沖縄で手元供養は良くない?手元供養の種類・費用目安と手順は?仏壇や位牌はどうなる?

2024.06.26
沖縄で手元供養は良くない?手元供養の種類・費用目安と手順は?仏壇や位牌はどうなる?

沖縄では手元供養など「お墓を持たない」選択が増えています。手元供養はご遺骨を残しながら予算に合わせて手厚い供養ができるためです。本記事では手元供養について法的・宗教的に良くないか?手順や費用目安・注意点、相談できる店舗や体験談が分かります。

・手元供養にするのは良くない?
・手元供養の手順や費用は?
・手元供養では、仏壇や位牌はどうする?

お墓の継承者問題が進む沖縄では、手元供養を選んで「お墓を持たない」選択が増えています。

沖縄でお墓を持たない選択肢は、手元供養の他にも永代供養墓(合祀墓)や自然葬、納骨堂などがありますが、ご遺骨が手元に残らない、個別に残すには費用がかかるなど悩んだ結果、手元供養を選ぶ人も多いです。

本記事を読むことで、そもそも「手元供養」とはどのようなものか?法的・宗教的に良くないのかどうか?手元供養にする手順や費用の目安、注意点が分かります。

後半では沖縄で手元供養の相談ができる、3つの仏壇仏具店もご紹介しています。
手元供養の手順が分かり、役立つ体験談もご紹介していますので、どうぞ最後までお読みください。

 

沖縄で増える「手元供養」とは?

沖縄で増える「手元供養」とは?
◇手元で故人のご遺骨を供養する遺骨供養です

「手元供養」では、言葉の通り故人のご遺骨を自宅や手元で保管し供養します。

ご遺骨を火葬場から受け取ったままの骨箱に納めても良いですが、近年の「手元供養」では、遺骨を粉骨して祀りやすくコンパクトにまとめ、小さくおしゃれな骨壺で整える家族が多いです。

手元供養には、骨壺のまま祀る他、仏壇を仕立てたり、キーホルダーやネックレスのペンダントトップに納めて持ち歩く家族もいます。
手元供養の方法について、詳しくは後ほど解説しますので、どうぞ最後までお読みください。

手元供養はまだまだ新しい形の遺骨供養ですので、不安の声もあるでしょう。
ただ「手元供養が良くない」と言われますが、それは誤解です。
ここでは手元供養の不安や疑問について、詳しく解説していきます。

 

①手元供養は法的に良くない?

◇手元供養は違法ではありません

人の遺骨に関する法律は、厚生労働省「墓埋法(墓地、埋葬に関する法律)」により明記されています。

墓埋法では、人の遺骨を家の庭など、知事が認める墓地以外の場所に勝手に埋葬してはならないと定めていますが、自宅で保管することは法的に違法ではありません

一度埋葬したお墓からご遺骨を取り出して手元供養にしたい場合は、お墓がある自治体で、遺骨を取り出して移動する「改葬手続き」を行います。

 

 

②手元供養は宗教的に良くない?

◇「埋葬しないと成仏できない」は迷信です

手元供養を検討していると、家族や親族から「故人の魂が成仏しない」「浮かばれない」と言われることがありますよね。
また「霊魂が家に溜まる」と、自宅にご遺骨があることに抵抗感がある人もいます。

ただこれは、古くからご遺骨を埋葬してきた風習から出たイメージで、宗旨宗派によって異なる部分もありますが、仏教において手元供養だから成仏しないとはされていません。

家族にとっても毎日、故人を供養しながら過ごすことで、悲しみや喪失感が温かい気持ちで少しずつ癒され、故人にとっても日々、家族に供養してもらうことができます。

 

③分骨をすることは良くない?

◇分骨は仏教でもキリスト教でも、昔から行われてきました

手元供養では、分骨をして一部を手元供養とし、残りをお墓に埋葬するなど、他の形で遺骨供養することがあります。

この際「分骨すると故人の体がバラバラになる」「故人が成仏できない」などと抵抗感を持つ家族や親族もいるかもしれません。

けれども仏教では、お釈迦様のご遺骨を分骨しありがたくお祀りする「仏舎利(ぶっしゃり)」が古くから行われてきました。

キリスト教でもまた、主にローマカトリック教会では、聖人のご遺骨を分ける「聖遺物(せいいぶつ)」の風習があります。

 

 

④ペットの手元供養は良くない?

◇ペットの手元供養も、問題はありません

ペットの手元供養も、法的にも宗教的にも、全く問題はありません。

仏教では人の道と動物の道が違うとされるため、なかには人とペットのご遺骨を一緒に祀ることに抵抗感を示す家族や親族もあるかもしれませんが、祀り方もご家族の気持ち次第です。

また人のご遺骨とは違い、ペットはより遺骨供養が自由です。
人は墓地以外の場所に埋葬すると違法ですが、ペットは自宅の庭に埋葬しお墓を建てても、違法にはなりません

一方で現代では、ペット専用の納骨堂や墓地の他、ペットと飼い主が一緒に眠れる樹木葬、永代供養付きのお墓などがあります。

 

 

④手元供養に期限はある?

◇手元供養に期限はありません

一般的にご遺骨を納骨するタイミングは、沖縄では葬儀当日、全国的には忌明けの四十九日、一周忌(イヌイ)などがありますが、納骨しなければならない期限はありません

手元供養を決めていない場合でも、故人への想いから「なかなか埋葬できない」と、三周忌(サンニンチ)・七回忌(シチニンチ)まで、ご遺骨を自宅に安置する家族はいます。

いつでもご家族が納得するまで自宅で安置しても良いですが、思ったタイミングでご遺骨を納骨しても良いのです。

 

 

⑤仏壇に遺骨を置くのは良くない?

◇もともと仏壇がある場合、仏壇のそばで祀ることが多いです

全国的な仏壇は、家にある「小さな寺院」とも呼ばれ、ご本尊を祀る空間になるため、もともと仏壇がある場合は、仏壇内で遺骨を祀らずに、仏壇の近くに新しく遺骨を祀る家族が多い傾向にあります。

また沖縄の仏壇がもともとある場合でも、中央には祖霊神として、先祖代々位牌「トートーメー」が祀られているため、その脇に祀ることが多いでしょう。

ただ手元供養では、仏壇にご遺骨を祀り供養する形もあるので、新しく仏壇を仕立ててご遺骨を祀り、供養する家族は多いでしょう。

沖縄ではしきたりの多い仏壇を閉じる「仏壇じまい」を済ませた後、家族の遺骨のみ手元供養にするケースも増えています。

 

 

⑥手元供養で残った遺骨はどうする?

◇散骨や永代供養など、違う遺骨供養を行います

手元供養ではパウダー状に粉骨してコンパクトになったご遺骨を祀ることができるため、全骨を祀ることは可能です。

けれどもアクセサリーとして持ち歩くなど、全骨を祀ることができない場合、残った遺骨は何らかの方法で遺骨供養を行います。

お墓に埋葬しても良いですし、納骨堂や永代供養墓(合祀墓)などの選択もあるでしょう。
また手元供養ではご遺骨がすでに粉骨されていることが多いため、セレモニーとして海洋散骨を選ぶ家族も多いです。

 

 

沖縄で手元供養に向いている人

まとめ:手元供養のデメリットは、周囲の理解やお参りです
◇費用をかけずに手厚い供養がしたい人に向いています

手元供養は予算に合わせた遺骨供養ができる点がメリットです。
また自宅にご遺骨を祀るため、いつでも思い立った時に手厚い供養ができます。

墓じまいを済ませてお墓がないご夫婦が、樹木葬や永代供養墓(合祀墓)などの生前契約を済ませた場合など、配偶者が先だった時に手元供養を選び、一緒に埋葬されるケースなども多いです。

 

 

①家族を亡くした喪失感がある人

◇ご遺骨を埋葬しないことで悲しみが癒されることもあります

沖縄で手元供養を選ぶ人のなかには、家族を失った悲しみや喪失感から、時間が経ってもなかなかご遺骨を納骨できず、手元供養に形を整えたケースも数多いです。

上原さん(仮名)のケースでは「遺骨を埋葬してしまうと、本当にいないと気付かされる」「なかなか踏ん切りが付かない」なか、ただ時間が経つのならと、改めて手元供養としました。

 

②無宗教の人

◇手元供養では宗旨宗派を問いません

沖縄ではタブーが多い先祖代々位牌「トートーメー」を祀り供養する祖霊信仰が根付き、他県では一般的に、仏教に基づいて供養をします。

ただ近年では霊園が家族に代わり位牌やご遺骨を管理・供養する「永代供養」の登場により、仏壇じまいによりトートーメーを閉じて、宗教的に自由になる家族も増えました。

全国的にも菩提寺に建つお墓を墓じまいして離檀することで、無宗教となる家が増えています。
手元供養は無宗教の人こそ適した、自由な供養方法として選ばれることも多いです。

菩提寺とはお墓が建つ寺院墓地を指し、お墓が建つ家は寺院の「檀家」として寺院の宗派に属し、経済的にも支えて行く風習がありました。

 

 

③毎日供養がしたい人

◇手元供養により、いつでも手厚い供養ができます

手元供養は自宅にご遺骨を祀り供養する遺骨供養なので、いつでも暮らしのなかで故人を偲び、日々の手厚い供養ができるでしょう。

ご遺骨を仏壇に祀った場合、特定の宗旨宗派に沿った供養をしても良いですし、沿わなくても構いません。家族の思う供養ができます。

ネックレスなどアクセサリーであれば、日々持ち歩くだけでも良いですし、仏壇にご遺骨を祀る場合でも、お花・お水・お線香・ロウソク・食べ物と、基本的なお供え物「五供(ごく・ごくう)」を供えて手を合わせるだけで、問題はありません。

 

 

④費用を抑えた遺骨供養がしたい人

◇手元供養は予算に合わせた供養ができます

手元供養は自宅にご遺骨を祀り供養するため、お墓を建てる必要がありません。
墓地に墓石を建てる必要がないので、費用を抑えることが可能です。

また手元供養にはさまざまな方法があり、骨壺をそのまま祀っても良いですし、予算があれば仏壇を購入し、仏壇に祀る供養もできます。

 

 

⑤個別に遺骨を残したい人

◇手元供養は、個別に遺骨が残る供養方法です

沖縄でご遺骨を残す供養方法では、一般墓への納骨の他、納骨堂などがあるでしょう。
そのなかでも手元供養は、予算に合わせて費用を抑えながら、個別にご遺骨を残すことができます。

お墓に埋葬しない遺骨供養の方法のなか、手元供養以外で費用を安く抑えるならば、永代供養墓(合祀墓)や散骨、自然葬などがありますが、いずれも手元にご遺骨が残りません。

一度埋葬してしまうと後悔しても二度と個別に取り出すことができないため、故人の遺骨を残したい家族が手元供養を選ぶケースなどがあります。

 

⑥お墓のない遺骨供養がしたい人

◇手元供養はお墓がない遺骨供養です

手元供養はご遺骨を手元に祀り供養するため、お墓に埋葬する必要はありません
一方でいずれお墓を建てて埋葬したい場合にも、ご遺骨が残るため、いつでも都合の良いタイミングで埋葬できます。

 

義実家の門中墓や先祖代々墓に、家族を埋葬したくない
「次男・次女で門中墓に入れない」
「新しくお墓を建てなければいけないけれど、充分な予算がない」

 
…などのケースでも、お墓がない・予算がない遺骨供養の選択肢として、最も手厚く供養ができる方法と言えるでしょう。
お墓を建てるまでの一時的な遺骨供養としては、手元供養の他に納骨堂もあります

 

 

手元供養の注意点

手続き
◇手元供養は、まだまだ新しい遺骨供養の形です

沖縄で手元供養はまだまだ新しい手元供養の形なので、家族や親族から反対を受けることもあるでしょう。

また墓じまいなど、一度埋葬したご遺骨を取り出して手元供養にする場合、お墓からご遺骨を取り出すにあたり、役所で行政手続き「改葬許可申請」が必要です。

ただ手元供養は取り出したご遺骨を自宅に保管するものの、「埋葬すること」が前提になっている自治体が多いため、行政手続きが追い付いていない自治体もあります
この場合は役所の窓口で事情を話して相談し、対策を仰ぐと良いでしょう。

 

 

①最終的な納骨先を決める

◇お世話をする人が亡くなってもご遺骨が残ります

手元供養は自宅にご遺骨を祀り供養するため、お世話をしている家族が亡くなった後もご遺骨は残ります

残されたご家族に負担がかかってしまうので、お世話をしている人は、どのように供養するかまで考慮することが必要です。

手元供養をしていたご遺骨の行き先は、散骨や永代供養墓(合祀墓)、樹木葬などの自然葬などがあり、主にお世話をしていた家族が自分と一緒に生前契約を行い、一緒に供養されます。

 

②埋葬許可証を保管しておく

◇いずれ埋葬する時のために埋葬許可証が必要です

手元供養ではご遺骨を埋葬しないため埋葬許可証を必要としませんが、いずれご遺骨を埋葬する時には霊園や業者に「埋葬許可証」の提出が求められます。

「埋葬許可証」はご遺骨の証明でもあり、そのご遺骨の埋葬を許可する書類です。
家族が亡くなり火葬をする際、火葬場で発行されますが、多くはご遺骨を納めた骨壺に入っています。

紛失してしまうと再発行手続きを行わなければならないので、置き場所を決めて大切に保管しましょう。

 

③残った遺骨の扱い

◇手元供養の方法によって全骨が納まらないこともあります

骨壺を祀る手元供養であれば、全骨を祀ることもできますが、例えばネックレスのペンダントトップなど、全てのご遺骨が納まらない手元供養では、残ったご遺骨を何らかの方法で供養しなければなりません。

ペンダントトップに粉骨したご遺骨を納めた後、骨壺にも納めて祀ることもできます。
また、すでに粉骨したご遺骨を散骨する方法もあるでしょう。
分骨して、門中墓(先祖代々墓)に埋葬しても、もちろん問題はありません。

 

④周囲の理解が必要

◇手元供養は、まだまだ新しい遺骨供養の形です

自宅でご遺骨ごと祀る手元供養は、まだまだ新しい手元供養の形になるため、家族や親族のなかには抵抗感を示したり、反対を受けることもあるでしょう。
また沖縄には少ないですが、菩提寺がある場合はご住職から反対を受けるかもしれません。

ただ手元供養は残された家族の心が癒える遺骨供養でもあり、心おきなく丁寧な供養ができる方法です。
手元供養を選んだ心情や理由を、丁寧に話して説得する必要があります。

 

⑤知人友人の理解が必要

◇お墓とは違い、自宅弔問が必要です

手元供養は家族が供養するならば、思い立った時にいつでも手厚く供養ができます。
けれども家族以外の知人友人にとっては、お墓参りのように気軽に参拝できる遺骨供養ではありません。

もしも知人友人が故人のお参りをしたい場合、アポイントを取って自宅弔問をする流れになるでしょう。

この際、手土産を用意したりと、お墓参りよりもさまざまな気遣いも必要です。
また家族も、知人友人の自宅弔問を迎え入れ、おもてなしをする必要が出てきます。

 

 

沖縄で行う手元供養の手順は?

沖縄で行う手元供養の手順は?
◇ご遺骨のメンテナンスをして清潔に祀ります

火葬場で受け取ったご遺骨をそのまま祀っても問題はありませんが、現代の手元供養では、ご遺骨をパウダー状に粉骨して乾燥させ、清潔な状態で祀る流れが一般的です。

遺骨を洗浄・乾燥させて粉骨することで、後々まで湿気が溜まらずにカビが生えにくく、メンテナンスが楽になります。

また複数の家族のご遺骨を自宅に保管し供養する「自宅墓」などでは、後々までご遺骨の衛生環境を良く保つために、粉骨したご遺骨を真空パックにする流れが多いです。

 

 

①ご遺骨の手入れ

◇墓じまいで取り出したご遺骨は手入れが必要です

お墓に長い間、納骨されていたご遺骨は、湿気でカビが生えていたり、水が溜まっていたりと衛生状況が悪いため、業者にお願いして洗浄と乾燥を行いましょう

また沖縄の場合は風葬の歴史があるため、古くからある門中墓を墓じまいすると、火葬されていないご遺骨が出てくることも多々あります。

現代日本の法律ではご遺骨は埋葬にあたり火葬しなければならないため、基本として火葬をしてから洗浄・乾燥作業に入るでしょう。

 

②粉骨

◇ご遺骨をパウダー状に粉骨します

手元供養ではしっかりと乾燥させた後、パウダー状に粉骨をすることで、コンパクトに納まるだけではなく、長く衛生的に供養ができるためおすすめです。
またアクセサリーではパウダー状になっていなければ、ご遺骨が上手く納まりません。

手元供養の品を扱う仏壇仏具店などに相談すると、粉骨業者を紹介してくれます。
ご遺骨の状態や大きさにも左右されますが、前述のご遺骨の手入れも含め、一般的に約3万円ほどが費用目安です。

 

③容器に納める

◇手元供養の品を決め、ご遺骨を納めます

手元供養の品を扱う仏壇仏具店に行くと、コンパクトなミニ骨壺や、ご遺骨を納めるアクセサリーなど、さまざまな品に出会うことができるでしょう。

予算があれば手元供養のためのステージ(祭壇)や、お仏壇などもあります。
食器に安い品~高い品までピンキリにあるように、手元供養の品も素材などにより費用幅が広いです。

ネットで選んでも良いですが、実際に手元供養の品を扱う仏壇仏具店に出向いて現物を見ることで、より納得できる手元供養の準備ができるでしょう。

 

④遺骨の供養

◇ご遺骨を祀り、日々供養します

アクセサリーとして持ち歩く方法でも、自宅に骨壺を祀る方法であっても構いません。
無宗教の人々も供養ができる手元供養には、これと言った決まり事はないので、それぞれの方法でご遺骨を前に自分なりの供養を行うと良いでしょう。

スーコー(回忌法要)を行っても・行わなくても良いですし、位牌を仕立てても・仕立てなくても構いません

一般的には家族が食事をするタイミングで、同じ食事を供えたり、毎日お水やお茶を取り換える、ご飯を供えてお線香をあげる、などの供養が多いです。

 

⑤世話人が亡くなった後

◇ご遺骨を何らかの方法で供養します

主に手元供養をしていた世話人が亡くなった時は、残されたご遺骨を何らかの方法で遺骨供養しなければなりません。

多くは手元供養をしていた世話人とともにお墓に埋葬されたり、樹木葬永代供養墓(合祀墓)、海洋散骨など、お墓のいらない方法で供養されます。

残された家族が困ることのないよう、生前から家族・親族で話し合い、世話人が亡くなった後の遺骨供養まで考慮しましょう。

 

沖縄に多い手元供養の種類と費用

霊璽とは、神道の位牌
沖縄では一時的にご遺骨を安置する遺骨供養として、手元供養を選ぶ家族が多いです。

個人墓地に建つお墓も多く、将来的に無縁仏になることを不安に思う家族も多い沖縄では、家族が亡くなってご遺骨をどうするか、決断に迷う間の一時的な遺骨供養の方法として、手元供養を選ぶ家族も多くいます。

また沖縄では門中墓に埋葬してしまうと、なかなか個人で自由にお墓参りができないため、家族のご遺骨の一部を分骨し、一部を門中墓に埋葬しながら、残る一部を手元供養にして、毎日供養をするケースも多いです。

 

①骨壺を祀る

◇ミニ骨壺で約5千円~3万円です

骨壺を祀る場合、粉骨をしてコンパクトになったご遺骨を小さな「ミニ骨壺」に納めて祀るケースが多く、ミニ骨壺は大きさや素材により約5千円~3万円と費用幅は広くなります。

また骨壺を祀る際に小さな台座「ステージ(祭壇)」購入する家族もいますが、ステージ(祭壇)もまた、費用幅は広く約3千円~3万円などがあるでしょう。

 

<骨壺を祀る>
・ミニ骨壺 …約5千円~3万円
・ステージ(祭壇) …約3千円~3万円
・写真立て …約1万円~3万円

 
この他、ステージ(祭壇)にミニ骨壺とともに故人の写真を飾る家族もいますよね。
手元供養のステージ(祭壇)とひとつになっているタイプもあるので、約1万円~3万円ほどの費用目安で販売されています。

 

②アクセサリーとして持ち歩く

◇アクセサリーは約2千円~17万円と幅広いです

ご遺骨を納めるアクセサリーは「遺骨ネックレス」とも呼ばれ、約2千円~3万円ほどが相場となり、プラチナなど素材によっては17万円のものもあります。

ペット供養では約3千円~5千円ほどのキーホルダーなどもよく選ばれますが、家族の遺骨を持ち歩く手元供養では、約1万5千円~3万円ほどのネックレスが選ばれる傾向です。

 

③仏壇に祀る

◇ミニ仏壇は約3千円~15万円と幅広いです

仏壇にご遺骨を祀る場合、一般的な仏壇を仕立ててご遺骨を中心に祀ることもできます。
手元供養で選ばれることの多い、コンパクトな家具調仏壇(モダン仏壇)であれば、約5万円~15万円ほどが費用目安です。

一方、手元供養のために仕立てるミニ仏壇であれば約2円~10万円ほど、扉が閉まるタイプでも3万円ほどで購入することもできるでしょう。

大きさや材質にもよりますが複数のご遺骨を納める自宅墓の場合、約3万円~15万円ほどが目安となり、材質により費用幅はピンキリです。

 

④ダイヤモンドに加工する

◇遺骨のダイヤモンド加工は約45万円~300万円です

ご遺骨をダイヤモンドに加工する「遺骨ダイヤモンド」による手元供養も注目されています。
遺骨ダイヤモンドの費用目安は、ダイヤモンドのカラット数、制作の過程により大きく費用の幅も変わってきます。

ダイヤモンドに加工されるのみであれば約45万円~かかりますが、指輪やネックレスなど、アクセサリー加工はされていません。
アクセサリー加工も材質などにより異なり、費用目安は約5万円~20万円ほどとなるでしょう。

 

沖縄で行う手元供養の供養方法

沖縄で位牌分けは個人の位牌
◇手元供養は宗旨宗派に倣わない、自由な供養です

手元供養は特定の宗旨宗派に倣う必要はなく、ご遺骨の供養方法は家族の判断に委ねます。
一般的には仏教に倣いますが、法事法要も仏教に倣った行事なので、無宗教で負担になるのであれば、無理に執り行う必要はないでしょう。

ただし手元供養はご家族は毎日供養ができても、家族以外の親族や知人友人にとっては、お墓参りもできないため、親族や知人友人と話し合い、理解してもらうことも大切です。

 

①手元供養に位牌は必要?

◇手元供養で参拝の対象はご遺骨です

「位牌」は故人の魂が宿る依り代で、故人が帰る場所とされるため、「位牌がないと旧盆などで故人の魂が下りてこれない」と言う家族や親族もいるでしょう。

けれども手元供養の供養対象はご遺骨となるので、必ずしも位牌を仕立てる必要はありません
沖縄で位牌を仕立てると継承問題やタブーが生まれるため、位牌を仕立てるご遺骨のみを祀る選択が多くあります。

また全国的にも位牌を仕立てる必要があるのは、故人やご家族が仏教徒である場合ですので、墓じまいなどで菩提寺を持たない場合は、位牌を仕立てない選択も多いでしょう。

反対に沖縄では、タブーの多い先祖代々位牌「トートーメー」を永代供養にして、仏壇じまい・位牌の処分をした後に、手元供養を選ぶケースも多いです。

 

 

②仏壇がなくても供養はできる?

◇ご遺骨のみを祀る・供養をすることができます

手元供養は仏教に倣った供養方法ではないため、仏壇を仕立てる必要はありません
骨壺やご遺骨のみを祀り供養したり、アクセサリーをベッドサイドに祀り供養をしても良いでしょう。

一方で手元供養を行うにあたり、仏壇や位牌を仕立てても良いのです。
手元供養は自由な遺骨供養の方法であり、ご家族の判断で納得の行く供養ができます。

 

③手元供養の法要は?

◇法事法要もご家族の判断に委ねます

位牌や仏壇と同じように、手元供養は無宗教でもできる遺骨供養の方法です。
法事・法要は仏教に倣った仏教行事ですので、必ずしも法要を執り行う必要はありません。

ただ故人に関わる家族や親族、知人友人としてはお墓とは違い、思うようにお参りや供養ができない想いもあるでしょう。
家族や親族、生前に故人と親しかった知人友人にも相談しながら判断しましょう。

 

 

沖縄で手元供養を扱う仏壇仏具店

沖縄で永代供養をするメリット
◇手元供養を扱う仏壇仏具店で相談できます

手元供養を扱う仏壇仏具店にまず行って相談をすることで、どのように手元供養を始めれば良いか…、進め方が分かるでしょう。

手元供養の品々を購入し揃えることはもちろんですが、火葬場で受け取ったままのご遺骨の粉骨なども、相談することで粉骨業者などを紹介してもらえることがあります。

また霊園や葬送業界と提携している仏壇仏具店もあるので、手元供養で残ったご遺骨の扱いや供養方法も相談できるかもしれません。

 

①供養ギャラリー那覇店

供養ギャラリー那覇店では、おしゃれに祀るモダンな手元供養の品々が並びます。
また仏壇も現代の住まいにもマッチする、おしゃれな家具調仏壇(モダン仏壇)も揃うため、仏壇を仕立てるか、手元供養で済ませるか悩んでいる家族にも良いでしょう。

 

<供養ギャラリー那覇店>
供養ギャラリー那覇店>
[住所] 那覇市松尾2丁目17-28
[電話番号] 098-987-0013
[営業時間] 10:00~17:30(水曜定休)
[駐車場] 5台
[HP] https://www.ryuukyuu.co.jp/shop/

 
納骨堂や霊園とも提携している供養ギャラリーでは、手元供養の相談ばかりではなく、残ったご遺骨の供養方法や、墓じまいなどの相談をしても、適切な供養プランや業者を紹介してくれます。

 

②供養ギャラリー南風原店

供養ギャラリー南風原店は、ペット供養の品々も豊富に揃います。
分譲マンションや現代のモダン建築にも似合うような、コンパクトな家具調仏壇も多く、さまざまな暮らしに合わせた供養の形を選ぶことができるでしょう。

 

<供養ギャラリー南風原店>
供養ギャラリー南風原店>
[住所] 南風原町兼城123番地 POPビル1階
[電話番号] 098-888-1522
[営業時間] 10:00~17:30(水曜定休)
[駐車場] 5台
[HP] https://www.ryuukyuu.co.jp/shop/

 
家族のみの旧盆など、家族水入らずで故人を偲び供養をするような、新しい形の供養に対応してくれます。

また供養ギャラリー那覇店同様に、手元供養のみならず、樹木葬や海洋散骨、永代供養(合祀墓)や納骨堂など、継承者のいらない遺骨供養や墓じまいの相談も可能です。

 

③照屋漆器店本店新館

沖縄の仏壇仏具店の老舗である照屋漆器店では、本店新館にて手元供養の品々を扱っています。
150年以上の歴史を持ち、沖縄仏壇、沖縄位牌(トートーメー)と言えば照屋漆器店です。

 

<照屋漆器店本店新館>
照屋漆器店本店新館>
[住所] 那覇市樋川1-26-9
[電話番号] 098-834-5623
[営業時間] 10:00~18:00
[HP] https://teruyashikki.com/shop/

 
仏間リフォームも行っているため、仏間に合わせた上質な沖縄仏壇の相談もできるでしょう。
照屋漆器店は本店の他、名護にも店舗があります。

 

まとめ:沖縄でも手元供養は増えています

自宅墓以外の手元供養とは
門中墓や先祖代々位牌「トートーメー」の継承問題が深刻化し、継承者不在のまま放置されたお墓やトートーメーも増えるなか、沖縄では新しい供養の形として、お墓のいらない、位牌のいらない手元供養も選ばれるようになりました。

門中墓のお墓じまい、実家の仏壇じまいを済ませて、自分たちが亡くなった後、お墓や位牌のいらない供養方法として、より安い価格帯で個別に遺骨が残る、維持管理費をかけずとも期限なく供養ができる手元供養が注目されています。

先祖代々のご遺骨を祀り供養する「自宅墓」も増えてきました。
ご夫婦や家族・親族で話し合いながら、新しい供養の形も検討されてみてはいかがでしょうか。

 


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