉眼供養」を執り行います。現代の住まいに合わせて小さな仏壇へと交換する方も少なくありません。

 

[仏壇じまい(トートーメー)相談]
供養ギャラリー沖縄(那覇店・南風原店)

 

まとめ:沖縄の霊園見学はチェックリストを持参します

沖縄に増える「霊園」とは
今、荒廃した無縁墓の問題が深刻化したことから、沖縄県では新しいお墓を建てる時には墓地管理者がいる霊園・墓地を推奨しています。

まだまだ環境が整わずに許可する自治体もありますが、新規の個人墓地を認めない自治体もあるでしょう。個人墓地から墓地管理者がいる霊園・墓地へのお墓の引越しも進んでいます。

墓地管理者がいることで、ご家族の代わりに永代に渡ってご遺骨の供養を担う永代供養により、霊園・墓地のお墓は無縁墓になる心配がありません。ただ納骨後の供養の仕方・ご遺骨の納骨先への要望・予算はご家族によって違うでしょう。

後々まで納得するためには沖縄でも霊園見学は必須です。チェックリストを事前に準備しながら現場に立ち入って、その場の雰囲気やスタッフの対応を肌身でチェックしましょう。

墓じまいの予算は霊園・墓地で相談もできます。まずは相談してみることで糸口が見えるかもしれません。

 

 

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