納骨式とは?納骨式までの準備や手順、掛かる費用目安や当日の流れを分かりやすく解説!

2024.04.21
納骨式とは?納骨式までの準備や手順、掛かる費用目安や当日の流れを分かりやすく解説!

納骨式は故人の遺骨を納骨する、ひとつの節目です。一般的には読経と焼香が行われます。本記事では納骨式の準備や行うタイミング、費用目安、当日の流れが分かります。後半では沖縄の納骨式のお供え物や準備、流れも解説しているので最後までお読みください。

・「納骨式」とは、いつ何をする?
・納骨式までの準備は何をする?
・納骨式にかかる費用はどれくらい?
・納骨式当日の流れは?
・沖縄での納骨式は本州と違うの?

納骨式は故人の遺骨を納骨することを指し、供養のひとつの節目です。
一般的には仏教に基づき読経供養やお焼香が行われます。

本記事を読むことで納骨式とはなにか?行うタイミング、納骨式までの準備や費用、当日の流れが分かります。

後半では沖縄の納骨式のお供え物や準備、流れについても解説しているので、どうぞ最後までお読みください。

納骨式とは?

納骨式とは?
◇納骨式では、故人の遺骨を納骨します

納骨式」とは、故人の遺骨を埋葬・納骨することです。
納骨に伴い、故人と近しい家族や身内が故人を偲び、弔います。

日本では一般的に仏教の儀式に倣い法要を行いますが、神道・キリスト教に基づいた納骨式、また最近では無宗教による納骨式も増えました。

納骨先は一般墓の他、遺骨を収蔵する屋内施設「納骨堂」や、樹木を墓標とした「樹木葬」などでの納骨式もあるでしょう。

また遺骨を粉骨してコンパクトにまとめ、自宅で供養する「手元供養」や「自宅墓」もあり、納骨式の代わりに開眼供養を執り行う事例もあります。

 

 

 

納骨式を行うタイミング

◇納骨式はいつ行っても構いません

全国的に納骨式は、四十九日法要の後に行う流れが一般的ですが、基本的には納骨するタイミングに決まりはありません。

●仏教では人が亡くなると四十九日間はあの世とこの世を彷徨う期間「忌中」とされ、四十九日を経て成仏する教えがあるため、四十九日法要を目安に納骨します。

また四十九日法要のため、家族・親族が集まる機会でもあり、そのまま納骨式まで済ませることで、施主の負担も軽減することが理由にあるでしょう。

けれども納骨するお墓がない故人は、四十九日法要に間に合わないこともあります。
そのため一周忌などのタイミングで納骨する人も多いです。

 

沖縄の納骨式

◇沖縄の納骨式は、葬儀の後行われます

従来の沖縄では葬儀の後にそのまま納骨する流れが一般的です。
沖縄では、葬儀の日の午前中に火葬を済ませ、遺骨を前にして行われる葬儀「骨葬」を行います。

●そのため全国的には葬儀の後、故人と近しい家族・親族のみが火葬場に行き、火葬を済ませて帰りますが、沖縄では納骨をする流れです。

けれども門中墓など、もともと入るお墓がなければ納骨もできません。
近年では個人名義の個人墓地に建つお墓の維持管理や継承問題により、門中墓から独立して霊園にお墓を建てる事例も増えています。

このようなことから、沖縄でも葬儀当日ではなく、納骨の準備を整えてから、日にちを置いた納骨式が増えました。

 

 

納骨式までの準備

納骨式までの準備
◇納骨式は身内だけで行っても問題はありません

もともと沖縄で葬儀の後に納骨式を行う場合でも、お墓まで行くのは故人とごく親しい家族や身内のみですので、別日の納骨式でも、家族や身内のみでも失礼にはあたらないでしょう。

基本的には参列者へ案内状を出しますが、家族や身内だけの納骨式であれば、電話やラインなどで案内を済ませることもあります。

生前に故人と親しくしていた知人友人、お世話になった人々へは、納骨後、納骨を済ませた旨を伝える挨拶状をお送りすると丁寧です。

四十九日法要の後に納骨式を行う場合は、位牌の手配など、他にも準備する事柄があるので、詳しくは下記コラムをご参照ください。

[四十九日法要とは]
・四十九日とは何をする?意味や日にちの数え方、行う儀礼と準備、法要当日の流れを解説!

 

①埋葬許可証は必須

◇納骨には埋葬許可証が必要です

埋葬許可証」とは故人の遺骨を埋葬する許可証で、火葬場で発行されます。
墓じまいなどで取り出した遺骨を納骨する際は、遺骨を移動する許可証「改葬許可証」が埋葬許可証の代わりです。

埋葬許可証は通常、骨壺と一緒に保管されていますが、手元供養などで長期間を別の場所で保管し、埋葬許可証を紛失していた場合は、再発行手続きを取ってください。

改葬許可証」は遺骨が埋葬されている自治体の役所で「改葬許可申請」を行うことで入手できます。
改葬許可申請の手続きについて、詳しくは下記コラムをご参照ください。

 

②故人がお墓の名義人だった場合

◇故人が墓主だった場合、名義変更が必要です

お墓の名義人である墓主だった人が亡くなった場合、霊園や墓地によっては、納骨にあたり、墓主の証明を提出することが求められます。

・永代使用承諾証
・印鑑証明
・戸籍謄本

…などがありますが、故人が墓主だった場合はお墓の名義人として証明書が提出できるよう、お墓の名義変更が必要です。

永代使用承諾証」とは、墓地を代々永代に渡って使用できる権利「永代使用権」を所有していることを示す証明書となります。

墓地管理者に納骨に当たり必要な書類を確認し、埋葬許可証とともに持参しましょう。

③納骨法要の依頼

◇納骨式では一般的に読経供養を行います

昔の沖縄では独自の文化から、必ずしも読経供養は行いませんが、現代は僧侶を手配して読経供養を執り行う流れが一般的です。

●お墓や納骨堂の契約など納骨する準備が整ったら、僧侶を手配し、日程調整をしましょう。

全国的には菩提寺がある場合、菩提寺のご住職へ依頼しますが、沖縄では菩提寺を持つ家は多くありません。

基本的には墓地管理者や仏壇・仏具店へ相談をして、僧侶を紹介してもらったり、近隣の寺院へ相談する他、インターネットの僧侶派遣を利用する人も増えました。

④石材店に依頼

◇お墓の開閉を伴う納骨式は、石材店へ依頼します

お墓の開閉は自分達でもできますが、墓石の扉は思った以上に重いです。
納骨式での事故リスクを避けるためにも、基本的には石材店へお墓の開閉を依頼しましょう。

●お墓を開閉する費用目安は、約1.5万円~5万円ほどです。

相場は約2万円~3万円ほどとなるでしょう。
墓地管理者へ相談すると、提携している石材店を紹介してくれます。
お墓を建てた場合はお世話になった石材店に依頼すると良いです。

⑤会食を振る舞う場合

◇会食を振る舞う場合は、人数分の準備をします

葬儀の後に納骨式を済ませる沖縄では、参列者へ会食「お斎(おとき)」を振る舞うケースは少ないです。

ただし納骨式の時間帯によっては、帰り際に仕出し弁当を配ったり、軽食を振る舞うこともあります。

●納骨式後の仕出し弁当を振る舞う場合は人数分を用意しますが、急な参列者も想定されるため、少し多めに用意しておくと良いでしょう。

一方、本州では四十九日法要の後に納骨式を執り行う風習があるため、四十九日法要のお斎として、会食を手配する風習があります。

⑥引き物の準備

◇納骨式では香典のお礼として引き物を準備します

納骨式に香典をいただく場合は、香典のお礼として納骨式の最後に手土産として引き物を手渡すため、人数分の引き物が必要です。

●全国的な納骨式の香典相場は約5千円~1万円ですが、沖縄の納骨式は約千円~5千円ほどとなり、引き物も約5百円~2千円ほどのものが多いでしょう。

香典返しの基本は、香典の約1/3~1/2金額相当の品とされますが、約3千円までは香典返しを必ずしも必要としないこともあり、お茶やコーヒー、ミニタオルなど、ささやかな引き物が多いです。

納骨式の費用目安

納骨式の費用目安
◇納骨式の費用目安は、約5万円~30万円です

沖縄ではごく近しい家族や身内のみで執り行う納骨式が多いですから、納骨式後に振る舞う会食などを依頼する必要がなく、納骨式の費用も大幅に削減されるでしょう。

また祖霊信仰と言う独自の宗教観が民衆単位で根付く沖縄では、無宗教と同じように、僧侶へ読経供養を依頼するかどうかは自由です。

お墓の開閉を業者に依頼しないとなると、墓前のお供え物などのみで納骨式を済ませることもあります。

①納骨法要のお布施

◇読経供養を依頼する場合、お布施は約3万円~5万円です

沖縄では必ずしも読経供養を必要とはしませんが、現代は一般的に読経供養による法要を中心に納骨式が執り行われます。

特定の寺院に属する「檀家制度」が根付いていないため、その時々に僧侶を手配する流れが多く、沖縄では基本的なお布施相場に倣い、家族で決めて包むと良いでしょう。

<納骨法要で僧侶へ包む費用目安>
[費用項目] [費用目安] [内容]
●お布施 ・約3万円~5万円 ・読経供養のお礼
●御車代 ・約3千円~1万円 ・出張の交通費
●御膳代 ・約3千円~1万円 ・会食に欠席された時

また全国的には法要の後に会食の場を設けますから、僧侶に出欠の可否を確認し、欠席であれば会食費用同等の「御膳代」を、お布施とは別封筒で包みます。

けれども沖縄では会食を行わない納骨式も多いです。
この場合は僧侶へ出欠の可否を確認する必要もなく、御膳代も包みません。

ただし手土産として仕出し弁当を参列者へお渡しする場合には、僧侶の人数も含めて手配し、僧侶のお帰りの際にお渡ししましょう。

 

②彫刻をする場合

◇お墓の彫刻料は、約3万円~5万円です

沖縄の門中墓では基本的に、納骨に際し故人の情報を彫刻する必要はありません。
ただ霊園に建てる個人墓など、全国に倣ったお墓を建てる場合、納骨に際し、お墓に故人の氏名や享年月日を彫刻することがあります。

また前述したように、自分でお墓の開閉を行うならば作業費用は掛かりませんが、墓石は重く危険なので、石材業者へ依頼するのが一般的です。

<石材業者に掛かる費用>
[費用項目] [費用目安]
●彫刻費用 ・約3万円~5万円
●墓石の開閉 ・約1.5万円~3万円

また納骨堂や樹木葬など、お墓のいらない遺骨供養での納骨式では、石材業者に扉の開閉を依頼する必要はありません。

けれどもプランによっては、墓碑の彫刻銘板・石碑への彫刻費用などが別途掛かることもあるので、契約前に確認をしましょう。

③お供えの準備

◇納骨式のお供えに掛かる費用は、約5千円~1万円です

全国的な納骨式に倣ったお供え物は、供え花や季節の果物などがあります。
特に決まり事はありませんが、ラッキョウやニラ・ネギなどの「五辛(ごしん)」や、トゲのある花などは避けましょう。

<全国的な納骨式のお供え物>
[基本] ・供え花
・お水
・食べ物(お菓子、果物など)
・お線香
・ロウソク
[地域によって] ・海の幸(わかめなど)
・山の幸(根菜類)
・まるもち
・塩
・お酒
…など

宗旨宗派でお供え物も変わるため、僧侶に読経供養を依頼しているならば、僧侶へ準備するお供え物を聞いてみるのも良いですし、墓地管理者に尋ねるのも良いでしょう。

一方、沖縄では重箱料理を供える独自のお供え物、供え方があります。
詳しくは後述しますので、最後までお読みください。

④会食を振る舞う場合

◇会食を振る舞う場合、約3千円~1万円/1人です

納骨式の後、参列者へお礼の気持ちを込めて会食の場を設ける場合、全国的には約5千円~2万円/1人ほど、沖縄では約3千円~1万円/1人ほどを目安に手配します。

<会食の費用目安>
[地域や特徴] [費用目安]
●全国的な会食 ・約5千円~2万円/1人
●沖縄の会食 ・約3千円~1万円/1人
●仕出し弁当
・約千円~3千円/1人

沖縄では仕出し弁当を振る舞うことも多いですが、仕出し弁当であれば約千円~3千円/1人ほどが費用目安となるでしょう。

参列者によって掛かる費用が大幅に変わる変動費用となります。
仕出し弁当であれば、想定外の参列者も踏まえて、少し多めに準備をしておくと安心です。

⑤引き物と香典返しは違う

◇引き物は納骨式でいただく香典のお返しです

納骨式で「引き物」とは、納骨式の参列者が持参した香典に対するお礼の品で、一般的には式の最後、参列者がお帰りになる際に手渡しをします。

●引き物の費用相場は、香典の約1/3~1/2ほどの金額です。

引き物を準備する費用目安は、全国的には約3千円~5千円/1人ですが、香典相場が安め傾向の沖縄では約5百円~5千円/1人、千円の香典が多い地域では約5百円ほどとなるでしょう。

<引き物の費用相場>
[地域] [費用目安]
●全国的な引き物 ・約3千円~5千円/1人ほど
●沖縄の引き物 ・約5百円~5千円/1人ほど

納骨式は全国的に四十九日法要の後に行うことも多いです。
通夜や葬儀でいただいた香典返しは、四十九日の忌中が明けた忌明け後に送るため、この場合は納骨式と時期が被ってしまうでしょう。

けれども通夜や葬儀でいただいた香典の「香典返し」と、四十九日法要や納骨式でいただいた香典のお礼となる引き物は別物ですので、注意をしてください。

 

納骨式当日の流れ

納骨式当日の流れ
◇納骨式にかかる時間は、約30分~60分ほどです

納骨式のみ行うのであれば、遺骨の納骨後、通常の法要と同じように読経供養とお焼香を行う流れで、所要時間は約30分~60分ほどかかります。

納骨式の後、会食の場を設けるならば、会食時間を約2時間ほど取ると、余裕のある進行ができるでしょう。

納骨式を行う霊園などの施設で会食会場を確保できれば移動も便利です。

①施主挨拶

納骨式は遺族代表の挨拶により始まります。
多くは納骨式の準備を進めた施主による挨拶となるでしょう。
家族やごく近しい身内のみで行う納骨式では省略することもあります。

<施主挨拶の例文>
「誠にご多用のところ
本日は父○○○○の納骨式にご参列いただき
ありがとうございます先日の葬儀や四十九日の法要においても
お世話になりましたこと
深く感謝いたします

皆様のお力添えにより
本日、納骨式を無事に執り行うことができました

皆様の温かなご支援のお陰で
家族一同 前向きに進むことができております

今後も皆様のお力添えを賜ることがあるかと存じますが
生前父が願っていたように どうぞご自愛くださいませ

[会食をご用意している場合は]
ささやかではございますが
お食事をご用意させていただきました

思い出話を交わし
楽しくお食事していただければ幸いです」

納骨式で施主挨拶を行う場合、忙しいなか参列いただいたお礼・近況報告の他、今後も変わらぬお付き合いいただく旨を伝えるのが一般的です。

②納骨の儀

◇お墓の開閉は石材業者へ依頼しましょう

全国的に遺骨の納め方や遺骨の置き場所など、納骨の手順に決まり事はありませんが、沖縄では遺骨を納める人や納骨の仕方、置き場所の風習があります。

霊園などでは本州に倣った納骨式が多いため、石材業者にお任せすれば良いでしょう。
沖縄の風習に倣う場合、相性の良い遺族のひとりが、風習に倣い納めます。

詳しくは後ほど、沖縄の納骨式でお伝えしますので、どうぞ最後までお読みください。

③読経供養

◇納骨の後、僧侶による読経が始まります

納骨後は僧侶によって、故人を供養する読経供養「納骨経」が行われるので、参列者は遺族を中心に並び、手を合わせましょう。

納骨したまま墓前で読経供養へと進む納骨式が一般的ですが、屋内へ移動してから読経供養へと移る流れもあります。

④焼香

読経供養を始めてしばらくしたら、僧侶から指示がでますので、その指示に倣いお焼香を進めましょう。

故人と近しい施主・家族・親族・知人友人とお焼香は進みます。
お焼香の仕方には宗旨宗派がありますが、沖縄では特定の宗旨宗派を持つ家は少ないため、依頼した僧侶の宗旨宗派に倣いましょう。

[お焼香の仕方]
・お焼香のあげ方は?何回つまめばいい?お焼香での挨拶やバックの扱いも分かりやすく解説

 

⑤会食

◇会食は施主挨拶、献杯で始まります

法要の後に振る舞う会食を「お斎(おとき)」と言い、忙しいなか参列いただいた参列者や、僧侶に対するお礼です。
会食をしながら故人の思い出話に花を咲かせ、故人を偲びます。

会食は場所を移して振る舞う流れが多いですが、納骨式を行う霊園や納骨堂などで、会食の場を設けることもあるでしょう。

会食は改めて施主挨拶を行った後、献杯をして始まる流れが多いため、どなたかに献杯を依頼します。

納骨式に参列するマナー

◇納骨式は施主の意向を確認し、周囲と併せるようにしましょう

納骨式の服装やマナーは、納骨のタイミングや納骨式の規模、施主の意向により少しずつ違います。
近しい関係性であれば、施主に直接確認しても良いでしょう。

<納骨式で確認すること>
[納骨のタイミング] ・四十九日前
・四十九日後
[施主の意向] ・香典辞退はあるか?
・供花、供物の辞退はあるか?
・服装の指定はあるか?

納骨式の案内状を受けた場合には、案内状に施主の意向が記載されていることが多いので、よく確認すると安心です。

また妊婦や子ども連れでの納骨式は、基本的に控えた方が良いでしょう。
家族など、納骨式にどうしても参列したい、もしくは遺族に参列を希望されている場合は、事情を説明してから参加します。

①香典は準備する?

◇納骨式へ参列する場合、香典を準備します

基本的に納骨式では、香典を持参して参列するのがマナーです。
けれども最近では、香典返しの手間暇を省略するため、予め香典辞退を申し入れる施主や遺族も増えました。

<納骨式の香典目安>
[地域] [香典目安]
●全国
[納骨式のみ] ・約5千円~1万円
[法要+納骨式] 家族…約1万円~5万円
親族…約5千円~3万円
友人…約3千円~1万円
●沖縄
[納骨式のみ] ・約千円~5千円
[法要+納骨式] 家族…約5千円~3万円
親族…約3千円~1万円
友人…約千円~5千円

沖縄でも地域性があるので、那覇市都心部など本州式の納骨式が多い地域では、本州の金額目安に倣うこともあります。

納骨式は葬儀や四十九日・一周忌など、法要と併せて行うことも多いですが、法要と納骨式で別々の封筒に包む必要はありません。

香典辞退のなか、無理をして持参をしても受け取ってもらえなかったり、相手に気を使わせてしまうので、香典辞退があれば、それに倣いましょう。

 

②納骨式の服装

◇納骨式の服装は、四十九日前と後とで変わります

四十九日までは「忌中(きちゅう)」と呼ばれ、故人はまだ成仏せずに、あの世とこの世を彷徨う存在です。
まだ成仏していない故人の追善供養として、参列者は喪服に身を包みます。

<納骨式の服装マナー>
●四十九日まで(忌中)
[準喪服] 男性…ブラックスーツ
女性…ブラックフォーマル
●四十九日以降
[平服] 男性…ビジネススーツ
女性…畏まったお出かけ着
(落ち着いた色でまとめる)

ただし納骨式は墓前で行われるため、お墓までの道のりが険しい場合には、施主により「歩きやすい靴」「動きやすい服装」などと指定されることもあるでしょう。

この場合には施主の指定に倣い、怪我や転倒リスクのないよう服装を整えます。
けれどもあまり派手になったり、カジュアルになり過ぎることのないよう、無地で落ち着いた色でまとめると、失礼になりません。

③お供え物

◇全国的な納骨式では「五供(ごくう)」が基本です

全国的な納骨式には、お供え物に特別な決まり事はありません。
そのため仏壇などで日ごろから供える「五供」を基本として、参列者よりいただいたお供え物を一緒に供えます。

●「五供(ごく・ごくう)」とは日常に必要な基本的な要素で、一般的には「お水(お酒)・供え花・食べ物(果物やお菓子など)・ロウソク・お線香」です。

ただし沖縄では独自の納骨式の風習があり、重箱料理などを供えます。
詳しくは下記より解説する、沖縄の納骨式をご参照ください。

沖縄の納骨式


◇沖縄の納骨式には、本州とは違う7つの習慣があります

独自の琉球王朝の歴史により、特定の寺院に属する「檀家制度」が根付いていない沖縄では、納骨式の手順や決まり事も独特です。

もともと沖縄では、葬儀当日の午前中に火葬を済ませた「骨葬」が一般的で、納骨先がある遺骨は、葬儀が終わると、当日に納骨されます。

父方の血族が入る「門中墓」に納骨される場合、本州のようにお墓に故人の氏名や享年月日を掘る必要のないお墓が多いです。
ここでは沖縄の納骨式ならではの、独自の風習を7つお伝えします。

 

①沖縄の納骨式のお供え物

◇沖縄の納骨式では、重箱料理を供えます

沖縄の風習に倣った納骨式では、供養行事で準備をする重箱料理のご馳走「ウサンミ(御三味)」がお供え物です。

また沖縄では旧盆などで扱うあの世のお金「ウチカビ(打ち紙)」を焚いて、故人へお金を送り供養します。

<沖縄の納骨式のしきたり:墓前>
●重箱料理 ・チュクン(両方)
・もち重(2重)
・おかず重(2重)
※補充するおかず「ウチジヘイシ」を準備
●ウチカビ
(重箱料理の上に置く)
施主…5枚
参列者…3枚/1人
●飲み物 ・お酒
・水
・お茶
●果物の盛り合わせ ・弔事用で準備
・りんご
・みかん
・バナナ
…など
●お菓子の盛り合わせ ・弔事用で準備
・白が基調
(弔事用菓子)
●お線香 [ジュウニフンウコー]
(十二本御香)
日本線香…12本、もしくは4本
沖縄線香…タヒラ(2枚)

ウチカビはスーパーなどで販売しています。
またお線香は日本線香でも問題はありませんが、沖縄線香「ヒラウコー(平御香)」を準備するならば、こちらも沖縄のスーパーなどで入手できるでしょう。

 

②ヒジャイガミへの祈願

◇沖縄ではまず「ヒジャイガミ」へ御願をします

沖縄で拝む行為は「御願(ウグァン)」です。
沖縄ではお墓に行くと、最初に墓地を守護する神様「ヒジャイガミ(左神)」への御願を行い、本日来た目的のご報告や、無事に儀式が終わるよう、お見守りを祈願します。

ヒジャイガミはお墓の向かって右側に鎮座され、重箱料理とシルカビを供え、施主を中心に御願をするのみです。

<ヒジャイガミへの祈願>
●重箱料理 ・カタシー(片方)
・もち重(1重)
・おかず重(1重)
●シルカビ
(白紙)
①3枚重ねの半紙を用意
②四つに手で千切る
③二つ折りにする
●お酒 ・徳利
・おちょこ2杯
●お線香 [ジュウニフンウコー]
(十二本御香)
日本線香…12本、もしくは4本
沖縄線香…タヒラ(2枚)

シルカビ(白紙)」とは、3枚重ねにした半紙を四つ切にして、さらに二つ折りにしたもので、沖縄では「あの世の税金」とされています。

重箱料理は墓前に供えるものと同じで良いです。
墓前用に準備をした重箱の、もち重とおかず重、それぞれ1重ずつを供えます。
この1重ずつの重箱料理が「カタシー(片方)」です。

ただし数品を取り分けてヒジャイガミへ供えた後、空いた部分におかずを補充します。
そのため補充するための、余分なおかず「ウチジヘイシ」も一緒に持参しましょう。

 

 

③お墓を開ける人と儀式

◇沖縄では「相性の良い人」がお墓を開ける風習があります

沖縄でお墓を開ける「相性の良い人」は、主に産まれ干支で判断され、地域によってその判断基準はさまざまです。

例えば、産まれ年が同じ干支日の人は「引かれやすい」として避けられるなど、その他、下記のような事例があります。

<お墓を開ける人の相性の例>
[糸満市] ・故人と180度の位置にある干支の人
[読谷村] ・故人から続く4つまでの干支
[その他] ・亥年、戌年
…など

ただ墓石は重く扉を開くには危険が伴うため、現代はお墓の開閉は墓石業者に委ね、お墓を開ける代わりに墓地の草を3回抜いたり、扉を3回たたくなどの儀礼で済ませる納骨式が一般的です。

現代は全国的な風習に倣う納骨式が多いので、干支まで気に掛ける人は少なくなりましたが、気に掛かる人は高齢の親族や、地域の人に尋ねてみても良いでしょう。

④「新人」が入るシルヒラシ

◇沖縄では新しい遺骨を納める場所があります

沖縄では新しい遺骨を納める「シルヒラシ
」と呼ばれる場所があり、多くは扉すぐの位置です。

門のすぐ後ろに納められることから、新しく入る故人は沖縄で「新人」「門番」などと呼ばれてきました。

沖縄のお墓にシルヒラシがあるのは風葬の歴史のためでしょう。
沖縄では戦前・戦後すぐまで、人が亡くなるとご遺体のままお墓に納めた後、数年経って遺骨になった頃、骨を洗う「洗骨」の儀式が行われてきました。

⑤納骨後は後ずさりをする

◇遺骨を納める人は、置いた後に後ずさりで出ます

沖縄は地上に遺骨を納めるカロートがあり、扉を開けて入る構造が多いです。
そこでお墓の扉を開ける「相性の良い人」が遺骨を納めるのですが、遺骨を置いた後は、そのまま後ずさりをしてお墓を出ます。

<沖縄の納骨式3つの風習>
・遺骨にお尻を向けない
・「サン」を左右に振りながら出る
・お墓から出てから焼香をする

後ずさりをするのは遺骨にお尻を向けないためで、遺骨を納める人はススキの葉を結んで作った魔除けの呪具「サン」を持って入り、左右に振って祓うのが習わしです。

納骨をお焼香の前に行うことで、お焼香の香りにより、その場の空気も浄化されると言われます。

⑤沖縄の納骨式で供えるお線香

◇沖縄には沖縄線香がありますが、日本線香でも問題はありません

沖縄には独自のお線香「ヒラウコー(平御香)」があり、日常の拝みや年中行事では、ヒラウコーを用います。

ヒラウコーは日本線香1本分を繋げた一枚の板状にした形状で、でんぷん質などで作られているので香りが少ない分、金額も安い点が特徴です。

沖縄の御願文化においてヒラウコー(平御香)は大変重宝されていますが、僧侶をお呼びして読経供養を行う納骨式では日本線香を用いても問題はありません。

むしろ現代の沖縄では、お焼香や日本線香を扱った納骨式が多いでしょう。

⑥納骨式に参列できない人

◇沖縄の風習では、妊婦さんや子ども達の参列を避けます

納骨式ではお墓の扉が開きますが、お墓の扉はつまり「あの世の扉」です。

沖縄では魂があの世のまだ近くにある子どもや胎児、赤ちゃんは、「故人(あの世)に引かれる」との言い伝えがあり、該当する人々は参列を避ける風習がありました。

<納骨式で避けられる人>
・妊婦(その家族)
・子ども
・新居を建築中の人
・故人と同じ干支の人

現代では「引かれる」言い伝えを恐れる沖縄の人々もすっかり少なくなりましたが、マナーとして、該当する人は施主に確認してみても良いでしょう。

⑦翌朝のお墓参りとは?

◇翌朝から7日間、お墓参りをする「ナーチャミー」の風習です

現代ではすっかり少なくなりましたが、かつての沖縄では葬儀当日に納骨した後、翌朝から7日間、お墓参りを続ける「ナーチャミー(七日拝み)」の風習がありました。

これは「故人が寂しがっている」として、お墓周りで集まり宴会をする目的だけではなく、風葬の歴史が背景にあるでしょう。

沖縄の昔話には生き返り伝説が数多くありますが、風葬により、昔は一時的に息をしていなかったものの、息を吹き返した事例があったのかもしれません。

神道の納骨式

神道で初盆は行うの?
◇神道では五十日祭までの納骨式が多いです

神道の納骨式は沖縄の風習と同様、火葬後すぐに納骨式が行われます。
神道では神官による儀式が行われるでしょう。

そのため仏式では四十九日法要の後が良いタイミングですが、神道の忌明け「五十日祭」までの霊祭に納骨式を併せる流れが多いです。

<神道の納骨式でのお供え物>
●玉串奉奠を行う
・榊(さかき)
・洗い米
・塩
・ミキ(神酒)
・果物
・お菓子

神道は沖縄の御願で扱うお供え物に似ています。
沖縄でもお供えするミキ(神酒)は、全国的には日本酒が多いですが泡盛でも良いでしょう。

またお焼香の代わりに榊(さかき)の枝に神垂(しで)などを付けた「玉串」を捧げる「玉串奉奠(たまぐしほうてん)」が行われます。

キリスト教の納骨式

◇キリスト教の納骨式は祈りを捧げます

キリスト教には主に2つの宗派があり、カトリックは神父、プロテスタントは牧師が教職者です。

神道は基本的に神社境内にお墓を建てず、キリスト教墓地も日本では少ないので、多くは宗旨宗派を問わない霊園にお墓を建てるでしょう。

<キリスト教の納骨式>
[カトリック] ●神父が立ち会う
・聖歌を歌う
・聖書朗読
・献花
・祈りを捧げる
[プロテスタント] ●牧師が立ち会う
・讃美歌を歌う
・聖書朗読
・献花
・祈りを捧げる

キリスト教でも納骨するタイミングに決まりはありませんが、一般的にはカトリックが追悼ミサの日、プロテスタントが召天記念日を目安とするため、どちらも故人が亡くなってから1ヵ月ほどで納骨されます。

[神道やキリスト教の納骨式]
・神道やキリスト教での納骨式とは?仏教との違いは?納骨式までの準備や当日の流れを解説

 

まとめ:納骨式のタイミングに決まり事はありません

納骨堂の5つのタイプと費用目安
納骨先がすでにある場合、納骨式は一般的に全国的には四十九日法要の後を目安に、沖縄では葬儀当日に行います。

けれども納骨するお墓がないなど、何らかの事情がある場合、実は納骨をするタイミングに決まり事はありません

特に近年では遺骨を自宅で供養する「手元供養」や「自宅墓」も増えました。
しばらくは自宅で遺骨供養をしてから、お墓や納骨堂などに納骨する流れでも良いでしょう。

ただし後になって納骨する際には、お墓だけではなく納骨堂でも、遺骨を納骨する許可「埋葬許可証」の提出が必要です。

「埋葬許可証」は火葬場で発行されるので、受け取ったら遺骨と一緒に保管して無くさないようにしましょう。


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