・沖縄の旧暦1月、2024年2月の年中行事は?
・沖縄の旧暦1月に行う旧正月は?
・沖縄の旧暦行事の拝み方、お供え物は?
2024年2月10日(土)は、沖縄の旧暦1月1日(旧正月)!
沖縄は旧暦行事が今も残る地域が多く、旧正月に向けて大掃除や大晦日、年始行事があるでしょう。
本記事を読むことで、沖縄の旧暦12月24日、2024年2月3日(土)から始まる旧正月へ向けた年末年始の旧暦行事の行い方、お供えものや拝み方が分かります。
沖縄旧暦1月:2024年2月の行事とは?
◇2024年2月は沖縄の旧暦1月、旧正月の到来です!
沖縄では旧暦行事を祝いますよね。
2024年2月10日(土)が沖縄では旧暦1月1日、旧正月が訪れます。
新暦の年末年始と同じように、沖縄では旧暦12月24日にあたる2024年2月3日(土)頃から、旧正月へ向けて準備が始まるでしょう。
<沖縄旧暦カレンダー2024☆旧暦1月の年中行事> | ||
[新暦] | [旧暦] | [年中行事] |
(1)2024年2月3日(土) | ・旧暦12月24日 | ・ウグァンブトゥチ (御願解き) |
(2)2024年2月9日(金) | ・旧暦12月30日 | ・トゥシヌユール (年の夜・大晦日) |
(3)2024年2月10日(土) | ・旧暦1月1日 | ・旧正月 ・チィタチの拝み (一日の拝み) |
(4)2024年2月11日(日)~2月22日(木) | ・旧暦1月2日~13日 | ・マドゥトゥシビー ・ウフトゥシビー |
(5)2024年2月12日(月) | ・旧暦1月3日 | ・ハチウクシー (初起こし) |
(6)2024年2月13日(火) | ・旧暦1月4日 | ・ヒヌカンウンケー (火の神迎え) |
(7)2024年2月16日(金) | ・旧暦1月7日 | ・ナンカヌスク (七日節句) |
(8)2024年2月22日(木) | ・旧暦1月13日 | ・ジューサンヤー (十三夜) |
(9)2024年2月23日(金) | ・旧暦1月14日 | ・ソーグァチグァー (小正月) |
(10)2024年2月24日(土) | ・旧暦1月15日 | ・ジューグニチの拝み (十五日の拝み) |
(11)2024年2月25日(日) | ・旧暦1月16日 | ・ジュールクニチー (十六日祭) |
(12)2024年2月27日(火) | ・旧暦1月18日 | ・ジューハチヤー (十八夜) |
(13)2024年2月29日(木) | ・旧暦1月20日 | ・ハチカソーグァッチ (二十日正月) |
沖縄ではヒヌカン(火の神)をキッチンに祀る家庭が今も残ります。
ヒヌカン(火の神)を祀る家では、旧暦12月24日、2024年1月3日(土)の「ヤシチヌウグァン(屋敷の御願)」とともに、ヒヌカン(火の神)がウティン(天)へ里帰りするお見送りを行い、旧正月の準備へと向かう流れです。
・沖縄ではお彼岸に何をする?ヒヌカンやお仏壇、屋敷の神様に拝む「屋敷の御願」を解説!
沖縄旧暦12月24日:ウグァンブトゥチ(御願解き)
◇ヒヌカン(火の神)のいる家庭では、一年の祈願事を解きます
沖縄の旧暦行事「ウグァンブトゥチ(御願解き)」は、ヒヌカン(火の神)がウティン(御天)に里帰りするにあたり、今年一年の祈願事を解くウグァン(御願)です。
<沖縄の旧暦12月24日:御願解き> | |
[御願事] | [内容] |
①ヤシチヌウグァン (屋敷の御願) |
・家の掃除 ・屋敷の神々へ感謝 |
②ウグァンブトゥチ (御願解き) |
[ヒヌカン(火の神)] ・一年の祈願を下げる(解く) |
③上天の拝み | [ヒヌカン(火の神)] ・ウティン(御天)への里帰りをお見送り |
祈願事の内容は、家族の健康や一年の安泰などとなり、ウグァンブトゥチ(御願解き)の後、ヒヌカン(火の神)がウティン(御天)へ帰るのをお見送りする「上天の拝み」を行います。
・【沖縄の旧暦行事】旧暦12月24日のウグァンブトゥチ(御願解き)とは
・【沖縄の旧暦行事】旧暦12月24日ヒヌカンのお見送り「上天の拝み」
沖縄旧暦12月30日:トゥシヌユール(年の夜)
◇「トゥシヌユール(年の夜)」は大晦日です
沖縄の旧暦12月30日は旧暦の大晦日、「トゥシヌユール(年の夜)」、大晦日です。
沖縄では旧正月を祝う風習が今も残っていますから、トゥシヌユール(年の夜)も、ヒヌカン(火の神)やお仏壇へご馳走をお供えします。
<沖縄の旧暦12月30日:大晦日> | |
[お供え先] | [お供えもの] |
●ヒヌカン(火の神) | ・マース(盛り塩) ・ミジティー(お水) ・供え葉 ・ウサク(お酒) ・赤ウブク(赤飯)…3膳 |
[お線香] | ●ジュウゴフンウコー (十五本御香) ・日本線香…15本+3本 ・沖縄線香…タヒラ半(2枚半) |
●お仏壇 | ・ウチャトゥ(お茶)×2杯 ・ウサク(お酒) ・供え花×2つ |
[ご馳走膳] | ・赤ウブク(赤飯) ・ソーキ汁 ・ウチャワキ(ご馳走) ・ウサチ(酢のもの) ・ニンニクの葉 (お箸を添える) |
[お線香] | ●ジュウニフンウコー (十二本御香) ・日本線香…12本 ・沖縄線香…タヒラ(2枚) |
その昔はトゥシヌユール(年の夜)に、家の庭で豚を一頭下ろし、旧正月に向けたご馳走のため、保存できるよう調理をしていました。
現代はこのような事はありませんが、豚の三枚肉の煮つけを入れたソーキ汁や、ウチャワキ(お茶脇)として、ご馳走を供える風習があります。
・【沖縄の旧正月】旧暦12月30日トゥシヌユール(大晦日)の過ごし方
沖縄旧暦1月1日:ソーグァチ(旧正月)
◇ソーグァチ(旧正月)では、お正月飾りやお供え物を供えて祝います
沖縄の旧正月に行うことは、おめでたいお飾りやお供え物をヒヌカン(火の神)やお仏壇、床の間がある家庭では、床の間に供えて一年の祈願を行う「タティウグァン(立て御願)」です。
<沖縄旧暦1月1日:旧正月> | |
[お供え先] | [お供えもの] |
①ヒヌカン(火の神) | ・ワカミジ(若水) ・ウサク(お酒) ・マース(盛り塩) ・供え葉 ・赤ウブク(赤飯)…3膳 |
[お飾り] | ・ウカリー×3組 (赤黄白の敷き紙) ・ウチャヌク×3組 ・昆布巻き×3個 ・橙(みかん)×3個 |
[お線香] |
●ジュウゴフンウコー (十五本御香) ・日本線香…12本+3本 ・沖縄線香…タヒラ半(2枚半) |
②お仏壇 | ・ウチャトゥ(お茶)×2杯 ・ウサク(お酒) ・供え花×2つ |
[ハレの膳] | ・赤ウブク(赤飯) ・イナムドゥチ ・ウチャワキ(ご馳走) ・ウサチ(酢のもの) (お箸を添える) |
[お飾り] |
・ウカリー×2組 (赤黄白の敷き紙) ・昆布巻き×2個 ・橙(みかん)×2個 |
[お線香] | ●ジュウニフンウコー (十二本御香) ・日本線香…12本 ・沖縄線香…タヒラ(2枚) |
③床の間 | ・ワカミジ(若水) ・ウサク(お酒) ・供え花 |
[お飾り] | ・ウカリー (赤黄白の敷き紙) ・ウチャヌク ・昆布巻き ・橙(みかん) ・若木(生け花) |
その昔の沖縄では旧正月の朝に、地域の井戸「ウフガー(産川)」から朝一番のお水「ワカミジ(若水)」を汲んできました。
そのワカミジ(若水)は清くおめでたい水です。
赤ちゃんや子ども達のおでこに、母親や祖母が、指の腹に浸けたワカミジ(若水)をチョン・チョン・チョンと、浸ける風習がありました。
・沖縄の旧正月☆ヒヌカンやお仏壇、床の間のお供え物や拝み方
沖縄旧暦1月2日~:マドゥトゥシビー
◇沖縄では旧正月が明けて最初に訪れた家族の「干支日」に祈願をします
沖縄の旧暦1月2日~13日、2024年2月11日(日)~2月22日(木)に行う、マドゥトゥシビー・ウフトゥシビーは、どちらも旧正月が明けて初めて訪れる、家族の干支日に行う祈願です
暦には干支が付いていますので、家族の十二支に合わせて拝みます。
<沖縄のウフトゥシビー> | |
[トゥシビーの種類] | [意味] |
●マドゥトゥシビー | ・一般的な干支日 |
●ウフトゥシビー | ・その年の干支と同じ (2024年は辰) ・厄年 |
全国的な厄年とは違い、沖縄ではその干支に当たる年齢を「ウフトゥシビーの厄年」とし、厄祓いを行行います。(数え年13歳・25歳・37歳・49歳)
ただし61歳以上のウフトゥシビーは、「長生きした」と祝われてきました。
沖縄のウフトゥシビーは、13歳祝い・97歳のカジマヤー(風車祝)が有名ですね。
けれども沖縄では昔から、旧暦1月2日~13日の厄祓いのウグァン(御願)が重要です。
ただ行うこととしては、ヒヌカン(火の神様)と仏壇へうさぎむん(お供え物)をして、一年の無事を請い願うのみではあります。
・沖縄のマドゥトゥシビー拝み☆一年の無事を祈願するお供え物と拝み方
・沖縄のウフトゥシビー拝み☆厄年の厄を祓うお供え物と拝み方
沖縄旧暦1月3日:ハチウクシー(初起こし)
◇ハチウクシー(初起こし)は、沖縄の仕事始めです
「ハチウクシー(初起こし)」は、昔の沖縄で仕事始めの儀礼です、主に旧正月が明けた旧暦1月2日、旧暦1月3日に行います。
畑仕事をしている家庭では「ハチバル(初畑)」、漁業を営む家庭では「フナウクシ(舟起こし)」がありますが、現代に残るハチウクシー(初起こし)は漁村で行うフナウクシ(舟起こし)のみです。
<沖縄のウフトゥシビー> | |
●ハチバル(初畑) | |
[庭や畑で祈願] | ●お供えもの ・花米(お米) ・ウサク(お酒) ・マース(塩) |
[お線香] | ●ジュウゴフンウコー (十五本御香) ・日本線香…12本+3本 ・沖縄線香…タヒラ半(2枚半) |
●フナウクシ(舟起こし) | |
[漁船に豊漁旗を飾る] | ●お供えもの ・花米(お米) ・ウサク(お酒) ・若松 |
[お線香] | ●ジュウゴフンウコー (十五本御香) ・日本線香…12本+3本 ・沖縄線香…タヒラ半(2枚半) |
またハチウクシー(初起こし)の日、「水の神」へ巡拝する家もありました。
神聖な水「ワカミジ(若水)」「ウブミジ(産水)」を汲む、ウフガー(産川)へ拝み、日々の感謝を捧げます。
・沖縄の水の神へ拝む健康祈願「カーウガミ(井泉拝み)」「カーメー(井泉参り)」とは?
沖縄旧暦1月4日:ヒヌカンウンケー(火の神迎え)
◇旧正月に里帰りしていたヒヌカン(火の神)を迎えます
沖縄で旧暦1月4日、2024年2月13日(火)は、沖縄で旧暦12月24日「ウグァンブトゥチ(御願解き)」によりウティン(御天)へ里帰りされたヒヌカン(火の神)が、下天(この世)へ帰ってくる日です。
「ヒヌカンウンケー(火の神迎え)」は「ヒヌカン(火の神)下天の拝み」とも呼ばれ、下天へ帰って来るヒヌカン(火の神)を迎えます。
ヒヌカン(火の神)へのお供えものは下記です。
<沖縄旧暦1月4日:ヒヌカンウンケー(火の神迎え)> | |
[お供えもの] | ・赤ウブク(赤飯)…3膳 ・マース(盛り塩) ・ウサク(お酒) ・ミジティ(お水) ・供え葉 |
[お線香] | ●ジュウゴフンウコー (十五本御香) ・日本線香…12本+3本 ・沖縄線香…タヒラ半(2枚半) |
地域によっては沖縄線香半ヒラ(半分・日本線香3本分)を、5回、右から左へ順番に火を灯して、お線香の階段を作り、ヒヌカン(火の神)が下りてくる姿を迎える家庭もあります。
この他、ヒヌカンウンケー(火の神迎え)に向けて、お供えものの器やウコール(香炉)などを、潮水・塩水で洗い清める家庭もあるでしょう。
・沖縄の旧暦1月4日はヒヌカン下天の拝み☆うさぎむんと迎え方
沖縄旧暦1月7日:ナンカヌシク(七日節句)
◇全国的に1月7日に行う「七草粥」です
沖縄で旧暦1月7日、2024年2月16日(金)に行う「ナンカヌシク(七日節句)」は、全国的な七草粥と同じ役割の行事で、旧正月で疲れた胃腸を労り、健康祈願として野菜や野草を入れた雑炊「ナージューシー(菜雑炊)」をいただきます。
<沖縄旧暦1月7日:ナンカヌシク(七日節句)> | |
[お供え先] | [お供え物] |
①ヒヌカン(火の神) | ・ウサク(お酒) ・マース(盛り塩) ・ミジティー(お水) ・供え葉 ・ナージューシー(菜雑炊) |
[お線香] | ●ジュウゴフンウコー (十五本御香) ・日本線香…12本+3本 ・沖縄線香…タヒラ半(2枚半) |
②お仏壇 | ・ウチャトゥ(お茶)×2杯 ・ウサク(お酒) ・供え花×2つ ・ナージューシー(菜雑炊) ・ウサチ(酢のもの) (お箸を添える) |
[お線香] | ●ジュウニフンウコー (十二本御香) ・日本線香…12本 ・沖縄線香…タヒラ(2枚) |
2024年2月16日(金)が旧暦1月7日にあたり、ヒヌカン(火の神)とお仏壇にもナージューシー(菜雑炊)を供え、家族でご先祖様を囲み供食してきました。
・沖縄のナンカヌスク(七日節句)☆2022年は2月7日(旧暦1月7日)!
沖縄旧暦1月13日:ジューサンヤー(十三夜)
◇カンティーオー(関帝王)を祀る家で行う例祭です
沖縄の旧暦1月13日、2024年2月22日(木)は、ジングトゥ(金銭)の神様「カンティーオー(関帝王)」の縁日で、カンティーオー(関帝王)を祀る家や門中で例祭が行われます。
沖縄では商売の神様として「関帝信仰」があり、かつては琉球王朝や中国から来た「久米三十六姓」の人々が、カンティーオー(関帝王)を床の間に祀ってきました。
<沖縄旧暦1月13日:ジューサンヤー(十三夜)> ●お供え先…床の間 |
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[お供えもの] | [供え方] |
①ウサク(お酒) | ・徳利(とっくり) ・おちょこにお酒 |
②果物の盛り合わせ | ・りんご ・バナナ ・みかん |
③お菓子の盛り合わせ |
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[お線香] | ●ジュウニフンウコー (十二本御香) ・日本線香…12本 ・沖縄線香…タヒラ(2枚) |
カンティーオー(関帝王)は「三国志」で有名な関羽(かんう)です。
沖縄では波の上宮の近く、「天尊廟」に祀られています。
現代では関帝信仰を持つ家庭でも、床の間にカンティーオー(関帝王)の掛け軸がない家も多く、このような家庭ではリビングにお供えものを供えながら、天尊廟まで拝みに行く人々も少なくありません。
・沖縄の「関帝王」は商売神?金銭の神様「関帝王」の縁日13日の「商売繁盛祈願」とは?
旧暦1月14日:ソーグァチグァー(小正月)
◇ソーグァチグァー(小正月)は、旧正月の節目(ウイミ)です
2024年2月23日(金)にあたる旧暦1月14日は、旧正月のひとつの節目(ウイミ)として、旧正月のお飾りを片付けます。
ただし旧正月の終わりを告げる節目(ウイミ)は、沖縄では地域によっていくつかあり、ソーグァチグァー(小正月)は主に沖縄本島北部地域に多いです。
<旧暦1月14日:ソーグァチグァー(小正月)> ●お供え先…お仏壇 |
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[お供えもの] | [供え方] |
①日々のお供え | ・ウチャトゥ(お茶)×2杯 ・ウサク(お酒) ・供え花×2つ |
②祝い膳 | ・ご馳走椀 (豚足やンムニーなど) ・ご飯 ・ウサチ(酢のもの) (お箸を添える) |
[お線香] | ●ジュウニフンウコー (十二本御香) ・日本線香…12本 ・沖縄線香…タヒラ(2枚) |
ソーグァチグァー(小正月)は豊作祈願でもあるので、ご馳走を供えます。
おめでたい料理が適切なので、水で芋を似たンムニー(芋煮)や、豚足の煮物などが多く供えられてきました。
・沖縄の小正月と二十日正月☆うさぎむん(お供え物)や拝み方
沖縄旧暦1月15日:ジューグニチの拝み
◇沖縄の旧暦1月15日は、ヒヌカン(火の神)への拝み日です
ヒヌカン(火の神)を祀る家庭では、毎年新月と満月の日にマース(お塩)などを交換して、日ごろの感謝や祈願事を行います。
旧正月明けの2024年2月24日(土)は旧暦1月15日、毎月行うヒヌカン(火の神)へのジューグニチの拝み(十五日の拝み)です。
・【沖縄のヒヌカン】旧暦1日・15日ヒヌカンの拝み方☆お供え物やお線香の本数を解説!
沖縄旧暦1月16日:ジュールクニチー
◇沖縄の旧暦1月16日は、あの世のお正月「ジュールクニチー(十六日祭)」です
2024年2月25日(日)は、沖縄で旧暦1月16日「ジュールクニチー(十六日祭)」として、主に離島地域を中心にして、お墓参りをします。
<沖縄旧暦1月16日:ジュールクニチー(十六日祭)> | |
[意味] | ・グソーの正月 (あの世の正月) |
[離島地域] | ・お墓参り行事 ・離島出身者が三重城で遥拝 |
[本島地域] | ・喪中の家のお墓参り行事 ・シーミー(清明祭)の代わり ・三回忌まで行う家もある |
初めて旧正月を迎えたミーサー(新霊)がいる家庭でも、この世の正月となる旧正月はお祝い事を控え、ジュールクニチー(十六日)に故人を囲み供養します。
●人が亡くなり始めて迎えるジュールクニチー(十六日祭)は「ミージュールクニチー(新十六日祭)」です。
沖縄本島地域では、4月時期にお墓参り行事「シーミー(清明祭)」を行いますが、お祝い事なので喪中の家族はシーミー(清明祭)は行わず、ジュールクニチー(十六日祭)に供養をします。
一部地域では、家族が亡くなってから約3年まではシーミー(清明祭)を控え、ジュールクニチー(十六日祭)に拝む人もいるでしょう。
・沖縄ジュールクニチー(十六日祭)。あの世のお正月を祝う拝み方
・沖縄本島でもジュールクニチー(十六日祭)はある?お供え物と拝み方
沖縄旧暦1月18日:ジューハチヤー(十八夜)
◇ジューハチヤー(十八夜)は観音様への拝みます
沖縄の旧暦1月18日は、旧正月明けで初めて迎える観音様との縁日「ジューハチヤー(十八夜)」として、観音様を信仰する家では観音拝みを行います。
昔の沖縄ではジューハチヤー(十八夜)の夜、月が昇り始める頃から、地域の観音堂や観音様を祀る宗家に集まり、拝みを捧げてきました。
<旧暦1月18日:ジューハチヤー(十八夜)> ●お供え先…観音堂・床の間 |
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[お供えもの] | [供え方] |
①お米 | ・花米(お米)×2皿 ・洗い米(7回すすいだお米) |
②ウサク(お酒) | ・徳利(とっくり)×2本 ・おちょこ |
③果物の盛り合わせ | ・りんご(母性) ・バナナ(父性) ・みかん(子孫繁栄) |
[お線香] | ●ジュウニフンウコー (十二本御香) ・日本線香…12本 ・沖縄線香…タヒラ(2枚) |
沖縄で観音信仰は家族の健康、とりわけ病弱な子どもの病気平癒にご利益があると信じられ、子どもや子年生まれの守護として信仰されてきました。
そのため観音堂の巡拝をする家庭では、この他、紅白まんじゅうなどを供えることも多いです。
・沖縄で観音信仰とは?観音様の縁日「ジューハチヤー(十八夜)」の拝み方やお供え物は?
沖縄旧暦1月20日:ハチカソーグァッチ
◇ハチカソーグァッチ(二十日正月)は最終的な旧正月の節目(ウイミ)です
2024年2月29日(木)にあたる旧暦1月20日の「ハチカソーグァッチ(二十日正月)」は、
旧暦1月14日に続く、旧正月の終わりを告げる節目(ウイミ)となります。
主に本島地域、離島地域ではハチカソーグァチ(二十日正月)に旧正月飾りを片付け、ヒヌカン(火の神)やお仏壇にご馳走を供えて感謝を捧げる拝みが一般的です。
<沖縄旧暦1月20日:ハチカソーグァッチ> | |
[お供え先] | [お供えもの] |
①ヒヌカン(火の神) | ・ウサク(お酒) ・マース(盛り塩) ・ミジティー(お水) ・供え葉 ・ウチャワキ(ご馳走) |
[お線香] | ●ジュウゴフンウコー (十五本御香) ・日本線香…12本+3本 ・沖縄線香…タヒラ半(2枚半) |
②お仏壇 | ・ウチャトゥ(お茶)×2杯 ・ウサク(お酒) ・供え花×2つ |
[祝い膳] | ・ウチャワキ(ご馳走) ・ウサチ(酢のもの) (お箸を添える) |
[お線香] | ●ジュウニフンウコー (十二本御香) ・日本線香…12本 ・沖縄線香…タヒラ(2枚) |
ウチャワキは「お茶脇」の意味ですが、主に豚の三枚肉の煮付けなど、ご馳走をお皿に盛りつけて供えます。
首里など本島地域では、ソーグァチグァー(小正月)同様におめでたい食材として、ンムニー(芋煮)を供える家庭も多いです。
・小正月・二十日正月とは、どんな日?2024年はいつ?何を行うの?行事食や作り方は?
まとめ:2024年2月は沖縄の旧暦1月、旧正月です
2024年2月は沖縄の旧暦1月にあたり、2月10日(土)が旧正月にあたります。
沖縄では2024年2月3日(土)旧正月の1週間前前後から、家の大掃除など、年末行事が始まるでしょう。
全国的には立春にあたる2024年2月3日(土)は節分です。
沖縄でも恵方巻や豆まきの風習が定着していますよね。
また2月19日(月)から始まる二十四節気「雨水」の時期にお雛様を飾るとされ、沖縄の旧暦行事でも、全国的にも、さまざまな年中行事が行われる時期です。
・【日本の年中行事】2024年2月は何がある?節分やお雛様を飾る時期、二十四節気は?