「改葬」とは?墓じまいとの違いから、沖縄に多い改葬パターンと新しい供養の形まで解説

「改葬」とは?墓じまいとの違いから、沖縄に多い改葬パターンと新しい供養の形まで解説

2026.03.31

沖縄で増える「改葬・墓じまい」。その違いや、個人墓地の名義問題・コンクリート墓の老朽化など沖縄ならではの検討ケース、霊園への改葬メリット、納骨堂・樹木葬・永代供養墓・手元供養など新しい供養の形まで、供養の窓口がわかりやすく解説します。

●沖縄で「改葬(かいそう)」や「墓じまい」を検討する方が増えています。
墓主の高齢化や継承者不足、個人墓地の維持管理の難しさなど、その理由はさまざまです。

しかし
「改葬と墓じまいは何が違うの?」
「自分の場合はどのパターンになるの?」

…と、最初の一歩を踏み出せずにいる方も多いのではないでしょうか。

本記事では、改葬・墓じまいの基本的な違いから、沖縄に多い改葬を検討するケース、さらに近年注目される新しい供養の形まで、まとめて解説します。

沖縄のお墓問題でお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

◇「改葬(かいそう)」とは、現在のお墓や遺骨を別の場所へ移すことをさします。
…法律上は「墓地、埋葬等に関する法律(墓埋法)」に基づく行政手続き上の言葉です。

お墓から遺骨を取り出す際には、お墓がある自治体窓口で「改葬許可申請」を行い、「改葬許可証」を取得しなければなりません。

<改葬を選ぶ主な理由>
・お墓の維持・管理の負担を軽減したい
・継承者問題を解消したい
・無縁墓化を避けたい
・老朽化したお墓に対処したい
・個人墓地から霊園へ移りたい

沖縄で改葬が急増している背景には、墓主の高齢化、将来的な継承者のあてがない、個人墓地の維持管理が困難になった、などの事情があります。

[参考]
厚生労働省|墓地、埋葬等に関する法律(昭和23年5月31日法律第48号)

◇「墓じまい」は、現存するお墓の墓石を解体・撤去して更地に戻すことを指します。
…一方、「改葬」お墓や取り出した遺骨を、別の場所で供養することを指す言葉です。

ただし現実的には、墓じまいをして取り出した遺骨は、墓埋法により何らかの方法で供養しなければならないため、墓じまいと改葬はほぼ同義で使われることがほとんどです。

<改葬と墓じまいの違い>
①改葬
…遺骨を現在の墓所から新しい墓所へ納骨し直すこと

②墓じまい
…現存の墓石を撤去・整地した後、使用権を返還すること

なお「墓じまい」は民間から広まった言葉であり、役所の窓口ではあくまで「改葬許可申請」として手続きを進めます。

また沖縄の個人墓地では、霊園や寺院墓地のように「永代使用権の返還」という概念がなく、墓じまい後は「墓地廃止届」を提出して私有地に戻す手続きになる点も、本州との大きな違いです。

[参考]
那覇市役所|改葬許可申請「改葬許可について」
沖縄市|改葬許可申請書

沖縄でお墓問題を解消する改葬の手順

◇沖縄のお墓事情は本州とは大きく異なります。
…個人墓地が主流であること、門中墓という独自の文化があること、そしてコンクリート造りの大きなお墓が多いことなど。

沖縄ならではの事情が改葬・墓じまいを検討するきっかけになるケースが多いです。

沖縄では高校・大学進学を機に本州へ移住する子どもも多く、そのまま就職・結婚と生活の拠点が県外になるケースも少なくありません。

●遠方からでもお墓の継承自体は可能ですが、個人墓地は墓地の清掃から設備の修繕まで、すべて墓主が個人で管理しなければなりません。
…管理を業者に委託する方法もありますが、それなりの費用がかかります。

沖縄と本州を行き来する交通費も含めると、年々その負担は増していきます。

「自分の代はなんとかなっても、次の世代に迷惑をかけたくない」と、墓主本人が改葬・墓じまいを決断するケースが近年増えています。

[沖縄でお墓を継承するとどうなる?]
沖縄でお墓の継承者は誰?墓主はどんな負担がある?継承できない時の対処法などマメ知識

◇沖縄に多い「個人墓地」は、墓地登録した私有地にお墓を建てる仕組みです。
…そのため墓じまいや改葬を進めるには、まず墓地の名義人として権限を持つ必要があります。

●問題になりやすいのが、何代も前から名義変更が行われていないケースです。
固定資産税も相続税もかからない祭祀財産であるがゆえに、名義変更をしないまま時が過ぎてしまった墓地は沖縄に多く見られます。

名義人が祖父母・曾祖父母の代ともなると、法定相続人全員を探す作業だけでも大きな労力がかかります。

また、日本復帰以前に建てられたお墓の中には、そもそも墓地登録の手続き自体を踏んでいないケースもあります。
まずは自治体の生活環境課に現状を確認することが、スムーズな改葬への第一歩です。

沖縄の個人墓地が抱える名義・登記問題については、下記の記事でさらに詳しく解説しています。

[沖縄の個人墓地問題と改葬]
沖縄で深刻化するお墓問題とは?本州と違う特徴や、墓主が抱える6つの問題や対策を解説

コンクリートはひび割れが入ると内部に水が浸入しやすく、劣化が加速度的に進む特性があります。

毎年の修繕に追われながらも「もう限界」と感じ、思い切って改葬・建て替えを決断する門中墓も増えています。

[沖縄のコンクリート墓と建て替え・改葬のタイミング]
沖縄でお墓を建て替えるタイミング7つの目安は?建て替え費用相場・手順・注意点も解説

この門中墓には、門中独自の厳格なルールや、遠方にあってお墓参りが難しいといった事情から、門中墓から独立して個別にお墓を構えたいと希望する方も増えました。

この場合、すでに納骨した家族の遺骨を取り出して新しい墓所や納骨堂へ移す改葬が必要になります。

[沖縄の門中墓の問題と独立]
沖縄の門中墓から抜けるには?次男・三男の悩みや手順、注意点を専門家が解説

改葬・墓じまい・墓地引取り
沖縄に増える「霊園」とは

近年、沖縄ではお墓の継承を前に、個人墓地から霊園へと改葬する事例が増えています。

ではなぜ、個人墓地から霊園への改葬が進んでいるのか、その背景を探っていきましょう。

沖縄の個人墓地では、墓地の清掃・修繕・行政手続きまで、すべてを墓主個人が担わなければなりません

一方、民間霊園や寺院墓地には墓地管理者がいるため、共用部分の管理は霊園側が対応してくれます。

● 霊園に移ることで変わること
・法要室やトイレ、掃除道具の貸し出しなど
(設備が整った環境でお参りできる)
共用部分の清掃・管理は霊園スタッフが担ってくれる
行政手続きのサポートを受けられる

霊園もまた、個人墓地は辺境地や山間部にあるケースも多く、高齢になるにつれてお墓参り自体が負担になることも少なくありません。

交通アクセスの良い霊園へ改葬することで、家族が気軽にお墓参りへ行きやすくなります。

◇「将来、継承者がいなくなったら……」そんな不安も、霊園の永代供養付きプランで解消できます。
…近年の霊園では、お墓に25年・50年といった契約期間の永代供養を付けられるプランが増えています。

契約した期間は個別のお墓として管理・供養され、契約更新がなく一定年数が過ぎた場合でも、遺骨は永代供養墓に合祀されて引き続き供養されます。

● 永代供養付き霊園墓地のメリット
・契約期間中は個別のお墓として管理・供養される
・期間後は永代供養墓に合祀され、無縁仏になる心配がない
・契約更新により、個別安置期間を延長できる施設も多い

個人墓地のまま継承者が途絶えてしまえば、無縁墓となるリスクがあります。霊園であれば墓地管理者のもとで、将来にわたって遺骨の尊厳を守り続けることができます。

[そもそも永代供養とは?]
永代供養とは?沖縄で永代供養の費用相場や、5万円~格安の永代供養を選ぶチェック項目

[沖縄の霊園を見学する]
沖縄の霊園見学チェックポイント一覧|一般墓・永代供養墓・樹木葬の現地見学の注意点!

昭和23年に施行された墓地・埋葬等に関する法律(墓埋法)により、本州では自治体や宗教法人・公益財団法人など、都道府県知事から認可を受けた団体が管理する墓地にのみ埋葬することが義務付けられています。

一方、琉球王朝の歴史を持ち、戦後はアメリカ施政権下に置かれた沖縄では、日本復帰(昭和47年)以前から個人墓地の文化が根付いており、復帰後も長く個人墓地が許容されてきました

しかし近年では状況が変わりつつあります。

 ● 沖縄の個人墓地をめぐる近年の動き
 ・継承者不足による無縁墓の増加が深刻化している

 ・荒廃した個人墓地が、地域の景観・衛生環境に影響を与えるケースも

 ・新規で個人墓地への建立を許可しない自治体が増えている

 ・沖縄県全体として、霊園など管理された墓地への移行が進んでいる

個人墓地にお墓をお持ちの方にとって、霊園への改葬はお墓をなくす選択ではありません。より長く、より安心してお墓を守り続けるための選択と言えるでしょう。

県内でお墓を探す-供養の窓口おススメ霊園
沖縄の霊園でお墓を建てる費用

◇墓じまい後の遺骨の行き先は、お墓だけではありません。
…近年の沖縄では、ライフスタイルや家族の事情に合わせて選べる、さまざまな供養の形が広まっています。

かつては新しいお墓が建つまでの一時的な預かり場所というイメージがありましたが、近年では「お墓を持たない遺骨供養」のひとつの確立した形として、広く選ばれるようになっています。

● 納骨堂の主な種類
・ロッカー型
 …ロッカー状の個別スペースに遺骨を収蔵する

・仏壇型
 …仏壇形式の個別スペースに遺骨を安置する

・自動搬送型(ビル型)
 …参拝スペースに案内されると、自動的に遺骨が運ばれてくる

なかでも自動搬送型は、お墓と同じように丁寧な参拝や法要ができると人気を集めています。屋内施設のため天候に左右されずお参りでき、交通アクセスの良い立地に建つ施設も多いため、遠方に住む家族にとっても負担が少なくなります。

契約した一定年数は個別に遺骨が安置されるため、将来的に遺骨を引き取って改めてお墓を建てることも可能です。

契約期間が過ぎると合祀墓に合祀されますが、多くの施設で期間内の契約更新に対応しています。個別安置の期間中は年間管理料が発生する施設がほとんどですので、契約前に確認しておきましょう。

[納骨堂について、より詳しく]
【沖縄の納骨堂】お墓のない「納骨堂」とは?遺骨はどうなる?費用相場やメリット注意点

自然の中に還るという考え方から、「自然葬」のひとつとして近年注目を集めています。霊園内の専用エリアに埋葬されるプランもあるため、散骨とは異なり埋葬場所が明確で、手を合わせる場所があります

● 樹木葬の主な特徴
・墓石が不要なため、初期費用を抑えやすい
・年間管理料がかからない施設も多い
・継承者が不要な永代供養がセットになっているケースがほとんど
・個別埋葬と合祀埋葬など、複数のプランから選べる施設が多い

埋葬後は遺骨を取り出すことができないため、「将来的に遺骨を引き取りたい」という可能性がある場合は、事前によく検討することが大切です。

[樹木葬について、より詳しく]
樹木葬とは?納骨後お参りはできる?タイプ別費用の目安や、メリット・デメリットを紹介

他の遺骨とともに合祀して埋葬する「合祀墓」が一般的で、継承者が不要なため、「次の世代に負担をかけたくない」という方に選ばれています。

費用は一般墓と比べて抑えやすく、お墓の維持管理も一切不要です。

● 永代供養墓を選ぶポイント
・合祀後は遺骨を個別に取り出すことができない
・公営墓地では永代供養のサービスがない場合も多い
・寺院墓地では宗旨宗派や檀家制度が関わる場合がある
・独自の信仰を持つ沖縄では、宗旨宗派不問の民間霊園が選ばれやすい

複数の施設を見学しながら、管理体制やスタッフの対応なども含めて比較検討することをおすすめします。

[永代供養墓(合祀墓)について、より詳しく]
沖縄の永代供養墓はどんなお墓?費用相場は?他の「永代供養」と何が違うかも詳しく解説

◇「手元供養」とは、遺骨を納骨せずに自宅で安置し、身近に感じながら供養する形です。
小さな祭壇を設けて骨壺ごと祀る形のほか、遺骨の一部をペンダントトップなどに収めて持ち歩く形もあります。

沖縄では門中墓から家族の遺骨だけを取り出して改葬するケースで、手元供養を選ぶ事例もありました。

また、家族や先祖代々など複数の遺骨をまとめて自宅で管理する「自宅墓」という形も広まっています。粉骨した遺骨をブック型の遺骨箱などに収め、仏壇の棚に並べて納めるスタイルが一般的です。

 ・骨壺をそのまま仏壇そばに祀る場合
  …特別な費用はかからない

 ・ペンダントトップなどの手元供養グッズ
  …約3,000円~

 ・コンパクト仏壇を用意する場合
  …数万円~数十万円

霊園や寺院墓地を持たずとも、日々手を合わせながら身近に遺骨を感じられる点が、多くの方に受け入れられている理由です。

将来的に遺骨をお墓へ納骨することも可能ですので、埋葬許可証は遺骨箱と一緒に大切に保管しておきましょう。

[手元供養について、より詳しく]
沖縄で手元供養は良くない?手元供養の種類・費用目安と手順は?仏壇や位牌はどうなる?

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まとめ 「供養の窓口」ではお客様に合わせた改葬プランをご提案いたします

沖縄では個人墓地の維持管理の負担、継承者不足、コンクリート墓の老朽化門中墓からの独立など、本州とは異なる複雑な事情が絡み合っています。

「自分の場合はどのパターンになるのか」
「どこに相談すればいいのか」

…と、なかなか最初の一歩を踏み出せずにいる方も多いのではないでしょうか。

 ● 改葬・墓じまいでお悩みの方へ
 ・個人墓地の名義・登記問題から相談したい
 ・霊園への改葬を検討しているが、何から始めればいいか分からない
 ・納骨堂や永代供養墓など、お墓を持たない供養を考えている
 ・門中墓から独立したいが、手続きが不安

供養の窓口では、改葬・墓じまいに関するご相談を幅広くお受けしています。

霊園の見学予約や手続きのサポートはもちろん、お客様それぞれの事情に寄り添いながら、最適なプランをご提案いたします。

まずはお気軽にご相談ください。

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